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40話 かかえ先輩と初コラボ! 後半

お待たせしました!

楽しんでいただけたら幸いです。

 少しの間、部屋の中には沈黙が流れる。

 だけど僕は何もしない。だって観葉植物だから。ただただ、この場に発生する百合ニウムを吸収するだけ。


「あーーー……そろそろ次に行こっか……シロネちゃん?」

「…………スゥゥゥゥ……」


コメント:深呼吸してて草

コメント:観葉植物の呼吸 一の型 てぇてぇ吸収

コメント:この猫、ずっと深呼吸してるな

コメント:面白れぇ猫だ

コメント:そろそろ戻ってきてもろて


「シロネちゃん、戻ってきて」


 気が付けば体が揺すられており、目を開ければかかえ先輩が僕の肩を掴んでいた。


「ハッ、ごめんなさい。あまりの出来事に観葉植物に転生しかけてました」


 危うく尊死しそうだったよ。


「観葉植物に転生……?」

「そのことは置いといて、次の会話デッキにいきましょう」


 あきり先輩に促されて、残っている会話デッキを思い浮かべる。

 好きな下着の色、お互いの好きなところ、もし結婚したら、オフで会ったら何がしたいか、の4つ。

 ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛ン゛、ダメダコリャ。


「まずは好きな下着の色から」

「なんでそれ選ぶの!?」


 まさかのチョイスに驚く。


「婦女子がそんな赤裸々な会話をしちゃだめですよ。もう少し恥じらいというモノを持たなくちゃ」


コメント:良く自分の下着の色を答えている猫が何をいまさら

コメント:草

コメント:シロネちゃん鏡みて

コメント:むしろモニターを見てもろて

コメント:特大のブーメランが飛んでおります


「シロネ、それ、すごいブーメランが飛んでるから」

「でも、こういうのってトゥエンティーフォーや2次liveとかの凸待ち会話デッキによくあるよね。下着の色を聞いてどうするんだろう?」


コメント:かかえちゃんはそのままでいて

コメント:純真なままでいて

コメント:ちょっとアホの子だけど


 かかえ先輩の言う、相手の下着の色を聞く会話デッキ。

 やり始めたのはトゥエンティーフォーのとある女性ライバーで、自分の誕生日枠で凸に来てもらった全員に下着の色を聞いてまわるという暴挙に出た。

 しかしそこはVTuber。面白おかしく受け答えをしたおかげで、その切抜き動画などがバズり、会話デッキで使われる定番ネタとなった。


「じゃ、じゃあ僕から……そのぉ、拘りはないんですけど、白が好きかなぁ。今日も白です」


コメント:なんでプラスαで答えたしw

コメント:助かる

コメント:解釈一致

コメント:助かる

コメント:たすかる

コメント:丁度切らしてた


「うーーーむ、シロネちゃんらしいね。私はオレンジ色とピンクが好きだよ。今日は何色だったかなぁ……」


 かかえ先輩はおもむろに立ち上がり、スカートを捲り始めた。


「なんで急にスカートたくし上げてるの!?」

「かかえ、はしたないから止めなさい。今日はオレンジ色のヤツだったでしょ」


 そう言ってかかえ先輩の手を押しとどめるあきり先輩。


コメント:なんであきりがかかえのパンツの色を知っているのか

コメント:名探偵かな

コメント:下着の色を知っている……閃いたッ!

コメント:↑通報しました

コメント:↑通報しました

コメント:↑通報しされました


「何で知っているのかって、かかえが何故か朝一でパンツを見せて来たのよね」

「だって、気合入れた新しいヤツだったから似合っているのか聞きたかったんだもん」

「はいはい似合っているから、だれかれ構わずやらないようにね」

「あきりんにしかやらないもん!」


 なんだここは。てぇてぇと百合のバーゲンセール会場かな?


「……てぇてぇ……てぇてぇ……」


コメント:てぇてぇかよ

コメント:これはキマシタワー

コメント:ここにキマシタワーが建造されました

コメント:キマシタワー

コメント:シロネ は てぇてぇbot に なった

コメント:シロネちゃん帰ってきてw

コメント:これが百合に挟まった百合猫の結果

コメント:若干息絶え絶えw


「あとは私だけね……まあ黒とか赤を穿いたりするわ、ってシロネ戻ってきなさい」

「……てぇて、ハッ」

「シロネちゃんが戻ったので次いこっか!」

「次ね。次はお互いの好きなところでいきましょう」


コメント:もうてぇてぇ

コメント:てぇてぇの予感

コメント:既にてぇてぇ


「これは私とかかえがシロネに対して、シロネは私たちに対してってことで」

「オッケー! じゃあトップバッターは私から。シロネちゃんはとにかく可愛いんだよね」


コメント:わかる

コメント:わかりみ

コメント:わかる

コメント:わかるわ

コメント:満場一致


「代表的なのが猫みたいな悲鳴だけど、最初の頃はビクビクしていて守ってあげたくなるような感じだったよね。もちろん今もそうだけど、最近の配信は打ち解けて来たみたいで色んな表情を魅せてくれて、その反応も可愛いんだよね」


コメント:かかえちゃんよう見とる

コメント:完全にシロ友

コメント:Vワールドの保護観察対象ですしお寿司


「誰が保護観察対象じゃい!」


 リスナーからの評価に僕は異議を申し立てたい!


「シロネちゃん、大体あってると思うよ」

「そうね。文字通りの意味合いというよりも、字面通りの意味で保護して面倒見てあげなきゃダメって感じが1期生の間にあるし、2期生も同じじゃないかしら」

「そっ……そんな……」


 味方は何処にもいなかった……なんて……。


世闇イズモ✓:ウチで飼うので大丈夫です

音町アリア✓:ウチで保護する

花咲メメ✓:シロネちゃんウチにおいで

黒神フェン✓:飼ってあげるわよ!

犬崎チロ✓:シロネちゃんおいで!!!

執仕ベル✓:しっかりとお世話しますね

夢現ミルマール✓:お姉さんと良いことしない?

霧江きりこ✓:様子ぐらい見に行ってあげる

コメント:ほぼ全員いて草

コメント:ミルマールちゃんだけ違うんだがw

コメント:たろう以外反応してて草

コメント:みんなよう見とる

コメント:たろう反応しないとか先輩失格では?

コメント:たろうぇ・・・

コメント:(炎)たろう(炎)

拓馬たろう✓:なんでこの流れで燃やされるの!?

コメント:やっぱり居たのかw

コメント:居て草


「みっみんなの優しさに涙でてくるよ……違う意味で」


 いつかきっとつよつよVTuberになるんだ。


「次は私、というかさっき言った通りかしら。あとはかかえが突撃しないように見張ってあげる対象って感じ」

「その節ではお世話になっております」

「ブーブーーー」


コメント:草

コメント:かかえちゃんがブタになった

コメント:かかえちゃんの扱いw

コメント:こんな可愛いブタなら飼いたい


「つっ次は僕だよね……」


 自分の番になると、いつの間にか無くなっていた緊張が再びやって来た。


「そのぉ……2人は先輩ってこともあるけど、Vワールドを支えて広めたVTuberだから、とても尊敬していて、僕なんかが絡んで良いのかなって良く思うんだけど、絡んで貰えて嬉しかったからこれからも絡んで欲しいなって、でもでも2人のてぇてぇを邪魔したくないし、むしろ眺めてあぁ^~てぇてぇ^~ってなりたいから僕よりも2人で絡んで貰いたいよね」


コメント:最初はエモかったのに最後w

コメント:最後が本音では

コメント:百合オタク猫ちゃん君さぁ

コメント:草

コメント:w

コメント:こっちにもてぇてぇを供給してもろて


「つまり……どういうこと?」

「そうねぇ……適度に絡んで欲しいってことじゃないかしら?」


コメント:先輩を困惑させるな

コメント:いまいち伝わってないかかえちゃん

コメント:もう大草原や


「まあ次行きましょうか。次はオフで会ったらやりたい事ってあるけど……」

「ぼっ僕は特にないかな……」

「そうだねぇ。お泊り会はこれからやるし……そうだ、この間買ったヤツを着て貰って撮影会がしたい!」

「あっそれいいわね。サイズも丁度良さそうだし」

「えっえっえっ? なんのこと?」


コメント:一体何を着せるのだろう

コメント:着せる相手は勿論シロネちゃんだよね

コメント:雰囲気からしたらそうだよね

コメント:クッソ気になる


「気になるでしょーーー。でもダーーーメ♪」

「という訳で、配信後やりましょうね」

「えっえっえっえっえっ?」


コメント:シロネちゃんだけついていけてなくて草

コメント:www

コメント:シロネちゃんファイト


「次がラストね。もし結婚したらってやつだけど……」

「私とシロネちゃんが結婚するの?」

「ミャア!?」

「私とシロネかもしれないわよ?」

「ミャア!?」


コメント:キマシタワー!

コメント:まさかにシロネちゃんの取り合い

コメント:シロネちゃんピンチ!


「僕とじゃなくて2人が結婚すればいいんだよ!」

「私とあきりん…………」

「かかえと…………」

「………………あれ?」


コメント:2人とも黙っちゃったw

コメント:放送事故

コメント:くぉれはぁ……


「ええっと……どうしよう…………」


 まさかの反応でどうしたらいいのか分からなくなっちゃった。


「フフフフフッ、冗談よ。きっと結婚したとしても今と変わってなさそうね」

「あはははは、そうだね。きっと変わらなさそう」


コメント:やっぱりかかあきなんだよなぁ

コメント:かかあきてぇてぇ

コメント:この安心感


「なっなんだ……ふぅ……」

「時間もそろそろ1時間になるし、感想を言って終わりにしましょうか」


 あきり先輩がそう言って締めに入る。


「じゃあ今回の主催者のかかえ、どうだった?」

「とっても楽しかったよ。だからまたやろうね!」

「今回もかかえのお守だったけど、私も楽しめたわ。シロネは?」

「そのぉ……とっても楽しかった、です」

「さっきまでタメ口だったのに、また敬語に戻ってる!」

「ミッ! えっと、さっきまではその、気が緩んでいたって言うか、その、あの」

「別にタメ口でもいいわよ。それにそんなこと気にするヤツは此処には居ないし」

「そうだよ。だからタメ口でいこう?」

「いっ、いいの……?」

「いいよぉおおお!」

「ミ゛ャ゛!?」


 感極まったのか、かかえ先輩が抱き着いて来た。

 あっあっあっあっ、意外と大きさがあるかかえ先輩の胸が!


「それじゃあ終わりましょ。挨拶はかかえの挨拶で」

「うん!」

「はっはひ……」

「それじゃあ、せーーーの」

「「「おっつーーー!」」」


コメント:おっつー!

コメント:おっつおっつ

コメント:おっつー!

コメント:おっつー!

コメント:おっつーーー!


―――――――――――――

『《九坂かかえ/Vワールド1期生》ついにコラボだYOOOOO!《振上シロネ・特別ゲスト》』


視聴回数68,028回 ↑10,958 ↓ 21



チャンネル名:九坂かかえ-KakaeKokozaka-

チャンネル登録者数43万


チャンネル名:塔道あきり-AkiriToudou-

チャンネル登録者数41万


チャンネル名:振上シロネ-ShironeHuruue-

チャンネル登録者数10万

「かかあきてぇてぇ」「撮影会たのしみ!」「シロネニウム助かる」など感想を頂けると嬉しいです!

心よりお待ちしております( ˘ω˘ )

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― 新着の感想 ―
[良い点] 身体はシロネで出来ている…… いや、私じゃなくて主人公ちゃんが。 元々地でやってるけど実生活がどんどん侵食されてある日目覚めると耳とか尻尾が生えて…… [気になる点] (いやそれはマッマ…
[良い点] てぇてぇにゃあ [一言] あっっっっっっという間に追いついてしもうた、、 始終ニヤニヤが止まらないほど癒されました〜 待ってます〜!
[一言] てぇてぇの輪、最高です このように見るとてぇてぇにも種類があるのですね! てぇてぇは初々しいてぇてぇが好き、ぜひ女性視聴者にも見てもらいたい。 高齢者のてぇてぇはあるのだろうか?末永くてぇて…
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