9話 ゲリラオフコラボ配信
沢山の感想、毎秒投稿してなどありがとうございます!
多くの感想や一言など頂けると、作品自体が盛り上がっているようで嬉しいです。
追記として、現在出ているライバーと、その呼び名、本名、主人公との間柄をこちらに書かせていただきます。後ほどキャラ設定みたいなのも投稿します。
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振上シロネ:本名「乙倉 湍」 本作の主人公(TS娘)
呼び名:シロネ、シロネちゃん、シロネたん
九津々海:本名不明 主人公のお母さん
呼び名:九津々ちゃん、海ちゃん
世闇イズモ:本名不明 主人公の同期(3期生)
呼び名:イズモ、イズモちゃん
音町アリア:本名不明 主人公の同期(3期生)
呼び名:アリア、アリアちゃん
花咲メメ:本名不明 主人公の同期(3期生)
呼び名:メメ、メメちゃん
九阪かかえ:本名不明 主人公の先輩(1期生)
呼び名:かかえちゃん、かかえ先輩
塔道あきり:本名不明 主人公の先輩(1期生)
呼び名:あきり、あきりん、あきりちゃん
マネ子:本名「津田 美津子」 3期生のマネージャー
呼び名:マネージャー、マネ子さん
急に名前の知らない美人なお姉さんに声を掛けられて、それも何故か振上シロネだとバレてショックを受けていたらカラオケに連れていかれた。何をされるのかとビビっていたら、その正体はVワールドの同期である音町アリア。
急に抱き着かれて驚いたけれど、安心したら緊張の糸が切れて心の汗が目から出てきてしまったけど、べっ別にこれは涙じゃないから!身体は女でも、心は男だからこれぐらいで泣いたりしないからね!
程よい大きさの胸に包まれて、嬉しゲフンゲフン、恥ずかしくて戸惑っていたら、急にコラボをやるとか言い出した。アリアっぱいを堪能、じゃなくて動揺していたせいで反応が遅れてしまった……だって柔らかいし、いい匂いするし、温かいし……。
同じ3期生である世闇イズモもアグレッシブな方だけど、アリアも負けず劣らずアグレッシブな娘。
イズモは計画建てて用意周到に物事をこなしていくけど、アリアは思いつきで行動する思い立ったが吉日な感じ。
「えっ、えっと、コラボって……もしかして、歌うの?」
「当たり前じゃん!だってカラオケにいるんだよ。歌わなきゃ損損♪」
友達が出来た時に、カラオケに誘われても大丈夫なように自室で歌う練習をしてたけど、実際に誰かと歌うのは家族以外初めて。
お母さんは湍ちゃん上手よって僕を褒めるけど、実際の評価を僕は知らない。
それに配信で歌うってことは大勢の人が聞くわけで……。
「ムリムリムリムリムリムリ!大勢の人が聞いている中で歌うなんて無理だよ!それに下手だったらどうするの?!」
「そうかなー、大丈夫だって。シロ友さんとか、そんなに気にしないよ」
「でっでも……アリアみたいに、歌つよつよ勢じゃないし…………」
こいつ歌下手だなとか書かれたら、もう配信で歌える気がしない。
そう思っていると、配信準備をしていたアリアがこちらに向き直る。
「じゃあさ、何曲か配信しないで歌ってみない?それで駄目なら考えよう?」
「……そっそれなら、うっうん……」
「よし、決まり♪」
アリアは立ち上がるとデンモクと呼ばれるパネル式のリモコンを持ってきた。
「さあさあ入れた入れた」
「えっ、ぼっぼ僕から?……」
「もちろん。ほらほら、何でもいいから入れなよ。シロネの歌聞きたいなー♪」
推しにせがまれると断り切れないのがオタクの性。それに、さっき了承した手前、歌わなくてはいけない。
「うぅ…………アッアニソンでも、いい……?」
「いいよいいよ!私もよくお姉ちゃんと一緒に観たりするから、結構知ってるよ」
「じゃ、じゃあ、これ……」
僕はデンモクを弄りながら歌う曲を検索する。
この時、アリアが既に枠を開始していたことを、僕はまだ知らない。
『《音町アリア/Vワールド3期生》歌うよぉおおお!《振上シロネとゲリラオフコラボ枠》』
7,128人が視聴中 ↑545 ↓1
コメント:唐突ぅ!
コメント:急にコラボ枠で驚いた
コメント:よくシロネちゃんが許可したな
コメント:良く見たらオフって
コメント:ほんとだ
コメント:えっ、オフ?マ?
コメント:マ?
コメント:でも聞こえてくる声が隣に居っぽい
コメント:マジだ
コメント:えええええええ!?
コメント:ナンダッテ!?
コメント:アリアちゃん一体どんな手品を使ったんだ
コメント:歌枠期待
コメント:どっちから歌うんだ
コメント:シロネちゃんからみたい
コメント:wktk
コメント:wktk
コメント:わくわくテカテカ
「~~~~♪~~~♪」
「おぉぉ紅蓮〇!」
最近流行りの名曲をチョイス。
難しい曲だけど、ノリが好きで最近よく聞いて練習してる。
コメント:意外と上手
コメント:緊張してて可愛い
コメント:カッコイイ曲なのにかわいい
「~~~~、~~~~~~~♪~~~~~、~~~~、~~~~~♪」
「FuFuッ♪」
アリアが合いの手を入れてくれる。
最近は一人で歌ってたから、こんな風に誰かと歌うのは久しぶりだ。
ノリの良いアリアの声が、僕の緊張をほぐしてくれる。
コメント:アリアちゃん合いの手上手
コメント:さすが
コメント:楽しそう
コメント:いいね
コメント:お、ちょっとずつ緊張なくなってきた
コメント:抑揚でてきた
コメント:低い音かっこよ
コメント:あれ、結構うまくない?
コメント:うっま
「~~~~~~~~~~♪……ふぅ」
コメント:888888888
コメント:パチパチパチパチ
コメント:88888
コメント:888888888
コメント:888888888
「パチパチパチパチッ!シロネめっちゃ上手じゃん!すごい良かったよ!!!」
「そっそうかな……えへへっ、ありがとう」
「次は私だね。歌う曲はこちら、いけないボー〇ーライン!」
コメント:おっ!
コメント:たのしみ!
コメント:期待!
「~~~~~~~~~♪~~~~~~~~~~♪」
コメント:かっこよ!
コメント:え、うっま
コメント:すげー!
コメント:まじ好き
「~~~~~~~♪ほらシロネも!」
「ミャッ!?えっあ、~~~~~~~~♪」
「~~~~~~~~♪」
急に振るからビックリしたけど、知っている曲だ。
マク〇スΔの曲。ヒロイン達が歌う挿入歌で、カッコ良さとセクシーさが合わさった歌詞と曲調で、アリアの声にマッチしてる。
コメント:ハモリきちゃー!
コメント:ハモリ!
コメント:おぉ!
コメント:シロネちゃんも知ってるのか
コメント:スパチャ投げさせろーーーー!
「~~~~~~♪……はい、という事でいけない〇ーダーラインでした!シロネどうだった?」
「ビックリしたけど、一緒に歌うの楽しかった……こんな風に歌った事初めてだから…………」
コメント:ぶわっ
コメント:泣いた
コメント:誘ってあげて
コメント:これからはいっぱい歌えるね
「そういえばアリア、なんでパソコンそっちに向けてるの?話し方も配信している時みたいだ……し…………」
「それはもちろん、コッソリ配信してたからだよ!」
アリアはグルンッとノーパソをこちらに向けると、その画面には配信画面とたくさんのコメントが目に映った。
「ミ゛ャ゛ア゛ァァァアアア!?」
コメント:知らなくて草
コメント:こっそりだったのかw
コメント:草
コメント:草
コメント:悲鳴助かる
コメント:いえーいシロネちゃん見てる~?
世闇イズモ✓:シロネちゃん良かったよ!
コメント:同期もよう観とる
コメント:イズモちゃん居たんだ
「おっ、イズモも観てるみたい。おーーいイズモーーー!」
「うぇ!?イっイズモも観てるの!?……アリアのバカぁ…………少し歌ってみてから、配信するか決めるって、言ったじゃん……」
喉の調子を整えるために歌ったのに、それを聞かれてるとか恥ずかしい。絶対に変な声だったよ……。
「うぅぅぅぅぅ……」
「シロネ顔まっかだねー。もうヨシヨシヨシヨシヨシー!」
「ミャアアアアアアア!」
コメント:一体向こうでは何が!?
コメント:カメラ班はなにをしている!
コメント:百合の気配がする!
コメント:アリシロてぇてぇ
コメント:てぇてぇ^~
コメント:あぁ^~てぇてぇじゃ^~
またアリアが抱き着いて来た!あっあっあっ、むっ胸が……ポヨンポヨンってフニョンって……。
「あぁっアリ、アリア……その、むっむむむ胸が……」
「むね?……もう、当ててるんだよ♪」
コメント:あぁーー!お客様いけません!それ以上はいけません!
コメント:我々が尊タヒってしまいます!
コメント:あぁぁ……ここが楽園か
コメント:↑しぬな!
コメント:蘇えれ蘇えれ
コメント:もうむりしんだ
「これぐらいで動揺しちゃうなんて可愛いなぁ~」
「ミャァァ……」
「そういえば、シロネは女の子が好きなんだよね。イズモとのコラボ配信で言ってたから知ってるよ(ボソ」
ビクッ!
「だぁ・かぁ・らぁ・シロネが望むなら触ってもいいよ(ボソ」
「ミャア!?」
なっなんですってぇ!?
「なーーーんて、ウッソ♪」
「えっ……あっ、そうだよね……シッテタ」
コメント:一体何言われたんだ
コメント:きっとエチチ
コメント:あぁ^~百合百合するんじゃ^~
コメント:ここが百合の花園ですか
コメント:いいえ、ケフィアです
コメント:汚いのでやめてください
コメント:ごめん・・・
コメント:草
「よし、それじゃあ気を取り直して歌っていくよーーー!」
そう言ってアリアは次の曲を入れて歌い始めた。
完 全 に 弄 ば れ た!
前世では女性とのお付き合いなんてなく、今世でもボッチでそんなのは無かった。
だからあんな風に抱き着かれるとすごいドキドキするし、真に受けちゃったじゃないか……。
でも、なんだか気軽なスキンシップのようで嬉しかった。べっべべべつに胸が当たって嬉しかったなんてことは…………もっと抱き着かれたい……かも。
お互いに何曲か歌い、1時間が経った。
「ふぅーーーまだまだ歌い足りないけど、そろそろ時間が来るからこの辺で終わりにしようか」
「そうだね、カラオケで歌うの久しぶりで喉がちょっとガラガラかも」
ちょっと変な風に力が入っていたせいか、喉が痛くなっちゃった。
「あはは♪またカラオケ来ようね!」
「かっ考えておきます……」
「もうっ、そこはウンって頷くところだよ!それじゃあリスナーのみんなーーーおつアリアでした!」
「ばっばいミャア~」
コメント:おつアリア!
コメント:おつアリア!
コメント:ばいミャア!
コメント:ばいミャア!
コメント:ばいミャア!
コメント:おつアリア!
【この配信は終了しました】
配信終了後、10分前の連絡が来て僕達は退出した。
「ほんと楽しかった!また一緒に行こうね、絶対だよ!」
「うぅ……」
綺麗なお姉さんであるアリアの圧が凄い。
アバターからもう少しお姉さんっぽくした感じなので美少女と美女の中間ぐらいで、軽くカールしている髪の毛が色気を出しているから、更に圧を感じる。
「そういえばLINEの連絡先交換してなかったよね。折角だし交換しよう」
「…………入れてない……」
「えっ?」
ずっとボッチだった僕に、誰かと連絡するためのツールなんて不必要。
家族との連絡は電話やメールで大丈夫だし、僕には無用の長物なのだ。
「あぁ……まあ今入れればいいよね!ほら入れて入れて」
「アッハイッ」
アリアに促されてLINEをインストール。
「ちょっと貸して。これをこうして、こうで、ハイ!これが私の連絡先ね。シロネの1番ゲットぉ♪」
嬉しそうに自分のスマホを見つめるアリア。
僕の1人目ってそんなに良いのだろうか?
「そういえばこうやってオフで会うときにライバー名だと身バレしそうだし本名教えてもらっても良い?私の名前は御街 明奈」
「ぼっ僕は、乙倉 湍」
「はやせ。か。ちゃん付けしたくなるかわいい名前だね!外では湍ちゃんって呼んでもいい?」
「うっうん」
学校では、さん付けで呼ばれていたせいで女の子っぽくてむず痒い。
「私の事は明奈って呼んで良いからね」
「あっ明奈……」
「うん♪」
ライバー同士とは違う、リアルでの名前の呼び合い。
振上シロネも音町アリアもハンドルネームの様な物なので恥ずかしくなかったし、ある種の当たり前の様に感じていたから気軽にアリアと呼べていたけど、実際にあって本名を呼び合うのは恥ずかしいと思ってしまう。
だからこそ、すごく友達っぽい……。
「私は、もうそろそろ家に帰ってお姉ちゃんの晩御飯の準備しなきゃいけないから帰るね。また後で通話しようね!バイバイ!」
「えっあっ……」
明奈は一方的に告げると走り去ってしまった。
しかしその夜、アリアからディスコードへ唐突な謝罪のメッセージと通話の催促が来たので、驚きながらも話してみると、今日の行動に対するごめんなさいだった。
どうやら帰宅後、運営からやり過ぎだと注意を受けて、冷静になり自分のやらかし具合を認識して青ざめていたようで、通話口の声は少し震えてる。
アリア『ほんとうにごめんなさい……』
「たっ確かに怖かったし、色々と驚いたけど、だっ大丈夫だったから……ね。泣き止んで」
アリア『……うん、ズズズズッ』
気になっていた子が僕だと分かり、嬉しさのあまりテンションが上がって突っ走ってしまったのが今回の原因みたい。
アリア『こんな私だけど……またオフコラボしてくれる……?』
「うっうん」
推しの涙声に当てられて、つい了承をしてしまった。
これが惚れた弱みならぬ、推した弱み……。
アリア『……ズズッ、ありがとうシロネ……♪』
うぅぅ、推しが可愛い。
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『《音町アリア/Vワールド3期生》歌うよぉおおお!《振上シロネとゲリラオフコラボ枠》』
42,382回視聴 ↑8292 ↓5
チャンネル名:音町アリア‐AriaOtomachi‐
チャンネル登録者数2,4万
チャンネル名:振上シロネ-ShironeHuruue-
チャンネル登録者数4,1万
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ブックマークと評価も大変嬉しいです!!!
皆さんのおかげでどうにかモチベーションを維持できております。
本当に本当にありがとうございます!
これからも応援よろしくお願いします。
追記
音町アリア:御街 明奈 主人公の同期(3期生)
呼び名:アリア、アリアちゃん
シロネこと湍を妹の様に可愛がっている。