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人間が考えた婉曲的な気持ちの伝え方  作者: 朝霧


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今日は少し肌寒いですね

 今日は少し肌寒いですね、という言葉は人間の国では手を繋いでください、という意味であるそうだ。

 人間は随分と回りくどいな言葉が好きであるようで、他にも寒いですねだったら抱きしめてくださいだとか、他にも色々あるらしい。

 最初に聞いたときは少し呆れた、手を繋ぎたいならそう言えばいい、他も同様だ。

 くだらないと一蹴したら、じゃ賭けをしようとほざかれた。

 僕が彼女に肌寒いと言って、彼女が手を繋いできたら奴の勝ち。

 繋がなかったら僕の勝ち。

 賭け金は食堂の日替わりスペシャル定食券。

 僕はその賭けに乗った。


 というわけで後日、僕は彼女に向かってこう言った。

「今日は少し肌寒いね」

「ええ、そうですね」

 季節はもう直ぐ冬へと移り変わる、だから僕の言葉もそれほど違和感のないものだったらしい。

 彼女はもう直ぐ冬ですもんね、と小さく笑うだけで、特に何かをしてくるわけではなかった。

 やっぱり勝った、こんな賭け、負けるわけがない。

 定食券を手に入れることが確定した。

 だけど、何故かそこまで嬉しくない。

 何も言わずに彼女の顔を見下ろす、彼女は目にはてなマークを浮かべているような困惑顔で僕の顔を見上げた。

 数秒、彼女はその顔で僕を見上げていたけど、ハッと何かに気付いたような顔をした。

 そして即座に何かを小さく、短く唱えた。

 周囲の空気がなんか暖かくなった。

 熱魔法で周囲を温めてくれたらしい。

「これで大丈夫ですか?」

「……うん」

 違うそうじゃないとは思ったけど、まあこういう反応が妥当ではあるのだろう。

 

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