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親愛なるジキル  作者: 如月ノノノ
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プロローグ

初投稿になります

拙い文章と内容ですが、目に止まっていただけたら幸いです

私はあの日の出来事を顧みると複雑な気持ちになる。

確かに最初のうちは思い出すだけで気分が悪くなっていたけど、今は少しずつ整理がついてきている。

”彼”の事も”あの人”の事も少しずつだけど理解が出来てきたと思う。

ーーー理解は努力してするものではなく、事実を叩きつけられて強いられるものだと気付いたのも最近だが。


話の本筋から少しずつ離れて行ってしまうのは私の悪い癖みたいだ。

ここからは少し前の私とあの日の出来事を話そうと思う。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「はぁ....」

またため息だ。

ため息をすると幸運が逃げて行くらしいがもう私から逃げていく幸運も残っていないだろう。

私の名前は橋本千春。

都内の高校に通うごく一般的な女子高生だ。

自分で言うのも何だが、勉強はそこそこ出来る。

スポーツはまあほどほどってところだと思う。

そんな私がため息ばかりついているのは、自分の悪運の事を考える時だと思う。


私は中学生の時に両親を亡くしている。

それも、事故などではなく他人の手で...

父の仕事の関係で私の家はそれなりに裕福だった。

そこに目を付けた強盗2人組が侵入し、私を守ろうと抵抗した両親は強盗のナイフで刺殺された。

強盗は人を殺すつもりはなかったらしく弾みで殺してしまった事でパニックになり、何も取らずに尻尾を巻いて逃げて行ったが、その後すぐ捕まった。

両親がいなくなった私は父方の祖母たちの家で生活している。


ここまででもかなりの不運だと言える。

しかし私はこの事件のショックで一時期他人と会話する事がまったく出来ない時期があった。

他人が恐ろしくなり、会話する相手に疑心暗鬼になっていた。

人は表でいい顔をしていても裏ではどんな事を考えているかわからない。

こう考えるようになった私は他人と会話するのを拒んだ。

今では祖父母のおかげである程度の会話は出来るが、初対面の他人や第一印象による偏見だが裏表がありそうな人とはまともに会話も出来ない。

高校でも仲のいい友達は数人止まり、彼氏以前に男性の友達もいない。

友達の中には男の人と交際している人もいるが、私ときたら祖父を抜いた男の人と話した回数など片手で事足りるだろう。


〜〜〜〜〜〜〜〜数日後(事件当日)〜〜〜〜〜〜〜〜


寒い...

友達と買い物をして話していたらもう22時を過ぎてしまった。

買い物には他人と会話出来ない私が友達を無理に誘っているが、何度でも嫌な顔一つしないで付いてきてくれる。

早く帰らないと祖父母にこっぴどく説教されてしまう。

いつもは暗いから通らないが少し早く着くので裏道を使おうか


誰かいる...電灯が付いていない電柱の前に煙草を吸っている影が見える。

フードを被っていて顔は見えないけど、嫌な予感がする。

でも、戻る訳にもいかないし早歩きで横切っちゃえば大丈夫かな...?

あまり目とか合わしちゃいけないだろうけど、少し気になる...


前を横切る一瞬なら...大丈夫だよね...?


.....かっこいいかも


私の意識はここで途切れた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「うぅ...」

頭が痛い、割れるようだ。

ここはどこだろう...

暗くて埃っぽくてなんか変な匂いもする。

確か買い物の帰りで急いでて...


「っ!!!」

人がいる。

暗い部屋には裸電球が一つぶら下がっていてその下で鼻歌を歌いながら何か作業をしている男の人がいる。


まさか...誘拐...?

少しずつ頭が整理できてくると嫌な予感が頭をよぎった。

意識が無くなったのは電柱の前を横切る時、つまりフードの人の前を通った時だ。

恐らくあの時眠らされたか何かでここまで運ばれたんだろう。


怖い。寒い部屋ではないが身体が震える。

このまま殺されるか酷い目に遭わされたあげく殺されるんだろうか...

もしかしたら、身代金目的で上手くいけば解放してくれるかもしれない。


怖い。死にたくない。


神様は随分と私が気に入らないらしい。


あの人は何をしてるんだろう...

恐怖心はあるが注視してしまった。

それが間違いだった。


その人がいじっているのは裸電球で照らされ煌々と輝くナイフだった。

「ひっ!!」

触ったことも見たこともないほど鋭利で大きいナイフを見て恐怖で萎縮していた精神に追い打ちをかけてしまった。

そして、思わず出てしまった掠れるような悲鳴を聞き男はゆっくりと振り返った。


「気分はどうだ?」

男は端正な顔立ちだったが地獄へ連れて行く死神のように、新しいおもちゃを見つけた子どものように不気味に妖しく笑った。

私はこの笑みを見て自分の一生はこの部屋で終えるのだと確信した。

プロローグはかなり短く何も内容がわからないまま終わってしまいますが、物語の核心は次になりますので、もし少しでも気になったら次もお願いしますm(__)m

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