運命的な出会い
―登場人物―
牧島和人(まきしまかずと):主人公。気が弱い。
レオ:オンゲー友達、ノリが良い。
ユーミン:オンゲー友達、ほのぼの系。
――カタカタカタ
友達のいない僕の休日は、大抵がパソコンをいじっているかゲームをしているかだ。洒落たCDも無い僕の部屋には、キーボードを打つ音だけが響き渡っている。
カズ:こんにちわ、レオさん^^
レオ:おいすー、今日も一狩り行こうず^ω^
カズ:えぇ、いいですよ。春休み中なんで、オールで狩れますw
レオ:いいねぇいいねぇ! じゃあいつもの三人で狩りに行こうか?
カズ:あ、ユーミンさんなら今日は用事があるとかで来れないそうです。
レオ:あいつ春休み満喫してんな~w平日より入り悪いし
カズ:やっぱり女の子だから、色々誘いがあるんじゃないですか?
レオ:ちょwwおまwwwwまだあいつのこと女だと思ってんの?www
カズ:いや、だって本人がそう言ってますし。
レオ:ばーか、あんなんネカマに決まってんだろ! 妙に丁寧な言葉使いする割に、たまに暴言はき始めてドラゴン相手に一人で無双するあたり、ぜってぇ猫かぶってんねwww
カズ:そうですかねぇ。僕にはそこらへんよくわかんないです。
レオ:お前あぶねぇなwww将来、絶対に悪徳業者に騙されるタイプだわwww
カズ:……よく言われますorz
こんな感じの会話をして、それから一緒に狩りをして、アイテムを集めて、ネット内の仲間とゲームを楽しむ。それが僕の春休みだった。
ネットゲームは怖い。誰かがそう言っていたけれど、本当に気づいたらハマって抜け出せなくなっていた。お母さんからもらうお小遣いのほとんどは課金アイテムに消え、休みの大半はネットの世界でモンスターを狩る作業に没頭する。
大体いつも一緒に狩っているのは僕ことカズと、ノリがよくて凄く面白い人であるレオさんと、ほのぼのした雰囲気を持っているけど実質このチームの中で一番実力のあるユーミンさん。たまに誰か知らない人とpt(パーティ)を組むことはあるけれど、いつもはこの三人で狩りを楽しんでいた。
ちなみに、僕が初めてネットで友達といえる友達ができたのはユーミンさんが最初で、レオさんはたまたま狩りでピンチになった時に助けてもらったのをきっかけに仲良くなった。
そして、あんなに新鮮だった新居にも徐々に慣れ始め、春休みも終盤に差し掛かかった頃。ふいにユーミンさんから個別チャットの誘いを受けた。使っているのはス○イプという、電話のような便利な機能も搭載している全国的に有名なやつだ。
ユーミン:突然申し訳ありません。今お時間よろしいでしょうか?
カズ:あ、はい。大丈夫ですけど、狩りのお誘いですか?
ユーミン:……ごめんなさい、そうじゃないんです。
カズ:???
狩りのお誘いじゃないのに個別チャットだなんて、今までユーミンさんにはなかったことだ。一体何の用事だろうか?
ユーミン:あのあの、違ったら違うでいいんですけれど、もしかして、もしかしたら……カズさんは、今日並市に住んでいらっしゃいますか?
カズ:っえ? よくわかりましたね。つい二週間ほど前に引っ越したばかりなんですよ。
ユーミン:や、やっぱり! IPアドレスがこの周辺に変更されてたから、もしかして……と思ったんです!
カズ:? IPアドレス?
ユーミン:あ、こっちの話です、申し訳ないです。ところで、引っ越したっておっしゃっていましたよね?
カズ:はい。この春から新高校二年生としてやっていこうと思っています。
ユーミン:え!? カズさんは高校二年生なんですか!?
あ、やばい、年バレしてしまった。でも、バレたのは心優しいユーミンさんだし、悪用されることもないだろう。というか年がわかったところで、皆はどう悪用しているのだろうか。
カズ:え、ええ。つい口が滑っちゃいましたwこのことは秘密でお願いします。
ユーミン:あ、あの……
カズ:はい、なんでしょう?
ユーミン:実は、私も高校二年生なんです……
えぇ!? ユーミンさんも僕と同い年だったんだ!? 凄い丁寧な人だから、僕より全然年上なんだと今まで思っていた。
カズ:そうだったんですか! 偶然ってあるんですねぇ。
ユーミン:しかも、私日和(ひより)町に住んでるんです。
カズ:っえ、じゃあ僕が住んでる日並町の隣じゃないですか!?
日和町といえばここから自転車で10分もあれば着く距離だ。度重なる偶然、これはもはや運命と言っても差支えないのではないか。
ユーミン:日並町に住んでるんですか!? すっごい偶然ですね! ……あ、でも、それだと通う高校は、一番近い『怒凄恋(どすこい)学園』、ですか?
カズ:あー、確かに近いですけど、僕が行くところは『双生児(ソーセージ)学園』ですよ。
ここら周辺には幾つか高校があって、その中でも一番近いのは怒凄恋学園だ。でも、今僕が住んでいるところはギリギリ学区外で、そちらに転校することはできなかった。
そして、ふとユーミンさんの通っている高校の名前も知りたくなってしまったので、失礼とわかっていながらも質問してみることにした。
カズ:あの、もしよろしければユーミンさんの通っている高校はどこか教えてもらえないですかね?
ユーミン:……あぁ、あぁ神よ。ありがとうございます。今ほど心が嬉しい気持ちで満たされたことはありません。
カズ;は、はい?
ユーミン:私も……私も双生児学園に通っているんです。
まるで、最初からこうなることが定められていたかのような偶然の一致だ。ユーミンさんと一緒の高校になってるなんて……。僕の心臓が一気に高鳴るのがわかる。まさか一緒にオンゲーを楽しんでいた仲間と同じ高校に通えるなんて。
ユーミン:も、もももし、よろしければ……あの、その
カズ:は、はい! なんでしょうか。
ユーミン:……明日、お会いすることって、できますでしょうか?
カズ:ぼ、僕が、ユーミンさんと!?
ユーミン:あぅ、あぅうぅ……はい。ダメ、ですか? 私、なんかとは、会いたくないですか?
カズ:い、いえいえそんな滅相もない! ていうか僕なんかがユーミンさんみたいな大人びた人に釣り合わないっていうか、恐れ多いっていうか、なんていうか!
ユーミン:いえ、そんなこと、ないです。
カズ:……え?
ユーミン:大丈夫です。カズさんだったら、私……どんな人でも、大丈夫ですから。
うわうわ、どうしよどうしよ! 女の子と待ち合わせたこともなければ、ここ最近直に会話したことすら無いこの僕が、えぇえ! た、大変だ! 大変だ! 服とかどうしよ! 髪もセットしたことないし、言葉とか絶対にどもっちゃうよ!!
ユーミン:ダメ、ですか……?
正直な話、いきなり色んなことが起きたので、頭がぐるぐるしていて冷静になる時間がほしい。……でも、こんなに僕に信頼を寄せてくれているのに裏切りたくはない。
カズ:……わかりました。明日、会いましょう。
ユーミン:あ、ありがとうございます! それでは場所は……
こうして、僕は明日オンゲー仲間のユーミンさんと、丁度町の境目にある公園で待ち合わせることにした。
僕は、久しぶりに、本気でこの人と友達になりたいな、なんて思った。
◆
待ち合わせ場所である木ノ下公園は、木漏れ日が綺麗な公園として有名だ。
葉と葉の隙間から漏れ出る光を美しみ、一時たりとも形を留まらせない影を見て楽しみ、葉から溢れ出る緑の匂いで癒される。ここはデートのスポットとしても適切な場所だと思うし、少し散歩するのにも丁度いい。
「いよいよ、ユーミンさんと会うんだ。すーはー……すーはー……落ち着け、落ち着け僕」
待ち合わせ時間の一時間前に着いてしまった僕は、なんとか速い鼓動を打ち続ける胸をどうにかしようと画策するも、先程からより速くなるばかりで歯止めが効かなくなっている。
やることもないので、とりあえず確認しておこう。待ち合わせ場所として約束した公園の中央の噴水広場前……よし、ここで合ってるな。一回ぐるりと回ってみようか。少し大きい噴水だから、もしかしてユーミンさんが反対側で待っていたとしたら申し訳ない。
僕がカズだという目印として被った、紺色の帽子の位置を修正して(ちなみにユーミンさんは麦わら帽子を被ってくるらしい)、ぐるりと噴水の周りを歩いてみることにする。
しゅわしゅわと湧き出る噴水の周りは気持ちのいい、爽快な風が吹いていて、ここまで歩いてきて少し汗ばんだ肌に丁度いい。待ち合わせまで後50分、さすがに来ていないだろうけどつい目が麦わら帽子を探してしまう。
「ははは……さすがに緊張しすぎだろ、僕……」
じっとしていると心がパンクしそうになるんだ、しょうがない。我ながらなんてチキンなんだろうと苦笑しつつも、目はしっかりと麦わらを探していた。
――その時だった。
「カズ、さん。……ですか?」
「……え?」
不意に、背後から聞こえてきた声に反応して振り返る。するとそこには、すごく綺麗な女物の麦わら帽子を被った……
「あーそうだ! やっぱてめぇ、カズだな。うひゃひゃひゃひゃ! こりゃおもしれェや、本当にきやがった! おいカズ……いや、今日からお前の名前はクズだな。おいクズ、ちょっとそこまで面貸してくれや」
ヤバい系の青年がいた。日焼けサロンにでも行ってきたのか、こんがり焼けた褐色の肌に、鼻にピアスまでした、あからさまに『俺世の中って糞つまんねーと思うんだわ。だから俺が拳で世界を変える』とか言っちゃいそうな人だ。
「あ、あのー……」
「アノー? え、何々、今『ノー』つった? 今ノーつった!? クズ男君もしかして拒否反応ですかー?」
「い、いえいえいえいえ! そんなことでは、全然、ないんですけど」
「ハァ!? ジャー何? あんま調子ぶっこいてんと、優しいユーミンの鉄拳が飛ぶぞ☆」
「あ、やっぱり、あなたがユーミンさん……ですか?」
「エェ! 気付いてなかったの!? ほら、みてみてー、この帽子特注品よ? 超高いんだゼ」
両手を広げて、どこかのコントみたいに大げさにリアクションをとる『彼』。僕はレオさんが言っていた『ばーか、あんなんネカマに決まってんだろ!』を思いだした。
そうか。また、僕は騙されたのか。
「おら、どーでもいいからキビキビ歩く! 向こうで兄貴がお待ちかねだから、ヨ!」
「う、うわぁ!」
ドンと肩を押されて、その場に尻もちをついてしまう。こんな滑稽な姿を見て、腹を抱えながらこの世の終わりのように爆笑するユーミンさん。
ははは、自分でも笑えるや。何回騙されりゃ気がすむんだろうな、僕は。勝手に一人で舞い上がって、寝る時間を惜しんで最低限の身だしなみを整えようと努力してたのが馬鹿らしいや。家を出る時、お母さんに少しドヤ顔をしてしまったのも、顔から火がでるぐらい恥ずかしい。
「『う、うわぁ!』だってよ! ギャハハハ! う、うわぁ! 駄目だ、ハラいてぇ! ひひひ、うふふふふ! やっぱお前はクズだわ! 最低最悪のゴミクズ! 地球のゴミ認定! イーヒッヒッヒ!」
でも、こんなに最悪な状況でも、今まで信頼してたユーミンさんが実は僕を騙していたんだとしても、まだ、『よかった』。
これが僕でよかった。他の人が騙されないでよかった。僕ならこの状況を受け入れられる。僕ならこれを思い出にできる。それに、この人とはどうせ高校が同じで、長くこれからも付き合っていかなければならない。
だったら、良い方に考えるんだ。考えようによっては、この人は明るく僕に接してくれる、友達になってくれるかもしれないじゃないか。ネットではあんなに一緒に遊んだんだから、もしかしたら、友達になってくれるかも!
「あ、あのさ、ユーミンさん」
「えーナニー? ユーミン『さん』? ユーミン様でしょユーミン様ぁ。クズが一丁前にさん付してんじゃねぇよカス」
「はは……、じゃあユーミン様でいいや。ぼ、僕と友達になってくれないかな」
「アァン!? 何言ってんのお前、ヤクでもやってるんですか~? 頭スポンジじゃない、ダイジョウブですか~? だぁれが友達になんて、なるか、っヨ!」
尻もちをついていた、僕のお腹に慣れた様子で垂直に蹴りを入れる。直後、息もできないほどの衝撃が体中を駆け巡った。
「ぐふぅ! けほっ、こほっ」
腹を押さえながら、芋虫みたいに地面をのた打ち回る。今まで生きてきた世界が偽物だったように苦しく感じる。
新鮮な空気を求めて肺に信号を送ったって、うんともすんとも言わないんだ。息ができない苦しみは、まさに地獄の世界を彷彿とさせた。
「ひゅー、ひゅー、げはっ、ごぼふっ」
僕でよかった、僕でよかった、これが本当に僕でよかった。苦しいのも痛いのも僕でよかった。こんなに辛いのは僕だけでたくさんだ。
「オイオイオイ! いくら俺の蹴りがスーパーウルトラエース級の威力を誇ってるからって、一発で伸びないでくれよ? こちとら最近タイマンしてなくてうずうずしてんだ! せめてサンドバッグぐらいは持ちこたえてくんねーと話にならねって!」
「はぁ、はぁ、友、達……あぐぅ!」
「キメーんだよおめーは! なぁにが友達だ! こんな奴のどこをお嬢が気に入ったんだかわけがわかんねぇ、ゼ!」
ごろごろと醜く地面を転がる僕を、サッカーボールのように蹴り飛ばして笑うユーミンさん。
酷い、現実だ。せっかく友達ができると思ったのに。
辛い、真実だ。結局僕はからかわれていただけだったんだ。
嫌な、出来事だ。どうしていつもこうなんだろう。
寂しくて、苦しくて、たまらない思いが、やるせない思いが、液体となって僕の穴という穴を埋めていく。
身を切られるような、胸が締め付けられるような思いはもうしたくないのに。……泣きたい。泣いて、喚いて、思いっきり叫びたい。
どうでもいいんだ本当は。他人が苦しむ方が自分が苦しむより楽だから。
どうでもいいんだ本心は。他人が傷つく方が自分が傷つくより楽だから。
諦めろ、断念しろ、放棄してしまえ、見切りをつけろ。何が変わる? 何を得る? ただ悲痛で苦痛な思いを味わうだけじゃないか。
こんな世でも世界は回る。僕が全てを捨てても何も変わりはしないのかもしれない。
――だったら、諦めよう。そう、思った。
『私は、さ。和の、そんなところが……好きなんだ』
ザザッ、と、ノイズのように昔の言葉を思い出す。これは、あの子に言われた言葉だ。僕が、唯一褒められて、そして、これだけは捨ててはならないと心に誓った時の、あの言葉だ。
僕はあの時嬉しかったはずだ。そうだ、諦めちゃだめなんだ。どんなに酷い現実だろうと、辛い真実をつきつけられようと、嫌な出来事に遭遇しようと、何度騙されたって、何度挫かれたって、諦めたらそこで終わりなんだ!
僕はどうしようもなく気が弱くて、とてつもなくチキンで、喋ればどもるし空気も読めない軟弱者だけど、本気で心に思ったことを今までで一度も、――諦めたことは、ない。
昨日、僕はユーミンさんと友達になりたいって、本心でそう思ったんじゃないか! 今目の前にいる人はこんなに僕をいじめるけど、あの時一緒にゲームをしたことは真実だ。だったら、もう一度、語りかけてみればいいじゃないか!
「あー、ヤベ。兄貴に渡す前にヤッちまった。ま、いいか、減るもんじゃねぇしな。……あ! 俺の体力が減ってたわ、ギャハハ! ……って、あぁ?」
気付いたら、僕はユーミンさんの足を掴んでいた。
「お、オイオイなんだよ。割と打たれづよいんだねークズ君。さすがアレだわアレ、害虫ほどしぶといっつーかなんつーか」
「ユ、ユーミン、さん……」
「な、なんだよ……テメェまだ喋れたのか」
気を抜けばすぐに意識は飛んでいってしまうような気がしたから、より一層ユーミンさんの足を掴む手に力を入れて、無理矢理肺に空気を送り込む。
これが、ラストチャンスだ。この機会を逃したら、ユーミンさんはもう、僕と友達になってくれないだろう。
諦めずに、言うんだ、僕は!
「僕と、ゲームをしよう」
「あん?」
「ほら、あの火山に棲んでるさ、最初すっごく強くて倒せなかったドラゴンいたでしょ? あれ、二人で倒した時さ、すっごい嬉しかったんだ。何を隠そう、僕って、ネットでも、あまり、友達できなくて、ユーミンさんが最初の友達だったからさ、そりゃあもう、ものすっごい嬉しかったんだ」
「だ、だからなんだよ」
「だから、さ、もう一回、あのドラゴン、一緒に倒そうよ。今はもう、余裕かもしれないけどさ、こんなこともあったなって、笑いながら、さ、語り合おうよ。あの時は文字だったけど、今は、言葉で伝えられるん、だから」
「ぶ、不気味な奴だな! こんなにされて、まだそんな口を叩けるってのかよ!?」
「はは、僕って、気は弱いけど、諦めが悪い方だから……」
とはいったものの、もう視界がちかちかして頭もぐにゃぐにゃになってきてる。気絶の秒読み段階だ。
さ、最後。最後にこれだけは言っておかないと……。
「ぼ、僕はさ、別にユーミンさんが、男だって、女だって、何だって、構わないんだ。ただ、一番最初に、ネットで友達になってくれた、ユーミンさんと、楽しく笑いたいと、思っただけなんだ」
「な、なっ……!」
「だから、さ。友達に、なろうよ」
「バカじゃないのかテメェ! 身体障害者かなんかか! 気持ちわりいんだ……ヨ? ……あ、ああお嬢! ち、違うんです、これは、そのああああああああああああああ!!」
今持てる全ての力を振り絞って言い切った僕に対して、ユーミンさんは足を振り上げるも、その足が僕に当たることはなかった。……なんだ。やっぱり、僕が思っていた通り優しい人だったんだ、ユーミンさんは。
意識が途切れる最後の一瞬。ユーミンさんの顔を見ようと顔をあげると、
「だい……ですか……! なりま……ならせていただき……! あなたの、友達に……ください!」
さきほどとは打って変わって、涙を流しながら天使のような微笑みを浮かべている、女性のユーミンさんの顔がそこにはあった。
なんだ……こんなに美しい人を最後に映してくれるなんて、神様も捨てたもんじゃないな。なんて思った瞬間、僕の意識は深い闇の底へと沈んでいった。
【凛】「コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス」
【明日菜】「っや、やば!? 姉御があまりの先輩いじりに精神が崩壊している! まだ登場してすらいないのに! ……僕っちは逃げるにゃ~」
【愛唯】「逃さない」
【明日菜】「うにゃあ! やめて愛唯! 今の姉御は重傷を負ったライオンのように危険にゃのよ!」
【愛唯】「その通り。これは今までで一番危険な状態……だから、」
【明日菜】「だ、だから……?」
【愛唯】「あなたは、餌」
【凛】「コロコロコロスコロスコロコロスコロコロロロスススス」
【明日菜】「ギィイイイイニャアアアアアアア!」
【愛唯】「来週も……お楽しみに」