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我楽多  作者: 鈴音
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面影を想って

ほんとうにごめんなさい。

不快な思いをされたら申し訳ありません。


私は墜ちるまえのあの子が好きだったんだと思う。


恋愛的な意味なのか、はたまた友達になりたい、みたいな、親愛的な意味なのかは今となっては分からない。


あの子が落ちたと聞いて私はなんだかショックだった。特に関わりがなかったからなのかもしれない。何も知らないから、何も知ろうとしなかったから私は、今、こんなにも後悔にも似た喪失感を味わっている。

おかしな話だと、我ながら思う。


今頃もっと話しておけばよかった。みたいな後悔、意味なんて小指の先程もないのに。

おかしな話だ。


私があの子が落ちたことを知ったのはあの子が落ちた翌日の朝だった。朝のSHRだった。


驚いたのをよく覚えてる。あの子は落ちる直前まで普通に見えた。そう見えるように振舞っていただけなのかもしれないが。


朝のSHRの時、黙祷の時間が取られていた。あの子が落ちたことか信じられなかった。ただ、同時にふと思ったことがある。この黙祷の時間って意味があるのかな?と。言ってはいけないことだと分かっている。わかっていても、思ってしまう。批判されてもおかしくない。口には出せないことのはずだった。

だからこそ言ってみたかったのかも、しれない。


堕ちた人間に意思なんてあるのか?幽霊なんて非現実なものになるのだろうか?黙祷されて、悲しまれて、もっと一緒にいたかったと言われて、嬉しいのだろうか?

あくまで私の考えだが、意思なんてあるわけが無い。幽霊なんていない。天国も、地獄も無い。


そう考えてしまう私は悪い子なんだろうな、と自嘲しながら私は黙祷の時、こう願った。


「どうか安らかな眠りにつきますように。天国で幸せに暮らしてくれますように。」

すみませんでした

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