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第五話 旅のお方

「やめなさい!」

奥から他の仮面の者達より、更に豪華な民族風黒いと金の仮面の男が現れた。

「なぜだ、爺い。こいつら帝国の犬かも知れねーんだぞ。」

「その者達は、わしの客人だ。手荒な真似は…このワシがゆうるさんぞ。」

「ちっ!」

そう言って豪華な仮面の男に話した。黒の口から鼻までを覆う民族風仮面をつけ、額に黄金の星の着いた黒のバンダナに黒の長ズボン、足と腕につけた金のブレスレットを付けた半裸のニヒツと同じくらいの黒髪の少年だった。

「どうぞ、森の奥まで案内しますぞ。」

「お〜う、助かるね〜」

「あ〜かなりな」

(どういう…こと?)

"それから僕たちは、第四層の中にある。小さな村へと連れられ、その中の村長室にお邪魔させてもらっていた"

「どうぞ、こんなものしかありませんが」

「いえいえ、そんな、スゥ〜。とっても美味しいですよ。」

「そう言ってもらえるとありがたい。」

ニヒツ達の座る前には、先程豪華な民族仮面と腕に付けた金の星の描かれた黒のバンダナを巻いた。目の閉じ、笑みを浮かべる白髪の優しいそうなの老父がいた。

「な〜に、他人のフリかましてんのよ。ゲッコ少年〜」

「え!お知り合いだったんですか?」

べシルの発言に驚くニヒツ

「ほっほっそちらこそ、うちの若いもんに手を出さんでください。私の名前を呼べば言いと言っておいたでしょう。」

「え〜だって、あんなに小ちゃかったゲッコくんが育て世代の子達の実力見ときたかったんだも〜ん。」

「はぁ〜そちらは昔からお変わりない様で、なんだか安心しましたぞ。」

二人が軽口を叩き合ってるなか、ドクターは二人の間を割って入った。

「失礼、ボク達もあまり時間が無くてね。悪いが早急に頼めるかな。」

「お〜これは失敬した。ワシも歳だならか、最近ど忘れが多くてな、では、ドクター姉さんもそう言ってることだし、早速本題に入ろうか。まずは、そちらの要求を聞こう、姫様」

大股開きになり、腕を広げ、ゲッコの目を見て座っていたべシルはゲッコにそう聞かれ、顎を上げて上を向き、少し間を置いたあと、顎をを下げ下を向きそして

「そんなに難しい事じゃない、いたってシンプルさ、俺達の要求はたった一つ…俺達は帝国に潜入する。手を…貸してくれ」

「ん〜」

「ふっ」

「え!」

べシルの言った言葉確かにシンプルだったが、それがどれだけ難しいかは、その場の全員が用意に想像出来た。

老父も優しそうな笑みからいっぺん、頭を落とし考えこんだ。ピリピリとした空気のなか、放たれた言葉の衝撃に比べて、音は静寂、だか心は驚きと恐怖の合わさった爆音のメロディーを奏でていた。

(そんな提案飲める訳が…)

「いいでしょう。その提案お引き上しましょうぞ。」

「えー!良いんですか?!」

「ま〜姫様の無茶振りには慣れてますからの〜、それに、帝都潜入を支援するなど、昔な比べればまだ良い方です。」

「にひっひっ〜それほどでも〜」

(帝都潜入程度って…べシルさん昔何を要求したんだ)

「でわ、よろしく…」

「ただし条件がありますぞ。」

「ん?」

「え?…」

その時閉じていた目を少し開けたゲッコは衝撃的な言葉を放なちそれを聞いたべシルとドクターは少し睨みを聞かせた。ニヒツはいきなりの事に動揺していた。

「何かな条件とは」

「ふ〜そんなに睨まないでください姉さん方、本来であれば無償で手を貸す所ですが、今はこちらも状況が状況ですから、貸す

ほどの人員がおりませんですぞ。」

「人員がいない、どう言うことだ。ゲッコ」

「実は、数週間前…この村に姉さん達と同じ用にフードの着いたローブを着た旅の一団がここに来られましてね」

ゲッコは再び顔を落として語りを始めた。

「どうされました旅のお方、わざわざこんな辺境の地へなんの御用で」

「なんの用か…か。俺らは、ハート盗賊団。そこまで言えばわかるか?」

「う〜ん」

"「彼らはそう名乗った」"

「盗賊だと、何が目的だー!テェメェらにやるもんなんてねーぞ。」

「そうだそうだ!」

「そうかい、じゃ」

その時彼の手に突然現れたピンク色の宝石で出来た、刀身の曲がった大剣。

「力尽くでやるしかね〜な〜」

「舐めんなよ!ネーロ(黒星砂の)」

「シロムに続けー!」

「お〜!」

"「ワシの孫、シロムが先人をきり、村の男達もそれに続いて攻撃を仕掛けました。」"」

「やめんか!」

「リンカントンボ(怪物)」

シロムはピンクの剣を持った盗賊に、自らの魔法で、腕と足を黒の毛で覆われた爪の鋭い怪物(ケモノ)に変え、飛び上がり襲いかかる。

「おら!」

「俺らも、ネーロ・ヴェント(黒星砂の舞)」

村の男二名はそう言うと、黒い砂をピンクの剣の男に放った。

「お〜と、なんだこの〜砂?」

「それだけじゃ無いぜ。ネーロ・ヴェレーノ(黒星砂の毒)」

(これは、黒星で出来た特殊な毒だ。肌に触れれば身体を砂がどんどん侵食し、気づく頃には身動き一つ取れなくなる。ただの砂だと思って侮ってると、痛めてみるぜ〜)

"若い村の男二人が我れらが誇る黒星術(こくせいじゅつ)を相手に浴びせましたが。"

「"ディフェンド(防御)"」

「なに!」

(いったいどう言うことだ。俺達は確かに黒星砂をあいつに浴びせたはず。なのに何故!)

黒星教団の男達は驚いていた。

「どうした、こねのか?じゃこちからいくぞ」

「しま!」

「ブレイド(斬撃)!」

(やべぇ〜避け切れね〜、だったら、こいつで)

「ネーロ・ヴェント(黒星砂の舞)」

ピンクの剣の斬撃が村の男に当たりそうになるが、とっさに村の男は黒い砂を操り防御しようとする。

「うぁ!…て大した威力じゃね〜な。これなら、うあぁ!」

「どうした、ロット!」

(ガシ!)

「なにっ!いつの間に…」

"「この村から出た事の無い若者達は、基本魔法術である、ディフェンド、ブレイドそして、応用魔法の存在も当たり前ながら知りませんでした。」"

「大人しくしていた方が…良いと思うが」

「何を、ネーロ…」

「おっと」

(グイッ)

「いっててててて!」

「だからいったであろ〜」

ピンクの剣の仲間であろう、背の高い男に背後を取られ、もう一人の村の男も捕り。反抗したため腕をあらぬ方向に回転させられそうになり、悲鳴をあげた。

「おいおい、ウルシー、あんま手洗なまねすんなよこいつらは、後でタップリ、俺様の駒として、利用させて貰うんだからよ〜」

「わかっている。小生は、強者と刺しあいたいだけゆえ…。うぬも駒にするなら手早くたのむ」

「わ〜てるっ…て!」

「うぁ」

「ワイラー!」

(ちくしょー!間に合わねー!)

斬撃が村の男ワイラーに当たるその時だった

「ネーロ・アルマトゥーラ」

(ドン!ギシギシ…パンー!)

ワイラーの前にゲッコが現れ、鉄が擦れる様な音を出しながら、ピンク剣の斬撃を目の前のピンク剣を横切り前方の仲間の方へ打ち返した。

(!)

「ちょちょちょ!」

自分の斬撃が真っ正面から凄まじい勢いで、打ち返されたことに、前線にいた二人は同様し。人きは小柄な小人族と思われる男に直進し

「ディフェンド!ふん!ぐぬぬっ…」

焦った小柄な男は、大柄の丸みを帯びた脂肪の男に斬撃を受け止められ間一髪かとおもわれたが、

「ふっ!」

大柄の男は威力に耐えきれず。それに駆けつけるかの様に地面から現れた長身の高い男が斬撃を上空へと蹴り飛ばした。

「何をしておるか!さっさとワイラーとロットを奥の救護室に運ばんか!」

「は、はい」

"「ワシの黒星術で彼らの攻撃を跳ね返すことに成功し、襲われた者達を奥にやりました」"

「くっ、アッハッハハァ〜…お宅!やっぱ強いね〜。」

「いえいえ、ワシなんて…」

「いーやいやいや…隠さなくて良い。初め…あんたを見た時からなん〜となく察してたんだ。その目、あんた細いすからわかり難いが、俺らの姿形、魔法や身体の細かな動きまで。しっかりと見定めてたろ?それに他の世間知らずどもと違って俺様の魔法に驚く動作を一切してなかったよな〜。それにだ〜…お前、(スルー)を使ってるだろ。さっきからお前の魔力が一切わからね〜。さっきのアーマーみたいなの使う一瞬以外ず〜と隠してるよな魔力。」

ピンクの剣は、ゲッコに感じてた違和感を語り始める。

「それに…その低姿勢が〜なんか引っかかってな〜…強くて低姿勢…だが仲間に対してのあの口調は〜…お前ここのボスだろ。」

「ほっほ何をおしゃられているのやら」

「なんだよまだ惚けるつもりか〜…ま〜良い。お宅がどんだけ惚けようが、俺様はお宅を警戒してる。だから…」

"その時でした"

「きゃ!」

「!」

「おじいちゃん!おじいちゃん!」

「クラウン!」

「きゃ!」

「バニ姉ちゃん!みんなー!」

シロムは懸命に叫んだ

"「うかつでした、まさかロットがワシらの存ぜぬ力で操られ、ワシの娘クラウンを人質にとり、どこからとも無く現れた小型の空を飛ぶゴーレムを使い、その他、大瀬の村の"女"達を奪われました。」"

「さっ!どうすんだ〜い、おじいちゃん」

「くっく〜…」

(ガサガサ)

「ふん!」

「ひひっ!おいおい、反抗的な態度はこまるな〜」

「者どもがかかれ!」

「は!」

「やめんか!」

「ミディアム・ブレイド…(中・斬撃)」

「全員回避!」

「了解!」

「うぁ!うぉー」

隊長とその他数名が斬撃の当たるスレスレをスライディングして避けた

(ちっ、さっきより斬撃の攻撃範囲が拡大しているな。俺や他幹部連中は避けられたが、新人らではやはり無理か…)

「プランフォーメーションB」

「了解!」

「おら!」

団員の一人がスライドの姿勢から飛び上がりピンクの剣の顎に膝蹴りを喰らわせようとふる

「おっと!」

「今だ!」

「了…解!」

「お!」

背後にから隊員が現れピンクの剣の足に蹴りを入れ姿勢を崩す。

「たたみかけろ!」

「わーって…る!」

左右から他の隊員も前後反対に蹴りを加え

「ふん!」

(まさか!こいつわざとタイミングをずらして!)

「ふっ!」

隊長は丁度良いタイミングでスライドから足を上に伸ばし、腕を使って飛び上がり、先程の膝蹴りの隊員は、上から振り下ろすかの様に蹴り、左右の団員は前後を変え攻撃する。これによりピンクの剣は前後左右360度全てから攻撃をされ、避ける場所が無い。これぞ、プランフォーメーションB!プランフォーメーション・ブロッケイド(完全封鎖)の力だ。

「惜しかったな。」

「ん!」

「この砂は…まさか」

そこには先程やられた新人が戦場から少し距離を置いた場所で、彼らを取り囲む様に立っていた。

「いったい、何が…うぁ!」

攻撃のギリギリで黒の砂を使い、腕を作り出し、攻撃を受け止め。そして彼、彼女らを吹き飛ばした。

「おっと、砂のクッションた〜以外に気持ちいいね〜よっと!」

"「ワシら黒星教団が誇る、精鋭部隊"黒金の仮面(くろがねのかめん)"ですら歯が立ちませんでした。」"

「で、決まったかな?おじいちゃん」

「くっく〜」

「はっ!おいロットとか言ったか…」

「う〜」

「命令だ!その嬢ちゃんを…やれ」

その時放たれた言葉に、その場の誰もが驚た。

「クラウンさまは…」

「やらせねー!」

「やれ、駒ども」

「う〜わぁー!」

「うぁう!」

「きゃー!」

"「唸りながら、人を襲うその姿は、まるで…"怪物(ケモノ)"の様でした。」"

「これでわかったか、そいつらに期待したところでこの子は救え無い。早く答えないと…本当に殺しちまうぞ」

「くっく〜!」

「はぁ〜あ、ならまっ良いけどよ〜…やれ」

その時、ロットはクラウンの首を両手で掴み。しめ殺す体勢をとりそして

「ゔっ!」

「ぐっ!」

「クラウン!」

「くっく〜」

"「目の前で孫娘のクラウンが仲間(かぞく)であったはずのロットに首を絞められている姿を、私はただ…」"

シロムは妹クラウンの元に走り出す

「ゔぁー!」

「マジかよ…うぁ!」

「くぅーあ"ー!」

"「親を早くに失った、あの子らの必死の抵抗をただ…見ていることしか…出来なかった…」"

「おじい…ちゃあ"…助…けて」

「わかりました!…」

「あ"!」

「あなた方の要求を…受け入れましょうぞ…」

"「目の前のその悍ましい光景に、耐えきれず。その言葉を発しってしまいました。」"

「爺い!それは…」

「いいんじゃシロム!…これで」

ゲッコは涙をこぼした。

「おうおう、そうこなくっちゃーな!ロット力を緩めろ。」

「う"?う〜…」

ロットは閉めていたクラウンの首の力を少し緩めた。

「よ〜し、じゃぁ俺達の要求を話そうか。」

「…」

「数週間に一回、こっち金と女をよこせ。それが条件だ。」

ピンクの剣は言った。

「!」

「何いってやがる。それじゃ…」

「何勘違いしてやがるんだ。俺達は殺すのを辞めてやると言っただけだ。い〜んだぜ。この場で全員殺しても」

「何言ってやがる。爺いがお前なんかに負ける…」

「シロム!少し黙っておれ」

「なっ…」

シロムは思っていた。なぜ黒星術師の中でも最強たるゲッコが、反撃しないのか、相手の能力がどれだけ強かろうと…シロムには祖父の負けるビジョン(未来)が浮かばなかった。

「何言ってんだよ…爺い…あんたが負けるわけ…」

「アッハッハ!おめでたい奴だぜ!」

ピンクの剣は急に腹を抱えて笑い出した。

「何笑ってやがる」

「ま〜だわかんないのか。」

「なに?」

「クッ!」

ピンクの剣は笑いを堪えるようにして、花で笑ったあと、シロムにその手に持ったピンクの剣を突きつけた。

「お前は、俺様の魔法について、どこまで知ってる。」

「あ"変なピンクの剣でなんかすっげ〜奴を飛ばして、仲間をやべー奴に…ってんなもんしるかー!」

シロムは突きつけられた剣の横を通り不意を突こうとするが

(シュン)

(なに!動きが見えなかった…)

「おいおい、舐めた真似しってと…殺すぞ。」

シロムは謎の力に反応し、膝を突いた。

「ま〜い、それじゃー質問を変えよう。俺の魔法は仲間をヤベー奴にする魔法です。ではなぜ俺はお前の仲間をヤベー奴にしたんでしょ〜か」

「は?」

「言ってもわかんねーか、じゃっ、実戦」

(キュイン)

ピンクの剣は近くの木に向かってまたあの斬撃を放った。

「ある…のみ」

斬撃が木に当たり、真っ二つとなって倒れ、地面にに着く直前で…

(ドカン!)

「え…?」

木が端微塵に….爆発する…姿を…

「アッハッハ!アッハッハ!アッハッハ〜ハ〜。わかったか、ガキ。」

「へ?」

ピンクの剣はシロムに近ずき、腰を落としてこう告げた。

「お前の仲間も…こう〜なるんだよ〜クックク!アッハッハ!」

シロムは黙っていた。反応なぞ返せる余裕は…シロムには無かった。

「なに黙ってやがる。そんなに驚くことか?」

シロムは以前黙っていた

「ふっハッハ、壊れちまった。…て〜こっておじいちゃんさ〜、契約成立って事でいいのな?」

「ん〜…はい…。」

「それじゃ、こいつらは始めの契約金としてもらっていく。それじゃな」

「待ってください!クラウンは…」

「あ"何言ってやがる。人質に決まってんだろ。お前らが下手な真似しやがったら…殺す。そのための駒さハッ!」

"彼はそう言って、出て行きました。今は空き家になった。この近くのダンジョンで隠れ住んでいます」"

時は現在に戻る。

「頼みます、姫様どうかどうか!」

ゲッコは泣きながら頭を下げた

「この村を、ワシの…たった一人の孫娘をお救いください!」

べシルはゲッコを睨みつけたまま黙ったが少しすると

(ニヒ)

いつもの不敵な笑みを浮かべて

「いいぜ…その要求聞きれようじゃねーか」

と言い放った。

「ふっ」

「うん」

一行は笑みを浮かべた。

「ありがとう…ございます…本当に…ありがとう。」

「泣くんじゃね〜よ。仲間(かぞく)なんだ当然だろ。」

「うっうっ…はい…」

交渉は可決された。

「そうと決まれば。」

べシルは座っていたソファーから立ち上がり

「やるぞ、野郎ども!おー」

とたからかに宣言した。

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