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悪役令嬢の生産ライフ  作者: 星宮歌
第三章 少女期 女神編
341/412

第三百四十話 記憶の違和感(イルト視点)

ブックマークや感想をありがとうございます。


とりあえず、イルト君視点はここで一区切り?


それでは、どうぞ!

(何だ? これは……)



 戦いを始めてから、すでに十分近く。僕は、違和感を感じていた。



(僕は、こいつらを、知っている(・・・・・)?)



 目の前に居るのは敵。大昔に死んだと思われる死者の軍勢。しかし、どうにも、僕はこの死者達のことを知っている気がしてならなかった。



(そんなわけはない。こんな奴らと一緒に居た記憶なんて、ない)



 ただただ、知っているような気がする。そんな感覚に、否定の言葉を浮かべるも、そう判断するには無理があると言えるほどに、僕は、奴らの戦い方を知っていた。初見殺しと思われるような技も、武器の扱い方の癖も、何もかもが、覚えのあるもの。そんなはずはないのに、とてもよく知っている存在であるという意識が離れてはくれない。



(……いや、今は、何も考える必要なんてない。今は、こいつらを倒さないと)



 例え、本当に知っている存在なのだとしても、今は、敵でしかない。けして弱くはない死者達を相手に、なぜか弱くなったという感想を抱きながら、どんどん処理を進めていく。



「はぁっ、終わりました、な」


「……うん」



 最後の最後まで、違和感は拭えなかったものの、死者の大群は、全て片付けることに成功した。足下には、大量の動かなくなった死体があるものの、これを何とかするのは、もう少し後になるだろう。少なくとも、ユミリアが帰ってくるまでは、この場所の警戒が必要だ。



「……ひとまず、上に戻りましょう。その上で、この死体の処理の算段も行うと良いでしょう」


「そう、ですね。では、戻りましょう」



 大きく崩れた穴を見上げ、僕は、闇魔法で自身の体と、ついでに師匠の体も持ち上げると、一気に元の場所まで戻る。



「ん?」


「あぁ、どうやら、戻ってこられたようですね」



 戻った直後、魔力の流れを感じて、それが転移によるものだと判断する。ただ、もちろんユミリア達ではない可能性もあるため、僕達は警戒を緩めずに、転移先となりそうな場所へ目を向けて……。



「メリー?」



 そこには、意識を失っているらしいセイと鋼を抱えたメリーが立っていた。ついでに、二匹のミーシャのペットも居る。



「何があった?」



 この場に、ユミリアが現れなかったことで、とりあえずは状況を聞き出すことにする。メリーが落ち着いている様子から、ユミリアは無事だと思えたが、それでも確認は必要だ。



「申し訳ございません。説明をする時間が惜しいので、後で話させていただきます。お嬢様は無事ですのでご安心をっ」



 時間がないと言ったメリーは、セイと鋼をその場に降ろし、二匹に護衛を命じたかと思えば、そのまま、とんでもない勢いで走り去ったのだった。

伏線、伏線〜♪


よしよし、良い感じ……。


それでは、また!

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― 新着の感想 ―
[一言] 最後の伏線~伏線~がちゃんと回収されるんですね。楽しみです(笑)
[一言] 伏線伏線~♪……イルト君の??←真逆推理がまたもや炸裂するのか(笑) 伏線回収まで大人しくお茶をシバきましょうかの?あ、お茶はほうじ茶、お菓子もお願いしますねアグさん!←いじくられっこは使…
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