表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢の生産ライフ  作者: 星宮歌
第二章 少女期 瘴気編
288/412

第二百八十七話 予期せぬこと

ブックマークや感想をありがとうございます。


いやぁ……寝落ちしかかってましたが、何とか、踏ん張りました。


それでは、どうぞ!

「イルト様……?」



 その日も、いつも通り、登校したのだが、そこに、いつも居るはずの人物が見当たらなかった。



「どうした? ユミリア?」



 隣で、ニコリと微笑みながら問いかけるロード様。そんなロード様に、私は、何か知っているかもしれないと向き直る。



「あの、イルト様は、どこに行ったのかご存知ですか?」


「うん? あぁ、イルト、か……アレなら、随分と思い詰めている様子だったから、新たなる魔王になれるよう、手を貸してあげたよ」


「えっ……?」



 ロード様の言葉の意味が、今、私は理解できなかった。



(イルト様? 魔王?)


「ユミリアはどうなりたい? このままずっと、この世界で揺蕩っていても良いし、元の世界に帰してあげることもできるよ?」



 理解が追いつかない間に、ロード様は、さらに言葉を重ねる。



「ぇ……あ……」


「私の愛し子と同じ色を持つ者ならば、救ってあげても良い。さぁ、選んで?」



 わけが、分からない。そうは思うものの、ロード様は、その瞳に昏い色を混ぜながら、冷たく問いかけてくる。逃げられない、と思わせるのに十分な狂気。そんな中、一つだけ確かなのは……私は、何かを間違えたということだけ。



(ログアウト? いや、でも、それはできないはずで……あ、れ……そもそも、ユミリアが主人公なゲーム、あったっけ?)



 間違えたのならば、修正すれば良い。そう思うのに、私の意識は、そんなことはできないと訴える。



「イルト様は、無事……?」


「あぁ、『今』はな」



 何かが欠けている。何かがおかしい。それでも、返事を先延ばしにすることは許されない。



「……イルト様の、ところへ」



 行かなければ、と思うのに、ロード様は、それを許してはくれない。動こうとした私の腕を掴んで、離してくれない。



「ダメだ。さぁ、選べ。このままが良いか、元の世界が良いか」



 イルト様は、ゲームのキャラクターの一人。だから、想いを寄せるだけ無駄。そう考える頭とは裏腹に、私は、イルト様が恋しくて仕方がない。



「いやっ、私はっ、私はっ、イルト様の元に行くんですっ!」



 理屈ではない。私は、イルト様のことを、愛している。それこそ、ずっと、ずっと、昔から……。



「っ!?」


「きゃあっ」



 イルト様のところに行かなければと、必死にもがいていると、急に、ロード様の手が緩み私は、そのまま尻餅をつく。



「これは……まさかっ」



 戸惑いに揺れるロード様の様子は、おかしいとは思ったものの、今は、それに構っている暇などない。何が何でも、イルト様の元へ向かうのが、今の私の目的だ。



「転移っ!!」



 そうして、私は、その場から逃げ切った。

みーんな、バラバラですなぁ(笑)


まぁ、ちゃんと最後には集める予定ですけどね?


それでは、また!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] バラバラはイヤン…(´-ω-`) 皆一緒でないとっ!大人になったらイヤでもバラバラになるもんなんだからっっ!みぃんな一緒がいいのよぅー(。´Д⊂)←さびしんぼ(笑) はーやく帰って来ーない…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ