表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢の生産ライフ  作者: 星宮歌
第二章 少女期 瘴気編
271/412

第二百七十話 休まらない時(ミーシャ視点)

ブックマークや感想をありがとうございます。


さてさて、今回は、ミーシャちゃん視点!


と、いうか、もしかしたら、しばらくはユミリアちゃん以外の視点が多いかも?(いや、ユミリアちゃん視点も挟みますが)


それでは、どうぞ!

 お姉様とともに、元の星へと戻ってきた私は……少しばかり、勉強漬けの日々を送っていた。何せ、私の夢は、お姉様を支えるメイドになることだ。お姉様と同等、というわけにはいかずとも、頭が良いに越したことはない。幼い頃、スラムで明日生きられるかも分からないというような生活を送っていた私は、勉強くらい何ともないとばかりに、必死に机にかじりついていた。



「ミーシャ嬢、少し、休憩しないか?」



 幼い頃にお姉様に出会えたおかげで、マナーに関してはほとんど問題はない。ダンスもちゃんと踊れる。苦手なのは、外国の言葉ではあるものの、それも、今は少しずつ、理解が深まっているのを実感する日々だ。



「ミーシャ嬢? おーい、ミーシャ嬢ー?」


(できれば、卒業までには、三か国語をマスターしたいところ……)


「……ミーシャ嬢」


「ひゃっ!?」



 しっかりと勉強している中、ふいに、耳元で吐息混じりに囁かれ、ビクッと肩を震わせる。



「ア、アルト様? どうしてここに? ノックは……?」


「お茶に誘おうと思って……。ただ、何度もノックをして、返事がないから入ったんだ」


「す、すみませんっ」



 ニコニコと微笑むアルト様の姿に、私は、ここがお城である事実を改めて実感しながら、急いで謝る。

 お姉様のおかげで友人関係になっているとはいえ、相手は王太子だ。ある程度は許してくれると知っていても、無礼な振る舞いをして謝らないなんてことはできない。



「構わない。私も、邪魔をしてしまったしな。だが、そろそろ休憩を入れた方が良いと思うぞ?」


「はい」



 アルト様は、私が何かに集中して、体が凝り固まったくらいのタイミングで声をかけてくれることが多い。実は過去に、集中し過ぎたせいか、風邪を引いて寝込んだことがあったので、もしかしたら、その時のことを引きずっているのかもしれなかった。



「それと、あの人物に関しての話もしたいと思う」


「……そう、ですね。お姉様達は、どんな様子ですか?」


「普段と変わらず。だが、ミーシャ嬢のおかげで、その歪さは際立って見える」


「……では、早く、お茶にしましょう」


「あぁ」



 帰ってきて早々、私達……いや、私は、一つの大きな問題にぶち当たっていた。しかし、ソレに気づいたのは私だけ。その存在さえなければ、何の問題もない平穏な日常。ひとしきり悩み、私は、マーちゃんとスーちゃんに活躍してもらうことにした。すなわち、アルト様への連絡係を、担ってもらったのだ。



「ふんっ、我にかかれば、王子との連絡など、造作もないっ」


「あ、あの、イルトって人の家族……が、頑張る、けど、その……酷いこと、されない?」



 それぞれ、白トカゲなマーちゃんと、黒いチビッ子ドラゴンなスーちゃんの言葉である。しかし、お姉様の諜報能力を掻い潜って、アルト様と話すには、魔力に敏感なこの二体に頼るほかなく、今だって、机にちょこんと乗っていたスーちゃんと、アルト様の肩に乗っているマーちゃんが大丈夫だと伝えてくれていたからこそ、話ができている。

 アルト様に最初、話した時は、疑うわけではないけど、信じがたいという反応をされたものの、かの人物を監視した結果を見れば、その歪さに、アルト様も気づいてくれた。



(今の味方は、アルト様とマーちゃん、スーちゃんのみ。でも、早く、原因を突き止めないと)



 アルト様に連れられて、私は、休憩を兼ねた情報交換会を行うことにした。

さてさて、不穏さんはニョッキニョキと育っておりますねぇ。


シリアスさん、背後でスタンバっております(笑)


それでは、また!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 勉、強……( ・д・)←(笑) 先生のOHANASIは右から左へ抜け、課題はやったところでナニも頭に残らず、テストは終わったら全てがリセット状態に!そんな学生だったワタシ……あ、一応平均点辺…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ