第二百六十六話 愛し子ローラン
ブックマークや感想をありがとうございます。
さてさて、ローランが愛し子と判明したところで……とうなりますかな?
それでは、どうぞ!
ローラン、死んでない。生きてる。という事実を女神に伝えれば、女神はしばらく胡乱げな様子ではあったものの、詳しく状況を説明し、何かで確認も取れたのか、今は、目の前で固まっている。
「うわぁ、女神様がー、役立たずになってるー」
ムムからそう毒を吐かれても、女神が起動する様子はない。ムムが、女神の前で手を振っても反応はなく……ムムは、仕方ないといった様子で、おもむろに、懐から一本の、真っ黒な油性マジックを取り出す。
「えっ? ちょっ、ムムさん? 何を……」
それを見て、慌てたのはミーシャのみ。私は、なるほどと思いながら、一緒に参加できないだろうかとムムを見遣り、イルト様はそんな私の姿に微笑むのみ。メリーも、イルト様とさほど変わらない様子で、どこから取り出しているのか、紅茶を差し出してくる。
「あっ、愛し子ちゃんもー、参加しますー?」
「ぜひっ!」
「お姉様!?」
そこからはもう、定番のほっぺにグルグルはもちろん、額に何を書くかムムと議論して、『神』の字を書いて、痛い女神を演出することにする。
「……はっ、ユミリアさんっ、い、愛し子が生きていますっ!」
一通りの落書きを完成させた後、女神は動揺を露に、ムムの肩を掴んで揺らす。
「女神様ー、愛し子ちゃんはー、あっちですよー?」
「えっ? あ、ムム?」
あまりの動揺っぷりと、その顔の落書きが、あまりにちぐはぐで、私は、笑いを必死に抑える。……ちなみに、眉はがっつり太くして繋げている。
「女神様ー、とりあえずー、その邪神にローランって奴が生きてるって教えたらー、万事解決になるんじゃないですかねー?」
「あっ…………いえ、でも待って、それには、問題があるわ」
一瞬、納得しかけた女神だったが、どうも、そう簡単にはいかないらしい。
「だって、恐らく、彼は……愛し子のことが見えてなくて、暴走してるもの」
荒ぶる邪神の討伐から、荒ぶる邪神の説得に任務が変更になったところで……私は思う。
(よし、ローランは、絶対に参加させよう)
そうでもしなければ、どうにもならない。ローランには悪いが、最悪は、生け贄になってもらうつもりだ。
その日、ローランは今までに感じたこともない、凄まじい悪寒に襲われていたらしかった。
うーむ、ねっむい!
ダメだ、もう、書くきりょくが……
おやすみなさい
それでは、またー




