表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢の生産ライフ  作者: 星宮歌
第二章 少女期 瘴気編
260/412

第二百五十九話 女神とムム

ブックマークや感想をありがとうございます。


うーん、キウイジャムを作ってたら、部屋が甘酸っぱくなったけど……この作品は、今のところ、甘さ欠乏状態ですなっ。


それでは、どうぞ!

 そこに居たのは、肩までの高さの、緑のふわふわの髪の女性。人懐っこそうな顔立ちの糸目の女性だった。



「ムムっ!? えっ? ど、土下座!?」


「えー、だってー。そこのユミリアちゃんには、とーっても迷惑をかけてますよねー? だから、ダメダメな女神でごめんなさいーって謝らなきゃ」


「お前、は……」



 ワタワタする女神に、のんびりとした口調で毒を吐く女性。そして、どうやらその女性こそが、私達を助けてくれた人なのか、イルト様が彼女のことをじっと見ているのに気がつく。



(見るなら、私を見てほしい……じゃなくてっ、あの人が私達を助けた人?)


「イルト様……?」


「……恐らく」



 小さく声をかければ、その意図をすぐに理解して、答えをくれる。



「ほらぁ、土下座ですよー。あっ、五体投地とかも良いかもですねー?」


「ムムー! 仮にも上司に向かってその態度は「今日のおやつは、プリンー」……ごめんなさいっ。謝るから、私のプリンも作ってぇぇえっ!!」


(……アレが、私達を助けてくれた人……)



 どうやら、女神を食べ物で釣って、自在に操っているらしい女性の様子に、私は、どう声をかけるべきか悩む。



「あ、あのー」



 と、そんな中で声をあげたのは、意外にも、ミーシャだった。



「その、ここがどこかとか、お姉様の状態とか、イルト殿下の瘴気はどうなったのかとか、聞きたいことが色々とあるんですけど……」



 一斉にミーシャの方へ顔を向けた女神と女性。ミーシャは、それに臆することなく、要望を伝えてくれる。



「そう、だったわね。まずは、色々と話さなきゃいけないことがあるから、先にそれを話してしまいましょう」



 いよいよ話が聞けると思っていると、いつの間に取り出したのか、ムムと呼ばれた女性は、一人がけ用のリクライニングチェアに腰掛け……いや、もはや、リラックスモード全開に、背もたれを倒して横になっている。



「ちょっ、ムム! それ、私の家のやつ!」


「女神様ー。この前、私のお家を破壊したのはどなたですかねー?」


「うぐっ」


「私の家丸々と比べればー、椅子の一つや二つ、譲るのは当たり前ですよねー?」


「ぐっ……す、好きになさい」



 二人の間で何があったのかは不明だが、このムムという女性とは、ぜひとも仲良くしたいところだ。主に、この女神を虐めるために。



「っ、な、何か、今、寒気が……」


「風邪ですかー? あ、違いますねー? 馬鹿は、風邪引きませんものねー?」


「ば、馬鹿なんかじゃないわよっ!」



 そんな女神の反論に、ムムは、ムクリと起き上がる。



「えー? 馬鹿ですよねー? 何度も何度も、愛し子ちゃんを守れず、とうとう魂消滅の危機に瀕して、別世界から愛し子ちゃんを救える魂を呼ぶなんてー」



 冷たい声音で告げられた、爆弾発言。それに、私は思わず、女神を注視した。

ムムちゃんは、私のお仲間!(ドSということで)


それでは、また!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ……あ"?ナニ、今なんて仰いましたかしらムム様?? 雪ちゃん、駄女神の尻拭いの為に連れてこられてたんかい?それってなんてトバッチリ……ふ、うふふふ?やだムム様ったら!プリンはワタシめが頂き…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ