表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢の生産ライフ  作者: 星宮歌
第二章 少女期 瘴気編
247/412

第二百四十六話 ままならない日々

ブックマークや感想をありがとうございます。


ユミリアちゃんとしての記憶が戻らないまま、薬作りの日々……。


それでは、どうぞ!

「うーん、これもダメ、かぁ……」



 私は今、ギリア君を治すために、薬の制作を行っている。ストレージがあるならば、もしかしたら、『コツ生』の能力も使えるのかもしれないと思って試してみれば、案の定だったのだ。

 ついでに、ステータスを表示してみれば、こんな感じだった。



『ユミリア・リ・アルテナ(12歳・女)


攻撃力   500(+500000000)

防御力   450(+670000000)

魔法攻撃力 エラー

魔法防御力 エラー


スキル

生産時間短縮、生産効能調整、同時生産数アップ、全属性魔法、****


称号

料理の神、錬金術の神、鍛冶の神、設計の神、建築の神、裁縫の神、調薬の神、機械の神、細工の神、音楽の神、演出の神、生体科学の神、魔道の神、突っ込み魔神、ヤンデレ予備軍、ヤンデレの愛を受ける者、トラブルメーカー、魔を救いし者、神に目をつけられし者


装備

退魔シリーズ・壱のワンピース、退魔シリーズ・壱の腕輪、退魔シリーズ・壱の手袋、退魔シリーズ・壱のブーツ』



 ……突っ込みどころは、もう、満載過ぎて、どうすれば良いのか分からなかった。



(……見なかったことにしよう)



 記憶を失う前の自分が何をして、こんな異常な力を持ったのかとか、ヘンテコな称号を受け取ることになったのかとか、考えたくもない。

 そして、現在身につけているのは、退魔シリーズの装備で、胸元に青いリボンがつくゴシック系の黒いワンピースに、黒い手袋、金の腕輪、膝下までの編み上げブーツというものであり……ちょっとだけ、興味本意で着てみたのだが、案外ユミリアに似合っていて、何となくそのまま着ているのだ。

 そんな姿の私が行っているのは、完成させた薬の実験だ。実験台には、次々と効能の確認のために薬を飲ませたり打ったり、塗ったりしている。ただ、実験台に関しては、前に考えていた犯罪者というものではなかった。



「まさか、こんなものが作れるなんてね」



 ストレージの中にあった『実験キット』。それを取り出してみれば、大きな棺サイズの様々な管が繋がった箱と、仕様書らしきものが出てきた。箱の中にあったのは、人を象ったマネキンっぽい人形。錬金術、設計、機械、生体科学、魔道の力を使って作り上げた、最高の実験台人形。効果を与えたい人間の髪や爪などを取り込ませれば、その人物の現在の健康状態の人形となり、それを直接実験台にすれば、薬の効果がどのように現れるのかが分かる優れものだ。新たに与えられた薬や魔法によって、その人物が起こす体の異常を、この実験台は言葉にして伝えてくれるのだ。



「ゼンシンノイタミ、ケイレン、ガンメンソウハク、ナイゾウヨウカイ。セイチョウヤク、ウチケシ。ミカンセイヤク、ノウドテイカ。サンフンゴ、ショックシ、シマス」



 そんな片言を聞いて、私はため息を吐く。どうにも、調薬のみでは、危険物が出来上がる率が高い気がするのだ。



「お姉様、進捗の方はどうですか?」


「今、これまでで一番最悪な副作用を確認したところ」


「……まだまだ、遠いみたいですね」


「うん」



 知識を集めながらの実験は、そこそこ難航していた。しかし、それでも諦めるという選択肢はない。とにかく研究して、薬を作り上げたいのだから。



「ちょっと記録したら、これに錬金術を試してみるよ」


「いえ、記録が終わったら、お昼を食べましょうっ」



 そう言いながら、右手でトントンと自分の左手首を叩いて、私が腕時計の時間を見るよう指示してきたため、確認してみると……なるほど、確かにもうお昼の時間だった。



「うん、分かった。食べてから、続きをするよ」



 この世界で目覚めてから三日。私は、未だに薬を完成させることも、帰るための手がかりも得られず、待機している状態だった。

中々希望が見出だせない日々。


人生って、こんなもんですよねっ(←たくさんのハードルをあげて、楽しんでいるやつが言う)


さて、次は、どんなハードルが良いかなぁ?


それでは、また!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] そうそう人生なんてこんなもんよっ!…神様にハードル上げられたり増やされたり!試練に次ぐ試練が襲うんだよなっ!!神様なんか大っ嫌いだー!だー…だー…←木霊(笑) 社会人になってからのハードル…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ