表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢の生産ライフ  作者: 星宮歌
第二章 少女期 瘴気編
215/412

第二百十四話 ユミリア嬢との出会い2(ハイル視点)

ブックマークや感想をありがとうございます。


今回は……ハイル君、可哀想?


それでは、どうぞ!

 そこから先は、圧巻の一言だった。取り囲んでいた男達を、フードの女性は……あろうことか、男の急所を的確に蹴り上げていき、悶絶させた。かくいう俺も、あまりのえげつなさに、その場所を押さえたのは言うまでもない。

 周囲を見れば、俺と同じ動作をしている男の数は多い。女性を取り囲んでいた男達は完全に伸びて、身動きが取れずに倒れている。本来ならば、男達とフードの女性、それぞれに事情を聞くべき騎士も、あの光景を目撃してしまったがために、真っ青になって、股を押さえている。



(と、いうか、来てたんだな。騎士)



 恐らくは、誰かが通報したのだろう。しかし、その騎士達は、互いに視線を送り合いながら、最初に声をかける栄誉を譲り合っている。



(まぁ……気持ちは、分かる)



 さすがに、この場に呼ばれた騎士が気の毒に思えてきたところで……。



「すみません、少し、良いですか?」


「え?」



 あの女性の声が間近に聞こえ、騎士達へ向けていた視線を戻そうとしたところで……。



「ぐえっ」



 お腹に何かが食い込んで、俺の体は宙に浮く。



(な、何がっ)


「すこーしだけ、顔を貸してくださいね?」



 お腹に手を当てることで、どうやらロープらしきものが腹に巻かれて、それを引っ張られたのだということを理解した直後……俺は…………星になった(訳、わけも分からず、誘拐された)。


 そうして、連れてこられた場所は、どことも知れぬ真っ暗な一室。そこで俺は、彼女が本当にユミリア嬢だったことを知る。



「どこかでお会いしましたか?」


「あ、あぁ、ほら、ユミリア嬢の五歳の誕生パーティー、で……」



 言ってから気づく。もしかしたら、ユミリア嬢はあの時のことを根に持っているかもしれないと。



「五歳、誕生パーティー……あぁっ、もしかして、あれですか? 私に絡んだは良いものの、拳が効かなくて、むしろ、逆に痛めつけられて、男の子なのに、泣いて、お母様のことを呼んでいた子!!」


「ぐぉおっ、やめろっ! やめてくれぇっ!!」


「いやぁ、情けなかったですよねぇ? 自分より小さな女の子に、色々と取り巻きまで引き連れていたのに、全然歯が立たなくて!」


「謝る! 謝るからっ! それ以上はどうか!!」


「えっ? いやですよ? だって、イルト様との初エンカウントの直後に絡まれたなんて、嫌な記憶ランキングの五十位以内には入りそうだしっ!」


「俺が言うまで、忘れてただろ!」


「それはそれ、これはこれ、です」



 にっこりニコニコと毒を吐くユミリア嬢。その様子に、戦慄を覚えつつ、俺は何とかこの場から脱出しようとするのだが、その行動は、ことごとくユミリア嬢に妨害され、俺は何度も投げ飛ばされる。そうして、一通りの黒歴史を……なぜか、ユミリア嬢が知るはずのないものまで延々と語られて、抵抗する気力すら失ったところで、これまたなぜか、決闘をすることになっていた。

いや、どうにもね?


Sな衝動が止まらなかったんです(笑)


それでは、また!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 追い付きました!読・み・返・し!(* ̄∇ ̄)ノ つつきたいったらつつきたい!少年の柔なハートをっ!曝したいったら曝したい少年の黒い歴史をっ! ワタシの心の中でこんな↑コールが鳴り響いてお…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ