表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢の生産ライフ  作者: 星宮歌
第二章 少女期 瘴気編
207/412

第二百六話 クリスタルロード攻略17(ミーシャ視点)

ブックマークや感想をありがとうございます。


さてさて、ミーシャちゃんには頑張ってもらわねば、ですね!


それでは、どうぞ!

 ズシンズシンと、巨大な二つの影が、大股でゆっくりと歩く。それに対して……私は、必死に足を動かして、そいつらから逃げようとしていた。

 欺きの王と書いて、欺王(ぎおう)という名を持つ赤鬼と、偽りの牙と書いて偽牙(ぎが)という名を持つ青鬼。彼らは、ここ、クリスタルロードにおける最強の番人であり、最悪の鬼。獲物をなぶることを快楽とする彼らは、本来、クリスタルロード最深部にある最後の扉に触れなければ動き出すことはない。あまりにも悪行の限りを尽くす二体の鬼に、神々が怒ってここに閉じ込めたのだと言われているが、それならば完全に動かないように封じていてほしかったと思うのは私だけではないだろう。



「ぐっ、またっ」



 欺王と偽牙は、私をいつでも仕留めることができる。しかし、奴らは人の絶望した顔が何よりも好きなサディストだ。弱く、力を持たない私に好きなだけ抵抗させて、逃げ惑わさせて、最後にはゆっくり、じっくり殺していくつもりなのだ。そして、その一貫として、彼らはダンジョンの道を操り、選んだ道を行き止まりにしたり、新たな道を増やして混乱させたりとしてきていた。



(足を止めたら、殺されるっ)



 そう思うと、私は何が何でも逃げる以外になかった。

 まぁ、そもそもなぜ、こんなことになったのかというと……。



「我は竜ぞ? 貴様らっ、道を開けぬかっ!!」



 自らを竜と称する、この白トカゲが原因だったりする。そして、この尊大な物言いから分かる通り……これは、マルディックだったりする。なぜ縮んだのかとか、頭だけだったのに、体が生えているのはどういうことだとか、聞きたいことは山ほどあったのだが、今は、逃げることが優先だ。例え『ダメだと言ったのに、何で扉に触ったんだ!』とか、『竜だと言うなら、この鬼達を何とかしろっ!』とか叫びたくとも、今はそんなことをしている暇などない。



「はっ、はっ」



 もうすでに、息切れが酷く、足もふらつき始めている。しかし、それでも、このままお姉様に会えない状態で死ぬことだけは避けたかった。それに、もしかしたら、このクリスタルロードに一緒に来ていた他の誰かが、助けに来てくれるかもしれない。その希望さえなくならなければ、私は大丈夫だと思えた。ただし……。



「おいっ、貴様らっ、聞いているのかっ!」



 ついつい、一緒に逃げてきたが、この白トカゲ、放り出しても良いだろうか?

 少しは役に立つかと思えば『今は力が使えぬっ』と堂々と宣言され、それから逃げ回る羽目になっているのだ。重さは感じないが、肩に乗って、耳元で叫ばれるのはツラい。



「あっ」



 そんな風に、少しばかり思考を逸らしていたのが悪かったのか、ただでさえふらついていた私は、上手く足を上げられず、冷たい石畳に転ぶ。



「っ、つぅ……」


「っ、おいっ、娘! 大丈夫か!?」



 そんなマルディックの言葉を聞いた直後、ズシン、と鬼達がすぐ側で立ち止まった。

ミーシャちゃん、追い詰められちゃいましたねぇ。


そして、白トカゲは役立たずっと……。


うん、とっても楽しいです(←ドS)


それでは、また!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] トカゲって食べれたっけ、食べれたよねぇ?淡白な鶏肉みたいってなんかの番組で……蛙だっけ?いやヘビだったかも??トカゲだって爬虫類!イケるはず! ミーシャちゃんこっちにその態度4Lサイズなトカ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ