第百六十六話 懐かしの三人組
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いやぁ、昨日は寝落ちして、変な時間に起きて、その時間に更新したと思ってたら、いつもの癖で時間を予約してて……うん、気づかなかったら、23時に同時投稿になってましたわ。
それでは、どうぞ!
そういえば、ミーシャとの出会いでは、変な男達がミーシャに絡んでいたなぁとか、そいつらには、特製のハバネロスプレーを直接口の中に吹き掛けて、悲鳴もあげられない状態にしたなぁとか、その時に、ミーシャが地面に激突しないように咄嗟に鋼のモフモフを参考に仕上げたもふもふクッションを滑り込ませたなぁとか……そんなことを思い出している私は現在、どこか見覚えのある三人組に絡まれていた。
「おうおう、怖くて声も出ねぇか?」
「ひひっ、女っ、女っ」
「まぁ、落ち着けや。まずは、お顔拝見といこうじゃねぇか」
前の、異臭を漂わせていた頃よりは、幾分か身なりを調えているらしい男三人組。それでも、ゴロツキであることに変わりはない。真っ黒なフードを被った私に、勝手に突っかかってきたのだから。
(私はただ、犯人かもしれないやつに会いに行こうとしてただけなんだけどなぁ)
もし、メリーの息子、ユーリックの件に魔王が関わっているのであれば、今、私が犯人と目している人物は、犯人であって犯人ではないということになる。何せ、そういった人達は、魔王に操られていたとしか思えない状態になるのだから……。
浮浪者の汚い手が迫る中、私は、そんな風に思考を巡らせて、同時に、彼らには、もう一度同じ手を使用しようとストレージからそいつを取り出す。
「さて、これは何でしょう?」
「あ?」
目の前で、小さな小さな、手のひらに納まるくらいのスプレーを取り出せば、目の前の男は怪訝そうに手を止めて注目する。
「なんだそりゃあ?」
「ひひっ、誤魔化して逃げるなんて、無理だよっ」
「…………」
私に手を伸ばしていた男以外は、無意味な抵抗だと捉えたらしく、余裕たっぷりだったが……無言でスプレーをじっと見ていた男は、次第に滝のような汗を流し始める。
「もう一度、昔みたいに、味わってみます?」
「お、お、おおおおお、お、おま、お前っ、あ、あの、時の!?」
「ん? どうしたんだ? ゲイル?」
「???」
汗をダラダラと流しながら、真っ青になって飛び退く男を不審に思ったらしい二人が問いかけるも、男は、ジリジリと私から離れるべく、後退するのみ。
「あぁ、そうだ。ここら辺に、ゴルゾって人が居ないか捜してるの。ねぇ、知らない?」
「ゴルゾって、あのおっさ「しししし、知らない!!」おい?」
どうやら、知っているらしいと確信した私は、フードの下でニンマリと笑う。
「そう、言いたくないの……なら、改良版のハバネロスプレー、存分に試させてもらおうか?」
直後、三つの痙攣する物体が作成されたのは、もう、仕方のないことだった。
あー、今日は、節分で、恵方巻きで、断末魔の叫び日和(←最後だけ絶対違う)
ユミリアちゃんの『改良』は『改悪』、なのかも?
それでは、また!