第百六十四話 お姉様との出会い２（ミーシャ視点）
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復活ー！！
と、いうわけで、しっかり更新して参ります。
それでは、どうぞ！
私と同じくらい。いや、もしかしたら、それよりも年下らしい幼女の出現に、男達は色めきたつ。
「おいおいおい、今日はついてるみてぇだなっ」
「ひひひひひっ、幼女が二人。ひひひひっ」
「けどよぉ、こいつ、黒だぜ？」
（逃げてぇぇえっ！ 超逃げてぇぇえっ！）
獣耳、黒目黒髪の美幼女が、目の前の柄が悪すぎる男達に蹂躙されるかもしれないという事態に、私は自分の状況も忘れて、心の中で叫ぶ。
いや、本当は口に出して叫びたかったが、あまりの状況に声が出なかった。
（確かに助けてとは言ったけど、これじゃあ被害者が増えるぅぅうっ！）
しかも、相手は五歳以下としか思えない。今でこそ、私も五歳の体ではあるものの、前世の記憶を持つ分、良心とか、道徳とか、倫理とか、何やらその辺りのものが激しく刺激されて、どうにかして彼女を逃がさなければと思考を巡らせたところで……。
「ぶごっ」
「へぎゃっ」
「あがぁっ」
突如として、下劣三人組が妙な声をあげる。そして、それと同時に私の髪から奴の手が離れ、地面に激突するっと目を閉じた直後、ふわりとした何かに受け止められる。
「……う……？」
ドサドサと何かが地面に落ちるような音が聞こえる中、覚悟していた痛みがないことでそっと目を開けると、何やらふわふわもふもふな銀色の毛並みが目の前にあった。
「……クッション？」
「みゅっ、だいじょうぶ？」
いつの間に現れたのか、私は銀色のもふもふクッションに受け止められていて、背後から、先程の幼女の声が聞こえる。
慌てて体を起こそうとしたものの、先程叩きつけられた背中も、掴まれた腕も痛くて、上手く動けない。
「みゅっ！？ けがしてる？ かいふくするから、ちょっとまってて！」
そんなことよりも、逃げてほしいと言おうとしたものの、うつぶせの視界の端に、その男達らしきものが倒れて痙攣しているのを見つけ、言葉を失う。
「よしっ、これでいいのっ！」
そうこうしているうちに、体の痛みがなくなっていることに気づき、改めて起き上がる。
「わたしのなまえは、ユミリア……じゃなかった、えーっと、ゆきっ！ そう、ゆきっていうの！」
明らかに偽名と分かるそれを告げられるものの、私の頭の中で、彼女の姿がとあるゲームと重なる。しかも、最初に告げられた名前のおかげで、それはもはや、確信となった。
「ユミリア・リ・アルテナ……『モフ恋』の……？」
まさか、ここは『モフ恋』の世界なのだろうかと思いながら小さく呟けば、目の前のユミリアは目を大きく見開く。
（あっ、可愛い……）
「もしかして、てんせいしゃ？」
ただし、驚愕のままに告げられたその言葉で、私は動きを止める。
（えっ？ えっ？ ま、まさか……）
「えっと、ユミリアちゃんも、てんせいしゃ？」
そうして、しばらくお互いを見つめ合った私達は、一つうなずいて、情報のすり合わせを行うべく、人気のない場所へと移動するのだった。
後一話で、出会いのお話は終わる、予定？
それでは、また！
