表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢の生産ライフ  作者: 星宮歌
第二章 少女期 瘴気編
159/412

第百五十八話 三人組との関係

ブックマークや感想をありがとうございます。


さてさて、今回は、攻略対象者達の性格というか、性質というか……?についてです。


それでは、どうぞ!

 どうにか、アルト様とミーシャを黙らせることに成功した私達は、二人の拘束を解いて、改めて、教室の中を見渡す。

 現在、入学式を終えた新入生達は、それぞれの教室へと続々と集まって……アルト様とミーシャが拘束されているのを目撃した瞬間、硬直したり、青ざめたり、オロオロしたりと面白い反応をしてくれていた。まだ、教師が入ってくるまでには時間があるのだが、二人の拘束を解いた今、私とイルト様には、恐怖をあらわにした視線が送られている。しかし、それに気づくのは私やイルト様だけではない。アルト様もミーシャも、それに、ハイル、ティト、ディランもちゃんと気づいて、その上で、私達がその視線に晒されないように周りを固めてくれた。



「そういやぁ、ユミリア嬢。今度、暇な時で良いからよ。また、稽古をつけてくれねぇか?」


「はい、それは構いませんが……「僕も行く」だそうです」


「おうっ、そりゃあもちろん分かってるさっ! 二人がラブラブなのはよく知ってるからよっ」


「では、後で予定を詰めましょう」



 抜け目なく周囲を確認したハイルは、次の瞬間にはいつもの明るさで、私へと稽古のお誘いをしてくる。実を言うと……現在の私は、ハイルの父親、つまりは、この国の騎士団長を負かすほどの力を身につけており、それを知っているハイルは、度々稽古を頼んで来るのだ。



「ついでに、僕も稽古をつけてやる」


「うげっ、イルト殿下も、ですか?」


「何? 不満でもある?」


「イ、イイエ。ナニモ」



 真っ青になりながら、ぎこちなく首を横に振るハイル。しかし、それも無理はない。イルト様もイルト様で、騎士団長と対等に渡り合える……いや、恐らくはもう、騎士団よりも強いであろう力を身につけているのだが、イルト様の戦い方は……エグい。的確に敵の急所を狙うくらいは序の口で、騎士というよりも傭兵のような何でもありな戦い方をする。そして、暗器に関してはかなりの技術を持っており、いつの間にか毒で動けなくなったハイルを見たのは一度や二度ではない。もちろん、解毒剤はあるのだが、それまでが恐ろしく苦しそうだった。



「あ、あの、僕は、そろそろ教室に戻りますね?」



 ハイルとのやり取りを見届けた後、そろそろ教師が来るであろうことを察したディランは、学年が違うために自分の教室に戻ると言い出した。



「はい、今日は、ありがとうございました」



 そう笑顔で告げれば、ディランは、ポッと頬を赤くする。



「はいっ! あ、あの、それと……もし良ければ踏んで「さっさと行け」……はい」



 イルト様の言葉で遮られてしょんぼりとしたディランだったが……薄々分かるとは思うが、私がディランに関与した結果、彼は、気弱なドMへと成長していた。



(おかしい。どこで間違えたんだろう……?)



 その性癖さえなければ、かなり頼れる人間であることに間違いはないのだが……とにかく、残念で仕方がない。



「ユミリア様、我々は、アルト様の側近候補ではありますが、ユミリア様に多大な恩義があります。ですので、煩わしいことがあれば、全て、我らが排除してみせましょうっ」


「ありがとう。ティト、でも、私は何も知らずに守られるなんてごめんですからね?」


「それはもちろん、承知の上です。そこはしっかりとご報告させていただきます。そして、その……働きに応じて、例のものをいただければ、と……」


「えぇ、もちろん」



 最後の言葉は、ごくごく小さなものではあるものの、獣つきである私達には十分聞こえる。

 ティトが、青い瞳の奥を光らせて告げた『例のもの』というのは、私が作る極上のスイーツのことであり、彼は、すっかり私が作るお菓子の虜だった。



「ユミリア。僕にも」


「もちろん、イルト様になら、いつだってご用意しますよっ!」



 そうして話をしているうちに、教師が教室へと入ってきて……教室に居たほとんどの者が青ざめることとなった。

うん、何でこんなに、暴走キャラばかりが生まれるんでしょうねぇ?(『作者が暴走してるから』?いやいや、そんなはずはないっ)


それでは、また!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ただいま~( ;´ ▽ ` )ノ←空白の時間より舞い戻ってきた 黒いにゃんこ2匹はもう容赦なくワタシを眠らせ、意識のないワタシからお人形をへっぱがして行ったとです……←薬が変わったせいか墜…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ