こんな酔っぱらいなら大歓迎
プチ常連。
竹野内豊似の40代前半。身長180センチ超。
信販会社のサラリーマンです。
ストレス世代の代表。
すなわち毎晩飲んでます。
家まで送って行きました。
到着。
降りてきました。
妙にハイテンションです。
「1200円です」オレ
「ウィース!」カレ
ふらつきながら、軽く雪道で転びそうになりながら笑顔で財布を開きます。
酔っ払って目の焦点が合わないのか、財布の札入れ部分を指が素通りします。
「あ、あれれ?」カレ
何度やっても素通りします。
マジック界の革命児・セロが号泣するくらい、情けないほど手が震えてます。
「エ、エヘエヘ~」日ごろの二枚目ぶりがウソのよう。
普通にヨダレが出てます。
1200円を出すのに1分かかりました。
「ありがとうございました」バディのKくん
「ウィース!」カレ
右手で敬礼をしながらケツを後ろに突きだしてます。
「ウィース!」
まだやってます。
しかもニコニコ。
スーツにヨダレが垂れ、プラス、Yシャツの裾が片方だけベローンってだらしなく飛び出てます。
かなりストレスを発散してきた様子です。
オレたちがクルマに乗り込みました。
「ウィース!」
まだやってます。
見送りです。
「ウィース!」
目の焦点がブレてます。
麻生首相(当時)の方針と同じ。
ヘッドライトに照らされたカレの雄姿。
まだ、家に入らず、暗闇の中、四方八方に向かって敬礼してます。
見事です。
吉本新喜劇でも、ここまで酔っ払いを演じることは不可能です。
初めて酔っ払いが可愛いと思いました。
走り去るオレたちに尚も敬礼し続けるカレ。珍しく無害の酔っ払いに出会いました。
「あんなふうに酔っぱらえたらいいよねえー」オレ
「いいっすね」Kくん
こんな夜もある。




