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無保険インチキ

インチキです。


やらかしました。



昨日は体調を考えてほんの少しだけ早退しました。


で、そのあとです。事件が起きたらしい。

って言うか事故です。




今日、出勤したあとにインチキが愚痴りました。


「いやー、夕べは5号車が事故ったんだよねー」インチキ


この商売に事故は付き物です。各車年間3万キロは走ります。多少の事故は当たり前。そこで事故率の低い人間だけがこの業界に留まれます。



「で、損害は?」オレ


「廃車」インチキ



「は?」オレ、さすがにビックリです。

廃車級の事故は他社も合わせて年間に一回あるかないかです。



「どんな状況?」オレ



「5号車が停車した客車に追突して、5号車の運転手が肩を骨折、廃車。客車は修理可能レベルで、客車を運転していたトゥルはムチ打ち」インチキ



「客は?」オレ


「なんとか大丈夫」インチキ



「あと、なんか問題あるの?」オレ


そこにトゥルが出勤してきました。そしてインチキに話しかけました。


「かもっち(5号車の運転手で先日他社から移籍したばかり)のケガはどうなるの?」トゥル



「どうにもならないね」インチキ


「は? 保険は?代行の任意保険」トゥル



「いや、掛けてなかったんだよねー」インチキ



「か、掛けてないの?」トゥル



代行の任意保険は認可の条件です。何を違反してもこれだけは絶対のモノです。客のクルマと命を安全保証しての商売です。



バカも極限のインチキに従業員全員が絶望しました。

って言うか、保険を掛けてない自分を反省するどころか、自分が被害者気取りでドライバーを非難する相変わらずのインチキの無責任ぶりに全員激怒です。


なんせ、ドライバーが客車を運転するにも、仮に事故ったら何の補償もありません。

一般ドライバーはほとんどが家族限定だし、他人が運転することをまず想定してません。


あー、ヤバイ。



売り上げの利益を出会い系に注ぎ込み、大事な保険をケチった罰がここで下りました。


これが地元ケーサツに知れたらアウトです。代行の認可取り消しです。ゲームセット。たまたま事故が別管内だったので、このあとは運次第です。


もしかしたらインチキ代行もいよいよおしまいかもしれません。



で、帰りがけに寄ったセブンイレブン。


他社のドライバー2人が話しかけてきました。それぞれが別の代行の経営者級ドライバー。

さすがに情報の流れは早く、2人とも事情を知ってました。



「ウチに来ない?」


他社からの誘いです。嬉しかったなあ。


この業界、2種の誘いはあっても1種の誘いはまずありえません。ヤクザくずれのクセ者がゴロゴロしてる中、生き残るのは5パーセント程度だと言われてる世界でアイデンティティを保ち、頑張ってきた甲斐があった瞬間でした。



とりあえず、インチキの末路を確認してから答えを出すことにしました。


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