トゥルはさくらちゃん
トゥルットゥーです。
享年44歳。まだ生きてるけど。
相変わらず3年前のキティちゃんケータイでオンライン釣りゲーに夢中です。
「なんだ、おい~っ! ぜんぜん釣れねーなー、おい~っ!」トゥルットゥー
いつもの声が聞こえます。
「まだやってんの?」オレ
「最近仕様が変更になったんだよね~、おい~っ」トゥルットゥー
「大変だねー」オレ
「でもね、ラッキーなこともあるんだよね~、おい~っ」トゥルットゥー
「ん?」オレ
「オレね、釣りゲーで女として登録したんだよね~、おい~っ」トゥルットゥー
「だからね、課金した男どもがプレゼントくれたり、イベントで助けてくれるんだよね~、おい~っ」トゥルットゥー
「すごいねー」オレ
「ちなみにアバターの名前は?」オレ
「さくらちゃん」トゥルットゥー
「で、25歳」トゥルットゥー
釣りに失敗した瞬間、課金で武装したヤツらが乙女の危機に駆けつけてきます。それがたとえ真夜中であっても!
健気なもんです。
純愛なのか、セフレ探しなのかは、よー分からんけど、とにかくお助けコール一発で瞬時に野郎どもが駆けつけてきます。
本当はトゥルットゥーなのに。
44歳なのに。
超熟女好きなのに。
貯金無いのに。
着てるものがほとんどオレのお下がりなのに。
なぜか、プレゼントがバンバン送られてきます。
本当はトゥルットゥーなのに。
チンコがデカいのに。
前科一犯なのに。
下宿に住む婆さんの陰毛をノートに貼り付けるコレクターなのに。
なぜか、お友達申請が止みません。
本当はトゥルットゥーなのに。
素人童貞なのに。
毎日パチンコでスッカラカンでガチャをする金すらないのに。
愛車は無保険なのに。
口臭いのに。
「あ、はまやんが来た!トゥルットゥ~、トゥルットゥ~♪」トゥルットゥー
「はまやんはいつも助けに来るんだよ。白馬の騎士っ!」トゥルットゥーごきげんです。
「あ、さすがにガチャしてるだけあって、はまやんは一発なんだわー、トゥルットゥ~♪」トゥルットゥー
「このアイテムを使ったら課金アイテムがないと回復しないんだけど、はまやんは立て続けに来るんだよね~、おい~っ」トゥルットゥー
「あ、そうだ、たまにさくらちゃんからプレゼントあげようかなー、ラブラブだなぁ、トゥル♪トゥルっ♪」トゥルットゥー
この間に、さくらちゃんの気を引こうとする課金青年たちが次々と下心全開でお助けに来たり、プレゼントしてきたりしてました。
ヤツら、さくらちゃんの正体がトゥルットゥーとも知らずに大金をつぎ込み、毎月毎月ケータイ料金を支払う母親から叱られています。
世の中ではガチャコンプの違法性が問題になってます。
たぶん規制されて1番困るのはさくらちゃんこと、トゥルットゥーです。
「5号車! モスバーガーに行って!」インチキ
「はい、了解」トゥルットゥー
「それでは、さくらちゃんは仕事に行ってきます!トゥルットゥ~♪」トゥルットゥー、オレに向かって笑顔で手を振っていなくなりました。




