因果応報
12号車発車しました。
1週間ぶりの代行です。
バディは自他共に公認の旧アイドルおたく・M氏。ちょっと前まで中国女のストーカー。
西田ひかるが「ココイチの納豆カレー」よりも大好きなミドルエイジです。いつもアメリカの国旗のようなジャージを着ています。
さて、代行だけど昨日からの市内断水により街はひっそり。
指令も入らないので車内ではテレビを見たり、音楽を聴いたりして時間の経過を待ちます。
いつの間にか眠ってました。
・・・・・
「ワーーーーーーッ!」M氏
ビクッ!
飛び起きるオレ!心拍数MAX!
確認するとM氏がオレの耳元で笑ってます。
「なに?」オレ
おびえながら尋ねます。
「いや、油断は大敵だよ」M氏
お前はビックリ箱か?
お前はドッキリ仕掛け人か?
なにが楽しくて、寝ている人間の耳元で大声出すイカレポンチがいる?
睨んでからまた寝ました。
2時間後、隣町にいました。
店の前で待機しているけどお客が出てきません。
車内で2人、前方を見ながらボーーーーッとしてました。
「うわーーーーーーーーっ!!!」またM氏。
あんたはアホかいな?
そんなにヒマですかい?
ちょっとは学習せんか?せめてミジンコくらい。
M氏のほうを見ました。
明らかに怯えています。
助手席側を見ると暗い車外におばあさんが立ってるの。
真夜中に。
それも青白い顔で。
M氏、まだ怯えてます。
こりゃ怖いわな。
とりあえず冷静におばあさんを見ました。
おばあさん、クルマの横にある寿司屋のおばあさんで、店じまいしているところでした。
「あーーー、ビックリした~マジで」M氏
因果応報である。
バチが当たったのである。
変態アイドルマニアである。
「頼むよ~、ビックリさせないでよ~」M氏
オレのセリフである。
M氏、お客さんのクルマに乗って発車しました。
約10キロの送迎。
到着です。M氏がうなだれて帰ってきます。
「どしたの?」オレ
「あのね、ステアリングが臭くてベトベトなの」M氏
「ちょっとコンビニに寄ってくんない?手洗いたいから」M氏
市内のコンビニに行きました。
M氏駆け込みました。
帰ってきました。
まだ断水で手を洗えなかったもよう。
因果応報が止まりません。
オレ、思わずニッコリしてしまいました。