第49話 あかねの決断
美咲の記憶が、さらに深い真実を明らかにした。
「朝日は、姉を止められないと悟った時、別の選択をした」
それは、自らも水の精霊と契約すること。
但し、夕日とは逆の契約。
「朝日は、自分を永遠に氷の中に封じることで、姉の呪いの力を半減させた」
つまり、第八の井戸の朝日は、実は島を守っていたのだ。
彼女が封印されている限り、夕日の呪いも完全な力を発揮できない。
「じゃあ、朝日様を解放したら……」
香織が青ざめた。
「呪いが、完全な力を取り戻す」
美咲の記憶が、さらに深い真実を明らかにした。
「朝日は、姉を止められないと悟った時、別の選択をした」
それは、自らも水の精霊と契約すること。
但し、夕日とは逆の契約。
「朝日は、自分を永遠に氷の中に封じることで、姉の呪いの力を半減させた」
つまり、第八の井戸の朝日は、実は島を守っていたのだ。
彼女が封印されている限り、夕日の呪いも完全な力を発揮できない。
「じゃあ、朝日様を解放したら……」
香織が青ざめた。
「呪いが、完全な力を取り戻す」
「でも、このままじゃ、みんな水籠になる」
あかねが、苦渋の決断を下した。
「私と美咲で、新たな封印を作る」
「お姉ちゃん?」
「美咲、私たちは姉妹。そして、すでに半分は水。なら、私たちが新たな双子となって、朝日様と夕日様の両方を封じ込める」
それは、永遠に井戸の守護者となることを意味していた。
「だめだ!」
慎一が叫んだ。
「他に方法があるはずだ」
しかし、慎一の体はもう限界だった。
膝をつき、地面に倒れ込む。視界が水に濁っていく。




