表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/99

第43話 伊織神官の警告

二人が神社を出ようとした時、伊織神官が現れた。


「待ちなさい」


神官の表情は厳しかった。


「第八の井戸に近づいてはならない」


「なぜです?」


香織が食い下がった。


「朝日様を解放すれば、呪いは解けるはず」


伊織は、深いため息をついた。


「確かに、呪いは解けるかもしれない。しかし、その代償は……」


神官の目に、深い悲しみが浮かんだ。


「朝日様は、千年間氷の中で狂気に蝕まれている。解放すれば、夕日様以上の災いをもたらすかもしれない」


慎一と香織は、顔を見合わせた。


しかし、他に選択肢はない。


「それでも、行きます」


香織が決然と言った。


「このまま、すべての人が水に呑まれるよりは」


伊織は、しばらく二人を見つめた後、懐から古い鍵を取り出した。


「これは、第八の井戸の封印を解く鍵です」


意外な申し出に、二人は驚いた。


「私も、千年この姿で生き続けることに疲れました」


伊織の首筋にも、かすかに鱗のような模様が見えた。


「もし、本当に終わらせられるなら……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ