神器戦記 神滅三国

第5章：鬼国夜叉羅への侵攻

神器戦記 - 神滅三国

第5章：鬼国夜叉羅への侵攻

決戦の地へ

雷鳴が轟き、風が荒れ狂う中、リクたちは遂に鬼国夜叉羅へと辿り着いた。

かつてゼウスに圧倒され、撤退を余儀なくされた彼らだったが、今や神器を覚醒させ、真の力を手にしていた。

「ここが……鬼たちの本拠地か」

レオンが剣を握りしめ、目の前に広がる暗黒の城を睨む。

「グレンは奥にいる。ここで決着をつけるわ」

カエデが炎槍を構え、燃え上がる炎を握りしめる。

「……行くぞ」

リクが雷刃を掲げ、仲間たちと共に城へと突入した。

五凶鬼の迎撃

「フフフ……久しいな、五勇者よ」

城門に立ち塞がったのは、グレンの直属の護衛である”五凶鬼”。

1.炎獄鬼バルザード（火属性）

2.氷牙鬼フロスティア（氷属性）

3.疾風鬼テンペスター（風属性）

4.闇幻鬼ナイトメア（闇属性）

5.雷帝鬼ラグナロク（雷属性）

「貴様らがどれほど力をつけようが、ここは通さぬ！」

バルザードが咆哮し、巨大な炎の拳を振るう。

「ヘルフレイム・バースト！！」

灼熱の炎が城門を覆い尽くすように襲いかかる。

「炎なら、私に任せなさい！！」

カエデが前に出て、槍を振るう。

「プロミネンスランサー！！」

炎と炎がぶつかり合い、火柱が爆発的に吹き上がる。

「……ふん、なかなかやるではないか」

バルザードは後ろへ下がるが、次の敵が現れた。

「ならば、凍りつけ……！」

フロスティアが手をかざし、周囲の温度が急激に低下する。

「アイシクル・ヴァイパー！！」

氷の蛇が生まれ、リクたちに襲いかかる。

「こいつは俺がやる！」

シオンが杖を掲げ、氷の魔法を発動する。

「フロストディバイド！！」

巨大な氷壁が蛇を砕き、フロスティアの動きを封じる。

「甘いな……！」

フロスティアが氷の刃を放とうとするが、シオンが素早く動く。

「ブリザード・フォール！！」

吹雪の刃がフロスティアを切り裂き、鬼は苦しみながら消滅していった。

「よし……次だ！」

しかし、その時――

「フッ、俺を忘れてもらっちゃ困るな」

疾風鬼テンペスターが不敵に笑い、姿を消した。

「消えた！？」

「いや、速すぎて見えないだけだ！！」

レオンが剣を構えた瞬間、背後から斬撃が飛んでくる。

「ゲイルファング！！」

風の刃がリクたちを襲うが、レオンがギリギリで剣を振るい防ぐ。

「俺の速さについてこれるか？」

テンペスターが笑うが、レオンは一歩も引かなかった。

「なら……こっちも速さで勝負だ！」

レオンが剣を握りしめ、風を纏う。

「ストームブレイド・サイクロス！！」風の刃が竜巻となり、テンペスターを一刀両断する。

「バカな……俺が……！」

テンペスターの体が切り裂かれ、消滅した。

鬼国夜叉羅、決戦の刻

「……あと二匹か」

リクが息を整えながら剣を構える。

「我らの力を甘く見るなよ……！」

雷帝鬼ラグナロクと闇幻鬼ナイトメアが最後の戦いを挑む。

「ゼウスの雷の力……貴様に操れるかな？」

ラグナロクが雷を纏い、空を裂く雷槍を放つ。

「サンダークラッシュ！！」

「なら、俺も雷で応じる……！！」

リクが剣を掲げ、雷撃を纏う。

「ヴォルトテンペスト！！」

雷と雷が激突し、戦場が光に包まれる。

闇の決着

ミアはナイトメアと対峙していた。

「フフフ……貴様の闇、どれほどのものか見せてもらおうか」

ナイトメアが闇を操り、黒い霧を広げる。

「シャドウファング！！」

無数の闇の牙がミアに襲いかかるが、彼女は微動だにしなかった。

「……私は、もう何も恐れない」

ミアの鎌が黒く光る。

「ダーククレセント！！」

闇の刃がナイトメアを両断し、鬼の断末魔が響いた。

「……終わったわね」

鬼将軍グレン、最後の決戦

「ククク……ようやくここまで来たか」

五凶鬼を倒したリクたちの前に、巨大な影が現れた。

「貴様らの成長は認めよう……だが、ここで終わりだ」

鬼将軍グレンが大剣を振りかざし、ゆっくりと歩み寄る。

「次で決着をつけるぞ、五勇者よ！」

雷が轟き、炎が燃え、氷が輝き、風が唸り、闇が渦巻く。

リクたちの最終決戦が、今始まる――！！

次章：「鬼将軍グレンとの決戦」へ続く