第4章:神器の覚醒と試練の始まり
神器戦記 - 神滅三国
第4章:神器の覚醒と試練の始まり
戦場の混乱
雷鳴が轟き、地響きが鳴り響く。
リクたちは激闘の末、ゼウスとグレンに一撃を加えることに成功した。
だが――
「フン……まだまだだな」
ゼウスが雷槍を振るい、空へと浮かび上がる。
「貴様らの力は興味深いが、今のままでは我を倒すには至らぬ」
グレンもまた、大剣を肩に担ぎながら笑う。
「ククク……愚かな小僧どもめ、貴様らの力はまだ未熟だ」
ゼウスとグレンは圧倒的な力を誇示しながら、徐々に後退していく。
「……まだ、終わりじゃないぞ!」
リクが剣を握りしめるが、ゼウスは冷笑を浮かべた。
「ならば、もっと鍛えてから来るがいい。だが、その頃には神々の軍勢が世界を制しているだろうがな」
雷の閃光が走り、ゼウスとグレンはその場から姿を消した。
「くそっ……!」
リクは拳を握りしめ、悔しさに唇を噛む。
「まだ、俺たちは足りない……」
シオンが静かに呟く。
「なら、足りない力を手に入れるしかない!」
カエデが炎槍を掲げる。
「試練を乗り越えて、グレンを倒しに行くのよ!」
レオンとミアも頷き、五勇者は決意を固めた。
「次こそ……ゼウスを討つために!」
試練の地へ
リクたちは、神器の真の力を引き出すために、伝説の戦士たちが鍛錬を積んだ**「神器の試練場」**へ向かった。
そこは、五つの属性ごとに分かれた五大神殿がそびえる場所だった。
「ここで、俺たちは真の力を得る……!」
リクたちは、それぞれの試練に挑むこととなる。
リクの雷の試練
「ここが……雷の試練の間か」
リクが足を踏み入れると、雷雲が渦巻き、稲妻が空を裂いていた。
その中心に立つのは、雷を纏う巨大な戦士。
「貴様が雷を操る者か……その剣に相応しいか、試させてもらう」
戦士は雷刃を構え、リクに向かって突進した。
「ヴォルトスラッシュ!!」
雷の斬撃が放たれる。
「くっ……!」
リクは剣を交差させて受けるが、雷撃の衝撃で吹き飛ばされる。
「まだまだだ……!」
戦士が続けざまに突撃する。
「サンダースピア!!」
雷の槍が放たれ、リクへと迫る。
「避けられない……なら、受けてみろ!」
リクが剣を振りかざし、雷を込める。
「ストームブレイカー!!」
雷の波動が放たれ、二つの力がぶつかり合った。
閃光が弾け、辺りの空間が激しく揺れる。
「……俺は負けられない!」
リクは剣を天に掲げ、雷を呼び寄せた。
「これが俺の……覚醒した力だ!!」
「ヴォルトテンペスト!!」
雷と風が融合し、巨大な雷撃が戦士を貫いた。
「見事だ……」
戦士は微笑み、光の中に消えていく。
リクの手には、新たな力を宿した神器**「雷刃・アークヴォルト」**が握られていた。
カエデの炎の試練
灼熱の空間の中、カエデは炎の獅子と対峙していた。
「炎の試練を受ける者よ……貴様の炎が本物か、試してやろう」
獅子が咆哮し、周囲の炎が激しく燃え上がる。
「望むところよ!!」
カエデは炎槍を構え、突撃する。
「フレイムランサー!!」
槍が炎の刃となり、獅子へと突き刺さる。
しかし、獅子は傷一つ負わずに笑った。
「その程度の炎で、私を超えることはできぬ!」
獅子が火柱を立ち昇らせる。
「ヘリオスフレア!!」
爆発的な炎がカエデを包み込む。
「ぐっ……!」
カエデが膝をつくが、再び立ち上がる。
「私は……負けない!!」
炎の獅子が再び吼えると、カエデの体が燃え上がるように輝いた。
「レイ……力を貸して!」
炎の召喚獣が現れ、カエデと融合する。
「これが私の……真の炎よ!!」
「ヴォルカニック・インフェルノ!!」
炎の翼がカエデの背中に現れ、槍が燃え上がる。
「これで終わりよ!!」
カエデの一撃が獅子を貫き、試練の空間が崩れ落ちた。
「見事だ……」
獅子が消え、カエデの槍は神器**「紅蓮槍・イグナイト」**へと進化した。
五勇者、真の覚醒へ
同じ頃、シオン、レオン、ミアもそれぞれの試練を乗り越えていた。
シオンの氷杖は**「フロストスタッフ・アークティカ」へ、
レオンの剣は「ゲイルブレード・サイクロス」へ、
ミアの鎌は「ダークサイズ・ナイトメア」**へと進化を遂げた。
そして、五人は再び集結した。
「……これが、神器の真の力……!」
カエデが槍を振り、炎を纏う。
「今度こそ、グレンを倒しに行くわよ」
「行くぞ……!」
リクが雷刃を掲げ、仲間たちを見渡した。
彼らはもう、五勇者ではない。
神器と共に戦う、“神を討つ者”となった。
「目指すは……鬼国夜叉羅!」
雷が轟き、炎が燃え、氷が輝き、風が舞い、闇が渦巻く。
五勇者の新たなる戦いが始まる――。
次章:「鬼国夜叉羅への侵攻」へ続く