心に眠る獅子の戯れ
この話はフィクションではあるが実際にみなさんに起きていることを大学院という文脈に落とし込んだものであるため、そのダイナミクスを肌で感じてもらいたい。
それはまさに、パワーハラスメントだった。大学院での出来事だ。なにげない人生に闇は潜む。そして、幕を閉じるのだ。
ある日、僕は普通に学校に行った。ちょうど、実験開始の前の段階の打ち合わせがあったのだ。だから、とにかく勢いよく学校に行った。なぜだかわからないけど、とにかくワクワクしていた。そして、そのことが僕を勇気づけてくれた。でも、現実はそんなには甘くなかった。生きることの大変さを知ったのは大学院だった。この小さな箱での出来事は誰にも口外しないでもらいたい。ただ、学者の僕に起きた、本当の苦しみであったのだから。それだけである。
「おい、あの資料は作ったのか?」そうボスは言った。私は、「いいえ、まだできてません」と、答えるだけだった。いや嘘だ。そう答えるだけでいいんだが、僕はそういう人間ではなかった。実際はこうだ「はい、だいたい出来ているんですけど、もう少し時間はかかります。でも大丈夫です。すみません」という感じだ。ひどいものである。本音は言わないようにしている。ただ、生きているだけである。嫌われないように、自分を隠すことでしか生きられない。こんな状況をどうやって抜けたかは後で教える。そのヒントはおそらく、体にあるだろう。意識はどこから来るのか。おそらく、脳である。だったら、脳を変えるのが早いんだろう。ではどうやって?そうやってせまっていくのである。
今でも鮮明に覚えている。いや、体がゾクゾクする。奴が来る。それは大学院に入学して1か月後のゼミでの出来事だ。10分前にはゼミ室に入り、色々と予習をして臨んだ何気ないゼミ。だけど、心臓の鼓動が止まらない。周りに助けを求めなくても、全員ボスの味方のような気がして怖い。自分だけか。その時に韓国人留学生の女の子が話しかけてくれた。「ねえ、なんか顔が引きつってるけど、どうしたの?具合でも悪い?」何気ないその一言が僕をさらに焦らせる。日本人に見破られるのはまだしも、他国から来た人にまで見破られている。そうだ、僕は体調が悪い。しかもいつもだ、ゼミの最中は。きっと、他の学生は僕のことを下に見ているに違いない。怖かった。ただ怖かった。そんなつらい思いをしていると、僕の鼓動が一瞬止まった。ボスが扉を開けたのだ。ボスはご機嫌だった。悔しい。なぜだ。僕は一生懸命に生きていた。なのに、彼は楽しそうにしている。悔しい。あんたは金をもらって教育をしているはずなのに、なぜゼミ生の一人でさえ満足な学生生活、研究生活を送らせてあげられないのだ。理不尽だ。そして、周りの同期の院生にまでその怒りは及ぶ。ボスの誕生にケーキを用意してきやがった。くそう。ボスは何もしてない僕を無視する。そして、貢献している人間にとても優しい。許せない。
僕には規範があった。教師たるもの、聖職者としての気品を保て。教職免許を持っていた僕は、その思いが強かった。そして、その思いと逆の人生を歩む教師を見てると無性に腹が立った。いわゆる正義感は強かったことを覚えている。そしてその正義感で悪を成敗したいと強く願っていた。しかし、現実は甘くない。社会の中で生きている以上、強い奴には簡単には逆らえない。集団から追放されてしまうんだ。ジレンマの中で生きている。個人としては正義を貫きたい、しかし、社会の中の個人としては悪を黙認する。そんな状況が何年も続くことは想像に難くない。