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サキュバス、夢の中では最強です  作者: 雪村灯里
第二章 学院の夢幻迷宮編

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25 封印崩壊

 3人は急いで陛下の謁見を取りつけた。


 聖女様からの緊急でとのことで、特別に計らってもらえた。


「ニグルム様、学院の封印が解けて彼が動き出したみたいです……。」

「ああ、私も先ほど報告を聞いた。まだ幸いにも街には手を出していない。今のうちに再封印する。」


 報告によれば金色の壁は外から人が入れない様だ。過去に1度だけ封印が完全に壊れた事が有る。その時は街の一部も結界の中に入り目覚めぬ犠牲者が出たらしい。400年前に妖精騎士の協力であの結界内に入り、怪物を弱らせた後再度封印をしたという事だ。


 陛下とリーリが話をしていると微かに女性の声が聞こえた。4人しかいない部屋に……この声ルルに似ている。きょろきょろしているとリーリが気づいた。


「マヤ! そのブローチから聞こえるわ!」


 皆がブローチに注意を向ける。淡く輝きを放つブローチからルルの声が聞こえた!


「なによ、ここーーー!!! マヤ! チャト聞こえる??」

「ルル!? 聞こえるよ! ねえ無事? 中はどうなっているの?」


 私は咄嗟にブローチに向かい話した。私の声が届いたのかルルは安堵して、すぐ状況を話し始める。


「マヤ! 良かった……教室に居たはずなのに、急に眠たくなって、起きたら金色の迷路みたいなところに居るの。少し歩いたら生徒を数人見つけたわ、みんな寝ている。あ! 起きた……迷路の壁が高いわ。魔力がうまく練れないから浮遊魔法が使えない……。それにこの音何? 地響き? なにあれ! 怪物? キャッ!!」


 ルルさんの悲鳴が聞こえて途絶える。


「ルル? 大丈夫!?」

「……マヤ! どうしよう!! さっき迷路の上を金色の何かが飛んで行ったんだけど、そいつエスタ先生を攫って行った!」


 先生が怪物に攫われた。それを聞いて私達は凍りついた。陛下がブローチに近づき声を掛ける。


「君、聞こえるかい? 迷路で見つけた子を起こして、出来るだけ集団で行動するんだ。迷路を攻略するより人を集めることに集中してくれ。独りになると危ない。エスタは僕が何とかする。」


「誰!? わ、分かったわ……そうする。マヤは今どこなの?」

「私は学院の外……」


 咄嗟に濁してしまった。彼女達に私が召喚された事は話せない。後ろめたさを感じていた所におっとりとした声が聞こえてきた。


「僕は工房だよ~。やあやあ、ルル・マヤ。さっきの話聞いたよ~。できるだけまとまって……教授や講師とはぐれない方がいいね~。それに魔法の威力が半減している。魔力のロスが多いみたいだねこの空間。下手に魔法は使わない方がいいみたい。……いま僕たちが居る所って、もしかして噂の……」


「そう学院の迷宮だ。では頼んだよ。」


 そしてブローチの光は消えた。

 陛下が真剣な面持ちで話し出す。


「どうやらエスタが奴に捕まったらしいな。」

「ええ、まだ王族を恨んでいるだなんて……」


 どうやら陛下とリーリは怪物の正体を知っている様だ。


「迷宮の怪物とは何者ですか?」

「600年前の王と王座を奪い合って敗れた王族アウレ=フロリーテだ。迷宮は彼の母初代王妃の作った夢の空間。彼は半人半妖精で死後に完全な妖精となって学院地下に王妃の夢ごと封印されている。彼は自身が捕らわれている幻想迷宮に他者を迷い込ませて魂を食べて力をつけようとしている。その幻想の中で奴に食われた者は目覚める事が無い。力をつけて迷宮から出るつもりで居る。そして奴は今でも弟の子孫である私達への恨みを忘れていない。」


「2週間前……先生と私でその迷宮に入りました……。怪物も見ました。」


「そうか、ならば話は早い。そいつは王族の魔力でしか封印出来ない。だから僕が行く。いや……マヤ、僕を幻想迷宮へ連れて行って欲しい。幻想の中で直接奴を封じる。」


「わかりました。」


 再びあの迷宮に行く事になるなんて。みんな無事でいて……!



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