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サキュバス、夢の中では最強です  作者: 雪村灯里
第二章 学院の夢幻迷宮編

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11 授業開始 座学と実技

今日から短期公開講座が始まった。

先生も今日は1コマ授業が有る。今日は座学がメインだ。この国の古い魔法・・・古典魔法を教えている。古典魔法は旧字で書かれた旧時代の魔法であり、現代魔法は古典魔法をベースに改良された物だ。なので無駄が無くて使いやすい。古典魔法は無駄が多いが威力は現代よりはるかに高い。それに種類も多い。現代魔法に採用されなかった魔法も多々ある。私がよく使う光の矢や槍もそうだ。

古典魔法を学ぶのは、王宮魔術師や、歴史を紐解こうとするものが多く実践として学ぼうとしている変わり者は少ない。魔法では有るが当時の考え方、時代背景、開発した人の思想が古典魔法には残っているので、歴史を記録する物としての一面も持っているのだ。

この授業、古典を訳するのに苦労する人が多いが、私は異世界転移者特権『自動翻訳』で読めてしまう。私にとっては現代語も旧時代の言葉も等しく訳されるので、用心しないと周囲に驚かれてしまう。

 ただ、難点として私はこの国の歴史を知らないので歴史の話になると置いてけぼりになってしまう。・・・この後図書館で歴史の本借りてこよう。


 先生は臨時講師として教壇に立っているが、教え方がうまい。魔法屋で王族で先生も出来てしまうなんて、何たるハイスペック・・・。私も勉強を頑張らねば。


そうこうしているうちに授業が終わり、出席表を集めて解散になる。私は黒板の片づけを手伝い、一緒に研究室に戻った。


「授業お疲れ様でした。古典魔法、奥深くて面白いですね。私は歴史の知識が無いのでこの後図書館で、歴史書漁って来ます・・・。」

「そうだったな、マヤは古典が読めてもこの世界に来て3カ月も経っていないからな。この国の歴史は妖精が絡んでいるから面白いかもしれないぞ。来週からは実技も入るからその時は実演頼むな。」


実演ですと?まそれはいいとして、妖精か。妖精が国の歴史に絡んでいるとか面白いな。モロの件もあるから、調べてみよう。


「あと、この授業の出欠確認名簿に付けておいてくれ、俺の机に置いておくから頼んだ。別の授業で戦闘魔法の実演を手伝えって言われたから行ってくる。」


彼はそういって慌ただしく去って行った。大変だな先生・・・。


◇◇◇


教務課から書類を受け取って研究室に帰る途中、屋外の魔法演習場前を通りかかった。

黒いローブを着た若者たちが講習を受けている。


「映画で見たような光景だな。何の魔法使うんだろう。」


近くのベンチに座り眺めていた。

どうやら氷系の魔法の操作演習らしい。近くには水がなみなみ入った樽が有る。

水系や氷系の魔法は空気中の水分から捻出することもできるけど、乱発できない。使用後は空気も乾燥するので、これらの魔法を使う時は水辺か、術者が水を持っている事が多い。


演習場には的が幾つかありそれに向けて撃つそうだ。


生徒たちが、順番に的に目掛けて氷の槍を放っている。大体は的に届かなかったり、当たっても強度が足りなくて砕けたりだけだ。

難しいよな~そう思って私も氷の塊を作って浮遊させてみる。どうやって尖らせるんだろ?


―――ドス!


演習場から的に当たった音が聞こえた。

つららの様な氷の槍が命中している。お見事だ。どんな子が当てたのだろうと見たら、ルルだった。

さすが王宮魔術団志望、腕がいい。その隣でまた的に命中した音が聞こえた。


―――ドスッ!!


ルルの氷の槍よりも二回り位太い槍が的に刺さっていた。演習場からも歓声が沸く。

ひえ!これは当たったら痛い。生徒が投げたのかな?

槍を放った主を目で追うとアレックスだった。彼も魔法が巧い。そんな彼をルルは悔しそうに見つめていた。

同期って言っていたもんな。ライバルか。・・・がんばれルル。


―――ドス・ドス・ドス


今度は何の音だと目を凝らすと、演習場の奥では1対1の模擬戦が行われていた。生徒たちが放つのに苦労していた槍を惜しげもなく乱発している人物が二人。おそらくこの講座を担当している教員と、エスタ先生だった。模擬戦を疑うレベルで、彼らは本気で戦っている。次第に技も大きくなり、


――――ドーン


大きな氷塊が演習場に落ちた。すこし地面も揺れた気がした。当人たちは相変わらず戦っている。見学の生徒が若干引いている。模擬戦でこのレベルって、実践は・・・。


―――魔法使い、怖い・・・。


校舎の窓が勢いよく開いて誰かが叫んでる。


「教室の水分も持ってかれています!もう少し控えてください!!」


確かに、肌寒い。手もカサカサする。

私は研究室へ逃げ帰ろうと立ち上がった時、目の前に誰かが居て視界が埋まる。

顔を上げると先生だった。え!さっきまで演習場の奥に居ましたよね?


「丁度いい、生徒の模擬戦の人数が足りないんだ。マヤも手伝え。」

「え?私?氷魔法うまくないですよ?つぶて投げる程度ですよ!?」

「上出来だ。動く的になれればいい。」


先生、戦闘でハイになってる。目が怖い・・・私はずるずると引きずられて生徒と模擬戦をすることに成ってしまった。ふふふ・・・ルル、アレックスお邪魔するぜ。

生徒の模擬戦は使える魔法の威力と種類が制限され命の危機を覚える事は無かったが、ドロドロになりながらなんとか模擬戦をこなし、研究室に逃げ帰ってきた。資料も忘れずに持ち帰った私褒めてあげる。




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