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第3話 どうやら魔法のあるファンタジー世界らしい

「それじゃあ父さんは魔法騎士団の仕事に戻るからな。」

「あう!?」


今日俺は衝撃の事実を知った。

なんとパパンのお仕事は魔法騎士団だという。

いやいやこれはきっと俺が赤ちゃんだから冗談で言っているだけだろう。

いくら生まれ変わってファンタジーっぽい世界に来たからって魔法なんて…。


「あなた、最近は魔物の数が増えてきたらしいけど大丈夫なの?」


うぉお!?魔物?魔物がいるんですかお母様!!魔法とか魔物とか

マジでファンタジーの世界なのかここは!!

転生したら剣と魔法のファンタジー世界でした。

やっべ!かっけえ!俺、小説の主人公みたいだ!

とりあえず俺も魔法使えるようになれるのかな?そこんところはっきりしたい。ド派手な魔法とかすっごく憧れる。誰か俺に魔法の力を!チートをくれ!


「魔物の数が増えたといっても王宮のまわりの魔物は弱いものしかいない。心配するな。」

「けど魔物はやっぱり危険よ…心配だわ…。」

「ふ、魔物なんか俺の炎魔法で一発だよ。」


そういって父さんがむにゃむにゃと何か唱えると父さんの指先から小さな火の玉が出た。

うおぉ!!すっげえこれが魔法か!

俺が目を輝かして火の玉を見てると。パパンが俺を覗き込んできた。


「はっはっは、ライヤは魔法を見るのは初めてか。ほら、こんなこともできるぞ。」


すると父さんのまわりに3つの火の玉が出て父さんのまわりをぐるぐると回っている。

ちょ…息子にいいとこ見せたいのは分かるけどちょっと危なくないか?

家ん中だぞここ。


「あなた!ちょっとそんな大魔術、家の中で使って、危ないわよ!」


やっぱり危ないのか。それに大魔術って…張り切りすぎだろパパン…。


「はっはっは、大丈夫。大丈夫。俺を誰だと思っているんだ?王宮の魔法騎士団の副団長だぞ。あっづぅうう!!!」


次の瞬間パパンの頭皮に火の玉が直撃した。フラグ回収早すぎだろ。


「わー!わー!旦那様、大丈夫ですか!?」


パパンの叫び声を聞いてリリィがすっ飛んできた。そして何やらむにゃむにゃ唱え、


「ウォーター!」


リリィがそう言うと父さんの頭にタライをひっくり返したかのように水が出現し、炎をかき消した。

どうやらリリィが水の魔法を使ったようだ。ふむ…リリィも魔法が使えるのか。

俺が頭からぶすぶすと黒い煙を出している父さんを見ながらそんなことを考えていると。こんどは母さんが何やらむにゃむにゃ唱えだした。


「ヒーリング!」


するとなんと父さんの頭が輝きだした。父さん…その若さで頭が光るほどハゲてしまったのか…。とかアホな事を考えていたら父さんの頭にできたやけどの傷がみるみる治っていく。やはり今のは回復魔法のようだ。


「まったく…あなた!ライヤのそばで危ないじゃない。」

「いや…すまんかった…。ライヤ、分かったかい?魔法は便利だが危ないんだぞ。」


自ら反面教師を買って出てくれるとはできた父親だな。


「あなた、ライヤはまだ1歳にもなってないのよ。そんな事言っても分からないでしょ。」

「そうだな、だがライヤは俺に似て賢いからな。なんとなくわかっているような顔をしているじゃないか。」

「あなたが魔法を失敗したから驚いてるだけでしょ。」

「いえ、きっとライヤ様はご理解していると思いますよ。なんせライヤ様はこの年で私の名前を呼んでくれるほど頭が良いのですから。ほらライヤ様。リリィって言ってみてください。」


ニコニコしながら自分の名前を呼ぶように催促するリリィ。

あんたそればっりだな。


「ふぁ~あ…」


眠くなってきて。あくびが出た。


「あららライちゃんおねむなの?」


ママンが俺を抱き上げて子守唄を歌ってくれる。この歌をきくと俺はすぐに眠ってしまうのだ。もしかしてこの子守唄魔法なんじゃないかしら。

あ~もうだめ限界…


「ぐぅ…」

「うふふ、もう寝ちゃった。」

「ふぁああ!ライヤ様可愛いですー!」

「しぃ、起きちゃうでしょ。」

「はっはっは、それじゃあ俺は行ってくるよ。」

「はいあなた、行ってらっしゃい。」

「行ってらっしゃいませ旦那様。」

「次はライヤの誕生日にでも帰るよ。」


そうしてパパンは王宮の魔法騎士団へ仕事に出かけて行ったのであった。

息抜きにちょこちょこ書いてます。

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