第1話 そして始まる第2の人生
あれから目が覚めてからいろいろ分かったんだけど俺はどうやら転生というのをしてしまったらしい。
何故生前の記憶を持ったまま生まれ変わったのかは分からないけど
記憶があるんだからしょうがない、
生前の俺は17年という短い期間しか生きられなった。だからこうして人生をやり直させてくれるのは非常にありがたい事だ。
生前俺が死んだ理由だがそれはいじめが原因だ。俺は実は生前、いじめられっこだったのだ。トイレに入ったら水をぶっかけられたり、教科書ノートを盗まれたり、殴る蹴るの暴力は当たり前だった。そんな俺を助けてくれる人は誰もいなかった。先生はいじめ問題を表に出したくないのか見て見ぬふりをし、両親はそもそも俺に全く関心がなかった。そんなある日俺はいじめっ子達に飛び降りの練習とやらをやらされた。まどについている手すりに掴まり、落ちるフリをするのだ。しかしその日は運が悪かった。雨が降っていたのだ。俺は手すりに掴まっていたのだが雨で手が滑ってしまった。
3階からまっさかさまに落ちる俺の視界が真っ暗に染まる。そして俺は死んだ。
飛び降りの練習をさせられて本当に落ちて死んでしまうとは笑えない話だ。
しかし、何故かは分からないが俺は転生した!
よっしゃ!せっかく転生したんだ!今度はいつ死んでもいいように後悔しないように人生を楽しみまくってやるぜ!!
「ライちゃんごはんの時間でしゅよー。」
おっと、お母さんが呼んでる。
「あうあー」
俺は声にもならない返事をした。
……
しょうがないだろ。まだ生まれてから一ヶ月ぐらいしかたってないんだから…。
「はいライちゃんおっぱいでしゅよー。」
目の前のお姉さんが大きな胸を恥ずかしげもなくあらわにする。うむけしからん。
このおっぱいぼよよんな綺麗なお姉さんは
レイラ・エビンロード
何を隠そう俺の母親となった人だ。
俺は目の間のおっぱいにしゃぶりつき母乳を吸う。
ふふふ、うらやましいかい?だけど残念。俺は乳飲み子、性欲よりも食欲のが勝ってしまう。
「ライちゃんいっぱい飲んで元気に育ってね。」
このライちゃんというのは俺の愛称だ。この世界での俺の名前は
ライヤ・エビンロード
ふと思ったけどこれどう考えても日本人の名前じゃないよね。
でもしゃべってる言葉は日本語っぽいんだけど…うーむ謎だ。
「げっぷ」
母乳を飲み終わりげっぷをしてお腹がいっぱいになった俺は眠くなってきた。
うーん赤子ってのはどうもすぐに眠くなる。
「あら?ライちゃんおねむなの?それじゃあママが子守唄をうたってあげますねー。」
おっとママンが子守唄を歌いだした。日本の子守唄とは全く違うがこれを聞いているとみょうに眠くなってくる…。ふぁぁ限界…お休みぃ…。
俺はまるでクッションにでもくるまれたかのような心地よさの中、
じょじょに視界をフェードアウトさせていったのであった。