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相談屋の日常‐お手伝い希望の少女りんの話 その序‐

 何でもないことがあんなにも幸せなんだってことは、頭ではわかってるつもりだった。けれど、いざ自分がその場に立たされると全然わかっていなかったと思わされた。

 ちょっとしたことで一喜一憂して「辛い」と嘆く。「死にたい」って思う。それも“人生”としてみれば、普通のことだ。けれど、それは本当に小さいものなのだ。平凡な幸せだった日々が“過去”っとなった今ではそう思う。もうあの日には戻れない。みんな生きていれば戻れるチャンスもあったのかもしれないが、それは今更な話だ。死者は生き返らない。だから、もう戻れない。

 

 返りたいよ。帰りたいよ。大切な家族がみんな揃って笑っていたあの日々に。

 ねえ……返してよ。帰してよ!!!


 どんなに泣いても、どんなに手を伸ばしても、壊れちゃったものは直らない(もどらない)。どれほど願ったとしても。


 いったいいつから歯車は回ってしまったいたのだろう。


 これも今更。


 どうしてあの時違和感に気がつかなかったのだろう。


 これも今更。



 全ての違和感(ふせん)に気がついたのは、あれからずいぶん経った今日(こんにち)のことでした。

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