親父の耳がエルフ耳なんですけど。
「・・・何してんだよ・・・親父」
何が起こったというのだ。
何故俺の親父(57歳・95kg・リンゴ型肥満体型のサラリーマン)の
耳が俗に言う『エルフ耳』になっているのだろうか・・・。
「はぁ・・・はぁ・・・あ、正也。お帰り」
「・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・どうした?お父さんが平日の昼間に居間で
寛いでいたらいけないのか?」
「いや・・・そうじゃなくて・・・」
何でこの人さっきからはぁはぁ言ってんの?今、真冬よ?大寒波が
来てるっていうのに何で暖房も入ってないこの糞寒い部屋で
汗かいているの?何、あれか。こんな真っ昼間からいい年のおっさんが
自慰行為に明け暮れてましたってか?!そうしたら耳がエルフ耳に
変形しましたって・・・アホか!!
そんなことありえねーだろ。
エルフ耳は美少女キャラクター以外は装備しちゃいけないの!!
ペンギンは空を・・・って、違う。そうじゃなくて。
「・・・親父?」
「はぁ・・・はぁ・・・何だい?」
「・・・耳・・・」
「はぁ・・・はぁ・・・はあ?」
「耳・・・なんかおかしくなってねーか?」
「はぁ・・・はぁ・・・おかしいって?」
「なんか・・・なんかさ。・・・長くね?」
「はぁ・・・はぁ・・・?」
その耳のままで可愛く首を傾げんのやめろよ。
何、口元に人差し指添えてんの?吐き気を催しちゃうぞ!!
「・・・あ、もしかしてコスプレ?」
「はぁ・・・はぁ・・・コスプレって何?」
「え?あ・・・いや・・・」
コスチューム・プレイだよ、今のあんたのことだよ。
50年間生きてきて一度も聞いたことが無いとか言うなよ・・・。
「はぁ・・・はぁ・・・・・・正也・・・」
「何?」
「はぁ・・・はぁ・・・何か俺に隠してることでもあるのか?」
「・・・」
嫌、まあ別に本人へ伝えても全く害は無さそうなんですがね。
そうなんですが、
まあでもさ・・・。
「・・・無いよ」
「はぁ・・・はぁ・・・そう・・・なのか?」
「うん。何にも」
「はぁ・・・はぁ・・・そう・・・」
俺は親父の息子だから、親父のプライドを傷つけるわけにはいかんのよ。
「親父、なんか飲むか?」
「はぁ・・・はぁ・・・じゃ・・・じゃあ・・・お茶・・・」
「了解」
例え耳がエルフ耳になろうが、平日の真っ昼間に家に居座っていが、
この人は俺の親父なんだから・・・。
大切にしてやらなきゃな。
「・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「はぁー・・・しかし寒いなー・・・」
はてさて、いい話で纏めてみたいがエルフ耳に関しては
どう対処すべきか。
んー・・・まあ、いいや。
とりあえず母さんが帰ってきたら相談してみよう。




