夏の扉
夏の扉を開いて会いにゆく夜空のむこうまで
太陽の下で笑うあなたを思うの
あなたが贈ってくれた歌を
この夏何度もリピートしたい
離れていても傍にいてねとメロディーに乗せて
苦しくなるほどの想いを放つよ
夏休み直前の校舎の窓から見えた青空
蝶々が目の中に飛び込んできて倒れ込んだグラウンド
田んぼの稲が青い波を打っていた帰り道
どこまでも運んでほしい
笑顔が沢山実りますように
夏を楽しんでね、、、それぞれに
夏休みが無くなって何年経つのだろう
蝉時雨の中滝行のように汗を流す日々
変わらない空っぽの頭、バレバレで晴れ晴れ
あなたと歌を唄いながら乗り越えてく
あなたが被った泥だらけの顔
それでも隠せない星がひかっていた
わたしはその輝きにどうしようもなく
引きつけられ、また空を見上げる
私だって女性なの、心あんのよ、、その言葉を掬い上げてくれたのは夏子、あなただけだった
校長や先生のあんなやり方、言い方は
嫌なものは嫌
苦しいものは苦しい、
(お世話になっているだろう、
君が我慢して、笑っていれば、いいんだ
自業自得だ、少しは慰めてやれ、、、
人類愛はないのか
我慢しろ、成長の為、強くなれ)
、、なんて言わないでね、夏子、、
わたしはもう、、ギリギリ、
歌を歌うだけで精一杯なのよ、
正直に好きなものは好きなだけ理由なんてないの
これ以上、学校を嫌いたくないからなのに、、
そうでしょ、夏子、、夏、、
同じ気持ちを本当の意味でわかってくれるのは何故か、、
あなたの傷、捻じ曲げられ、被せられた噂の闇
あなたの前ではそれでも
翼を持ちながら前を向けるの それでいいの
生きる場所を探して、逃げて、光って、手放して、還りゆく海ホタル、
胸の奥の奥の石ころになってもあなたの言葉で
まだ光るみたいだよ
夏休みに入るなら、
万有引力の自由研究を一緒に手伝ってほしいよ
夏子、わたしの私服をみても嫌わないでね、
またメイクを教えてよね、
あなたのようにセンスを磨いて光ってみたいの
どんな色合いが私に合うか教えてね、夏子