ぬきうち!
「ママが欲しい」
「なんなのアリー、藪から棒に」
アリッサがかなり困惑した表情を見せる
「ママですか?」
アパンダも意味が分からないという顔をしている
「私に対し無制限に愛情を注いでくれるママが欲しい!」
「ちょっと昼寝してくるわね」
「逃げんな」
「だいたいどういう定義の”ママ”なの?
あなたのリアルお母さんは私が倒したわよ?」
「あ!甘えたくなってきた!ここで抱きしめる!」
「こう?」
「はい全然ダメ、力強すぎ」
「はい次アパンダ」
アパンダは真っ赤な顔をしている
「やるんですか?」
「いい表情!グッド!」
今のところアパンダが一歩リードだな
私はノートに得点表を作りポイントを入れた
「現在アパンダリード!」
「買い物行ってくるわね」
「逃げんな」
「ママ・・・私が・・・ママ・・・」
アパンダはさらに真っ赤になり部屋の温度が10度上昇した
「うわっあっつ!アパンダポイントダウン!」
「さすがモンスター」
「で?何をすればポイントダウンなの?私はアパンダにママを
押し付けたいんだけど」
「いいねそのクールな感じ!アリッサポイントアップ!」
「げっ」
「魔王様、私そろそろ仕事の時間ですので」
「おっ、そっかじゃあ続きは帰ってきてからだな!」
「アパンダ、今日貴方シフトないわよね?」
「ちっ」
「なんだよ二人とも、ちゃんとママやる気あんの?」
「ないわね」
「ないです」
「おまえらがママになるんだよ!」
採点は夜遅くまで続いた
「もうやめにしない?アリー」
「やめにしましょう魔王様」
「結果発表ー!!」
「私のママになってくれるのは!」
「Vtuberのドラゴンヌ・レアでした!!」
「聖剣よー魔を祓いたまえー!!」
「フレアボール!!」
「ぎゃああああああ!!」
後で知った話だが今日私が食らった技は
二人の最強クラスの技だった