あぱんだ!
私は元魔王。この世界での名前はアリアンヌ・中野宮
同居人の名はアリッサ・中野宮、気分屋だ。
今日は良い豆のコーヒーを仕入れるため隣町まで来た。
豆には違いがあるらしいが私にはさっぱり分からない
アリッサはコーヒー狂だった
淹れた温度が違うと直ぐ怒るし、豆が豆がうるさい
しかしコーヒー豆専門店か、当り前だが豆だらけだな
アリッサはめちゃくちゃはしゃいでいた。
「ご注文はお決まりでしょうか・・・・あっ魔王様」
魔王様?!この店内の中に魔王様がいるのか?!
私は店内を見回したがアリッサと店員と私しかいない・・・。
「魔王様」
私は再び店内を見回した。
やはりいるのはアリッサと店員と私だけだ・・・!
「いや、あなたのことでしょアリアンヌ」
アリッサが笑いを堪えながら言った
「魔王様私です、アパンダです」
「アパンダ?ああー、フォイナルフォンタジーね!最近ハマってるよ」
「ゲームの話はしてません!」
ボブカットの女性店員はキレていた。
よく見ると頭に角らしきものが生えている。爪も長い。
「ああ!なるほど!不滅の刃のコスプレかぁー!!
良くできてるなぁー!!」
「無駄よアパンダ。魔王に対する封印は完璧なんだから」
アリッサがなんか怖いことを言い出した。
本当に怖い
「魔王様!!本当に私が分からないんですか?!」
「だれ?」
「よく一緒に破壊魔法で街を焼いてたじゃないですか!」
「分かったから!そういうこと大声で言わないでくれ!」
私の顔面は一気に紅潮した。めっちゃ恥ずかしいわこの会話
「とにかくもっと落ち着いた場所で話そう。仕事はいつ終わるんだ?」
「5時です」
とりあえず仕事が終わったら中野宮家で話を聞くことにしよう
出口に向かう途中でアンケートボックスを見つけた
私はこう書いた「店員はアスペ。品物は豚の餌」