あめのひ!
私こと「魔王」がこの世界に来てから3日経った。
今は「アリアンヌ・中野宮」という名前で
戸籍登録をしてもらったところだ
私には同居人がいる。
アリッサ・中野宮だ
この世界基準でいくと美人に分類されるのだろうが
性格がちゃらんぽらんすぎてついていけないことが多々ある。
今日もおやつを取られた
「雨か・・・。」
私は無料コンテンツ「フマ娘」を貪るようにやっていた。
この世界のゲームという文化はめちゃくちゃ面白い
寝食を忘れてプレイしてしまう
アリッサは最近「ヘルデンリング」というのを買ったみたいで
時々奇声を発しながらボス?に挑んでいる。
私が魔王として元の世界でどう活動していたか記憶が無いのだが
これだけは言える
「こんなゲームばっかりの生活は良くない」
「なに?こんな生活って」
しまった、つい声に出してしまっていた。
「いや私は何かやるべきことがあった気がするのだが」
話によるとアリッサは元勇者で魔王の私を封印したのだそうだ
あれだよ?ゲームの話とかじゃないからね?ホントの話だからね?
「やるべきことねぇー、部屋の掃除でもする?」
「いやそういうんじゃなくてさ!」
こうもっと使命感を持ってやる気に満ち溢れていた気がするのだ
元の世界では
「今の生活はほぼゲームしかしていない、以前の私はもっと違ったはずだ!」
「はいはい。ヘルデンリングの協力プレイがしたいのね?」
「違うわ!」
「ガチャ回しすぎた?」
こんな調子で話がはぐらかされまくっている
いい加減イライラしてきて外に出たくなってきた。
玄関まで行こうとすると
「出かけるなら牛乳買ってきて」
おつかいを頼まれてしまった・・・。
私はしぶしぶ「スーパーマーケット」とやらに行くことにした。
「牛乳とついでに何か買ってきていいよ、80円以内で」
アリッサが言っていたことを思い出した
80円でなにが買えるというのだろうか・・・。
さすがにこの世界のお金のことは大体理解したので
私は駄菓子コーナーに向かった
「うめぇ棒」と「やっちゃんイカ」これを手に取った。
・・・なにか魔王時代に買ったら部下に示しがつかない気がする
買い物ばかりだ・・・
いや思い出せないのだが・・・。
いや!ぜったいにこんなしょぼい生活は送っていなかったハズだ!
私はいろんな感情を押し殺しながら家に帰ることにした
「あぁー!!今の倒せてたって!!」
アリッサはヘルデンリングをプレイしてたようだ
・・・なんだか・・・雨の日は・・・色々
殺意がやヴぁいな