表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
願いを勝ち取る少年達  作者: HAKU


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

64/69

第64話 Gehenna

 前回のあらすじ


 ジェミニ―の力で生み出されたポルックス。しかし、彼女にも心が生まれていた。ポルックスの言葉に取り乱したジェミニ―はその隙に腹をケフェウスに刺される。

 ジェミニ―は最後の力を振り絞って、国全体も破壊しかねない手りゅう弾、『ポルックスEX』を使用した。

「し、死ぬかと思った。」


 ケフェウスは剣から手を離し、地面に尻餅をつく。

 ジェミニーの手りゅう弾は、安全ピンを外されたものの、起爆装置であるレバーは、途中で引っかかったのか、完全に外れず、爆発することはなかった。


「結果オーライだったが。一足遅かったか…。『剣』として、まだまだ未熟だな。アタシも。」


 ベラトリクスが、剣を振って付いた血をはらいつつ。自分の弱さに落胆する。

 彼女は、ジェミニーが手りゅう弾から手を放すより先に、首を斬ってしまおうと考えて走っていた。

 しかし、ベラトリクスがジェミニーの首を斬ったのは、彼女が手りゅう弾から手を放した後だったのだ。


「しかし、不幸の幸いってやつか?試作品つってたし構造に問題でもあったんだろうな。」


 手りゅう弾を見ながらそう言うベラトリクスに、ケフェウスが言う。


「そうでしょうね。でも俺は、もしかしたらポルックスが止めたんじゃないかと、そう思ってしまいました。これ以上姉に、人を殺させないために。」


「素敵だな、その考え。」


 ベラトリクスがそう言って、ケフェウスの手を引いて、彼を立ち上がらせる。


「ジェミニーは、『楽園(エデン)』へと行けたんですかね。」


 ケフェウスが、ベラトリクスにそう聞くと、彼女は首を失ったジェミニーを見て言う。


「正直な話。アタシは彼女が『楽園(エデン)』に行けたとは思えないな。あいつは人を殺しすぎた。地獄に落ちるとしか思えない。」


「そうですか…。」


 ケフェウスが悲しそうに言う。

 その瞬間タビトの「危ない!!」という声が聞こえた。

 ケフェウスとベラトリクスが、周りを警戒すると、緑色の、白い羽飾りのついた靴を履く星神教(せいしんきょう)が物凄い速さで近づいてきた。

 ケフェウスが急いで、ジェミニ―から剣を取ろうとするが、彼女の鎧のせいか、なかなか剣が抜けない。

 ベラトリクスが、ケフェウスを守るようにして、星神教(せいしんきょう)の攻撃を受ける。

 そして彼女は、双剣で星神教(せいしんきょう)を斬り裂く。


「良かった。」


 タビトが、安堵していると、今度はベラトリクスが「危ねぇ!!」と叫ぶ。

 タビトが、彼女の見ている方を見ると、黄色い魔法石が入った大盾を持つ星神教(せいしんきょう)が、タビトに向かって走ってきた。


「おらぁ!」


 タビトが星神教(せいしんきょう)の盾をはじき、胸部に銃槍を差し込む。


「まさか、まだ星神教(せいしんきょう)がいたとは、いつも十二座集(じゅうにざしゅう)が倒れたらすぐにどこかに、消えてしまうのに。」


 ケフェウスがそう呟くと、突然。

 彼の横をものすごい勢いで、矢が通過する。


「なんだ!?」


 ケフェウスが矢が来た方向を見ると、木の陰に隠れた星神教(せいしんきょう)がいた。


「まだいたか!」


 ケフェウスが、星神教(せいしんきょう)を追いかけるが、星神教(せいしんきょう)は、まるで影に沈むかのように、もしくは粘土が溶けるかのように、消えてしまった。


「くそ!どこに行った!!」


 ケフェウスが悔しがっていると、ベラトリクスが矢に付いた手紙を見つける。

 彼女が手紙を開くとこう書かれていた。


 ──────────

 拝啓 ペテルギウス聖騎士団様へ。


 私は星神教(せいしんきょう)教祖。及び十二座集(じゅうにざしゅう)射手(いて)の座のサジタリウスと言う者です。

 貴方達の行いは、我々に多大な影響を及ぼしました。

 悪を滅ぼさんとするその意志。感服いたしました。ぜひ、私の館に貴方達を歓迎させてください。


 敬具 サジタリウス


 ──────────


 その下には、『シェダル』からサジタリウスの館までの地図が描かれていた。


「こんなもの書いて、完全に罠だな…。」


「何を見ているんだ?」


 ベラトリクスが冷めた目で紙を見ていると、オリオンが彼女に近づいた。


「ああ。この矢についていた紙だ。どう見ても罠だがな。」


 ベラトリクスがオリオンに紙を見せる。


「確かに。罠だろうな。しかし、似非占いがなくなった今。あいつらから情報を渡してくれるのは正直ありがたい。」


 オリオンは紙をたたみ、大声で皆に知らせる。


「次の目的地が決まったぞ!! 全員一旦、『シェダル』に戻ろう!!」


 ケフェウス達は彼の言葉に従い、『シェダル』に戻った。

 ケフェウスの思いつきで放たれた発言。「ジェミニ―が残していった武器、これらを持って帰れば、より強い武器が作れるんじゃないか。」というものに、したがって、羽根飾りのある靴。黄色い魔法石がある大盾。『カストール』と、ジェミニ―から取り返した『流星(りゅうせい)』を持って。

 次回予告


 『シェダル』へと帰って来たケフェウス達。彼らが持って帰って来た武器をもとに、城の鍛冶職人達は、彼らに新たな武器を作るのであった。

 そして、その夜。アンドロメダが、ケフェウスの部屋へと入ってきて、話がしたいという。


 次回 第65話 面と向かって

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
おぉ、ついに教祖が……。 武器を強化して挑む感じでしょうか? 楽しみです!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ