第42話 ヴァルガリアの思い
前回のあらすじ
同時襲撃作戦に失敗し、秘策を使う事も視野に入れるシルクハット。
そんな彼に、赤髪の少女が作戦を提案する。
「作戦…ですか。」
シルクハットが、赤髪の少女の言葉に、そう返す。
彼が、作戦の内容を聞いていることを確認して、話を続ける赤髪の少女。
「そうよですわ。その内容を話す前に、アンタら、アクエリアスと、アリエスの襲撃場所がばれた理由を覚えてる?ですの。」
赤髪の少女の質問に、眼鏡の子供が笑う。
「HAHAHA!当然ですとも、ヴァルガリア様!それは、オレがお伝えしたものですから。『緊急救助要請』ですね?」
赤髪の少女が頷く。
「その通りですわ。」
シルクハットは、赤髪の少女に聞く。
「それが、どうかしたのですか?」
それに、赤髪の少女が答える。
「大都市『ポリマー』。あそこなら、そのシステムがあると考えて、独自で襲撃したですわ。」
彼女の言葉に、シルクハットが、右手で額を押さえ、ため息をつく。
「はぁ。貴方ねぇ、身勝手に行動されては困るのですが…。」
「別に、上手くいったんだからいいだろですわ。で、狙い通りあそこには、そのシステムがあったんですわ。アタシ様はそのシステムを使って、奴らを呼び寄せるですわ。」
シルクハットは、その言葉に驚く。
「あえて呼び出すのですか!?」
彼の言葉に、赤髪の少女は頷く。
「バレてしまうなら、あえて呼び出すのも作戦よ。ですわ。それで、アンタらで、『シェダル』を襲う。ですわ。」
「タウルス君と同じ作戦ですか?ついさっき、通じないと分かったばかりですよ?」
シルクハットの質問に、赤髪の少女が鼻で笑う。
「あいつの作戦を使ってるけど、あいつと違ってアタシ様は優秀なのよ。ですわ。『流星』はもう回収しているし、あいつらが得をする事はねぇですわ。」
「それならば、わざわざ奴らを呼び寄せなくても良いのではないですか?」
「そんなことねぇですわ。アタシ様の能力をお忘れになられですか?あれを使えば、奴らを使って『流星』を奪い返す事もできるじゃねぇですか。」
片手のひらを上に向け、気だるそうに答える赤髪の少女。
彼女の話を聞いて、シルクハットが頷いた。
「なるほど。貴方が1番やりたいことは、騎士共の支配。それが無理なら、騎士共の殲滅。それも無理ならせめて、『流星』を奪還する。という訳ですか。」
「ま、そんなところですわ。それじゃ、『シェダル』を襲う担当をしてもらうやつは、アタシ様が後で手紙で伝えるですわ。」
そう言うと、赤髪の少女は、会議の終了も聞かずに、出口のドアへ向かった。
しかし、彼女はドアを開ける途中で、『十二座集』の方に振り返る。
「言い忘れてたですわ。この作戦が成功したら、一番最初に願いを叶えてもらうのはアタシ様ですわ。それで、アンタらを永遠に、アタシ様の奴隷にしてもらうですわ。」
そうして彼女は、シルクハットを指さす。
「特にお前!! 覚悟するがいいですわ!!」
そう言うと、赤髪の少女は会議室から出ていった。
「いやはや、困りましたねぇ。私、彼女に嫌われることしましたかねぇ。」
頬をかくシルクハットを見て、ため息を着く黒髪の少女。
「きっと、そんな鈍感なところが嫌われてるのよ…。」
次回予告
『シェダル』の修復をしている『ペテルギウス聖騎士団』の元に、大都市『ポリマー』からの『緊急救助要請』が入る。
『ポリマー』を目指す彼らを待つものとは。
次回 第43話 王たる者




