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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
第二章 港町・アシュリナ編
96/404

79話 港町・アシュリナと冒険者ギルド

お疲れ様です。

今回は79話ですね~。

やっと、港町・アシュリナに到着です。

これから何が待っているか楽しみですね^^


月曜から通常通りにアップしますので、

今後も応援宜しくお願いします。



それでは、79話をお楽しみ下さい。

悠斗達は、サウザーの屋敷から旅立った。

手綱を握るグレインは屋根の方を見ると・・・


「なぁ~お前ら・・・いい加減中に入れよ?」

グレインに注意され中に入ると、ライト、ミレイ、メンデル達が居た。

「ユウト~やっと港町に行けるな?」

「ああ・・・長かったよ・・・ほんとにさ~」

ライトはからかうように悠斗に笑いかけると、ミレイとメンデルもまた

悠斗をからかって遊んでいた。


「しかしよぉ~何で俺たちがお前達を迎えに来ないといけねーんだよー?!」

グレインは手綱を握りながら、愚痴ってくるのだが、

ライトやミレイがグレインをからかい出す。


「よく言うぜ~団長?連絡来る前から迎えに行くって言い出したのは誰だよ?」

「そうよ?お前達が来なくても、オレ一人でーって言ってたわよね~?」

「てめぇーらっ!嘘ばっか言ってんじゃねーぞーっ!」

ライトとミレイはグレインの行動を悠斗に聞かせていくのだったが、

グレインは御者台で何やら愚痴っていた。

するとメンデルが追い打ちをかけていく。


「グレイン、貴方は確かこう言いました。

 ユウトの初仕事は俺達も参加しようって・・・言ってましたよね?」

「ま、まじか・・・グレイン?!ちょっと引くぞ・・・」

メンデルの衝撃発言に、悠斗は引いてしまった。

「ば、馬鹿言うんじゃねーよっ!お、俺がなんでこいつと一緒に仕事なんかっ!」

「おい、グレイン・・・相変わらず演技が下手過ぎるな?」

荒波の連中が悠斗の言葉に爆笑していた。


「ちえっ!お前ら~覚えてろよっ!」

グレインは馬車の速度を上げると、急ぎ港町を目指すのだった。


馬車の中では、ナイアドにもらった首輪を白斗に付け終わると、

悠斗は馬車から顔を出し、丁度いい木を探すと瞬間移動を使い

連絡用の魔石を木に取り付け、再び馬車の中に戻ってきた。

「ユ、ユウト・・・話には聞いていたが、瞬間移動ってやつだろ?」

「あはは・・・まぁ~今の所俺を合わせて三人が限界ですけどね?

 それにまだ、距離も短いのでこれから鍛えないと♪」

いつもの調子で話す悠斗にミレイは呆れながら・・・


「ユウトって、もはや何でもありなのね?」

「何でもって訳にはいきませんけどね?

 でも、できる事からコツコツと・・・ってね?」

何をやっても変わらずでいる悠斗に荒波の連中は微笑んでいた。


そして港町が近くなると、ライトが思い出したように話しかけてきた。

「あっ・・・ユウト。入市税が必要なんだが、お金は持っているのか?

 なんなら俺達が・・・」

悠斗はライトの言葉を止めると・・・

「大丈夫だよ?報酬もたっぷりもらったからね?」

悠斗の言葉を聞いて、ライト達はベルフリードの話を聞いてきた。

説明はイリア達に任せると、悠斗はグレインが居る御者台に座った。


「おい、こんな所に座ってどうしたんだよ?」

「いやいや、景色でもって思ってさ~それに・・・海の匂いがするしさ」

「おっ?海が好きなのか?」

「まぁ~それなりに好きだよ」

「何だよそりゃ・・・」


グレインと話していると、港町アシュリナのゲートが見えてきた。

そしてゲート前に到着すると、街へ入る順番待ちをする事になり、

白斗を呼び肩に乗せた。


ゲート前まで馬車を進めると、グレインは冒険者カードを見せた。

(そっか・・・セルカって此処の人なんだっけ?)

そう思ってセルカを見るとにっこり笑っていた。

そして、グレインが悠斗達の説明をすると、銅貨20枚を支払った。

衛兵が白斗を見てその小ささと、しゃべる犬って事に驚いていた。

悠斗は白斗がテイムした生き物だと話すと、白斗に着けた首輪を見せ、

街に入る事を許可されたのだった。


「冒険者カードがあるとよ?入市税は免除になるからな?」

「へぇ~冒険者の待遇っていいんだね?」

入市税を払い街へ入ると・・・

「うぉぉぉっ!これが港町っ!実に素晴らしいっ!

なぁ~みんな、後で散策しようよ~テンション上がるっ!」

悠斗のはしゃぎ様にみんなが微笑んでいた。

「町並みは、水の都ヴェネツィアっぽいな~♪

 ああ~・・・早く観光したいな・・・」


そして暫く馬車で走り、丁度街の中央付近に冒険者ギルドがあった。


「俺達はホームに馬車をおいてくるからよ?」

「ああ、とりあえず俺とイリアは登録してくるよ」

ライトとミレイは悠斗達について来るのだが、

冒険者ギルドに入ると、ライトとミレイは酒場に場所取りに行き、

セルカは白斗を肩に乗せ、酒場のカウンターへ注文しに行った。

そして悠斗達は受付が居るカウンターへ行き、順番を待っていると・・・


「ね、ねぇ、ユウト・・・ずっとこっちを見てくる連中がいるんたけど?!」

イリアから聞き目線をそちらに向けると、

がらの悪そうな男が5人こちらを見て「ニヤニヤ」していた。

「あ~・・・これはテンプレ展開だな?」

「な、何よ・・・そのテンプレ展開って?」

「えっと~・・・これから俺達は、

 あいつらに絡まれたりするんだろうな~って事だよ?」

「・・・嫌な展開ね?」


そして悠斗達の番が来て、カウンターにいるお姉さんに話し掛ける。

「いらっしゃいませ♪初めて見る方達ですね?

 冒険者登録でしょうか?」

「はい、俺と彼女・・・二人共登録したいのですが?」

「お二人ですね?少々お待ち下さい」


受付のお姉さんは棚にある書類を2枚取ると、悠斗達に渡した。

「それでは、必要事項の記入をお願いします」

「はい、分かりました」

そう返事をすると、悠斗とイリアは記入する為、場所を移動した。


「ふむふむ・・・出身地って・・・何処にすればいいんだろ?」

「ああ~そうね・・・ユウトの場合はイセカイだものね?

 適当でいいんじゃない?」

悠斗は出身地をとりあえず空欄にしておいた。

「お次はっと・・・なになに?職業って剣士とかの事かな?

 んー・・・魔法剣士にでもしておくかな?」

悠斗とイリアは用紙の記入事項を埋めていった。

「出来たわ・・・ユウトは書けたの?」

「よしっ!これでいいかな・・・書けたよ♪」

悠斗とイリアは用紙を持って、再び列に並んだ。


そして再び悠斗達の順番が来たので受付のお姉さんに用紙を提出する。

受付のお姉さんは内容に不備がないか確認すると・・・。


「はいっ、お預かりします。ユウトさんとイリアさんですね?

 問題はないようですね。後はこの水晶に手を置いて頂けますか?」

悠斗は目の前に出された水晶の玉を見て聞いてみた。


「あの?これって何ですか?」

そう言った瞬間、酒場の方から笑い声が聞こえてきた。

「わーっはっはっ! 聞いたかよ?コレ何ですか?だってよ~」

「はっはっ、あんまり笑うもんじゃねぇーよ~。

 あの小僧・・・泣きそうになってるじゃねーかーっ!」

「女連れでいい気なもんだぜ?」

(おお~・・・まさしくテンプレっ!たぎる・・・な~♪)

悠斗はゴロツキ共の展開にわくわくしていたのだったが、

酒場に居たライト達は「ニヤニヤ」と笑っていた。


「あいつら・・・助ける気・・・ないよね?」

「そうね・・・ユウトが居れば平気でしょ?」

淡々と答えるイリアは興味なさげだった。

「あ、あの~?説明を続けても宜しいでしょうか?」

受付のお姉さんがお困りのようだったので説明を受けた。

「なるほど、これでステータスと犯罪歴がわかるんですね?」


「はい、犯罪歴がある方は赤で、そうでない方は青となってます。

 あと、その方の功績等も表示されます。

 この水晶に手を置いてもらうだけでいいので、ご協力お願いします」

「はい、分かりました」


そう言って、悠斗はイリアと話し合い順番を決めた。

イリアは水晶に手を置くと、水晶は青く光った。

「はい、結構です。ご職業は・・・精霊剣士って事で宜しいでしょうか?」

「はい、それでお願いします」

「承りました」

そして悠斗の番が来ると・・・ゴロツキ共が動き出した。

「よ~にいちゃんよ~・・・精霊剣士様を俺達に譲っちゃくれねぇーかな~?」

そう言いながら悠斗に話しかけてくるのだが・・・


「えっと・・・手を置けばいいんですよね?」

「・・・は、はい、そ、そうですけど・・・でも・・・」

「ん?ああ~後ろのゴロツキさん達ですか?

 気にしなくていいんじゃないですか?」


悠斗の言葉に怒り心頭なゴロツキ達が悠斗の肩を掴んだ。

その拍子に悠斗は水晶に手を乗せてしまったのだった。

「すみません・・・止めて頂けませんか?

 あと・・・臭いので離れてください」

水晶が青く光るのと同時にゴロツキ達は無理矢理悠斗を振り向かせる。


「てめぇー・・・ツラ貸せや」

「ただで済むと思ってねーよな?」

「・・・痛い目・・・だけじゃ済まないぜ?」


悠斗は溜息を吐きながら受付のお姉さんに振り向き

「あの・・・やっちゃっても問題になりませんかね?」

「は、はい・・・」

悠斗はゴロツキ達に向き直ると「ニヤリ」と笑った。

その時、受付のお姉さんは、悠斗のステータスを見ると驚愕して

ゴロツキ達に言った。

「あ、あのっ!み、皆さん・・・止めたほうがいいと思うのですが?」

その言葉にこめかみをひくつかせた男達は・・・


「ちょっとイケメンだからってよ?受付のねーちゃんがこいつを庇うのかよっ!」

そう言って男は悠斗に殴り掛かる。

それを難なく躱すと、その男の脚を引っ掛けると、

カウンターに顔面から突っ込んで行った。


それを見たゴロツキ達は・・・

「・・・・・・殺す」

そうつぶやくと剣を抜き周りを固める。

「死ねよっ!」

斬りかかってきた男の剣を素手で掴んで止めた。

「へっ?!・・・お、お前・・・」

悠斗はそのまま剣をへし折ると男に蹴りを入れ、ギルドの外に飛ばした。

「わ、私、ギルマスを呼んできますっ!」

そう言うと二階へ駆け上って行った。


ゴロツキ達は次々と悠斗に襲いかかるのだが、

その場を一歩も動くこと無くゴロツキ達を沈めていった。


二階からギルマスが顔を覗かせゴロツキ達を止める

「てめぇーらっ!何やってんだぁぁぁっ!」

ギルマスは大声で止めるがゴロツキ達は止まらない。


「「「殺すっ!」」」

更に三人の男達が悠斗を襲う。

しかしあっという間に勝負はついたのだった。

そしてギルマスが見たものは、

折り重なったゴロツキの上に座っている悠斗の姿があった。

「・・・逆に弱くてびっくりしたんだけど?」

悠斗は「やれやれ」と、ポーズを取り顔をギルマスに向けた。


慌てた様子でギルマスと受付のお姉さんは下に降りてくる。

「おい・・・何やってんだ?」

ギルマスは悠斗に威圧を放つが悠斗には効かなかった。

「えっと・・・剣で襲ってきたので、身の危険を感じて撃退したのですが、

 あまりに弱くてですね・・・

 逆に俺は今、弱い者虐めをした気分でへこんでいます」


悠斗が本気でそう思っていと気がついたギルマスは、

ゴロツキ達を捕縛し、地下牢に連れて行くよう指示を出すと、

悠斗とイリアには二階に上がって来るよう命令してきた。


「あの?俺は登録に来ただけなんですけど?

 それにまだ俺は冒険者じゃないし、命令される覚えはないよ?」

悠斗はギルマスに訴えたのだが・・・

「付いて来ないなら・・・登録はなしだ」

「・・・・・・・納得出来ませんね」

「そうか・・・ならば、このダークエルフも登録拒否する」


ギルマスの言葉に周りから職権乱用だと声が上がるが、

その声を無視していた。


悠斗はイリアの方に向くと・・・

「ごめん・・・」

「いいわよ。ギルドは此処だけじゃないわ♪」

そう言って、悠斗に笑いかけた。


「分かりました・・・登録はなしでいいです。

 話を聞かない人の所に居る気はないので・・・」

悠斗の返答に苛立つギルマスはこう言った。


「てめぇー・・・ぶっ殺されたいか?」

殺気を放つギルマスに悠斗も少し苛立ってしまう。

「おい・・・その意味分かって言っているんだよな?」

「ああ、当然だ・・・クソガキ」

「分かった、受けてやるよ」

ギルマスは悪寒が走るがもう後には引けなくなっていた。

「いい度胸だなクソガキ。いいだろ、下に来いよ・・・」

「ああ・・・」

この現状に一番ヤバイと感じたライト達が割って入る。

「ちょっと待てよっ!ギルマスっ!あんた何言ってんだよっ!」

「そうよっ!ギルマスがやっていい事じゃないわよっ!」

「ユ、ユウト駄目よっ!止めなさいっ!」

「そうだにゃっ!構う事ないのにゃっ!」

「主・・・あきませんってっ!やめなはれっ!」


イリアとセルカ、白斗までも悠斗を止めるのだが、

悠斗の目を見たイリアは本気だと気づくと何も言えなくなってしまい、

セルカも同様に手遅れだと感じ肩に乗っていた白斗の事が心配になっていた。

そんな白斗は主人を止める事が出来ず、尻尾が項垂れままに・・・。


そしてギルマスもライト達の話を聞かずに地下に降りて行ってしまった。


悠斗の後ろ姿を見送るイリアはある事を思い付きセルカに頼んだ。

「セルカっ!梟飛ばしてっ!」

「にゃ?梟って・・・ああっ!にゃるほど~♪まかせるのにゃっ!」

セルカはその場で梟を折り始めると、魔力を送って梟を飛ばした。

(・・・緊急なのにゃ!最速で頼むのにゃっ!)


冒険者ギルドでは、二人の戦いを見ようと酒場の連中は地下へ降りて行き、

二人の勝負に賭ける連中も出てきた。


ギルマスと悠斗が地下に降りた頃、グレインとメンデルがギルドに入ってきた。

「ん?!なんだ~騒がしいな?お、おい・・・何があったんだよ?」

「お、遅せーよっ!団長っ!」

「何処で油売ってたのよっ!ユウトが大変なのよっ!!」

イリアとライト達が説明すると、グレインとメンデルの顔が青ざめた。

「まじかっ!こ、こりゃーまずいな・・・ギルマスがやべぇーっ!」

「はい、ギルマスが確実に殺されてしまいますね?」


慌ててグレイン達は地下に降りると、ギャラリーが大勢いる中、

悠斗とギルマスが闘技場の中で対峙していた。


「おい、クソガキ・・・名前は?」

「・・・ユウト」

「謝るなら今しかないぜ?」

「それはあんたの方だろ?」

「ほう~・・・言うじゃねーか・・・クソガキ。

 腕の一本ぐらいで許してやろうと思ったんだがな・・・」

「なんだよ?あんた、ビビったのか?」

「てめぇー・・・元s級冒険者相手に・・・よく大口が叩けるな?」

「あんたがs級?アンナさんと同等って・・・ありえねぇー・・・」

(・・・アンナ?!・・・い、いや・・・まさかな・・・?)


二人は沈黙の後、距離を取った。

「おい、クソガキっ!武器は選んだのか?」

「おかまいなく・・・」

ギルマスは大剣を構え、悠斗はシルバーロッドを取り出し構えた。

ギルマスは突然出てきたロッドを見ると・・・

(こいつ・・・マジックボックスを持っていやがるのか?)


「てめぇーみたいなクソガキには、きっちり教育してやるよ」

「あんたは・・・一方的にやられるだけだ」


グレイン達もイリア達も、もはや誰も止められなくなった。






ラウル ・・・ やっっっと着いたね~♪

ミスティ ・・・ トラブルもなく到着出来たのは奇跡かもしれませんわね♪

ラウル ・・・ はっはっはっ~♪って言うか、どうしていきなりトラブルって・・・。

ミスティ ・・・ 悠斗さんも今回はちょっと怒ってますものね?

ラウル ・・・ 悠斗君じゃないけど、「やれやれ」って言いたくなるよね?

ミスティ ・・・ はぁ~・・・



ってなことで、緋色火花でした。

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― 新着の感想 ―
[一言] 意外やすんなりギルドに着いたかと思うと、いきなりトラブルですね(笑) 見た目が15歳でキレイな女性連れてると、必ず通る道なんですかね。。。まったくくだらないヤツらですね。 「悠斗さん、や…
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