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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
第一章 岩場の聖域編
72/434

60話 アシュリナへ (第1章・完)

お疲れ様です。


本日第1章が最終回となります。

閑話を挟んだ後、第2章へ突入しますので、

今後とも、応援宜しくお願い致します。



それでは、60話をお楽しみ下さい。

悠斗の部屋・・・

「ん?・・・んんっ・・・あ、あれ?俺、寝てたのか・・・」

悠斗は目覚めると体を起こし外へ出るとまだ陽は昇っていなかった。

そして体を伸ばすと・・・


「コーヒーでも飲むか・・・」

悠斗は食堂へは行かず、石を運び釜戸を作ると

トライポッドを置き、火を着けた・・・。

吊り下げ式のやかんに水を入れ湯を沸かす・・・

「この地味な作業って結構好きなんだよな」

少し顔を綻ばせなが作業して行く。


自分が座る用に石を適当に置くと、そこに座り火を見つめる。

「パチパチッ!」と、火が鳴るのを、ただ・・・眺めていた。

(いよいよ今日、出発だな・・・この数日、ちょっと色々有り過ぎて・・・

 あ~あ・・・もう少しのんびり出来たらな~)


お湯が沸き、コーヒーの粉末が入ったカップに湯を注ぐ。

注がれた湯は、瞬く間に黒い液体へと変わっていく。

「はぁ~♪いい香り♪」

悠斗はまだ熱いコーヒーに口を付ける。

「あっちっ!あちちちちっ!」

(悠斗は猫舌なのだが、こういう時は熱々のコーヒーに

 わざわざ口を付けたくなるものなのだ。)

「と、俺は自分でナレーションしてみた」


少し冷めたコーヒーに口を付け一口体の中に流し込む。

「・・・うまっ♪」


悠斗が岩場の聖域を眺め感傷に浸っていると・・・。


(悠斗様)

突然声を掛けてきたのは日本の月光神・月読だった。

「ん? 月読か? こんな時間にどうした?」

(いえ、悠斗様の気配がしたものですから・・・)

「ははは、この数日のさ、疲れが出ちゃったみたいでさ」

(ふふ♪色々とありましたものね?さぞやお疲れの事でしょうね♪)


悠斗の頬を撫でるように風が吹いていく・・・。

(あんたと話しているとさ、心が癒やされていくようだよ。

 有り難や有り難や~♪)

悠斗は目を閉じ顔を綻ばせると、まだ見ぬ月読に手を合わせ拝んでいた。

(クスッ♪悠斗様がお年寄りに見えてしまいますよ?)

「ははは・・・まだ若いから大丈夫なのです♪」


この二人の会話には、誰も立ち入れない程の信頼と絆があった。


「月読には色々と頼ってばかりだな・・・ありがとな」

(私は好きでやっている事です。ですから、お気になさらないで下さい)

「そんな訳にはいかないよ?暴走馬車の一件だってさ、

 月読のサポートが無かったら、絶対に追いつけなかったしさ、

 それに・・・カロンと戦った時だって、

 体の内と外に魔力を纏わせる事が出来たのも、月読のおかげじゃん?」

(あ~・・・でもあれに関しては、私は説明しかしていませんよ?)


「まぁ~その説明がわかりやすかったってのもあるしさ、

 その結果、魔導気もLv.7まで上げられたからね」

(クスッ♪瓦礫の下敷きになっているのにも関わらず、

 ポーションを飲みながら無理矢理回復させていましたものね?

 そんな御方・・・私は他に知りませんよ?)

「あっはっはっ!あれはなぁ~って・・・今思うとただの馬鹿だな♪」

(それを繰り返してただの魔力から魔導気へと移行させ、

 それを見事にやってのけたのですから・・・ただの馬鹿ではありませんね?)

「・・・ひ、びとくね?」

「クスッ♪」


月読の包み込むような暖かさに、悠斗は身も精神も癒やされていった。


「あ~・・・そうだ。天照が来た時、どうして一緒に来なかったんだ?」

悠斗は天照が降臨する時、一緒に来るものだと思い込んでいた。


(・・・・・・)

「い、いや、別にさ?言いにくい事ならいいんだけど?」

(いえ、そう言う事ではなくてですね・・・。

 そのご様子ですとご存知ないのでしょうね?)

「ご存知ない?って・・・なんだろ?」

(クスッ♪大した事では有りませんが・・・私と姉・・・つまり天照の事ですが、

 仲があまり良くないものですから・・・♪)

「まじかっ!姉妹だったのか・・・知らなかっ・・・」

(どうかされましたか?)

「あー・・・いや、ごめん。そう言えば知ってた。あははは」

(・・・まぁ?・・・ふふ♪)

「なるほどな~だから一緒に来なかったのか?」

(はい。ご心配おかけしたようで・・・)

「ははは、心配ならきっと俺の方が月読に心配かけてるからね♪」

(・・・そう・・・ですね?確かに・・・♪)

「・・・ははは、なんだろ?少し落ち込んだ」

(ふふ♪)


今は全ての事を忘れ、月読との一時を楽しく過ごしていた。


「ああ~それとさ・・・魔導鬼・・・じゃなかった、「阿修羅」だっけか?

 月読はあの力の事を知っていたんだよね?」

(はい。申し訳ありませんでした)

「いやいや、怒ってないよ?怒ってはいないけどさ・・・」

(阿修羅の力の事は、日本の神界において、

 禁忌(タブー)とされる事でしたから・・・あの時点でお話する事は・・・)

「なるほどね・・・納得したからもう大丈夫だよ?」

(申し訳御座いませんでした)


悠斗はその「阿修羅」の力について考えていた。

(確かにあの力は、無闇矢鱈に使うモノじゃないけど・・・

 でも、いざ・・・と、いう時に、問題なく使えるかどうかだよな・・・)

(難しいところですね。長時間使用するモノでもありませんし・・・)

「やっぱりそうだよなぁ~・・・そんな都合のいいモノなんて中々・・・」

(・・・・)


月読が何かを「ブツブツ」と言い始めた。

「ん?どうした?」

(そう・・・言えば・・・悠斗様、少しお聞きしたい事が?)

「はい?・・・うん、別にいいけど?」


(では、最初に阿修羅になられた時ですが・・・

 確かに私達日本の神が知る「阿修羅」では御座いませんでした)

「えっ?あの力って、違うの?・・・俺ってば失敗しちゃってた?」

(い、いえ、決してそういう意味では・・・。

 あの目玉も言ってましたよね?我々とは違うと・・・?)

「ああ~・・・言ってた、言ってた・・・でも、違うってどう言う意味だろ?」


(私共日本の神に知られている事と言えば・・・

 「鬼の血肉を食らう者、他の命を糧を代償とし、汝に力を与えん」・・・。

 確かこのような言葉が残されておりました)

「・・・ヤバそうな言葉だな?俺のご先祖様ってその後どうなったんだ?」

(はい。討伐に参戦した者達共々鬼を討伐してしまい、

 証拠が残らぬよう、火をかけ焼いてしまいました)


「・・・ただの虐殺者じゃんっ!はぁ~まじ怖い・・・なにそれ・・・

 ご先祖様何やってんだよ・・・やれやれ」

(でも、悠斗様はそのような事は御座いませんでした)

「あ、ああ・・・そう・・・だな」

(まだ分からぬ事だらけですから、今は追々確かめて行くしか御座いませんね?)


悠斗は改めて「阿修羅」について、今後も月読と検証していく事にした。

そして岩場の聖域に陽が昇り始めた。


「夜明けだな・・・」

(はい。今日、出発なされるのですよね?)

「ああ、これでやっと前に進める気がするよ♪」

(クスッ♪何事もなければ宜しいのですが・・・)

「や、やめろよっ!勝手にフラグ立てんなよ・・・はぁ~」

(ふふ♪申し訳御座いません・・・そろそろ私もお暇致しますね?)

「ああ、付き合ってくれてありがとな?」

(私も楽しかったです。ではまた改めて・・・)

「ああ、またな月読」


月読が去り、悠斗は再びコーヒーを入れ直した。

すると、神界の門が現れ中から・・・


「あら・・・?悠斗さん?」

「おはようミスティ、いい朝だね♪」

「お、おはよう御座います、悠斗さん。本当にいい朝ですわね♪」

ミスティはいつも通り微笑むと悠斗の横に座り紅茶を取り出した。


一息ついた時、ミスティが悠斗に話しかけた・・・。

「悠斗さん、いよいよ出発ですわね?」

「ああ、そうだね。やっっっと出発できるよ♪」

「ふふふ♪これでやっと、ノーブルの文化と触れ合う事が出来ますわね?」

「ああ、どんな文化か楽しみだよ」

「でも、下級騎士達は下衆な者が多いので、気を付けてくださいね?」

「見回り隊みたいな連中が他にも沢山居るって・・・どんなカオスだよ?」

「も、申し訳ございません」

「いやいや、ミスティに言った訳じゃないんだけどさ・・・ごめん」

「ふふふ♪私達神々が見守っていますから・・・ご安心を♪」

「あははは、それは有り難いね~♪」


ミスティと談笑していると・・・再び神界の門が開いた・・・

悠斗とミスティは神界の門へ視線を移すと・・・


「ユウトォ~♪おっはよぉ~♪」

そう言葉を発すると、銀髪をなびかせ悠斗に・・・抱きついた。

いや・・・飛びついた。


「ぐはっ!!」

ミスティも一瞬姿を失う程の加速で悠斗の姿が消えた。

悠斗はミランダに飛びつかれると、釜戸に設置したトライポッドをなぎ倒し、

「ぐへっ!」

悠斗は地面に叩きつけられた・・・

その後・・・「カツンッ!」と、コーヒーカップが床に落ちる音がした。


「おっはよ~♪ユウトォ~♪」

「いててて・・・」

「ん? どうかしたの?」

悠斗は組敷かれた体をミランダから引き離すと・・・

「ミランダっ!おはよーじゃねぇーよっ!いきなり何をするんだよっ!」

「えっ?何って・・・抱きついただけよ?」

「あれは抱きついたって言わないからね?あれは飛びついたって言うんだっ!」

「え~っ・・・そんなひどい・・・」

「いやいや、ミランダ。全然ひどくないからね?

 朝の挨拶で走馬灯みるって・・・どんな朝だよ」

「ちぇっ」

「・・・・こ、こいつは・・・全く・・・」


悠斗の握り拳がミランダの頭部に命中したと同時に

他の面々も小屋から出てきた・・・。

そしてミスティは、二人のやり取りに呆れ、食堂へ向かった。


「おはよう・・・って、ねぇ・・・ユウト、何やってんの?」

(主・・・朝からなにイチャついてまんねん)

イリアと白斗は悠斗の前で正座をし、頭を押さえていたミランダの姿を見た。

「ん?これか?只今、鉄拳制裁仲ですが何か?」


悠斗は顔を「ヒク」つかせていた。

「朝から何馬鹿やってんのよ?」

「そうやで?出発の日やぁ~っ!って時に、何をやってますのんや?)

「・・・えっ?俺が悪いのか?」

「どっちでもいいわ・・・早くご飯にしましょ?」

「ワシは食堂へ行きまひょっと・・・」

「・・・あ、ああ」


ラウル以外が揃うと、全員でミスティの朝ご飯を食べた。

それから暫くすると・・・

食堂のドアが開き、ラウルが入ってきた。

「みんなおはよう♪いい朝だね♪」


満面の笑みを浮かべながら入ってきたラウル。

全員が挨拶を躱し、ラウルが席に座ると・・・


「さて、みんな・・・今日は出発なんだけど、その前に・・・これを渡しておく」

ラウルから見せられたモノは・・・

小さな紙に書かれた魔法陣だった。


「これはね、この岩場の聖域へと繋がる魔法陣だ」

「此処にって・・・どう言う事なのにゃ?」

「街でさ、宿屋に止まらずとも、この聖域に戻って来られる・・・

 そんな便利アイテムだよ♪まぁ~要するに・・・チートアイテムだ♪」

(こ、こいつ・・・ぬけぬけと・・・)

「ドヤ顔」でアイテムを自慢するラウルに悠斗達は引いていた。

「わ、わかった・・・もらっておくよ」


悠斗は渋々手を伸ばすと・・・

「違う違うってば!これは持ち歩くモノじゃなくて・・・」

ラウルは悠斗の腕を掴むと、その腕に魔法陣が描かれた紙を置いた。

すると・・・

「・・・魔法陣が俺の腕に?」

「はっはっ~♪これだと失くさないよね?」

「あ、ああ・・・」


悠斗を含めイリア・白斗・セルカ・オウムアムアが驚いていた。

「わざわざありがとな?」

「これくらい、いいってことさ♪これは新たな出発への選別だよ♪

 そしてっと・・・君達にもちゃんとあるからね?」

「わ、私にも・・・そんな貴重なモノを付与して頂けるのですか?!」

「ロジーくん、当たり前じゃないか?

 君だって、悠斗ハーレムの一員なのだから・・・」


ラウルの言葉に一同が「ガタッ!」と、コケる。

「わ、私も・・・ハ、ハ、ハーレムの一員・・・

 わ、分かりましたっ!このロジー天命と致しますっ!」

「・・・天命にしないでよ」

悠斗の顔は曇りに曇っていた。

「はっはっはっ!頑張れっ!悠斗君っ!」


そう言うと、ラウルは全員に魔法陣を付与した。


「次・・・私の番だからっ!」と、ミランダが挙手した。

そしてミランダはマジックボックスから、一本の剣を取り出した。


「この剣・・・悠斗向きなはずだから・・・あ、あげるわ♪」

その剣はミランダの髪のように美しく銀色に光っていた。

「うわっ・・・綺麗な剣だ、でも・・・高そうだな・・・」

「ふっふーんっ!あんたが持つ武器なんだから、これくらいじゃないと

 戦闘に耐えられないわよ?」


ミランダから手渡されたロンクソードを「じっ」と、横で見つめるラウル。

「ミ、ミランダ・・・こ、この剣って・・・さ」

「なに?何か文句でもあるの?」

「も、文句は・・・ないって言うか・・・でもコレって・・・?」


ミランダは溜息を吐くと、説明を始めた。

「この剣は、邪神槍と同じ素材から作られたロングソードよ」

「・・・お、同じ素材って・・・人族にそんなモノを渡すのか?」

「人族って・・・あのね、ラウル?ユウトは

 邪神槍を持っても何ともなかったわよ?」


ラウルは何度も瞬きを繰り返すと・・・

「えっ?!えぇぇぇぇぇっ!何ともなかった?!っていうか、持てたの?!」

「ええ、私の渾身の一撃を素手で掴んで、私に返してくれたわ♪」

「・・・何ソレ~?!邪神槍は君だから扱える神器なんだよ?

 それを悠斗君が・・・?」


再び悠斗を見た目は驚きに満ちていた。

(や、やっぱりあの力が影響してるのか?いや・・・しかしそれでは・・・)

ラウルは一つの可能性を思い浮かべたが、頭を振りそれを否定した。


「あ~・・・ラウル、大丈夫か?」

「ラウルはん、そんなに驚いとったら、血圧上がりまっせ?」

「・・・・・」

「ラウル・・・まじで大丈夫か?」

「あ、ああ・・・大丈夫だよ」

「それならいいんだけどさ・・・無理すんなよ?」

「ははは・・・君のせいでもあるのだけれどね?」


悠斗は素知らぬ顔をしていた。


「ねぇ、ユウト・・・この武器の危うさはわかっていると思うけど、

 もしもの時以外は使わないでね?」

「・・・わ、わかったけど、そんな危ないモノを俺に渡すのか?」

「だって、普通の武器じゃ耐えられないでしょ?」

「まぁ~そうなんだけど・・・さ。ところでミランダ、この剣の名前は?」

悠斗の問いにミランダは満面の笑みを浮かべると・・・


「その銀の剣の名前は・・・ミランダよっ♪」

「・・・却下」

「はぁぁぁぁぁ?!?!」

「いや、だから・・・却下」

「ここはアレでしょ?普通・・・この剣をお前だと思って大切にするよ?的な?」

「いやいや・・・そんなの怖くて使えないってばっ!

 何か怨念的なモノが付与されている・・・とか?」

「そんなモノないわよっ!あるのは・・・貴方への愛だけ・・・って、

 ちょっと・・・聞きなさいよっ!」


悠斗はミランダが話している間にアリエルのところに行き、

何か変なモノが付与されていないか調べてもらっていた。


「ふむふむ。・・・何も付与はされていないわね。

 でも、普段使うのはやめなさいよ?」

「ああ・・・そんな感じはするから気をつけるよ。ありがと♪」

そう言って、悠斗はアリエルの頭を撫でた。


「・・・ユ、ユウト・・・み、みんなが見てる・・・わ・・」

「ん?俺は頭を撫でているだけなんだけど?」

「み、みんなを見なさいよっ!」


悠斗はみんなを見渡すと、確かに様々な感情がその目に宿っていたので・・・

「ふむ、ここはアレだな・・・実験だな」

「じ、実験?!」

その言葉を聞き流すと、アリエルを「ぎゅっ」と、抱いてみた。

すると・・・

全員の視線が・・・殺気に変わっていった。

悠斗は驚きアリエルを見ると・・・


「きゅぅぅぅっ!」と言って、そのまま気絶した。

(あ~・・・このロリっ娘、気絶率高いな・・・)

(主ーっ!何しとんねんっ!なんでもええから、はよっ!逃げーっ!)

「えっ?!」と、白斗の声に振り返った悠斗は、

ボコボコにされ、そして再び正座させられたのだった。

それから暫くの間、説教が続き、悠斗の足は痺れて動けなくなっていた。


そして・・・

悠斗達は荷物をマジックボックスに入れると・・・

「これで準備完了っと・・・」

悠斗達は最初に下りてきた丘方面の出入り口に立つ。


「悠斗君、気をつけて行くんだよ?」

「ああ、色々とありがとな」

「そして、皆も・・・気をつけて・・・」

ラウルはこれから旅立つ者達の顔を見た。


悠斗・白斗・イリア・セルカ・ロジー。

「みんないい顔してるね?良かった♪」

そう言うと、ミスティに代わった。


「皆さん・・・本当に気をつけてくださいね?

 この場所はいつ来られてもいいように、綺麗にしておきますから・・・」

その言葉を受け、代表してイリアが答えた。

「ミスティ様、色々とお世話になりました。

 お料理もいつもとても美味しかったです。この事は一生忘れません。

 本当に有難う御座いましたっ!」


目に涙を浮かべて深くお辞儀をするイリア。

そしてセルカもまた、号泣していた。

「私・・・私、こういうのに弱いのにゃぁぁぁっ!

 ミスティ様ぁぁ~♪有難うなのにゃぁぁぁっ!」


ミスティは号泣するセルカをそっと抱いて、その涙を受け止めていた。


そして次はアリエルが悠斗の前にやってきた。

「き、貴様・・・さ、さっきはよ、よくも・・・」

半泣き状態で悪態つくロリっ娘アリエル。

「あははは・・・ごめんごめん。本当に悪かったってば」

「むむむむむ・・・ま、まぁー反省しているようだし・・・

 あと・・・こ、これを・・・」


アリエルが悠斗に差し出したモノは・・・ポーションの詰め合わせだった。

「これって・・・あ、有難うアリエルっ!」

「このポーションはみんなの分もあるからな」

そう言うと、全員に配っていった。


そしてミランダが傍に寄ってくると・・・そっと、悠斗に耳打ちした。

「私もいずれ、ユウトの傍に行くから・・・待っててね♪あ・な・た♪」


ミランダは言うだけ言うと、傍を離れ可愛く舌を出していた。

「・・・・・・・疲れる」

悠斗は額を押さえ俯いていると、何やら視線を感じたので視線を移した。

・・・・女性陣の顔が・・・まるで鬼のようになっていた。


「勘弁してくれよ」

悠斗の心情を察するのは・・・

「主・・・ワシがおりますがな?

何時だって・・・ワシは主の味方でっせ♪・・・・・・・・・・・・・多分」

「有難う・・・白斗・・・ん?!多分って言った?」

「ワシそんなん言うてませんで?空耳ちゃいまっかぁ?」


悠斗の肩に乗り、口笛を吹く犬・・・もとい、聖獣だった。


悠斗達が聖域を出ようとすると・・・

「師匠っ!」

突然オウムアムアが悠斗を呼んだ。

「どうした?」

「我も真の亜神となり、師匠の元へ駆けつけますので・・・」

でかい図体したオウムアムアが、半泣き状態で意思を表明した。

「わかった・・・待ってるぞ、二番弟子っ!」

「はいっ!師匠っ!って・・・我が二番?」

悠斗はオウムアムアの問いに「ニヤリ」と笑うと、

何かを感じ取り、大きく頷いていた。


そして・・・

「じゃ~なっ!行ってくるよっ!」


「「「「「行ってらっしゃい♪」」」」」


神達に別れを告げ、岩場の聖域を出ていく悠斗達・・・

港町・アシュリナ目指し、まずは森の中にある廃墟を目指す。

悠斗達の長い旅は・・・今、始まった。





第1章・完


今までご拝読有難う御座いました。

そして・・・今後とも宜しくお願い致します。



ラウル ・・・ 第1章が終わったね~♪

ミスティ ・・・ はい。とても目まぐるしい日々でしたわ♪

ラウル ・・・ 僕も思いの他、出番が多くて嬉しかったよ♪

ミスティ ・・・ でも、第2章では・・・私達の出番って・・・

ラウル ・・・ か、神よぉぉぉぉぉっ!!

ミスティ ・・・ ・・・・・・はぁぁ~



第1章はこれで終わりとなります。

いつも応援有難う御座います。

これからもまだまだ続きますので、応援宜しくお願い致します。

感想など頂けたら幸いです。


ってなことで、緋色火花でした。

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― 新着の感想 ―
[一言] 盛り沢山な一章でしたね。 聖域に戻れるアイテムは悠斗達の為というより「いつでも戻ってきてね♥︎」という、まるで実家で待つジジババのようなラウルのワガママかもですよね♪ ニ章も楽しみにして…
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