46話 女達の戦い 1
お疲れ様です。
えーっと・・・46話ですね。
今回の話は女性達が奮闘しますっ!
女性達が一致団結する姿は美しいですね。
ブックマークしてくれた方、有難う御座います。
感想や評価なども待っていますので、
今後とも宜しくお願い致します。
モチベーション上げたい今日この頃です。
それでは、46話をお楽しみ下さい。
オウムアムアが悠斗を座らせるとその場から離れた。
カロンが意気揚々と悠斗の前で足を止めると・・・
「てめぇー何座ってんだ?」
「はい、わ、わかりま・・・した」
「ヨロヨロ」と、ふらつきながら立上がると・・・
「おっと、すまねぇ」
カロンは悠斗の足を払ったのだ。
「ドサッ!」
「くっ・・・」
「んー?どうしたーユウトクーン?
これくらいで倒れてんじゃねぇーよっ!」
何度体罰を受けても弱音を吐かない悠斗にカロンはうんざりしていた。
「てめぇーよー・・・うぜぇ・・・」
オウムアムアはもう何も言わなかった。
自分が師と仰ぐ男が「まだいける」!そう言っていたからだ。
(我はただ師を信じるのみっ!)
悠斗はカロンに言われる前に立上がる。
「ほ~ユウトクン殊勝な心がけだなー」
「ニヤリ」と笑うカロンの顔にはもう・・・神としての威厳はなかった。
悠斗は密かにカロンに言われた事をずっと繰り返していたのだった。
魔力を少し流し、体に纏わせる事を・・・
ただ・・・少し違うのは、体の外ではなく、内側だった。
(この際だ・・・これを利用するまでだ)
「ユウトクン・・・しかしてめぇーもよく頑張るなー?
人族だろ?俺は神様なんだぜ?なんで何度も立ち上がれんだ?」
カロンの問いに「にやっ」と笑うと・・・
「てめぇ・・・すかしてんじゃねぇーぞっ!」
カロンの苛立ちが頂点に達した。
武神たる力を込めて悠斗を蹴り飛ばす。
「ぐはっっ!!」
そして悠斗は吹き飛ばされ壁に叩きつけられると、
そのまま瓦礫の下敷きになった。
カロンはもう・・・止まらなかった。
カロン自身の憎悪が、そして怒りが・・・
ミスティ達が居る事も忘れ・・・悦に浸っていた。
「ゆ、悠斗様!」
オウムアムアは悠斗の元へ駆け寄ろうとしたが
カロンがその行く手を遮る。
「おいおい・・・亜神。誰が動いていいって言ったよ?」
(ぐぬぬぬ・・・悠斗様・・・まだ耐えろと?
わ、我は・・・も、もう・・・)
オウムアムアは両拳から血が垂れるほど握り締めていた。
すると・・・「カツン」っと、悠斗が飛ばされた壁から小石が落ちた。
カロンもオウムアムアも「まさか?」と視線を移す。
しかし、瓦礫の下に埋まった悠斗に反応はない。
ただ呆然とオウムアムアは瓦礫を見つめていた。
(我が師よ・・・申し訳御座いません!)
完全にキレたオウムアムアが、怒りの雄叫びをあげた。
「うおぉぉぉぉぉ!貴様ぁぁぁ!」
オウムアムアが地面を蹴り飛び出すと、力を溜めた一撃が放たれ
爆発音と共に土煙が上がる。
「・・・・・・どうだ?」
土煙が消えると、カロンは微動だにせず立っていた。
そしてゆっくりとオウムアムアに視線を向けると・・・
「亜神・・・何かしたのか?」
「なっ⁉」
オウムアムアが放った一撃は、カロンに傷一つ付いていなかった。
「ば、馬鹿な・・・あ、ありえん」
カロンは高笑いをすると・・・
「亜神、てめぇーの放出系等、虫ケラ以下だ・・・
教えてやるよ・・・放出系ってヤツをな」
カロンはオウムアムアに手をかざすと・・・
「獄炎波・・・」
カロンの左の掌から放たれた炎はオウムアムアを襲う。
「はぁぁ!ぐっおぉぉぉぉ!ぐあぁぁぁぁ!!」
オウムアムアも防御結界で防ぐのだが一瞬のうちにかき消える。
獄炎波が通り過ぎた後には、オウムアムアが腕をクロスし、
焦げた状態で立っていた。
「ほぅ~亜神・・・耐えたのか?防御力はそこそこってか?
あぁん?関心、関心・・・」
オウムアムアは立ちながらにして気絶していた。
「あっはっはっはっ!その心意気は見事だと言っておこう。
しかし、クズはクズ・・・だなぁー?
あーっはっはっはっ!!」
そしてその頃女神達は・・・
(な、なに?この魔力!)
振り返ると悠斗が吹き飛ばされ、瓦礫の下敷きになるところだった。
魔力遮断と防音遮断がかけられた結界内の出来事。
だがその結界の持つ能力はそれだけではなかった。
(ミスティ!これって結界よっ!)
(くっ・・・や、やられたわ)
(ちょっとどーすんのよ!)
(あの結界は・・・や、やってくれたわね!)
(ミ、ミスティ!あれって神界樹の枝?・・・い、いつの間に!)
(アリエル!貴女・・・気付かなかったの?)
(・・・・こ、ごめん。気付かなかった・・・本当にごめん
しかも・・・これってうちらの所にも結界が・・・)
(えっ?!・・・そ、そんな・・・い、いつの間に・・・)
(ミスティ・・・これも神界樹の枝の能力よ。
私達は外部との連絡も取れないわ・・・
それともう一つ・・・魔法の完全遮断)
(くっ!!)
ミスティは顔をしかめると考え始めた。
イリアとセルカもミスティ達の表情を見るとふり返った。
「えっ・・・?ど、どーなってるの?」
「・・・にゃ?ユウト様は何処にゃ?」
イリアとセルカは同時に状況を理解すると駆け出した。
ミスティやアリエルが止める間もなく、物凄い速度で・・・
「「ユウトォォォォ!!」」
全力で駆け出す二人は見えない壁に阻止された。
「「がはっ」」
二人に衝撃が伝わりその場に倒れ込む。
「くぅっ!まだ・・・よ」
「わ、私も・・・負けな・・・いにゃ」
二人は「フラフラ」と立上がると・・・イリアは魔力を集中し
セルカもそれに続く・・・
「「はああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」
(青き炎よっ! 私に力を貸してっ!)
イリアには青い炎の槍が・・・そしてセルカには黄色い槍が・・・
(特訓の成果を見せてやるにゃぁぁ!!)
その強烈な魔力が集中していく。
「はぁぁぁ!ヴェニット・ランス!」
「にゃぁぁ!カナリー・ランス!」
イリアはセルカの目を見ると笑い頷き、
また、セルカも笑い頷いた。
「セルカッ!合わせてっ!!」
「はいにゃっ!」
そして・・・二人が目を見開いた瞬間。
「「いっけぇぇぇ!」」
「「合体魔法!ルアン・ランス!!」」
二人が呼吸を合わせ放たれた青と黄色の魔法は
一つに交わると・・・一本の緑色の大きな槍となった。
そして放たれた魔法は結界に衝突すると、派手な音を立てて爆発した。
結界内のカロン達は・・・
「ん?!なんだぁー?フフフフ!あっははははは!
そんなちゃっちぃー魔法がこの結界に効くかよっ!
んー・・・しかしもうちょいユウトクンに手をかけたいからなー
外の女神どもの視界を奪うか・・・」
カロンは詠唱を始めると結界内の壁が黒く染まる
「あっーはっはっはっ!くそ女神共めっ!
あとで始末してやる!あの創造神もついでになっ!」
カロンは悠斗が埋まる瓦礫に目をやる。
「もう少し遊ぼうぜ・・・ユウトクン」
「ニヤリ」と浮かべた顔には頭部に角が4本生えていた・・・。
そして結界の外側では・・・
土煙が収まり近づくと・・・
「ど、どうして?・・・どうしてよぉぉぉぉ!! 」
「そ、そんにゃぁ・・・」
結界は無傷だった。
魔力を使い果たした二人はその場でへたり込む。
駆けつけた女神達は、二人を抱き起こす。
「勝手な事しないのっ!」
ミスティは二人を怒るのだが・・・
「そんな泣き顔見たら・・・怒れなくなるじゃない。馬鹿ね」
「うっうっ・・・うっっっ」
「ユ、ユウトがぁ・・・ユウトがぁぁぁ」
「ミスティ・・・これはまじでヤバイわよ?」
「わ、わかっていますっ!」
女神達もまた、握り締めた拳から血が滴り落ちていた。
「こ、この結界は・・・い、いくらラウル様でも・・・」
(ふぅ・・・。神界ルール破っちゃうけど・・・まぁいいわ)
アリエルは気合を入れると・・・
「ミスティ・・・こうなったら、私の極大魔法をぶつけるわっ!」
「えっ?!そ、それって禁呪の?」
「ええ・・・もうそれしかないわ。
ただし、一度切りの魔法。その代償は私の全ての魔力を使用する」
「わかりました。責任は私が取ります。
だから・・・お願い、私にも手伝わせて」
ミスティはアリエルの両肩を掴むと顔を伏せた。
「ふふふ♪ミスティ・・・処分される時は一緒よ?」
「ふふ♪いいわよ♪・・・有難うアリエル」
アリエルは覚悟を決めると正面を向く。
そして強い眼差しで神界樹の枝の結界を見つめる。
(私が・・・魔法神である私がっ!!)
ミスティはイリアとセルカを瞬間移動で移動すると、
その少し手前にアリエルが移動してきた。
「アリエル・・・大丈夫なの?」
「少し手伝ってもらえる?」
「ええ、勿論よ・・・でもどうするの?」
「温度と磁場が足りないわ」
「はい?」
「高温度と磁場よっ!魔力が満タンでもちょい足りないわ」
「あっ・・・貴女達!力を貸して頂戴!」
ミスティの声に反応した二人は立上がり駆けてくる。
するとミスティがマジックボックスから魔力回復薬を取り出すと
二人に渡し飲ませた。
「ちょっと!そんなのがあるんだったら、私にも頂戴よ!」
「アリエル・・・ごめんなさい。2本しかなかったの」
「・・・うっっっ」
イリアとセルカに視線を向けると・・・
「いい?二人共、特訓でやった事が出来ればいいから。
二人共・・・力を貸して・・・」
「「はいっ!」にゃっ!」
気合が入ったイリアとセルカ、そして二人の女神
「アリエル説明してっ!」
「ほいっ!まず、左右にイリアとセルカが別れ正面にミスティが陣取る」
「イリアとセルカはありったけの魔力を全てっ!熱に変換っ!」
「「はいっ!」にゃ!」
「行くわよ・・・セルカッ!」
「行くのにゃっ!イリアッ!」
「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」
イリアとセルカの魔力が高温度の熱の球に形成されていく・・・。
「二人共!気合入れてもっと振り絞れっ!まだまだ足りないわよっ!」
「「はいっ!」にゃぁぁぁ!!」
「「はあぁぁぁぁぁぁぁ!!」」
(も、もっと圧縮しなくちゃ!)
(わ、私もまだやれるにゃぁぁ!)
「今よっ!ミスティ!磁力をっ!磁場をもっと強大にっ!」
「わ、わかったわっ!」
ミスティの磁場は軽くイリアとセルカの魔力を超えていく。
イリアとセルカの魔力で高温度を、そしてミスティの魔力で磁場を、
女達3人は全力で魔力を込めていく・・・。
「「「はあぁぁぁぁぁぁ!!!」」」
(まずは・・・これからっとっ!)
アリエルはある呪文の詠唱に入った。
目を閉じ魔力を圧縮していく・・・
そして・・・目が開け放たれると・・・
「磁気リコネクションッ!!三人共!離れてっ!」
「「「「はいっ!」」にゃっ!」
磁力線のエネルギーが変化し、磁場エネルギーが解放される。
するとそれが熱エネルギーに変化し、
その場の温度が急上昇していく・・・・・・・・
「アリエルッ!!」
「はぁぁぁぁぁぁ!」
「くっ・・・ま、まだよ・・・まだまだ・・・も、もうちょいっ!
み、見てなさいよっ!カロンのくそ野郎っ!!」
急激に温度が上昇したため三人はアリエルの後ろに下がる。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「ここだぁぁぁ!!ぶっ飛べっ!
極大魔法っ!太陽風・ソーラーフレアァァァァ!!!」
放たれたソーラーフレアは神界樹の枝で作られた結界に
一直線に向かう。
全てを焼き尽くす極大魔法・・・
太陽フレアを直接神界樹の結界にぶつけた。
そして・・・轟音と共に結界に衝突し、結界の壁が熱せられると
結界の壁は黒から赤へ・・・そして、より金色へと変色していく。
そして・・・再び轟音と共に大爆発を起こすと、
その衝撃波は女4人をも吹き飛ばした。
「「「「きゃぁぁぁぁぁ!!!!」」」」
その熱風の衝撃により、服は燃え髪も燃え・・・
「エ、エリア・パーフェクトヒール!」
ミスティのパーフェクトヒールにより焼け死にかけた4人も
無事生還する事ができた。
「し、死ぬかと思ったにゃぁぁ!」
「「「「あははは」」」と笑う女4人だが・・・・
高温度による水分の蒸発で見えなくなった先が見え始めた。
「なっ・・・」
だが・・・現実は甘くなかったのだ。
4人は膝から崩れ落ちてしまった。
「そ、そんな・・・悠斗様・・・」
ミスティは悲しみに満ち・・・
「う、嘘でしょ?!ば、馬鹿なっ!!極大魔法だぞっ!!」
アリエルは絶望を感じ・・・
「そんにゃ・・・にゃんで・・・うっっ」
セルカは涙を流していた。
しかし・・・
「ま、まだよ・・・わ、私はまだ・・・や、やれるわ」
気力を振り絞り立ち上がったイリアは、
一歩、また一歩とゆっくりと歩んでいく・・・
「こ、こんな所で・・・立ち止まって居られないわ」
まだソーラーフレアの灼熱が残る大地を歩いて行く。
イリアは一歩進む度に命を削っていく。
「うっっ・・」
そしてその一歩は確実に死へと至らしめる。
「がぁぁぁ・・・あぁぁぁ・・・」
イリアの苦悶の悲鳴が聖域に木霊する。
膝が折れ、力尽きようとしていた時・・・
かすかに声が聞こえた・・・
(だ、だ・・・れ・・・?)
「凍えよっ!大地っ!はぁぁぁ!!氷嵐・アイス・ブリザード!」
イリアを助けるべく放たれた氷嵐は、熱を急激に奪っていく。
が・・・。水蒸気爆発は起こらなかった。
太陽フレアで溶け出しマグマと化した地面は、
粘着性が低く、水のようになっていたからだった。
そして、水蒸気が辺り一面を白く染めていく。
「パーフェクト・ヒール」
絶命しかけたその時・・・パーフェクトヒールで意識が戻る。
「あっ、貴女は?!」
「やぁ~♪ダークエルフちゃん♪よく頑張ったわね♪」
突然現れた女はイリアを抱きかかえ白くなった正面を見据えると・・・
「・・・此処からは・・・私にまかせて」
「ミランダさんっ!! 」
長い銀髪をなびかせて颯爽と登場すると、瞬間移動でミスティの元へ・・・
「あ、貴女一体どこからっ?!」
「そうね・・・強引に邪神槍でね・・・」
ミスティはミランダの腕を見ると・・・
血の跡があちこちにこびり付いていた。
イリアを預けると立ち上がり・・・
「行くの?」
「そうね♪・・・みんな、此処で待ってて」
ミランダは魔力を全身に纏わせると・・・
「行ってくるわ♪」
「いってらっしゃい」
ミスティが返事を返すと「クスッ」っと、ミランダは微笑んだ。
ミランダは駆け出すと身体強化を使い速度を早める。
水蒸気が立ち込める真っ白い空間を切り裂いて行く。
(この速度じゃダメね・・・いくら熱でモロくなっているとは言え、
貫けそうにないわね・・・)
「・・・ならばっ!バキューム・ウォール!」
結界の手前に真空の壁を出現させると・・・
「はぁぁぁぁ!アクセレレイション!」
真空の壁を足場にし反転すると加速を掛け、
正面に再び真空の壁を出現させる。
ミランダはそれを「ジグザグ」に繰り返しながら
加速を上げ結界の一番上まで飛ぶ。
方向を定め空中にバキューム・ウォールで足場を作ると・・・
「これで最後よ・・・全魔力圧縮解放っ!!彼は私が救うわっ!
アクセレレイションッ!リミットオフッ!!」
反転してターゲットの結界に狙いを定めると
邪神槍を構え・・・
「はぁぁぁぁ!!イビルゴット・ストライク!!!」
超音速からの一撃が結界のモロくなった場所に衝突すると・・・
音もなく結界の向こうで土煙が上がる。
時間が少し経つと轟音が鳴り響き、衝撃波が通り過ぎた。
神界樹の結界に大穴が開くのが見えると、
ミスティ達は歓喜し、全員を連れて結界内に瞬間移動した。
結界内に移動したミスティ達は立ち竦んでいた・・・
「ミ、ミランダァァ!! 」
ミスティが叫んだ先には・・・
後頭部を鷲掴みされ、持ち上げられていたミランダだった。
「あーっはっはっ!突破してきたのには流石に驚いたが
フッフッフッ・・・馬鹿な女だぜ・・・
魔力ゼロで地面に激突してやんのっ!
それで生きてるって、流石邪神の女神様だ・・・しぶてぇーな」
体から瘴気を垂れ流し、体が青紫がかった男が居た。
頭部からは角が4本生え体格も3m程もある大男。
「貴様・・・何者だっ!」
アリエルがそう叫ぶと・・・
「クックックッ・・・何だよ?俺様がわかんねぇーのかよ?
俺だよ・・・カロンだよっ!」
「なっ⁉・・・カ、カロン・・・だと?」
「俺を忘れるなんて・・・ミスティ様よー
・・・タチの悪いジョークだぜ!」
「こ、これは・・・エンジェル・フォーリン?!」
アリエルがそうつぶやくと、イリアとセルカがアリエルを見た。
「えっ?そ、それって・・・まさか?」
「違うわ・・・アリエル。これは堕天じゃないわ。
もっと・・・タチの悪いモノよ」
「ちょっ、ちょっと、ミスティどう言う意味なのよっ!」
イリアは感じ取っていた・・・
「こ、これって・・・うっ、嘘・・・ま、まさ・・・か・・・」
イリアの記憶が鮮明に蘇る。
集落で聞いた悲鳴や仲間達の断末魔を・・・
「ガタガタ」と震えだすと、膝から崩れ落ち
イリアの顔が絶望に染まる。
「イリアッ!一体どうしたのよっ!」
「イリアァァ!ダメにゃっ!立つのにゃっ!」
アリエルとセルカがイリアに激を飛ばすも届いていなかった。
ミスティはイリアの様子を見て気付いた・・・
「ま、まさかっ!!」
ミスティはかつてカロンであったモノを見た・・・
「う、嘘・・・でしょ?そ、そんな事が・・・?」
聖域には、かつてカロンだったモノの笑いが木霊した。
ラウル ・・・ いや~・・・今回は僕的には感動しちゃったよ~♪
ミスティ ・・・ そ、そうですか?あ、有難う御座います。
ラウル ・・・ おや~?君は照れているのかい?
ミスティ ・・・ そ、それは・・・ゴニョゴニョ
ラウル ・・・ フフフ、君も乙女だね~♪
ミスティ ・・・ か、からかわないで下さいっ!
ラウル ・・・ 僕も誰かの愛情がほしいっ!
ってなことで、緋色火花でした。




