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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
第一章 岩場の聖域編
43/404

閑話 神界 1 創造神って必要なのかしら?

お疲れ様です。


今回は閑話の神界編を書いてみました。

気に入ってもらえたら嬉しいです。


ブックマーク及び感想など、宜しくお願い致します。


それでは、閑話 神界1をお楽しみ下さい。

悠斗とイリアが岩場の聖域から旅立つ所まで・・・時は遡る。


創造神ラウルと時空神ミスティは、

悠斗を見守る為、画面を見つめている・・・。


「ポリポリポリ・・・」

「ごくっごくっごくっ・・・」

「チューー」

ポップコーンとアイスティーを飲みながら・・・。


「しかし何だね。この日本のポップコーンと言うお菓子は美味しいね?」

「はい。とっても癖になるお味ですわね♪」

「僕の世界にも、このポップコーンを流行らせてみたいものだよ♪」

「ふふふ♪それは大変宜しいかと・・・♪」


呑気に日本の食物に舌鼓を打つ二人の神。

場面は・・・イリアが楽しそうにはしゃいでいる姿が映っていた。


「ねぇ、ミスティ?あのダークエルフの子ってどう思う?」

「どう思う?と、聞かれましても・・・

 個人的には・・・容認し難いですわね♪」

「本当に君は悠斗君が気に入っているみたいだね?」

「ええ、色々と痛いお方では御座いますが・・・」

「あはは。そうだね♪」


そして場面は丁度、二人がアシュリナを目指し、

イチャイチャと歩いている所へと・・・。


「あー。この子・・・悠斗君へのアピールが半端ないね?」

「ですわね・・・」

「ん?かなりご機嫌斜めじゃないか?」

「それはそうですわ。だってこの子の態度・・・」

「あはは。悠斗君贔屓な君にとってはそうかもね~♪」


そんなラウルの言葉に少し苛立つミスティ・・・。


「笑い事ではありませんわ!この子はただ・・・

 悠斗さんで自分の気持ちを誤魔化しているだけですもの・・・」

「うーん・・・どうなんだろうね?

 僕から見ると、この子は自分の感情と責任のバランスが

 上手く取れていないだけのようにも思えるけど?」

「私も気持ちは・・・わかりますわ。

 しかしですね?だからって、私の悠斗さんに対して

 あんな露骨にアピールしなくても、宜しいではありませんか!」


ラウルはジト目でミスティを見ると・・・


「ミスティさんや?どさくさに紛れて・・・

 「私の?」って言いました?」

「ええ、私・・・のっ!ですわ!」

「いやいや、違うからね?悠斗君がノーブルに来たのは、

 異形の魔の討伐を頼んだから・・・だよ?」

「あら・・・?確かにそんな話をしておりましたわね?

 ふふふ♪私ったら、うっかりさん・・・でしたわ♪」

「・・・・・・・」


ラウルは可哀想な子を見る目で見ていたが、

ミスティの妄想が止まる気配がなかった。


すると・・・突然ミスティが声をあげ立ち上がった。

「あっ!!忘れていましたわ!」

「ん?突然どうしたんだい?」

「ラウル様、例の暴走馬車の一件ですわ!」

「・・・ああ~、君が加護を与えている子・・・だったかな?」

「はい。ロジーは将来この国にとって、重要な存在になる子ですわ!

 悠斗さんに頼んで何とかしてもらいませんと・・・。

 ラウル様、悠斗さんにメールをお出ししても宜しいでしょうか?」


ミスティのお伺いに、ラウルは少し苦々しい顔をした。

「ねぇ、ミスティ・・・。僕的にはさ、あまりあの子・・・

 んー。ロジーだっけ?興味がないんだよね」

ラウルの言葉に立ち竦んでしまうミスティ。


「・・・どういう事でしょうか?

 良ければ、ラウル様のお考えをお聞かせ下さい」

「んー。確かに君が見て来た通り・・・重要人物になりうる・・・

 僕もそれはそう思うけれどね・・・。

 正直・・・この子じゃなくてもいいと思っているんだ」

「つまり・・・ロジーはいらないと?」


ラウルはミスティの顔が少し歪んでいたのを見ていた。

「気持ちはわかるよ?君が加護を与えた子だからね。

 だけどその子の為に、悠斗君が危険な目に合うのは感化できないよ?」


ミスティ自身も、悠斗が異世界からわざわざ来てもらっている・・・

しかも、日本での人生を投げ出してまで・・・。


「わ、分かっているつもりですわ。ですがっ!」


一向に引く気がないミスティを見て溜息を吐く。

「はぁ~・・・分かったよ。分かりましたー!

 今回は僕が折れてあげるよ。

 ほらっ!何をしているんだい?悠斗君にメールしなよ?」


ミスティの顔は陽が差したかのように微笑んだ。

「は、はい!有難う御座います」

「お礼はいいからさ。ちゃっちゃとメールしなよ?」

「はい。では失礼して・・・」


ラウルの許可をもらったミスティは、早速悠斗にメールした。


(どうでも良いけど・・・ミスティさんや?

何故にそんなにメールを打つのが早いんだい?

その速度・・・日本のJKを超えているじゃないかっ!)


と、思ったラウルだが、口にはしなかった。


「件名 ミスティです♪」


「随分と2人で楽しそうですわね?イチャイチャと、まぁ~・・・

 私達も見ていますのよ?もう少し自重されたほうが宜しいかと・・・。」


「それで、今回私がメール致しましたのは、街道に到着される頃、

 馬車が通るのですけど・・・通ると、言うよりも・・・

 馬車が暴走しているので止めて頂きたいのです。

 馬車の中には将来、重要人物になるであろう者が乗っているからです。

 出来ることなら、その者の力になってあげてほしいのですが・・・?

 自由に・・・と、言っておきながら、申し訳なく思っております。

 あと、イチャイチャも程々にしてくださいね?

 それでは失礼致します。」


「あははは、重要案件なはずなのに、存外君も隅に置けないね♪」

「それを言われてしまうと何も言えなくなりますが・・・

 あのイリアと言う破廉恥な子の顔を見ると、どうにも・・・」


「あっはっはっはっ!でもさミスティ・・・良く考えてごらんよ?

 あの悠斗君だよ?最強無敵の天然様で面倒臭がりな人だよ?

 あのダークエルフ君がどうにか出来る相手じゃないよ~♪」

「はぁ~、一応わかってはいるのですが・・・

 あのような不穏分子を悠斗さんのお傍に置く訳には・・・」

「ふふふ♪君も神なのだから不穏当な発言は控えておくれよ?

それにしても、女神の君も・・・乙女だったんだね~♪」


ラウルはミスティを冷やかしはするが、

その目は、画面に釘付けになっていた。



(ユウト!貴方が先に行って止めて!すぐに追いつくから!)

(わかった!悪いが先に行かせてもらう!)


(ええいっ!やってみるかっ!!)

(身体強化・・・Lv.4!!)


(ちっ!やるしかないっ!)

(耐えろよ!俺ーー!!身体強化・・・Lv.5!!)

(ピピッ)

(どうにか間に合いましたね。私がサポートします)

(と、届けー!!)


ラウルは画面を見て唸ると考え込んだ。


(それにしてもあのサポート・・・確かに会話していた。

 僕はそんな機能を持たせた覚えはないと言うのに・・・。

 一体どう言う事なんだろう?一度ならず二度までも・・・)


「ラウル様?_もしかして・・・あのサポートの事でしょうか?」

「あ?うん。そうだよ。君は何か心当たりはないかい?」

「申し訳御座いませんが、私に心当たりなどは皆目と・・・」

「うーん・・・そうだよね?

 まぁ、悠斗君のサポートをしてくれているから、今はいいけどさ」


ラウルもミスティも思う事は一つあった。

ラウル自身が話すのは兎も角、ミスティの口から言う事が出来なかった。

ミスティは目で訴え掛けてみると・・・


「そうだね。僕も同じ意見ではあるのだけれど・・・

 でも一体どうやって、地球の神々がこの世界に介入出来たのか?

 僕はそこが気になっているんだよ。

 そして・・・他所の世界に無断で介入することは、

 神のルールによって、禁止されている・・・

 それを破ってまで・・・僕は信じられないよ」


「ラウル様がおっしゃっておりましたが・・・」

「ん?僕が何か言ったかな~?」

「はい、地球の神々は悠斗さんにそれ程興味を示さなかったと。

 しかし日本の「八百万の神々」が、ノーブルへ連れて行く事を

 最後まで承認されなかったと・・・そう申しておりましたわ」


ラウルは深く息を吸い込み、日本の八百万の神々との事を思い出していた。


(んー。特に万物の創造神である、天御中主神アメノミナカヌシノカミ

 伊邪那岐命様(イザナギ)伊邪那美命様(イザナミ)の日本神話の方達や

 皇室の祖である天照様など・・・猛反対されていたな)

「ラウル様?」

考え込むラウルの姿を見て、心配になってしまったミスティ。


「ああ、すまない。日本の主神達に猛反対されたのを思い出してしまってね

 ちょっと、憂鬱になってしまったのさ」

「大変な目に合われたのですね」

「でもさ、こうして悠斗君に来てもらったから、

 僕の苦労も報われたって訳なんだけどね♪」

「では、悠斗さんに沢山感謝しないといけませんわね?」

「あははは。確かにそうだね♪感謝しなくっちゃ♪」


二人の神がそんな会話をしている時、

悠斗がロジーを無事に救い出し、

見回り隊に、これから絡まれていく所だった・・・


「何だい?この鎧を着た、頭の悪そうな連中はっ!」

「はい、この連中が例の手先となっている低騎士達ですわ」

「ああ~・・・こいつらがそうか・・・」


二人の神は黙ってアイスティーを飲みながら、悠斗を再び見守る。

そして、「荒波の旅団団長」と、知り合いになったところだった。


「お?このスキンヘッドの男って・・・「荒波の」じゃない?」

「ええ、そうですわね♪確か名は・・・グレインでしたわね♪」

「おお~!アシュリナで実力者の子か~・・・」

「はい。彼なら悠斗さんのお力になってくれますわ♪」

「そっかー!それはとても心強いね?」

「はい♪」


暫く二人の神は様子を見守る。

そして場面は・・・。

悠斗達がイリアの元へ見回り隊を連れてきたところだった。


「ねぇ、ミスティ?・・・何だか彼って・・・さ

 悠斗君に頼ってないかい?」

「えっ、ええ・・・そ、そのように見えますわね?」

「彼・・・本当に役立つの?荒波の団長ってネームバリューが

 見回り隊に少し効力があったくらいじゃない?」

「き、きっと、これから活躍してくれますわ」

「ほんとかな~?」

「ま、まずは静観致しましょう」

「わかった、わかった」


ラウルは画面に映る団長に疑いの目を向けていた。


「・・・結局アレだね?悠斗君が自力で解決した感じだね」

「え、ええ」

「もう一度言うけど・・・悠斗君が色々と解決したみたいだけど?」

「は、はい。さ、流石・・・悠斗さんですわね♪」

「ふーん。まぁーいいけどさ♪」


悠斗達が見回り隊から離れ、荒波の団長と話をしながら

分かれ道まで一緒に歩いている姿が映っていた。


「ふぅ~・・・ちょっと疲れたね~♪」

「ふふ♪そうですわね♪」

「でもさー。やっぱりあのサポートは気になるよね?」

「ええ、確かにそうですわね」

「んー・・・。そうだっ!日本に誰か探りに行かせよう!

 うちの神達で日本の神と仲がいい神に探りに行かせれば、

 きっと何か掴んできてくれるはずさっ♪」

「えっ?・・・は、はぁ・・・」


ミスティは我らが創造神が、重大な見落としをしている・・・

その事がミスティに曖昧な返事をさせたのだった。

それに気づかない、ノーブルの創造神。


「でさ~・・・うちの神達で、日本の神と仲がいい神って誰?」

「えっと・・・」

「ああ、そうだっ!ちゃんと手土産持って行かせてよ?

 しっかりと根回ししておかないとさ~、あとで面倒だからね♪」

「あー。はい。そう・・・ですわね」

「で・・・誰にするの?」


物凄いテンションで喋りだす創造神ラウル。

ラウルを止める事が出来ず、己の未熟さを痛感したミスティであった。


「あ、あのーラウル様?」

「ん?誰か決まった?」

「い、いえ・・・あのーですね」

「んー。じれったいなーミスティは!」


何かを決心したミスティは、正直に伝える事にした。


「日本の神達と仲が良い、又は・・・知り合いである。

 そういう神は、ただ一人居ります」

「おお~!素晴らしいじゃないかー!早速行ってもらおう!」

「行かせても・・・そ、その・・・宜しいのですか?」

「当たり前じゃないかー!こっちの世界に介入しているかも・・・

 それをはっきりさせる為にも、

 その神には意地でも頑張ってもらわないと困るんだからねー!」


息を深く吸い込み覚悟を決めたミスティは・・・

「では、僭越ながら申し上げます。

 その神とは・・・創造神ラウル様です」

「そっか~ 僕だったのかー・・・って、まじで?」


本気で忘れていたラウルにミスティの落胆の色は濃かった。


「そ、そっか・・・ぼ、僕だった・・・か。そう・・・僕ね。

 ああーそうか。そう言えば、僕しか地球に行ってなかったんだっけ?」

「は、はい」

「ふむ・・・なるほど。じゃーあれだ。

 この件はなかったって事で・・・うんうん、そうしよう♪

 さてっと~続きを見ようかな~♪ミスティ続きを見ようよー♪」


顔は引きつり、開いた口が塞がらないミスティだった。

「創造神って・・・必要なのかしら?」と、つぶやく時空神。


画面にかじりついて見ているラウルの姿を見て・・・


(こ、この創造神で、この世界は大丈夫なのかしら?

やはりここは・・・悠斗さんに頼らないといけませんわね)


っと、ノーブルの行く末を悠斗に委ねるミスティだった・・・。






ラウル ・・・ よーしっ!神界編突入だぁ!

ミスティ ・・・ ふふふ♪よほど嬉しいのですね?

ラウル ・・・ そりゃ~ね~♪ぷっぷくぷぅー♪

ミスティ ・・・ でもよく原作者様に書いて頂けましたね?

ラウル ・・・ まぁーねー。すっごく苦労したからね~

ミスティ ・・・ そんなにご苦労なされたのですか?

ラウル ・・・ 最初はね、原文を書く時のペンに細工したり・・・

ミスティ ・・・ はい?

ラウル ・・・ 家のドアに、神界編希望と、ペンキで書いたり・・・

ミスティ ・・・ 神がやっていい所業とは・・・orz

ラウル ・・・ バレなきゃこっちのもの・・・だからね♪


ってなことで、緋色火花でした。

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― 新着の感想 ―
[一言] ラウルってほんとにポンコツですねー。 でもまたミスティが出て来て嬉しかったです♥︎ そのうちお料理してるシーンなんかも見てみたいです♥︎ 悠斗に追加のお料理を差し入れしてあげて欲しいです…
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