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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
第三章・冥界編
398/408

289話 2人の願い

お疲れ様です。


湿度でヤバい緋色で御座います。


今回は前回の訓練編?

コメディ編?

そんな感じとなりますw



それでは、289話をお楽しみ下さい。

翌朝・・・。


悠斗達は再び闘技場内に集まっていた・・・。


昨日とは違い『堅狼族』のルチアーノとボレアスも居る中、

再びメンバーが振り分けられていた・・・。


昨日とは違い、悠斗と卑弥呼の戦いを見た面々は、

愚痴を漏らす事もなく、南雲に鍛えられ、

初参加となったルチアーノとボレアスも訓練に励んでいた・・・。


そして悠斗はと言うと・・・。


黒犬の鋭い眼光が光る中、

厳しい修練に臨んでいた・・・。


「いいか、悠斗よ・・・。

 昨日の戦いを見てお前の欠点は明白だった。

 お前・・・擬体の操作が甘過ぎるんだよ?

 だから急所をはずしてしまうんだ・・・」


そんな黒犬の声を聞きながら、

悠斗は今、四肢に黒犬の重力魔法がかけられており、

その重さに四苦八苦していたのだった・・・。


「そ、そんな事・・・い、言われてもさ・・・?

 って・・・お、重っ!?

 重力のおかげで・・・ま、まともに・・・」


文句を言いながらも悠斗は擬体操作に慣れる為、

黒犬のしごき・・・もとい、修練に精を出していた。


「だから何度も言っているだろっ!

 もっと擬体の構造を理解しろとっ!

 だから『鬼纏い』を使ってもいない卑弥呼の攻撃に苦戦するんだっ」


「そ、そう・・・い、言われても・・・さ・・・」


「文句を言う前にさっさと擬体の感覚を掴めっ!」


そう怒鳴る黒犬を見ていた者達は、

『うわ~』っと声を漏らしていたが、

黒犬の指導を受けていたスタークや虎恫は『ニヤニヤ』と笑みを見せていた。


「あれくらいどうって事ないメル。

 なぁ?トラちゃん・・・」


「ト、トラちゃんって呼ぶなっ!」


「メルメル~♪」


そう話していた2人に、南雲の鋭い眼光が光ると、

『・・・足りないようじゃの?』と冷めた視線が2人に突き刺さった。


「・・・ヤバいメル」


「お、俺まで巻き添えじゃないかっ!?」


「お主ら・・・あと100追加じゃっ!」


「うぐっ!」


「メ、メルーっ!?」


午前の訓練が終わり、それぞれがその場に座り込み、

訓練の激しさが身に染みていると・・・。


『ギィィィィっ!』と闘技場の小さな扉が開いた・・・。


するとその中から、イザナミを先頭に、

ジェミーとイリア・・・それからセルンが入って来た。


「ほほう・・・。

 深淵の者の対策として訓練しているとは聞いていたけど、

 既にみんなへばってんじゃんね~?」


そう軽口を言いながら歩みを進めるイザナミは、

辺りをキョロキョロするジェミーに声を掛けた。


「なぁ、ジェミー?

 お前も訓練に混ざったらいいんじゃね?

 だ~いぶ・・・弱っちくなっちゃった事だしね~?

 クククっ」


そう笑って見せたイザナミにジェミーのこめかみは『ピクリ』と反応した。


「はぁぁ~?今、なんつった・・・お前?」


「なになになにっ!?

 この距離で聞こえなかったんですか~?

 若返ったはずなのに~耳は年寄りのまま・・・なんだね~?

 ギァハハハっ!ウケんですけど~♪」


「きっ・・・きっさまぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」


そうじゃれ始めた2人に黒犬の怒号が響くと、

2人はすっかり大人しくなった・・・。


そんな2人を見ていたイリアとセルンは、

渋い顔をしながらもイザナミに声を掛けた。


「イザナミ様?あ、あの・・・例の件の事なんですが?」


そう口を開いたのはセルンだった。


昨夜遅くにイリアとセルンは2人で相談し、

それをイザナミに伝えると快く了承してもらっていたのだった。


そんな2人の決意を聞き了承したイザナミは、

小さいながらも『コクリ』と頷き、

黒犬の元へと歩みを進めた・・・。


「コホン・・・。

 黒犬・・・ちょっと良き?」


「ん?何か用でも?」


そう冷たく言われたイザナミだったが、

再び咳払いをすると訝し気な表情をする黒犬に口を開いた。


「・・・アタシは自分が分体だと分かっていての、

 ・・・頼みを聞いてもらえんかの?」


「・・・頼みだと?

 俺に何の頼みがあるんだ?」


イザナミは一瞬、後ろに控えるイリアとセルンの顔を思い出すと、

黒犬に対し申し出た・・・。


「実はな?この2人・・・。

 イリアとセルンの頼みを聞いてもらいたくての?」


黒犬はイザナミの後ろで控えている2人を見ると、

『・・・俺に頼みとは?』とそう言った。


すると意を決したイリアが口を開いた。


「あ、あのっ!黒犬様にお願いがございますっ!

 それは私とセルン・・・」


そうイリアが言い始めた時、

黒犬は『あぁ~』と2人の意図を読むと答えた。


「・・・お前達も訓練に参加したいのだろ?」


口角を上げ、したり顔の黒犬に、イリアは首を左右に振ると言った。


「私達はユウトとの模擬戦を許可していただけませんかっ!」


すると黒犬の予想とは違い『はぁ?』と声を漏らすと、

その視線を悠斗へと向けられた・・・。


その視線に気づいた悠斗は、未だ重力魔法が解かれていない中、

重い身体を引きずるように黒犬達の元へと行くと、

『・・・何?』と苦悶の表情を浮かべながら聞いた。


黒犬は悠斗に『あぁ、実はな?』と説明すると、

悠斗の視線はイリアとセルンへと向けられた。


『ゴクリ』と緊張するイリアの喉がなるも、

悠斗は2人に尋ねたのだった。


「・・・どうして俺との模擬戦を?」


悠斗の質問に2人は顏を見合わせると、

思い切って悠斗に告げた。


「・・・私達なりに迷宮で強くなったと思っているわ。

 だから・・・ユウトと手合わせをして、

 自分の今居る場所を確かめたいのっ!」


そう言ったセルンに頷いたイリアは続けた。


「ユウトの隣で戦える力が今の私達にあるのか、

 それを知りたいのっ!」


『だからっ!お願いしますっ!』


2人は同時に頭を下げながら頼むと、

悠斗の視線は黒犬へと向けられた・・・。


「・・・俺が決める事ではないだろ?

 それにこんな時だ・・・その願いは・・・」


そう黒犬が渋り『許可出来ない』と言おうとした瞬間・・・。


突然空から『ドーンっ!』と土煙りを巻き上げ、

この闘技場の地へと着地した者が声を挙げた。


「黒犬~?何、細かい事を気にしてんだよ~?

 折角お嬢ちゃん達が頼んでんだぜ?

 許可してやるのが漢ってもんじゃねーのかよ?」


「ひ、卑弥呼っ!?

 またお前かっ!?」


土煙りの中から姿を現した卑弥呼は、

『ヒーロー着地』を決めており、

顔を上げると『ニヤっ』と笑みを浮かべた。


そして立ち上がりながら悠斗に言った。


「・・・悠斗?

 勿論・・・2人の願い、受けてやるよな?」


意味ありげにそう言った卑弥呼に、

悠斗は口角を上げると『あぁ、勿論だ』とそう言った。


その瞬間・・・。


黒犬は『はぁぁ?』と声を挙げるも、

イリアとセルンの眼差しに何も言えなくなり、

腕を組み、溜息を盛大に吐きながら目を閉じると、

『わかったっ!好きにしろっ!』とそう言った。


卑弥呼は『フっ』と笑みを見せると悠斗が肩を竦めて見せた時、

イリアは悠斗と卑弥呼の交わるその視線に違和感を感じ口を開いた。


「あ、あの・・・ユウト?」


「ん?何?」


「き、昨日も少し気になったんだけど?」


そう言ったイリアはセルンを見ると、

頷きながら今度はセルンが口を開いた。


「2人の関係って何っ!?」


『・・・はぁ?』


その質問にこの場に居た者達が驚く中、

『ニヤニヤ』と笑みを浮かべながら卑弥呼は悠斗の隣に行くと、

その腕を絡め花魁衣装の妖艶さを見せ、

悠斗の腕に胸を押し付けながら言った・・・。


『・・・愛人ですぅ~♪』


そう卑弥呼がはにかみながら言った瞬間・・・。


『はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?』と・・・。


離れて休憩を取っていた南雲達にもその声は届いたようだった。


ヴァンやスターク達が『何だ?何だ?』と騒ぎ始める中、

黒犬は『お、お前らいつの間にっ!?』と本気で驚いているようだった。


「あっ、ああああ・・・あ、あい・・・あい・・・じん・・・・?

 ね、ねぇ・・・セ、セルン?

 あ、あああ・・・あい・・・じんって・・・

 ななな・・・なんだっけ?」


「あ。あい・・・じん・・・でしょ?

 も、もちろろろろん・・・しし知ってるわよ?」


「へ、へぇ~・・・ししし、知ってる・・・んだ」


卑弥呼の『愛人』と言う言葉に激しく動揺した2人は、

腰砕けになりながらそんな会話をしていた。


卑弥呼の爆弾発言で意識を失いそうになっている2人を見た悠斗は、

何の動揺も見せる事無く言った。


『・・・違うけど?』


『・・・えっ?』


「だーかーらー・・・卑弥呼とはそんな関係じゃないんだけど?」


「ほ、本当・・・に?」


「うん」


悠斗のその声にイリアとセルンの目に精気が戻り、

黒犬やイザナミ・・・そしてジェミーまでもが『ほっ』と安堵した。


「・・・って言うかさ?

 そもそも俺、結婚してないから愛人って可笑しいじゃんね?」


そう言った悠斗に周りは『あぁ~、確かに』と答えると、

悠斗は続けて口を開いた。


「それに今の俺ってば、擬体なんだけど?

 だからそういう事も出来ないだろ?」


『・・・そういう・・・事?』


悠斗の発言に隣で未だに腕を絡め胸を押し付けている卑弥呼は笑い、

それを見ていたイザナミとジェミーは興味津々といった様子・・・。


黒犬に至っては『お前な~?』と呆れた顔をしていたのだった。


するとイリアとセルンは悠斗に詰め寄りながら言った。


『そ、そそそ・・・そういう事って何っ!?

 ねぇっ!答えなさいよっ!

 そういう事って、一体どういう事なのよっ!』


「ちょ、ちょっと・・・2人共・・・お、落ち着けってっ!」


「落ち着け・・・?

 誰にいっているのかしら?

 素直に吐かないと・・・切り落とすわよ?」


「・・・ど、どの部位を・・・ですか?」


そう問い詰められた悠斗はだじたじとなり、

周りもその光景を見てはやし立てていた・・・。


すると黒犬が我慢の限界だとばかりに大声を張り上げた。


『貴様らぁぁぁっ!いい加減にしろぉぉぉぉっ!』


その黒犬の大声は、ここ・・・冥王の王宮にまで届いていた。


サンダラーは王宮内で仕事をしていた時、

どこからともなく黒犬の声を聞くと『何か言ったか?』と周りに聞き、

誰もが首を振ると『あっそ』と言って仕事を続けたのだった。



そして休憩も終わり、午後の訓練が終わると、

シャワー室を出て来た悠斗の前に壁にもたれかかる卑弥呼が居た。


「・・・どうした?こんな所で?」


そう不思議そうに尋ねた悠斗に卑弥呼は言った。


「・・・お前を待っていた。」


「・・・俺をまたなんで?」


「ミラーズはいつ呼べばいい?」


「・・・ミラーズ?」


『あぁ~』と卑弥呼のが告げた名を思い出した悠斗は、

『いつでもOKだけど?』と告げると、

卑弥呼の口角が上がった。


「・・・あのお嬢ちゃん達との模擬戦もある事だしな?」


「まぁ~ね。だけど問題ないよ」


「ほぉ~・・・余裕そうだな?」


「ん~・・・余裕って訳じゃないよ?

 あの2人の表情や体つきを見たらさ?

 迷宮がどれだけ過酷だったかは理解しているつもりだしね?」


悠斗の彼女達への思いを聞いた卑弥呼は口角を上げると呟いた。


『妬けるね~?』と呟くと、

悠斗からは『ん?何か言ったか?』と返って来た。


「いや、別に何んでもないさ・・・。

 ただ、悠斗・・・」


「ん?」


「あのお嬢ちゃん達・・・相当な腕のはずだよ?」


そう告げた卑弥呼に悠斗は笑みを浮かべながら返した。


「・・・だろうね?

 でも、俺は油断しない・・・」


そう言った悠斗の目は真剣そのものだった。


(こいつは本能であの2人の実力を見抜いた。

 って事は、悠斗には何の躊躇いもないと言う事・・・。

 こりゃ~楽しみが増えたってもんさね・・・)


そう心の中で笑みを浮かべた卑弥呼は、

悠斗に背中を見せると手をヒラヒラさせながら、

『またな~悠斗~♪』と言って帰って行ったのだった・・・。


悠斗はそんな卑弥呼の背中を見ながら、

『食えないヤツだな?』と笑みを浮かべると、

悠斗もまた宿舎へと戻って行くのだった・・・。



翌朝・・・。


闘技場に姿を現したサンダラーに、

黒犬は昨日の出来事を報告するとみんなと談笑している悠斗を見た。


「ったく・・・あいつはトラブルばかり起こすな?

 つーか、もう慣れ始めている自分が怖いぜ・・・」


そう愚痴を言ったのだが、サンダラーは笑みを浮かべていた。

そんなサンダラーを見た黒犬は『俺も同意だ・・・』と声を挙げると、

2人は顏を見合わせ『はははっ!』と苦笑混じりに笑っていた。


そして訓練が開始され、それぞれがそれぞれの場所へと散った時、


黒犬は『あっ』と声を挙げると、すぐさま顔を上空へと向け、

『あいつがまた来るんじゃ?』と警戒していた。


すると・・・。


『ガチャっ!』と闘技場の小さな扉からイザナミ達が入って来ると、

その後ろで卑弥呼が退屈そうに入って来た。


(あ、あいつ・・・自分の立場が?)


黒犬のこめかみは怒りで『ヒクヒク』していると、

その様子を見て『フフっ』と笑ったサンダラーが黒犬に声を掛けた。


「なぁ~黒犬よ?」


「ん、ん?な、何だ?」


「・・・卑弥呼の事はもういいんだよ」


「・・・もういい?何故だ?」


怪訝な表情を浮かべた黒犬にサンダラーは肩を竦めながら答えた。


「イザナミ・・・本体の方な?

 あいつに許可しろと言われてな~?」


半笑いでそう言ったサンダラーに黒犬は違和感を感じた。


「どういう事なのです?

 卑弥呼は大罪人・・・そんな許可をどうして?」


鋭い眼光を向けサンダラーに尋ねたが、

乾いた笑いをするだけで『まぁ、いいじゃねーか?』と、

そう答えるだけだった。


(・・・卑弥呼に何かあるのか?)


そう勘ぐるも、冥王がそういう以上、何も言えない・・・。

問いただしたい気持ちを堪えた黒犬は『わかった』と、

素っ気なく言うしかなかったのだった。


そしてそんな黒犬をサンダラーは横目で見ながら考えていた。


(イザナミの言う事が本当だとすれば、

 こいつら『四獣神』の事を疑う気持ちはわかる。

 まぁ、黒犬に至っては、そうではないと思えるのだがな?

 だが用心深いイザナミの事だ・・・。

 100%でなければ打ち明ける事もせんのだろうな?)


暫くして訓練に入った者達は、

南雲や黒犬に鍛えられ、息も絶え絶えとなり休憩を迎えた。


皆それぞれに昼食を取り疲れ切った身体を休ませている時、

昼食を取り終え、

その場で仰向けに寝そべる悠斗に近付く者が居た。


「・・・ん?卑弥呼、どうしたんだ?」


すると卑弥呼は意味有り気に笑みを浮かべると、

しゃがみ込み垂れ下がる髪を掻き上げながら微笑むと、

悠斗の耳元に顏を近付けながら囁いた。


「・・・訓練が終わったら連絡をする」


「あぁ・・・わかったけど、でも何で?」


「ん?」


「・・・念話で話せるじゃんね?」


悠斗が不思議そうにそう尋ねると、

卑弥呼の視線はとある方へと向き、

その者達に妖艶な笑みを見せながら言った。


「・・・だって、その方が楽しいじゃんね?」


「・・・はぁ?一体何を言って?」


卑弥呼がとある方へと視線を向けながらそう言うと、

悠斗は卑弥呼の視線を追った先に居たのは、

イリアとセルン・・・そしてジェミーの肩に乗る黒紅だった。


卑弥呼の視線の先を見た悠斗は『あちゃ~』と頭を押さえると、

そのまま真上を見上げ空を仰いでいた。


「ま~た・・・詰め寄られるじゃんか・・・」


そう文句を言った悠斗に卑弥呼は『じゃ~な』と言うと、

そのまま歩き始め、澄ました顔でイリアとセルンの真横を通り過ぎた。


そして優越感に浸りながらもこんな事を考えていた。


(このまま『愛人』だと言っていれば、

 公認指定される・・・説っ!

 説アルコアトルってヤツだな・・・クックックっ!)


そう考えながら卑弥呼は小さくガッツポーズをしたのだった。



翌日・・・。


冥王サンダラーの計らいでイリアとセルン・・・。

そして悠斗との模擬戦の日程が言い渡された。


イリアとは明日の午後から模擬戦・・・。

セルンとはその翌日・・・と決まった。


それを知らされたイリアとセルンは決意を新たに、

別会場にてイザナミとジェミーの訓練を受けていた。


「・・・勝つとは言わないけど、

 せめて一太刀くらいは・・・」


そう呟いたイリアの瞳は青き炎を滾らせていた。


そしてセルンはと言うと・・・。


(・・・ブラックエッジの能力でどこまでやれるか・・・ね?

 せめて上手く立ち回れるように・・・)


無言ながらも野心を燃やすセルンは、

かなり厳しい訓練をこなしていくのだった・・・。



そして・・・。


{・・・あっ、ミラーズか?}


そう念話を送った卑弥呼は続けた。


{あぁ、日程は決まったが・・・いけるか?}


そう言った卑弥呼にミラーズから返答はなく、

ただ泣き声混じりの声が返って来た・・・。


『っ!?』


「こ、小僧が・・・やられたっ!?」


余りの驚きに双眼を見開いた卑弥呼だったが、

その怒りを堪えながらも言った。


{・・・無事・・・なんだな?

 ・・・そうか、わかった}


そう言って念話を終了させた卑弥呼は、

窓ガラスに映る自分の姿を見て一言呟いた・・・。


「この役立たずがっ!」


そして翌日・・・。


いよいよ悠斗とイリアの模擬戦が開始されたのだった・・・。


ってな事で・・・。


今回のお話は~・・・伏線多いですw


種まきは本当に大切っ!



ってなことで、緋色火花でした。

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伏線か〜・・・楽しみにしてます♪
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