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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
第三章・冥界編
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288話 再会と申し出

お疲れ様です。


最近台風情報を見てその威力に驚く緋色で御座います。


最近、たまたまyoutubeで、

『ペンギンの赤ちゃん』って飼えるんだ?

と、感動しました・・・。


と、言う事で・・・。



それでは、288話をお楽しみ下さい。

冥界の王であるサンダラーの部下からの報告で、

『始まりの迷宮・100階層』をイザナミ一行が突破した・・・。

そんな報告を聞いたサンダラー達は急ぎ王宮へと向かった・・・。


王宮へ向かう間、

卑弥呼に念話が入り、悠斗が『何かあったのか?』と尋ねると、

『クククっ!』と笑いながらこう言った・・・。


「トラブル体質の面目躍如ってな?♪」


「な、何だよそれっ!」


「いいからいいから~♪」


そうニヤけながら向かい王宮へと到着した際、

門番から報告があった・・・。


「冥王様っ!既にイザナミ様御一行はご到着されており、

 只今、客室にてご休息を取られておりますっ!」


そう報告を受けたサンダラーは、すぐさま伝えた。


「わかった・・・。

 今すぐ『謁見の間』に来るよう伝えよっ!」


「はっ!かしこまりましたっ!」


冥王の指示に門番はすぐさま連絡を入れると、

サンダラーは一同について来るよう指示をした。


すると悠斗は『なぁ・・・』と声を挙げると、

悠斗の言葉に皆が固まった・・・。


「・・・謁見なんだよな?

 じゃ~俺には関係ないからさ~

 闘技場に戻って修練でもしてるからさ、

 終わったら教えてよ」


『・・・はぁ?』


サンダラーばかりか卑弥呼以外の者達は唖然とし、

悠斗の言葉に言葉を失うほど衝撃発言だった・・・。


すると南雲が慌てて声を挙げた。


「ゆ、悠斗っ!?お、お前、一体何を言っておるんじゃっ!?」


「い、いや・・・だから、その謁見があるんだろ?

 俺達に関係なく・・・ね?」


『・・・はぁ?』


『関係ない』と言い切った悠斗に再び呆れ返ると、

只一人・・・卑弥呼だけは大爆笑の渦に飲み込まれており、

四つん這いで地面に拳を打ち付けるほど爆笑していた。


そんな対比差に『ん?』と首を傾げる悠斗に南雲は説明した。


「ばっ!馬鹿者ーっ!?

 お、お前・・・イザナミ様じゃぞっ!?

 わかっておるのかっ!?」


「イザナミってあの・・・イザナミだろ?

 天照の母親で、海を掻き混ぜて日本を創ったって言う、

 あのイザナミだろ?」


そうイザナミについてざっくりと言った悠斗に、

南雲は『ざっくりし過ぎじゃろ?』と額を押さえていた。


悠斗のそんな姿を見ていたサンダラーは顏を引き攣らせると、

『お前さ~?』と口を開いて言った。


「イザナミ達が冥界のダンジョンを突破して来たんだぞ?

 100階層もあるダンジョンをだ・・・

 お前はそれを聞いても何とも思わないのか?」


サンダラーは怒りをぐっと堪えながらそう話すと、

悠斗は『ん~』と何かを考えながら言った。


「だってさ~?

 その冥界の・・・ダンジョン?迷宮?

 まぁ~、どっちでもいいけどさ?

 100階層って言われても全然ピンと来ないし、

 イザナミ=日本人だからと言う理由だけで、

 俺に参加しろってのは、それは違うんじゃない?」


そう言い切った悠斗にサンダラーは『あっ』と何かを思い出すと、

周囲を見ながら口を開いた。


「イザナミ達の状況を誰か悠斗に伝えたか?」


そう尋ねたサンダラーに誰もが首を振っていた。


「あぁ~・・・そう言う事な~?

 誰もユウトに伝えていなかったから・・・って事だな?」


「はぁぁ~っ」と盛大に溜息を着く中、

再び無関心な悠斗の来襲である・・・。


「ってな事で~・・・サンダラー?

 俺、闘技場に戻っていい?」


『はぁ?』


皆が悠斗の発言に苛々し始めた時、

隣で笑い転げていた卑弥呼が悠斗の肩に手を置くと口を開いた。


「何だよ~悠斗~?

 お前知らないのか?」


「何がだよ?」


「イザ子達一行ってな?

 お前の知り合いたちがお前を追いかけて来たんだぞ?

 そいつらに会わなくていいのか?」


そう言った卑弥呼に悠斗は『俺の知り合い?』と首を傾げると、

サンダラー『あぁ、そうだ』と睨みながら言った。


「・・・・その知り合いって誰だよ?」


そうサンダラー聞くとサンダラーは溜息を吐きながら答えた。


「全く・・・お前は・・・。

 まぁ、別にいいが・・・。

 お前の知り合いってのは・・・」


そう言ったサンダラーだったが、

考えた末・・・『誰だっけ?』と言い、皆が冥界の王に呆れていると、

突然冥王の王宮の正門前に『神界の門』が出現し開いた。


皆が警戒する中、

その中から悠斗の知り合いが居た・・・。


「天照っ!?月読っ!?

 こんな所に一体どうしてっ!?」


驚く悠斗にサンダラーは心の中で、

『こんな所って何だよ?』とジト目を向けていたが、

それに構わず口を開いたのは天照だった・・・。


天照と月読は一同にあたまを下げながら挨拶すると、

驚いている悠斗に口を開いた。


「悠斗殿・・・久しいの?」


「あ、あぁ・・・でも、どうしてここに?」


そう尋ねた悠斗に答えたのは月読だった。


「私共の母親であるイザナミの分体達が迷宮を突破したと聞き、

 事のついでに・・・と、申しては何ですが、

 直接出向こう・・・と、言う事になりまして」


月読の話に頷いた悠斗は天照に尋ねた。


「ところで天照?」


「何じゃ?」


「そのイザナミ一行の俺の知り合いって誰?」


『あぁ~』と天照が言うと、悠斗の問いに答えた。


「ほれ・・・あの巨乳のダークエルフと、

 今やガチガチの筋肉娘のエルフじゃよ?」


すると悠斗は腕を組み、

『巨乳のダークエルフとガチガチの筋肉娘のエルフ?』と、

やや上を見上げながら考えていた。


(巨乳のダークエルフはわかるけど、

 ガチガチの筋肉娘のエルフ~?

 1人は多分イリアだけど・・・もう1人のエルフって?)


難しそうな表情でそう考えていた時、

月読が溜息混じりに答えた。


『悠斗様・・・。

 イリアとセルンの事ですわ』


「ガ、ガチガチの筋肉娘ってセルンの事なのっ!?」


今日一番の大声で驚く悠斗に皆は呆れ、

サンダラーがもう限界だとばかりに声を荒げた。


「お前らっ!もういいだろっ!?

 とっとと中へ入るぞっ!

 それと・・・ユウトっ!」


「・・・な、何?」


「お前は別に来なくてもいいぞっ!」


「何でだよっ!」


そう言い放ったサンダラー達は正門を潜り抜け、

イザナミの分体達が待つ『謁見の間』へと急ぐのだった・・・。



~ 謁見の間 ~


『ギィィィっ!』と白と金で装飾された豪華な両開きの扉が開くと、

サンダラーを先頭に闘技場に居た面々が入って来た・・・。


すると既に『謁見の間』には、

イザナミ率いる者達が片膝を着いたまま待っていたのだった・・・。


その姿を見たサンダラーは『ユウトが絡むと碌な事にならん』と、

内心腹立たしくも思うが、冥界の地での功績を考えると、

そうやすやすと口に出す事も難しかったのだ。


その貢献とは・・・。

後に語られる・・・かも、しれない・・・。


サンダラーは真っ直ぐ王座に座ると、

悠斗達はイザナミ達よりも離れて見ている事になった。


「イザナミ殿・・・

 この度の『冥界の始まりのダンジョン100階層制覇』

 大変見事であったぞ?」


そう笑顔を向けながら言葉を掛けたサンダラーに、

イザナミは『はっ!何とか無事に・・・』と返答すると、

冥王の指示で皆が顏を上げた。


すると突然・・・。


『あっ!ご主人様だぁーっ!』と・・・。

甲高い声を挙げた主は今現在、その大き過ぎる身体を縮小し、

イザニミの肩の上に乗っていたのだった・・・。


『えっ?』と・・・。

声を挙げた悠斗にその声の主はイザナミの肩から飛び降り、

少しずつ身体を巨大化させ、適当な大きさになると、

悠斗の前で声を挙げた。


『御無沙汰しておりますっ!』


その声に悠斗は驚きつつも口を開いた。


「お、お前・・・黒紅かっ!?」


「イエスっ!マイマスターっ!」


「・・・マ、マイ・・・ますたー?

 お前、どこでそんな言葉を?」


黒紅の身体の形状から言って、『主殿や御館様』ならわかるが、

『マイマスター』は悠斗の想定になかったのだった。


だからその言葉に違和感を感じ、そう尋ねると、

黒紅は理屈はわからないが、その身体を『グニャリ』と器用に捻ると、

イザナミ達を見ながらこう言った・・・。


「あそこに居る『ひ弱そうな蜂』にそう言えと教わりましたっ!」


黒紅の言葉に悠斗はジト目を向けながら『へぇ~』と言うと、

ジェミーは全力で否定したのだった・・・。


「おいっ!貴様ーっ!?

 誰がチクっていいと言ったぁぁっ!?」


見た目は幼女ながらその物言いに『カチン』ときた悠斗は、

身体から鬼の気を溢れさせながら言った。


「うちの子に・・・何だって?」


「ヒッ!?」


「もう一度言う・・・うちの子に何か?」


すると悠斗の迫力に完全に飲み込まれたジェミーは、

『す、すみませんでしたぁぁっ!』と土下座謝罪すると、

イザナミが『喧嘩友達』と認めるジェミーへと辛辣な言葉を吐いた。


「・・・落ちたものよの?蜂の女王」


「クっ!お、おのれ・・・」


謁見の間での冥王との対面にも関らず、

気がつけば悠斗を中心にワイワイガヤガヤ・・・。


サンダラーは王座に座りながら項垂れると、

膝に肘を乗せ、頬杖を着きながらその光景を眺めていた。


(知ってた・・・俺、分かってたし・・・。

 悠斗がここに入った時点でなんとな~く予想着いていたし・・・。

 だからいいんだが・・・。

 俺だけ・・・のけ者か?)


と・・・。

少し違うベクトルで怒っていたのだった。


その後・・・。


とりあえずの謁見は終わり退出したところで、

視線を感じた悠斗は、振り返るとそこにはイリアとセルンが居た。


謁見の間では、はしゃぐ黒紅に飲まれて、

視線を合わせるも話す事は出来なかったが、

今はもうそういう雰囲気ではない・・・。


イリアとセルンに笑顔を向けながら歩み寄って来た悠斗は、

2人の前に立つと口を開いた。


「おめでとう・・・そしてお疲れ様でした。

 イリアとセルンの活躍が凄まじかったって、

 イザナミ様が言ってたよ?」


悠斗の労いの言葉にイリアとセルンは突然涙を流し始め、

悠斗に抱き着きながら号泣したのだった・・・。


その様子を微笑ましく見つめていた面々は、

悠斗達に気を遣うと立ち去り、

後に残った3人は係の人が呼びに来るまで、

その場に居たのだった・・・。



そしてその夜・・・。


夕食を食べ終え、皆で団らんした後・・・。


イリアとセルンと別れた悠斗は、

黒紅を肩に乗せながら宿舎へと向かっていた。


そして王宮内にある大きな池の前に差し掛かった時、

池にかかる橋の前に誰かが座って居るのを見つけた・・・。


(・・・誰だろ?)


悠斗はそう思いつつもそのまま歩いて行くと、

悠斗達の姿を見たその影はゆっくりと立ち上がりながら言った。


「悠斗?あのお嬢ちゃん達はもういいのか?」


ここ、冥界の地の夜にも当然・・・月が在る。

まぁ、理屈はわからないが・・・。

その月の光がその影を照らすと、その影の主は卑弥呼だった。


「何だ~卑弥呼か~?

 っていうか・・・こんな所でどうしたんだよ?」


「あ、あぁ・・・実はちょっとお前に用があってな?」


「・・・用?

 って~・・・まさか?」


『ん?』と・・・。

卑弥呼は悠斗に首を傾げるとジト目を向ける悠斗は言った。


「イザナミ様達が到着したと聞いて王宮に向っていた時、

 お前に念話が入っていたよね?」


「あ、あぁ・・・そう・・・だったな?」


「つまり・・・それと関係あるって事だよね?」


『ははっ!』と・・・。

悠斗の相変わらずの勘の良さに卑弥呼は驚きはしたが、

同時に呆れもした・・・。


だが、卑弥呼は『あぁ、その事だ・・・』と、

真っ直ぐに悠斗の目を見つめると、

悠斗の表情も真剣な顔付きへと変わった。


「・・・で?」


そう一言言った悠斗に卑弥呼は、

『話が早くて助かる』と答えると、その内容を口にしたのだった。


「私には大親友と呼べるヤツが2人いる・・・。

 1人はお前も会ったイザナミだ・・・。

 私の魂をこのまま消滅させるにはおしいと言って、

 肉体を与えてくれた恩人でも在る。

 そしてもう1人・・・」


そう言った卑弥呼の表情は少し冷たくも見えた・・・。


月明かりに照らされた卑弥呼はとても美しく、

この性格さえなければ・・・と、思うほどの美しさだった。


そんな卑弥呼のその表情に、悠斗は何故か背筋が伸びる思いでいると、

卑弥呼は真面目な口調で悠斗に内容を告げた。


「・・・ミラーズと言ってな?

 元・深淵の女王で、今はとある星に居るんだが・・・

 悠斗・・・」


「ん?」


「・・・お前、ミラーズと手合わせしてやってくれないか?」


「手合わせ?俺が?」


「あぁ・・・。

 ヤツは諸事情があって、鬼の気について調べる必要があるんだ。

 当然私も大親友の為に協力を惜しまないのだが、

 お前も知っての通り、私が扱えるのはあくまで『鬼道』だ。

 悠斗の純粋な鬼の気からすれば『マガイモノ』かもしれんが、

 今のミラ子にとっては、とても重要な事なんだ・・・。

 頼むっ!悠斗・・・。

 私の大親友の望みを叶えてやってくれっ!」


卑弥呼がそう言って珍しく、人に対して頭を下げた。


たが、悠斗の反応が悪いようで、

少しの間沈黙が続いた・・・。


卑弥呼は頭を下げたまま・・・。

『悠斗っ!望みを叶えてくれたら私は何でもするっ!』と言うと、

悠斗からは呆気ない返事がされた・・・。


「・・・ん?別にいいけど?」


「・・・へっ?」


あまりにも呆気なくそう言った悠斗に、

思わず顔を上げた卑弥呼は唖然とした・・・。


それは悠斗の瞳がいつの間にか緋色になっており、

それはつまり・・・戦う事への期待とも受け取れるからだった。


すると卑弥呼は肩を揺らしながら『クックックっ!』と笑うと、

心の中ではこう追っていた。


(あぁ、そうだよ・・・これが神野悠斗だよな~?

 バトルジャンキー・・・クックックっ!

 うちのバカ弟子とはここが違うんだよ、ここがさ~♪

 この男に怯えはねーんだ・・・。

 戦う事を誰よりも切望し己の道を歩む。

 クククっ!たまんね~な~?

 ってか・・・愛人とかって募集してねーかな?)


友の為に真面目に願い出た卑弥呼だったが、

そこはやはり卑弥呼である。

気が付けば己の欲望に忠実だった卑弥呼は口を開いた。


「その手合わせ・・・。

 いや、その戦いを私も見ていいか?」


するとそんな卑弥呼の願いに口を開いた。


「好きなだけ見ればいいんじゃん♪」


「はははっ・・・い、いや・・・流石悠斗だわ。

 お前の性格・・・いや、全て・・・好きだぜ?(本気)」


「はははっ!有難う・・・。

 そう言ってもらえると嬉しいよ」



その後・・・。


2人は硬い握手をすると悠斗は宿舎に向かう途中・・・。


「深淵の女王・・・?

 ん~?前に何処かで聞いたような?

 ・・・まぁ、いっか♪」


悠斗は『深淵の女王・ミラーズ』との戦いに胸を膨らませ、

宿舎へと急ぎ戻ったのだった・・・。



そして卑弥呼は言うと・・・。


突然大きな池の前に『神界の門』が現れ、

その中から出て来たのはイザナミだった・・・。


「色々とおっつー♪」


満面の笑みで出て来たイザナミに、

卑弥呼は『はぁ~』っと溜息を吐くと、

愛想悪く『はいはい、おつおつ』と返答した。


その淡白な返答にイザナミは哀し気な顔をして見せるも、

卑弥呼に『何用だ?』と問われ不貞腐れながら答えた。


「あっそ?別にいいけど~・・・

 ちょっとマブに色々と端折られてぴえんってなっているだけだし~」


不貞腐れながら言うも、卑弥呼は相変わらず『はいはい』というばかりで、

イザナミはいい加減飽きて来た・・・。


すると『はぁ~』っと溜息吐きながら口を開いた。


「・・・で?私の分体の様子はどうよ?」


「・・・様子も何も、分体の様子なら、

 お前にいちいちデータが入って来るだろうに、

 どうして私に聞くんだよ?」


「あーね・・・。

 まぁ~しーたかにそうなんだけど~・・・」


イザナミの様子に『ん?』と首を傾げた卑弥呼は尋ねた。


「・・・何かあるってのか?」


『あーね』と答えたイザナミは続けた。


「分体ちゃん・・・。

 ちょいちょい私に逆らうのさ?」


「・・・はぁ?分体が逆らう?

 何言ってんだよイザ子?」


「いやいや、まじまじまじだっつーのっ!

 こ~んな事・・・ファーストでばびるし~

 でぃ~んじゃらすで・・・まじ?って感じだっつーのっ!」


イザナミのその発言に暫く固まった末こう言った・・・。


「後半何を言っているのかさっぱりわからなかったぞ?」


「・・・・・」


言葉を失ったイザナミに卑弥呼は言った・・・。


「で?私に何用なのだ?」


そう尋ねると今度は真剣な眼差しを負けながら卑弥呼に近付くと、

耳の辺りで囁いた・・・。


『異形の者達が動き出していると絶が言っておったぞ?』


『っ!?』


流石にイザナミの言葉に驚いた卑弥呼は目を剥くと、

小声ながら『本当か?』と尋ねた。


『コクリ』と小さく頷いたイザナミは笑顔を向けると口を開いた。


「ヒミぞうの鬼の力がどれだけ通用するか楽しみじゃの?」


そう『ニヤ』けながら言ったイザナミだったが、

卑弥呼はその予想に反して押し黙ってしまった・・・。


『どした~?』と尋ねたイザナミに卑弥呼は言った。


「私の鬼道はもっと根本的な部分から見直しが必要なようだ」


そう答えた卑弥呼は不敵な笑みを浮かべると、

『まだ私にも未知なる領域があったようだ』と告げ、

野心丸出しで笑うのだった・・・。



ってな事で・・・。


今回のお話は・・・ドタバタでした><


これは完全に好き嫌いが別れる話かと思いますが、

最期まで読んでいただきありがとうございました。


これからも応援の程、宜しく御願い致しますっ!



ってなことで、緋色火花でした。

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― 新着の感想 ―
あれだけ大変な思いをしてここまで来たイリアとセルンとの再会が 案外スルッと終わったのが少し残念というか。。。 そういう意味ではドタバタでしたかね。。。 黒紅は相変わらず笑わせてくれましたが(^_^)
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