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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
第三章・冥界編
373/406

265話 限り在る時間

お疲れ様です。


社畜過ぎる緋色で御座います。


新しいプロジェクトもあり多忙を極めておりますが、

何とか書きあげる事が出来ましたっ!


てか・・・。

思っていたよりも忙しくなってしまい、

大変申し訳なく思っております。


それでは256話をお楽しみ下さい。

イザナミの号令によって駆け出した者達・・・。


だが、戸惑いを見せるイリアとセルンが遅れ急ぐ中、

先頭を駆けるイザナミとジェミーは念話で会話をしていた・・・。


{なぁ、イザナミよ・・・}


{・・・何じゃ?}


{お前・・・さっきタイムトライアルっつったけどよ・・・

 どうしてそんなに急ぐ必要がるんだ?}


ジェミーが駆けるイザナミの横顔を見ながらそう問うと、

一瞬視線を向けたイザナミは深刻そうに答えた。


{・・・あんたも知ってるっしょ?

 生者である以上、この冥界で生きる事は不可能ってさ?}


表情1つ変えずそう答えるイザナミに、

ジェミーはその視線を斜め上へと挙げながら『あぁ~』っと返答した。


{正直言うと・・・。

 この迷宮がこんな異常事態になってるなんて、

 だ~れも思わねーじゃんね?

 あやつらを鍛え成長を待って突破するはずがさ~・・・

 何がどうしてこーなったんだか・・・ふぅ~}


一定の速度で走りながらも深く溜息を吐くイドナミに、

ジェミーは『だな~』と言葉短く答えながら、

後方を駆けて来るイリア達に視線を向けると再び問いかけた。


{・・・で?

 あの子らの成長ってのはどうなんだ?}


そう問うジェミーにイザナミは少し顏を強張らせながらも、

再び溜息を吐きながら返答した。


{・・・全てが想定外}


{・・・想定外?}


{うぃうぃ・・・。

 通常の迷宮であればそれなりに成長し、

 此処をギリギリ突破出来る・・・。

 と、まぁ~それくらいの心持ちだったんだけどさ~。

 ところがどっこい・・・。

 想定外も想定外・・・。

 『灯』なんぞ会得したり『力』を混合したり・・・。

 と、まぁ~予想の真裏の成長をしちゃって、

 これから先、アタシにもどーなるか全然わっかんないっつーのっ!}


顏を顰めながら愚痴るように話すイザナミに、

ジェミーは『な、なるほどな~』と同じく顏を顰め、

その気苦労に同情した・・・。


そんな心中を吐露したイザナミの気持ちを察してか、

ジェミーは明るく引き攣らせた笑顔を見せながら話を続けた。


{・・・でもよ~?

 とりあえずこれで良かったんじゃねーのか?}


{・・・はぁ?何が良かったんじゃ?}


軽いノリでそう話すジェミーにイザナミはジト目を向けた。


その視線に『うっ』と言葉に詰まったジェミーは視線を逸らすと続けた。


{・・・い、いや~だってよ?

 『灯』が使えるって事は、この迷宮も楽勝になるだろうがよ?}


そう言ってのけるジェミーに、

イザナミは顏を『ヒクヒク』と引き攣らせ、

『この虚けがぁぁぁっ!』と念話で吠えた。


『キーン』とイザナミの怒声がジェミーの頭の中に響き渡り、

耳をつんざき軽く眩暈を起こした。


そしてクラクラする頭を軽く振りながらも、

『怒鳴る事ねーだろっ!』と返答すると、

イザナミが冷めきった声で返答した。


{生者が『灯』なんてーヤバい力を身に着けたら、

 今後どう身体や精神に影響するかわからんのだぞ?

 もしソレを使い続けた結果・・・。

 今ある身体や精神が異形と化すかもしれんのだぞ!}


{・・・・・}


そう険しい表情を見せるイザナミに、

ジェミーは言葉を失い沈黙してしまったのだった・・・。



その頃、後方で賑やかに騒ぐ者達は・・・。


「ちょ、ちょっと黒紅ーっ!待ちなさいよっ!」


「嫌ですよ~・・・。

 のろまさんなのが悪いんですよ~だ♪」


ドタドタと騒がしく走る・・・?

黒紅に対し怒りの形相で追いかけるイリアとセルンの姿があった。


黒紅の物言いに顏を引き攣らせるセルンは『チっ!』とした打ちすると、

イリアに声をかけた。


「・・・イリア、とりあえずムカつくから、

 『ブースト』を使って一気に追い抜くわよ」


「りょ、了解・・・」


セルンの迫力にイリアはたじろぎながらもそう返答すると、

お互いに頷きながら『ブーストっ!』と声を挙げ、

自らの身体に『バフ』をかけ速度を増した。


前方をドタバタしながら駆けて行く黒紅を一気に追い抜くと、

イリアとセルンは振り返りながら同時に声を張り上げた。


『このっ!のろまぁぁぁぁっ!』


一瞬にして追い抜かれた黒紅は、

『こ、このぉぉぉっ!』と声を張り上げるも、

その巨体故に速度が出ない己を呪っていた・・・。


だが・・・。


「・・・御二方。

 悠斗様の『門』で在る、この黒紅を侮らないで頂きたいっ!

 何も御二方だけが成長したのではないのですよぉぉぉぉっ!」


そう声を張り上げた黒紅の声に、

イリア達だけではなく、前方を走るイザナミ達も振り向いた・・・。


「・・・な、何じゃ?」


訝し気な表情を浮かべるイザナミを他所に、

黒紅は少しの間沈黙すると己の中に在る・・・

記憶・・・。

黒紅の主である悠斗の記憶を探った・・・。


そして『カっ!』と双眼が・・・。

一応建築物である為、双眼はないのだが、

そんな気配を醸し出すと呟いた・・・。


「こ、これだ・・・。

 今の私なら・・・出来るはず・・・です。

 何故なら・・・」


そう呟きながら、その巨体から『鬼の気』を発し、

黒紅の背景が軽く歪むのが見て取れた・・・。


「・・・高密度と言っても過言じゃないほどの『鬼の気』

 い、いつの間に黒紅たんは?」


イザナミの額に皺が寄り、

それを見たジェミーは心の中で『コレも想定外ってやつか』と呟き、

再びその視線を黒紅へと向けた。


「私は悠斗様の『門』なのですからぁぁぁっ!

 やってやりますともぉぉぉっ!」


そう吠えた黒紅の迫力に一同が『えっ!?』と首を傾げると、

再び黒紅が『うおぉぉぉぉぉっ!』と雄叫びを挙げながら吠えた。


『刮目して見よっ!この小さき者共よっ!

 へ~・・・・んしんっ!』


『っ!?』


一瞬『ピカっ!』と光ったかと思えば、

黒紅の足・・・?である部分が『ガシっ』と音を立て変形すると、

そこにはイリア達が見慣れぬモノが姿を現した。


「・・・な、何・・・アレ?」


イリアの声にセルンは首を傾げ『知らない』とアピールしていると、

続けざまに黒紅が吠えた。


『ローラー・・・ダッシュなりぃぃぃぃっっ!』


そう吠えた黒紅の声に反応するかのように、

『ガシャンっ!』と音を立てた瞬間、

黒紅が速度を上げ猛追してきたのだった・・・。


「ロ、ローラーダッシュっ!?」


「は、速いっ!?」


イリアとセルンが各々にそう驚きの声を挙げる中、

『ゴォォォっ!』と音を立てて凄まじい速度で迫って来た。


その光景に冷や汗を流すイザナミは、

苦々しい表情を浮かべながら引き攣った笑みを浮かべ、

『・・・も、もはや何も言うまいて』と呆れるしかなく、

黒紅の言葉尻を捕まえて、

『そ、それに『なり』って・・・?』と流れる冷や汗を増やした。


そして気が付くとイリア達に追い着いた黒紅は、

『へへ~ん♪』と得意げな声を出すと、

唖然とするイリア達を抜き去り、戦闘を走るイザナミ達に追い付いた。


「う、嘘でしょっ!?」


「わ、私達がいとも簡単に抜かれるだなんてっ!?」


2人が驚愕の声を発する中、

前方を走るイザナミ達に追い着いた黒紅は自慢げに声を挙げた。


「へへ~ん♪どうですかイザナミ様~♪

 私だってあの2人と同じように成長しているのですよ~♪」


「そ、そう・・・ね」


そう自慢気に話す黒紅にイザナミはぎこちなくそう返答すると、

その視線は共に並び走る黒紅の足元に視線を移した・・・。


「・・・く、黒紅たん?

 その足・・・?元から噴出している『赤いモノ』ってさ、

 ひょっとして『鬼の気』だったり・・・?」


イザナミの視線の先には、

高密度に圧縮され噴出している『赤い鬼の気』だったのだ。


その問いに黒紅はご機嫌なのか元気よく『はい♪』と答えると、

続け様にこう言ったのだった・・・。


「因みに・・・ですが~。

 このローラーやジェット・ノズルだけでなく~

 今の私は身体の『伸縮』も可能になりましたっ!」


『は、はぁぁぁっ!?』


そう言い放った黒紅の言葉に、

イザナミだけではなくジェミーまでも驚きの声を挙げた。


そしてその直後・・・。


『すとーーーっぷっ!すとーーーーぷっ!』と声を荒げ、

その声に皆が足を止めた。


そして一度深呼吸をして『ふぅ~』と息を深く吐き出すと、

頭をボリボリと掻きながら黒紅に向き直り暫くの沈黙があった。


ピリピリとした緊張感が漂う中、

イザナミは『念話』を使用しジエミーに声をかけた。


{な、なぁ、ジェミー・・・}


{な、なに?}


イザナミの声にジェミーが『ゴクリ』と喉を鳴らし、

妙な雰囲気に包まれる中、言葉を待った。


{・・・お前のあの『黄金の球』ってさ?

 何故に・・・建造物にも効くのさ?}


{そ、そんな事私に聞かれても・・・}


{だってアレってば冥界の『エリクサー』みたいなもんじゃんね?

 アタシの知る『エリクサー』ってのは、

 建造物なんぞに効果がないんだけど?

 あんたの『エリクサー』ってば一体どーなってのさ?}


{・・・・・}


恐ろしいほどの真顔でそう話すイザナミに、

ジェミーの喉は再び『ゴクリ』と鳴らした。


{・・・い、いや、正直建造物に使った事ないから、

 な、何とも言えないんだけど・・・。

 でも・・・建造物に効くなんて事・・・あ、ある訳ねーだろ?}


{うむ・・・}


イザナミはジェミーの返答に腕組みをし考え込むと、

『・・・やはりコレは』と言葉を続けた。


{黒紅たんの主である『悠斗殿』に原因がある・・・。

 と、言わざるを得ない・・・わね}


イザナミの呟きのような念話にジェミーは小首を傾げ、

その視線は黒紅へと向けられ、

『その名は何度か聞いたけど・・・誰?』と思うのが関の山だった。


するとイザナミは今呟いた事を黒紅に伝えると、

『なるほど~流石悠斗様♪』と何故か得意気だった。


そんな黒紅に溜息を漏らすイザナミは続けてこう言った。


「黒紅たん、よく聞きなよ・・・」


「は、はい」


「そ、そのローラーダッシュをその巨体で使うのは禁止」


「え、えっ!?ど、どうしてですかっ!?」


イザナミの言葉に慌てた様子でそう聞き返して来る黒紅に、

イザナミの表情は無表情へと変わった。


「・・・いくら『悠斗殿の門』とは言っても、

 その鬼の気は無尽蔵に湧き出るモノではないはず・・・。

 そしてその巨体で垂れ流される量も半端ではあるまい?」


「・・・た、確かにそうですが」


「いざ・・・と言う時にソレが使えなくなってしまっては、

 目も当てられない・・・」


そう言った後、イザナミはイリアとセルンへと向き直り、

『丁度良い機会じゃな』と言葉を続けた。


「良いか・・・よく聞け・・・。

 イリアとセルンが会得した『冥界の神力』はな、

 『人間界』で使用するとどうなるか知っておるか?」


イザナミの言葉に2人は無言で首を左右に振り、

再びその視線を向けられた黒紅もまたフルフルと身体を振った。


「・・・もしその力を『人間界』で使用すれば、

 大地には『不浄』・・・。

 つまり、穢れ作物も育たぬモノへとなってしまうのじゃ・・・」


『っ!?』


「短い時間なら兎も角・・・。

 その力を使い続けると、生き物も生きられぬ土地になってしまう。

 そしてソレは黒紅たん・・・。

 お前の『鬼の気』も・・・恐らく・・・な」


イザナミから伝わるその気迫に皆が言葉を失い、

その表情は険しいモノへと変わっていた。


「悠斗殿の力の使い方は異質なモノなのであろうな。

 『鬼の気』を使用したとしても大地の穢れはないと報告があったからの。

 何か異質なモノが作用しているかもしれぬが、

 今は正直なんとも言えん・・・

 だからお前達も同じなどとは努々忘れる出ないぞ?」


真剣な眼差しでそう言い終えたイザナミに、

皆が静かに頷いて見せたのだった・・・。



少しの間、各々が何かを噛み締めるように沈黙していると、

イザナミが黒紅に口を開いた。


「黒紅たん・・・。

 身体の『伸縮』以外に何が出来るようになったか教えてくれし」


先程までとは打って変わってそう口を開いたイザナミに、

黒紅は戸惑いを感じ唖然としてしまった。


「・・・黒紅たん?聞いてる~?

 他に何ができんのさ?」


笑みを浮かべ興味深そうに尋ねて来るイザナミに、

黒紅は慌てて『え、えっとですね・・・』と言葉を続けた。


「あ、新しく覚えた力は・・・。

 鬼の気を細く圧縮し正面の『鬼瓦』の鬼の目から、

 撃ち放つ事ができるようになりました。

 ですが今放てるのは1~2発が限界ですが・・・」


「・・・うむうむ、なるほどなるほど♪

 ってか・・・それって・・・さ・・・

 悠斗殿世界で言うところの・・・『レ、レーザー』だったり?」


顏を引き攣らせながらそう話すイザナミに、

皆が『レ、レーザー?』と首を傾げたがされを華麗にスルーした。


スルーするイザナミに『あはは』と黒紅が渇いた笑いをみせたが、

すぐにその問いに答えた。


「・・・はい。

 悠斗様の記憶にロボットモノの必殺技にこういったモノがあり、

 それを参考にしてアレンジしました」


「ア、アレンジって・・・」


黒紅の独特な発想に手を頭に当て苦悶するイザナミに、

ジェミーは申し訳無そうに割り込んで来た。


「は、話し中すまないんだが、

 イザナミよ・・・。

 今は急ぐんじゃなかったのか?」


そう言いながらジェミーの視線は茫然とするイリアとセルンを捉え、

意味有り気にそう言ったのだった・・・。


「そ、そう・・・じゃな。

 今はこんな所で時間を潰している暇はないの・・・」


『?』


イザナミの哀れむような視線に2人は違和感を感じ、

戸惑う表情を色濃く浮かべると眼力を強め口を開いた。


「イ、イザナミ様・・・。

 今のは一体どう言う意味でしょうか?」


「・・・私もイリアと同じです。

 私達に何かあるのなら・・・今、此処でおっしゃって下さい」


『・・・・・』


2人の問いにイザナミとジェミーは目を合わせ、

『はぁ~』って深く息を吐くと神妙な面持ちへと変え説明した。



少しの時間が経過し説明を終えたイザナミは、

『ふぅ』っと一息つくと俯き沈黙する2人の言葉を待った。


拳を強く握り小刻みだが肩を震わせて居るように見え、

2人の心中を察したイザナミとジェミーは複雑な表情を浮かべた。


(・・・仕方があるまい。

 今、こうしている時も、2人の命は削られているのじゃからな)


(・・・まぁ、私はこいつらと出会って間もないが、

 その心中は穏やかでいてられるはずもないからな)


イザナミとジェミーがそう考えていると、

2人はゆっくりと顔を上げイリアが口を開いた。


「・・・前にそれっぽい事を言われましたが、

 正直その時は、そんな深刻な問題とはわからず、

 ただユウトに会える・・・。

 そう単純に思っていましたが・・・」


そう思い詰めた表情でそう話すイリアに続き、

まるで申し合わせたかのようにセルンが声を発した。


「ですが・・・イザナミ様。

 私の命が今も削られ限り在る時間だったとしても、

 私達は決して後悔しておりません。

 それどころか・・・私達はイザナミ様に感謝しております」


「・・・感謝?」


訝し気な表情を見せたイザナミに、

2人は顏を見合わせると、先程とは打って変わって笑顔を見せた。


「はい♪イザナミ様が提案して頂かなければ、

 今も私達はウジウジと人間界で悶々としていた事でしょう」


「ですから・・・感謝しているのです」


そう言った2人は満面の笑みを浮かべ、

イザナミに対し深々と頭を下げ、感謝の意を示して見せたのだった。


『お、お前ら・・・ぐすっ』と目に涙を浮かべ、

2人の心からの感謝を受け取ったイザナミはクルリと背を向けると、

少し怒ったような口調でこう言った・・・。


「フ、フンっ!べ、別に・・・か、感謝とかいらんしっ!

 ア、アタ・・・アタシはただ・・・

 ふ、2人の意思を組んだけっしょっ!

 だ、だから・・あ、頭なんて下げんなしっ!」


そう強がるイザナミに頭を下げる2人は涙を1つ地面に落としつつ、

満面の笑みを浮かべ、それを見ていたジェミーも照れ臭そうにしていた。


だが1人だけ・・・空気の読めない者が居た・・・。


そう、黒紅だ・・・。


この雰囲気の中、何事もなすかったかのように声を発した。


「あの~・・・皆さん?

 こんな事していていいんですか~?

 早くしないと・・・この2人・・・

 死んじゃいますよ~♪

 あはははは♪」


無邪気な空気を爆発させながらそう言った黒紅に、

一瞬にして怒りを覚えた者達は無言の圧をかけるも、

それが無駄だったと改めて認識する一同だった・・・。


そして黒紅対し向き直ったイザナミが、

意味有り気にポツリと呟いた。


「・・・お前、まじ・・・そういうとこな?」


「・・・はい?」


「・・・悠斗殿の『門』なだけ・・・あるわ~」


命一杯皮肉めいて言ったつもりだったイザナミだったが、

黒紅の反応は『いや~♪それほどでも~♪』と無邪気な返答だった。


(暖簾に腕押し・・・じゃな・・・ふぅ)


項垂れるイザナミは諦め踵を返すと、

この空気を振り払うように声を挙げた。


「・・・皆の者・・・もう無駄な時間はないと思えっ!

 これより最速でこの迷宮を脱出するっ!」


『・・・了解っ!』


「・・・参りますともぉぉぉぉぉっ!」


こうして皆は急ぎ駆け出すのだった・・・。


(・・・悠斗殿。この『門』は何とかならんのかぁぁぁっ!)


心の中でそう絶叫するも、悠斗に届くはずもなく、

ただ・・・虚しくなるのだった・・・。





ってな事で・・・。

今回はコメディ・パートになりました。


今回緋色が思っていたよりも時間が取れず、

6月末にアップという形になりました。


ん~・・・次回も7月末・・・くらいになるのかな~?

と、そうふうに思っておりますが、

なるべく早く・・・アップできるように頑張りたいと思います。


そして次回は『悠斗パート』になる予定です。


楽しみにしていただければ幸いです。



ってなことで、緋色火花でした。

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― 新着の感想 ―
黒紅ちゃんかわいい♥︎ 最高です(^_^) イザナミが1番マトモに見えてしまいますね(笑)
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