243話・蜂の巣
お疲れ様です。
先週から忙し過ぎてヤバイ・・・><
追加で受けた依頼の納期がぁぁぁぁっ!
・・・そんな日々を送っている緋色で御座います。
さて、今回はいよいよ『ボス部屋』ですね~。
色々ときな臭い感じですが、
楽しく読んで頂けたらと思います。
また感想や登録なども宜しくお願い致します。
それでは、243話をお楽しみ下さい。
此処は50階層の『ボス部屋』の前・・・。
イザナミ達は広く大きなホールの中で、
回復する為、休憩を取っていた・・・。
一通り話を終えた後、
イザナミは『飯にすっか~♪』と声を挙げると、
いつものようにマジックボックスから大量の料理を取り出した・・・。
「あの~、イザナミ様?」
「・・・ん?」
イリアがそう話しかけると小首を傾げたイザナミの動きが止まった。
「いつも思っていたんですけど・・・。
この大量の料理って、まさか・・・?」
心当たりでもあるのだろう・・・。
イリアが手渡される料理を見ながら尋ねると、
イザナミは『お?』と少し笑みを見せていた・・・。
「うぃうぃ・・・。
イリアっちのご察しの通り、この料理は・・・
あんたがよ~く知ってる『爆乳の女神』の料理だよん♪」
『ば、爆乳の・・・女神?』
「・・・あは・・・はは」
セルンと黒紅が首を傾げる中、
その『ネーミング』で察しがついたイリアは乾いた笑いを見せていた。
そしてポツリと口を開いた。
「・・・時空神・ミスティ様ですよね?」
「ピンポン、ピンポーン♪
正解~♪」
「あははは・・・」
そんな会話をしていた2人に、セルンは尋ねて来た・・・。
「もしかして・・・。
今までイザナミ様が出して来た料理って、
ミスティ様の・・・て、手作り・・・だったりするのかな?」
「そうよん♪
あの『爆乳神』って昔から世話焼きでさ~♪
悠斗の料理を作っているって聞いていたから、
ダメもとで頼んだら・・・私にも作ってくれるって言うじゃない?
だから頼んじゃったのよさ~♪えへっ♪」
そう可愛く舌を『ペロっ』と出しながら言ったイザナミに、
皆が内心『なんて迷惑な・・・』と思っていたとか・・・。
それから暫くの間、
皆が食事を楽しんでいると、黒紅が何もしゃべらなくなった・・・。
「・・・黒紅たん?どったの?」
そうイザナミが声をかけたのにも関わらず、
黒紅は微動だにせず、何かをじっと見つめているようだった・・・。
「・・・黒紅?」
皆が食事の手を止め黒紅の様子を伺っていると、
突然黒紅がポツリと呟いた・・・。
{・・・あれって~・・・ハチ?}
『・・・ハチ?』
黒紅が意識を向ける場所を皆が目で追うが、
何かが居るような気配はなく、
ただそこにはこのホールの空間だけがあった・・・。
イリアとセルンはお互いを見ながら首を傾げていたが、
イザナミは何か違和感のようなモノを感じ、
その長い髪を掻き上げながら耳を露出させ澄ました・・・。
「・・・ん?」
一瞬イザナミの耳に何かが聞こえると、
眉間に皺を寄せたイザナミは、
『聴覚拡大と聴力集中』のスキルを使用した。
『・・・ブーン』
「・・・ん?何?」
イザナミはその音に訝しい表情を浮かべながら、
更に集中力が増すと、その耳を掠めた音の正体がわかった。
「・・・蜂?何故にこげな所に・・・蜂なんよ?」
イリアとセルンはイザナミの聞き慣れない言語に戸惑ったが、
言わんとしている事はわかり小声で口を開いた。
「イザナミ様?蜂が・・・いるのですか?」
「・・・うぃうぃ。居るね~・・・。
何故かはわかんないけど、確かにこの音は蜂っしょ?」
「どうしてこんなダンジョンに蜂が?」
「どうし・・・てって・・・」
イリアとセルンが再び顔を見合わせそう言うと、
イザナミは『まさか・・・よね?』と顔を引き攣らせ始めた。
その意味がわからない2人が無言ながら首を傾げていたが、
ただならぬイザナミの雰囲気に険しい表情を見せていた・・・。
少しの間・・・。
イザナミと黒紅の無言が続いた後、
取り残された2人に説明し始めた・・・。
「あのさ~・・・2人共。
1階層の『ボス部屋』でさ~、スケルトンに出会ったじゃん?」
『・・・はい』
「あん時にも言ったけどさ~・・・
本来ならあの1階層に居たあの『スケルトン』は、
この50階層に居た魔物なんよ・・・。
だから普通に考えるとこの階層の『ボス部屋』は、
不在なはずなんだけど・・・」
そう説明したイザナミは一段と険しい表情へと変わると、
突然奥歯を『ギチっ!』と鳴らした。
「・・・まさかとは思ってたけど、
ってか、この階層に居ていい魔物じゃないっての・・・」
何かを確信したイザナミは『はぁぁ~』っと、
大きな溜息を吐いたのだった・・・。
『・・・イザナミ様?』
そうイリアとセルンが声を掛けた時だった・・・。
『ブーン・・・ブブゥーン』
『っ!?』
突然2人の耳に入ったその音に、
素早く振り返るとそこには・・・数匹の『蜂』が滞空していた。
『蜂っ!?』
『ブブゥーン』
「・・・お、大きい」
「・・・こんな大きな蜂って見た事が」
イリアとセルンがそう声を挙げ驚いていると、
イザナミは『でしょうね?』とそう言った。
その声に2人はイザナミに視線を向けると、
滞空する『蜂』に睨みを利かせながら答えていった。
「あんた達、ノーブルに居る『蜂』は、
基本色が『赤と黒』っしょ?
でもこの『蜂』はアタシが居た星の昆虫で、
基本色はうちの星での警戒色の『黄色と黒』なんよ」
『・・・黄色と黒』
「・・・うぃ。
しかも・・・。その中でもでかくてヤバい蜂・・・。
『オオスズメバチ』って種類の大型の肉食蜂。
だけどさ~このスズメバチ・・・。
アタシが居る星のスズメバチよりも・・・でかい・・・」
「イザナミ様が知る蜂よりも大きいのですか?」
「うぃうぃ・・・。
アタシが知る『オオスズメバチ』ってのはさ、
体長が確かおよそ7.6cmくらいが平均だけど、
こ、こいつはどう見ても・・・10cm以上も・・・」
「そ、そんなにっ!?
でもそんな大きいようには?」
イリアとセルンがそう驚きの声を挙げたが、
イザナミは鋭い視線を向けながら2人の声に返答した。
「こいつら・・・認識阻害を使ってっし・・・」
『に、認識阻害っ!?』
『うぃ・・・ご丁寧に隠密と認識阻害のダブル・・・
アタシがスキルを使用しないと分からないほどのレベル・・・
ったく~・・・やってくれっし・・・』
「そ、そんな・・・」
イザナミ達を対空しながら見ていた『蜂』は、
視線を向けるイザナミに何か『信号』のような・・・。
規則性がある『羽音』を送り始めた。
(・・・え?コレって~・・・)
『蜂』が送る『信号』に気付くと、
イザナミは『はぁ~』っと大きく項垂れた。
そして眉間に皺をより一層強く寄せたイザナミのその心中は、
決して穏やかなモノではなかった・・・。
(ちょ、ちょっと待ってよ・・・。
こ、この『信号』って、も、もしかして・・・
アイツがこの『ボス部屋』に?
いやいやいや、冗談でもやめてほしいですけど?)
そう考えていると、対空している1匹の蜂が後退して行くと、
その蜂はやがて壁の隙間の中へと入って行った・・・。
{・・・イザナミ様、あの蜂が・・・}
「ふぅ~・・・やっぱコレはもう・・・。
あぁ~・・・もう面倒臭せーし・・・」
項垂れながらそう言葉を漏らしたイザナミに、
イリアとセルンは険しい表情を見せた。
「イザナミ様?」
心配そうにそう声を掛けて来たイリアに、
イザナミは手伸ばし制すると、状況を説明した。
「あんた達・・・。
これからこの『ボス部屋』に入るんだけど、
そこで待っているのは、すばり・・・『蜂の女王』よ」
『蜂の女王?』
「うぃうぃ、蜂の女王・・・。
つまり『女王蜂』」
『ボス部屋』に居るのが『女王蜂』と知り、
イリアもセルンも険しい表情を見せていた。
『それに・・・』っと、
イザナミは面倒臭そうに肩を竦めながら、
話をこう続けた・・・。
「そいつさ~・・・多分アタシの知り合いなんよね」
「・・・知り合い?」
「うぃうぃ・・・。
元々そいつとはとある冥界の森の中で知り合ったんだけど、
根は悪いヤツじゃないんだわ」
そう話すイザナミにセルンは『でも・・・』と話し始めた。
「でも此処に居るって事は、
つまりそれって私達の『敵』って事なのでは?」
「あーねー・・・。
多分『敵』って認識でいいとは思うんだけどさ~?
でも・・・ちょーっと引っかかんのよね」
「では、どうすれば?」
険しい表情を見せたままセルンがそう言うと、
イザナミは『ふぅ』っと軽く溜息を吐いてから答えた。
「とりま中に入ったらさ~、
まずはアタシに話す機会をくんない?」
『・・・・・』
「まぁ、あんた達の言いたい事はわかっけど、
まずはアタシとあいつが話してからって事でお願いしたい訳よ。
それにさ~・・・」
そう言葉を続けたその瞬間・・・。
イザナミの表情が険しいモノへと変わり、
『んー』と何かを考え込んでいた。
その様子に何も言い出せなくなった2人は、
次の言葉を待つ事にした・・・。
少しの間イザナミの次の言葉を待っていると、
『最悪、アタシも・・・』と覚悟のようなモノを呟いた。
「・・・うっしっ!とりま行きますか~♪」
腹と水分・・・。
そして体力と気力を回復させたイザナミ達は、
50階層に在る『ボス部屋』へと入って行くのだった・・・。
『ギィィィィィ』
大きな両開きの扉を開け中へと入ると、
その『ボス部屋』には無数の『蜂』が飛び交っており、
空間には対空する『蜂達』で黒く染まっていた・・・。
それを見たイリアとセルンは言葉を失い、
黒紅は『うわぁ~』と驚きの声を挙げていた。
そんな中、イザナミは小声で『ですよね~?』と、
乾いた笑みを見せていると、
一際『ブブゥンっ!』と大きな『羽音』が聞こえた。
無数の『蜂達』が道を開けるように、
黒く染まっていた『ボス部屋』の空間が開け、
その一番奥にこの大きな『羽音』を響かせる『女王蜂』が居た。
その『女王蜂』は大きな羽音を響かせながら、
こちらへと向かって来ると、
イザナミ達に対し『ニタァ~』と怪しげな笑みを見せた。
『やれやれ』と言わんばかりにイザナミは肩を竦め、
首をゆっくりと振りながら『女王蜂』に対し話しかけていった。
「うぃ~すっ!お久じゃ~ん♪ジェミー♪
元気してた~?」
「うぃーすっ!イザナミ~♪
もち元気してんよ♪」
そうにこやかに会話をしていたイザナミと、
『ジェミー』と呼ばれた『女王蜂』の会話に、
イリアとセルンは『戦闘は避けられるかも』と、
安堵息を漏らした・・・。
だが、黒紅はそうではなかった。
イリアとセルンの気持ちなど露知らず、
不吉な事を言い始めた。
{御二人とも・・・。
絶対に気を緩めないで下さいね?}
「えっ?どうしてよ?」
そう尋ねるイリアに黒紅は真剣な声で返答した。
{・・・気付きませんか?
周りを対空している蜂達の羽音が大きくなった事を?}
そんな真剣な黒紅の声に、
イリアとセルンが首を傾げて見せると、
『あぁ~、お二人は気付かないですよね?』とそう言った。
黒紅のそんな物言いにイリアが『はぁ?』と訝しげな声を挙げると、
悪びれる素振りも見せず、淡々と話していった・・・。
{先程、イザナミ様がおっしゃっていたように、
あの蜂達は『ダブルスキル』を使用しているようです}
『ダ、ダブルスキルってっ!?
こ、これ・・・全部っ!?』
そう驚いた声を挙げた2人だったが、
セルンはその視線を対空する蜂達へと向けると、
『鑑定』を使用した。
『バリンっ!』
「チっ!」
そう舌打ちしたセルンにイリアは小声で話しかけた。
「ダ、ダメだったの?」
「えぇ、私の鑑定がいとも簡単に弾かれたわ」
「・・・・・」
セルンの言葉に眉を寄せたイリアは、
黒紅を見るとそのまま声をかけた。
「・・・黒紅、さっきもそうだったけど、
どうして貴女は気付く事が出来たの?」
そう疑問を口にしたイリア同様、
セルンもまたその疑問に対し真剣な眼差しを向けて来た。
『此処からは念話でお願いします』と、
黒紅からそう進言された2人は無言で頷いて見せた。
{・・・そうですね。
どうして私が気づいたかって事ですが、
私は『門』です}
その返答にイリアもセルンも首を傾げると、
黒紅は続けて話していった。
{私は『門』です・・・。
『神の門』と言うのは本来、話したりはしません。
それは神自身も私達『門』が話す事など知る御方も少ないでしょう。
それに知っていたとしても、
私達『門』は神の許しがない限り、何もしません。
勿論発言も同じです。
例えそれが契約した神自身の『命』に関わる事があってもです。
ですが私の主様は、ご存じの通り『カミノ・ユウト様』です。
破天荒な御方が私の主・・・ともなれば、
私もその主様同様・・・と、言う理由です」
そう長々と話した黒紅は、
視線を落とすかのように少し、その身を屈めると、
続けてこう話していった。
{私はユウト様の『門』であり、
『破滅の門』です。
破滅の門の特性の1つに、あらゆる世界の言語が理解出来る。
そんな稀有な特性があるのです。
ですからあの蜂達の『羽音』に交じって、
会話が少し聞き取れたのです}
{す、すごっ}
黒紅の話にセルンは素直に驚きの声を挙げ、
イリアはただ口をパクパクさせて驚いていたのだった。
そう説明した黒紅を2人は尊敬の念を以って見つめていたが、
黒紅は『話はまた後で・・・』と言われ、
イザナミとジェミーと呼ばれた女王蜂の会話を見守る事にした。
イザナミと蜂の女王であるジェミーは、
笑顔を浮かべながらも言い知れぬ緊張感の中に居た・・・。
固唾を飲み見守る黒紅達を他所に、
突然会話か再開した・・・。
「ところでさ~、ジェミー?」
「・・・何さ?」
「あんた何でこんな辛気臭いダンジョンの・・・。
しかも『ボス部屋』に居んのさ?」
そう尋ねるイザナミにジェミーは満面の笑みを浮かべ答えた。
「ん?そりゃ~あんた・・・。
『祭り』があるって言われたら、参加するに決まってるっしょ?」
「・・・祭り?
なになになに~?その祭りってば?」
「ふっふーん♪」
イザナミの声に満面の笑みを見せたジェミーは、
マジックボックスから『三又の槍』を取り出し、
対空しながらそのまま頭上でくるりと『三又の槍』を回した。
「・・・イザナミ率いる人族と、
うちら、『蜂族』と戦えるって言うもんだからさ~♪」
そう答えたジェミーにイザナミは『はぁ~』っと溜息を吐いた。
「・・・何故に溜息なのさ?」
あからさまに不思議がるジェミーに、
イザナミは顔を顰めながら頭を押さえていた。
「あんたね~?
何もこんなジメっとした場所で戦わなくてもよくない?
やるならもっとちゃんとした場所でした方が、
胸熱展開請け合いっしょ?」
そう面倒臭そうに言ったイザナミに、
ジェミー『えぇぇぇぇ~』と、落胆の声を挙げがっかりしていた。
「がっかりしてるとか意味わからんし・・・。
それにまぁ~誰にそそのかされたか、
だいたいの検討はついてんだけど?」
呆れながらもそう言ったイザナミに、
ジェミーは『ぷぅ~』っと頬を膨らませた。
「だってさ~・・・。
前に戦った時、私ってば負けたじゃんね?」
「・・・あーね」
「そして次、またやろうっ!なんつってさ~
私と約束したじゃんね?
でもさ、でもさ~・・・。
あんたはいつまで経っても来ない訳じゃん?
いい加減私も痺れを切らしたってーのっ!
そんな時にさ~?
なんか怪しげな『商人風の人族っぽい女』がやって来てさ~
私の悩みを打ち明けたら、
『そないに戦いたいんやったら、
うちがそのお人の場所知ってるさかい、
そこで戦ったら宜しいやんか?』って言われてさ~?
私があんたと戦えるって目を輝かせていたら、
『うちがすぐ手配するよって、
あんたさんは50階層のボス部屋で待っといたらええわ♪』って、
そう言うから・・・そしたら、待つしかないっしょ?」
そう長々と話したジェミーに、
イザナミは再び『はぁぁぁ~』っと深いため息を吐いて見せた。
「・・・何故に溜息?」
「いやいや・・・あんたさ~?
何、いいように利用させちゃってんの?」
「はぁ?利用?私が?」
「うぃうぃ・・・。
アタシは友として・・・こんなに情けない事はねーし、
また、あんたの馬鹿さ加減に呆れて溜息しかでんし・・・」
「うぅぅ・・・。それはあまりにひどくね?」
「ひどくねーしっ!」
ジェミーに対し呆れたと、そんな物言いをしたイザナミは、
心の中で『やっぱあの女か~』と愚痴をこぼしていた。
そんな時だっ・・・。
イザナミの物言いに拗ねていたジェミーだったが、
突然『グガガガガガ』と身体を痙攣させながら奇声を発した。
その奇声にイザナミ達が驚いたのは勿論の事、
仲間である蜂達も驚きジェミーから大きく距離を取っていた。
「・・・お、おい・・・ちょっ、ジェミー?」
『グガガガガガガっ!』
心配し手を伸ばすイザナミだったが、
内心『これってあの京都弁の女の仕業じゃ?』と考えていると、
再び『念話』が流れて来た・・・、。
そしてその声を聞いたイザナミは、
あからさまに苛立ち怒りの声を挙げた・・・。
「また貴様かぁぁぁぁぁぁっ!?
いい加減にしろしっ!」
{嫌やわ~♪イザナミはん?
そないに怒りはったら、その美貌が台無しになってしまいますえ?}
「うっさいわねーっ!
あんたこそっ!一体私達に何の用があんのさっ!?
いい加減姿を見せろしっ!
アタシが直々にぶっ飛ばしてやんよっ!」
怒りを露わにしたイザナミに、
様子を見ていたイリアとセルン・・・そして黒紅までもが震えていた。
「アタシのダチに何をしたのさっ!?
答えろしっ!」
そう吠えたイザナミだったが、
その念話の主は『あはははは♪』と嘲笑った。
{クスクスクスクスクスクス♪
ほんま嫌やわ~♪
そないに剝きにならんでも宜しいのに~♪
こんなんただの余興や~言うて、
前にもそうお伝えしたやおまへんか~?
うちがどないな事をしようと、
あんたさんには関係あらへん事やさかい、
気にせんといたって~な♪
そないな事やさかい、安生宜しくしといたって~♪
ほな、さいなら♪}
「ゴラァァァァァァっ!逃げんなしぃーっ!
その顔見せろしっ!」
そう怒鳴るイサナミに再び念話の主の声は帰って来なかった・・・。
「チっ!うっっっっざっ!」
そう怒声を発したイザナミだったが、
すぐさまその鋭い視線を奇声を挙げるジェミーへと移した。
そして怒りの形相のまま呻くように呟いた。
『待ってろし、ジェミー・・・
ダチのあんたをぜってぇぇーっ!見捨てんしっ!』
そう言ったイザナミは拳を強く握り、
自ら戦いに参戦する事を決めたのだった・・・
ってな事で・・・。
今回のお話はいかがだったでしょうか?
楽しく読んで頂けたのなら嬉しく思いますが、
今回も『活動報告』の方に、
簡単ではありますが『ジェミー』のプロフなんかも載せております。
勿論、画像も載せてありますので、
見て頂けたら・・・と思います。
それから最近AIの方も上達してきたので、
キャラ達のリニューアルもしていきたいと思います。
その時はまた『活動報告』に載せていきたいと思いますので、
楽しみにして頂けたらと思います。
ってなことで、緋色火花でした。




