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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
第三章・冥界編
341/404

239話・受け継ぐ者

お疲れ様です。


急に寒くなりましたが、

体調には気を付けて下さい?


緋色は寒いのはまだ大丈夫なので、

これくらいなら問題ないですw


暑いのは無理なのですが・・・^^;


さて・・・。

今回のお話は悠斗と愉快な仲間達のお話となっておりますw


個人的には、虎恫とスタークの会話が好きですw


それと・・・。

今回『活動報告』にアップしたのは⦅スターク』です。

気に入ってもらえると嬉しく思います。


あっ・・・。

スタークの身長を修正するのを忘れてた><

すぐに直します。


・・・修正しましたw



それでは、239話をお楽しみ下さい。

ヴァンとの戦いからおよそ1ヶ月後・・・。


此処『闘技場』では、

悠斗を含めヴァン、虎恫、スタークが南雲の指導の下、

『修練』に明け暮れていた・・・。


『タッタッタッ・・・』


ヴァン、虎恫、スタークの3人は、

『闘技場』の外周を走りながら話し合っていた・・・。


「あれから1ヶ月・・・。

 『体術』について学んではみたものの、

 こんなに奥深いとはな~?」


やや遠い目をしながらそう話し始めたヴァンに、

虎恫やスタークも『だな』と肯定していた・・・。


すると少し苦笑い浮かべた虎恫が、

突然『俺、苦手なんだよな・・・』と口を開いた。


その声に『?』を浮かべた2人に、

虎恫は苦手な事について口を開いていった・・・。


「い、いや、ほら・・・俺って身体硬いだろ?

 柔軟性に欠けるって事で、『股割り』ってのを、

 お前達より長い時間やっているのだが、

 どうにもアレが辛くてな~?」


よほど辛いのだろう・・・。

そう話す虎恫の目には薄っすらと涙が滲んでいた・・・。


するとスタークはそんな虎恫に対し、

容赦なく言葉を浴びせて行った・・・。


「それは仕方がないメル・・・。

 この中で一番弱いのはお前メル。

 それに『股割り』は『体術』において絶対メル。

 それが出来ないお前が悪いメル・・・

 迫力あるのは顏だ・けっ!メルっ!」


「か、顏・・・だけっ!?がくっ」


落ち込む虎恫に容赦ない言葉を浴びせるスタークに、

ヴァンは『こいつ容赦ねーな?』と虎恫に同情した。


『やれやれ』と思いつつもヴァンは、

この後に訪れる『体術稽古』に顔を引き攣らせていた。


(・・・まぁ、ユウトのおかげってのも少し腹立たしいが、

 俺はこの『体術』を学んだ事によって更に・・・強くなれた。

 それでもまぁ~ユウトの足元にも及ばないのだが、

 いつの日か必ず俺の『体術』であいつの顔面に・・・クックックッ)


現状、今のヴァンにとって悠斗の存在は目の上の『たんこぶ』であり、

神力を使用しない『修練』では、まだ1度も勝った事がなかった。


そんな現実に顏を顰めるヴァンであったが、

ここ最近・・・。

南雲との『個人レッスン』で神力の使い方を学び、

更に強くなったと核心出来ていた・・・。


(つ、次こそはあいつの顔面にっ!)


そう考え走りながらも右拳に力が入ると、

何かを感じ取ったスタークが『俺も同じメル・・・』と口を開いた。


「なっ!?お、お前・・・」


ヴァンは何かを気取られそんな声を挙げると、

スタークは『ニヤり』と何かを含んだ笑顔を見せて来た・・・。


「メルメルメルゥ~♪

 今の俺は南雲との『個人レッスン』で、

 か・な・り・・・強くなったメル・・・。

 今はヴァン・・・お前よりも俺の方が強いメル♪」


挑発するかのように笑みを浮かべながらヴァンを見上げると、

一瞬・・・スタークの白い体毛が赤く染まった・・・。


そして再び『ニヤっ』と笑みを見せたスタークに、

ヴァンは『こ、こいつ・・・』と冷や汗を滲ませた。


(こ、こいつの言ってる事はハッタリじゃない・・・。

 い、いつの間に・・・?

 南雲との『個人レッスン』で何をやってんだよっ!?)


そう思いつつもスタークの一瞬の力の解放に驚いたヴァンは、

『お前には負けんっ!』と声を発すると、

走る速度を上げ1人でとっとと行ってしまったのだった・・・。


遠ざかるヴァンの背中を見ていた虎恫の傍で、

スタークが『メルっ!この弱者がっ!』と、

何故か偉ぶりながら、走り去るヴァンを追いかけて行った。


「・・・あいつ、たまに高飛車になるよな~?

 一体何目線なんだ?」


首を傾げながら走る虎恫は、

そんな2人に構う事無く、己のペースを守り走って行くのだった。



~ 闘技場内 ~


ヴァン達が『闘技場の外周』を走る中、

悠斗と南雲はストレッチを済ませ一息ついていた・・・。


ベンチに座り飲み物を流し込む悠斗の姿を見ながら、

南雲は何かを考え込んで居た・・・。


(・・・あの異能の事はさて置いて、

 正直こ奴の強さには脱帽じゃ・・・。

 それも『鬼』の強さあっての事なのじゃろうが、

 『体術』といい『剣術』といい、

 そのセンスは儂が思っていた以上に優れておる)


悠斗を見つめながら無意識に手を握り締めた南雲は、

『・・・こ奴にならば』そう呟くと、

ベンチから立ち上がり再び身体を動かし始めた悠斗に、

声をかけたのだった・・・。


「悠斗や、ちょっといいかの?」


「・・・ん?」


そう返答した後、

振り向いた悠斗は不思議そうに首を傾げた。


「・・・じぃーちゃん?」


よほど南雲が険しい表情をしていたのだろう。

悠斗はそれを察し自らもまた険しい表情へと変えた。


『うむ・・・』と声を挙げた南雲は、

悠斗に話を切り出していった・・・。


「・・・悠斗や、お前に『伝授』したい事があるんじゃ」


「・・・伝授?」


「うむ、この1ヶ月の間、

 儂はお前の『体術や剣術』を見てきたが、

 『神野流』の技はほぼ問題なく使えておる」


そんな祖父である南雲に対し、

悠斗は『まぁ~それなりにはね』と謙遜して見せると、

南雲は『そこでじゃ・・・』とベンチから立ち上がりながら続けた。


そして悠斗に向き直りながら、

厳しい目を向けた南雲は静かに告げた。


「悠斗や・・・。

 お前に『伝授』させたいモノとはの・・・。

 『口伝(こうでん)』でのみ・・・伝えられる技・・・。

 『陰流』と言う『古武術』を『伝授』しようと思うんじゃ」


南雲の言葉に悠斗は『はぁ?』と素っ気なくそう言葉を漏らすも、

その内心は動揺しているようで、

『ちょ、ちょっと何言ってるかわかんない』と言っていた。


そんな悠斗に『落ち着くのじゃ』と、

やや呆れ声を挙げた南雲は、静かに話し始めた・・・。


「『陰流』とは先も話した通り『口伝』のみ伝えられる。

 因みに・・・じゃがの?

 お前の父である『半蔵』には『伝授』しておらん。

 その理由は・・・わかるかの?」


突然南雲からそう問われた悠斗は、

無言で首を左右に振って見せると『ふぅ~』っと、

深く溜息を1つ吐いて見せた・・・。


「『半蔵』・・・あやつにその『才』はなかったのじゃ。

 我が息子ながら、あやつはを『陰流』受け継ぐだけの力も、

 技術も・・・そしてその『器』もない」


そう静かに言ってのけた南雲はどこか、

悲し気な目をしていたのが印象的だった・・・。


そんな事を感じていた悠斗は、

『じゃ~、親父には?』と南雲にそう尋ねると、

小さく『コクリ』と頷き話を続けていった・・・。


「勿論、あやつには『伝授』しておらぬよ。

 そもそもあやつには『陰流』の存在すら話してはおらん」


そう話しながら南雲は突然その表情を変え、

『孫』の悠斗ですら見た事もないその表情に、

『ゴクリ』と息を飲んだ。


怒りの形相を見せた南雲は、

呻くように『あやつは・・・半蔵は・・・』と、

まるで『親の仇』でもあるかのように声を漏らしながら、

その重くなった口をまるでこじ開けるかのように、

声に出したのだった・・・。


「あやつの・・・せ、せいで・・・

 『あずさ』・・・は・・・」


怨み尽くすようにドス黒い声で南雲がそう言った瞬間、

その様子とその『名』に慌てた悠斗が叫び声を挙げた。


「じ、じぃーちゃんっ!?」


「っ!?」


悠斗の叫ぶ声に南雲は我に返ると、

声を挙げた『孫』に対し『す、すまん』と謝罪した・・・。


「じぃーちゃん、一体どうしたんだよっ!?」


「す、すまん・・・悠斗や。

 つ、つい・・・の?」


再び申し訳なさそうに謝罪した南雲に、

悠斗は『別にいいけどさ?』とそう言った・・・。



少しの間、沈黙が続いた後、

『コホン』と1つ咳払いした南雲は改めて口を開いていった。


「は、話が少し逸れてしまったが・・・。

 悠斗や?その『陰流』を学び習得に命を賭ける気はあるかの?」


真剣な眼差しを向け、そう尋ねてくる南雲に、

悠斗は『あのおっさんとやり合えるのなら』と、

笑みを浮かべその問いに答えたのだった・・・。


『あのおっさん・・・』

南雲の問いに悠斗の頭の中には、

この『冥界』に来る事になった、

その『原因』である男の事を思い出すと、

自然に笑みを浮かべそう返答したのだった・・・。


『?』と少し小首を傾げた南雲だったが、

悠斗の決意を受け止めると『よかろう』と笑みを浮かべた。



暫くするとランニングを終えたヴァン達が戻って来ると、

南雲は3人に今後に事について話していった・・・。


一通り話し終えた南雲は3人の反応を待ち、

それぞれの顔を見ていた・・・。


「・・・なるほどな。

 思うとろがない訳じゃないが・・・

 あんたがそう言うのであれば、俺に拒否権はない」


肩を竦めながらそう言い始めたヴァンは、

ベンチに座る悠斗を見ると『フっ』と笑みを浮かべた。


「俺の弱点とも言うべき『体術』の大切さを、

 俺はユウトに教えられたからな?

 だから更にあいつが強くなるのなら、俺はその先を行ってやる。

 少なくとも・・・今後について俺の事は気にするな」


真剣な眼差しを向け南雲にそう言うと、

ヴァンは視線を悠斗に向け拳を突き出して見せたのだった。


そんなヴァンの意思の表れに、

悠斗もまた立ち上がりながら拳を突き出すと、

互いに不敵な笑みを見せ合っていた・・・。


そしてヴァンは悠斗にこう告げた・・・。


「貴様は必ずこの手で倒す・・・。

 首洗って待ってろよ?」


「あぁ、いつも綺麗にしておくよ♪」


『・・・・・』


ヴァンの意思表示の声に悠斗がそう真顔で答えるも、

周りの反応は冷ややかなモノだった・・・。


みんなの反応に悠斗は1人首を傾げる中、

虎恫とスタークがヒソヒソと話し始めた・・・。


「あ、あいつの空気の読めなさは異常メル。

 真剣に向き合っているヴァンが惨めメル・・・」


「あ、あぁ・・・。

 いくら何でもヴァンのヤツが可哀そうだ・・・。

 わざとではないみたいだが、

 ユウトのヤツはもう少し常識と言うモノをだな?」


「・・・もう手遅れメル」


「・・・だな」


虎恫の肩の上に乗っていたスタークとそう話していると、

目の前に居たヴァンが『チっ!』と舌打ちした後、

南雲に一礼すると背中を向け立ち去って行った・・・。


その背中を見ながら悠斗は口角を上げると、

踵を返し走り始めたのだった・・・。



そんな悠斗を眺めていた南雲は、

虎恫とスタークに声を掛けた・・・。


「お前さん達はどうするんじゃ?」


そう問いかけて来た南雲に、

虎恫とスタークは互いに目を合わせ笑みを浮かべた・・・。


「俺はこいつと一緒に修練するメル・・・」


そう答えるスタークに虎恫もまた小さく頷い見せ、

何を思ったのか言葉をこう続けた・・・。


「こいつは図体ばかりでかくて、

 ちっっっっとも成長しないメル・・・。

 だからこの『木偶の坊』をこの俺様が鍛えるメル♪」


満面の笑みを浮かべそう答えるスタークに、

虎恫は引き攣った笑みを浮かべて居た・・・。


(こ、こいつ・・・。

 い、一体何目線なのだ?

 ユウトの事を言えないだろうが?)


そう思うも虎恫は引き攣ったままの表情で、

南雲を見ると『・・・そうらしいです』と溜息混じりにそう言った。


「そ、そうか・・・。

 お前達の気持ちは分かったが、

 ヴァンと違ってお前達は儂から見れば少々・・・の?」


そう不安げに言った南雲に首を傾げた虎恫とスタークに、

『うむ』と何やら考え込むと更に話をこう続けた・・・。


「もし良ければ・・・なんじゃが?

 ある御方にお前達の面倒見てもらおうかと思っての?」


『ある御方?』


そう2人が顏を見合わせながら首を捻っていると、

南雲はとある人物に『念話』を送った・・・。


「・・・儂じゃが、例の話を引き受けてもらってもいいかの?」


そう声に出し2人を見ながらそう言うと、

『頼みますじゃ』とそう言って『念話』を終了した。


「・・・うむ、了承してもらえたからの。

 お前達はその御方に・・・」


首を傾げる虎恫とスタークにそう話し始めた時だった・・・。

突然空間に螺旋状の渦が現れると、

その『時空洞の黒い穴』の中から、皆が知る人物が現れた。


そしてこの『闘技場の地』に降り立ちながら、

その人物は豪快な笑みを浮かべながら口を開いた・・・。


「よぉ~この有象無象共♪」


この地に降り立ったその人物に、

虎恫とスタークは驚きの形相に変わった。


「く、黒犬・・・様っ!?」


「黒犬様メルっ!?」


2人は慌てて片膝を着き頭を垂れると、

それに気を良くした黒犬は『ガハハっ!』と豪快に笑った。


「やっぱりお前達だったか~?

 ガハハっ!南雲の言った通りになったの~?」


そう笑う黒犬の声に南雲は歩みながら苦笑しつつも口を開いた。


「こやつらはヴァンと違って、

 己の壁を自力で乗り越える事なんぞ出来んじゃろ?

 そもそも『素質』だけでここまで来たんじゃろうから、

 まぁ~、その術も知らぬのじゃろうがの?」


「3本角の鬼と戦闘民族の怒れる羊・・・。

 なるほどな?確かにそう言われればそうかもしれんな?」


頭を垂れる虎恫とスタークを見下ろしながらそう言うと、

黒犬は南雲に向き直り、こう話を続けた・・・。


「俺様の好きにしていいんだな?」


何かしらの意味を含みながらそう言った黒犬に、

南雲頷きながら『無茶な事はせんでくれよ?』とそう言った。


「まぁ~何が無茶で何がそうではないかはわからんが、

 こいつらの状況を見極めながら決めるとしよう♪」


どこか楽し気にそう言った黒犬は、

南雲が『やれやれ』と呟く声を構う事もなく口を開いた。


「ってな事でよ・・・。

 貴様ら・・・俺の『スパルタ』・・・

 コホン、『修練』を受けるか?」


そう告げた黒犬に2人はやや顔を上げて見ながら、

『念話』で相談し合っていた・・・。


{・・・い、今『スパルタ』って言ったメルっ!?}


{あ、あぁ・・・。た、確かにそう言ったな?}


{と、虎ちゃん・・・どうするメル?}


{と、虎ちゃんっ!?

 い、今、俺の事を『虎ちゃん』と言ったかっ!?}


{そんな細かい事、今はどうでもいいメルっ!

 く、黒犬様に俺達は面倒見てもらうメルかっ!?}


{こ、細かくないだろっ!?

 お、お前と言うヤツは・・・だんだんユウトに似て来たな?

 やはり『飼い主』に似るってのは本当なんだな?}


{どうしてユウトが俺の『飼い主』なんだメルっ!?

 あいつと一緒にしないで欲しいメルっ!}


{いやいや、お前も充分空気を読めていないからな?}


{・・・虎公(とらこう)の分際でっ!}


『念話』でそう言い争う中、

片眉を『ピクリ』とさせる黒犬が不機嫌そうに口を開いた。


「貴様らぁぁぁぁっ!

 何をさっきからごちゃごちゃ言ってやがるっ!」


『うぐっ!』


『メルっ!?』


『念話』で会話していた事がバレた2人は、

恫喝する黒犬の荒げた声にその身体が跳ねた・・・。


そして『ギロリ』と睨んだ黒犬はこう言った・・・。


「・・・で?どうするよ?

 俺は別にいいんだぜ~?

 面倒な事が避けられるんだからな~?」


やや面倒臭そうにそう言いながらも、

黒犬は2人に対し『威圧』を放っていた。


{な、なんて凄まじい威圧メルかっ!?}


{うぐっ・・・こ、これじゃ~、断る事も・・・}


『念話』でそう言っていた時だった・・・。

再び黒犬から『どうするんだって聞いてんだろうがぁぁっ!』っと、

地震でも起きたかと勘違いするほど、

2人の身体が揺れたのだった・・・。


そして咄嗟に2人は声を挙げた・・・。


『よ、宜しく御願い致しますっ! メルっ!』


『ぐぅの音』も言わせず、反射的にそう答えると、

黒犬はご満悦そう『ガハハハっ!』と大声で笑った。


{・・・し、しまったメルゥゥゥっ!?

 は、反射的に思わず言ってしまったメルゥゥゥっ!}


{お、俺も思わず・・・くっ・・・

 なんて事だ・・・これから俺達は・・・}


懲りない2人がそう『念話』で会話していると、

黒犬は『行くぞ』と言いながら茫然とする2人の首根っこを掴み、

虎恫とスタークを引きずって歩き始めた・・・。


「じゃ~な?南雲・・・。

 以前から言っていたモノをしっかりと『孫殿』に伝えてやれ」


「はい、黒犬様・・・。

 この南雲、このような場を与えて頂き、

 誠に感謝しております」


「・・・ガハハハっ!じゃ~な♪」


振り返り笑みを見せながらそう言うと、

黒犬は虎恫とスタークはズルズルと引きずられ、

『闘技場』を後にしたのだった・・・。


その間、そんな2人から南雲に対し悲痛な叫びが上がった。


「な、南雲殿ーっ!

 お、お助けをーっ!」


「メルーっ!メルメルメルゥゥゥっ!」


「・・・・・」


引きずられて行く2人を見ながら、

南雲は両手を合わせ2人に対し『生きてまた会おう』と、

そう心中で呟いたのだった・・・。


するとランニングを終えた悠斗が戻り、

南雲の隣で引きずられる2人を見ながらこう言った・・・。


『・・・あいつら、楽しそうだな~?』


「・・・どこがじゃっ!」


空気の読めない悠斗の声に思わずそう言うも、

『ん?』と小首を傾げる『孫殿』に南雲は深く溜息を吐いたのだった。



それから少しの時間が流れと、

『闘技場』の中心で南雲と悠斗は向かい合っていた・・・。


「さて、悠斗や・・・。

 お前に『陰流』を授けるとしよう。

 『受け継ぐ者』としてその命・・・賭けてみせいっ!」


「・・・あぁ、あいつとやり合えるのなら、

 俺は何だってやってやるっ!」


「いい度胸じゃっ!

 見事習得して見せいっ!」


「・・・おうっ!」


「それでは今から・・・

 『陰流の習得』に入るっ!」


真顔でそう言った南雲に悠斗も同じく真顔で返答すると、

『陰流』を『伝授』すべく『修練』が始まったのだった・・・。




ってな事で・・・。

今回のお話は如何だったでしょうか?


黒犬に鍛えられる虎恫とスタークがどうなるのか、

とても楽しみですw

それと『陰流』・・・。

どうなるのでしょうね~?


それと今回、新しい試みとして・・・。

『Ⅹ』に『アマルテア』の動画をアップしました。


とても短い動画ではありますが、

緋色が初めて作った動画なので、宜しければ感想など宜しくお願いします。


今年もあと2週間くらいですが、

寒さに負けず頑張りましょうっ!


あと、登録や感想など頂けたらと思います。



ってなことで、緋色火花でした。

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― 新着の感想 ―
[一言] スタークの容赦の無さは笑えますね。 見た目が可愛くなければ最悪(笑) 多分虎恫が1番普通なのに周りが異常で気の毒w この後の悠斗の修行、楽しみにしています♪ 動画拝見しました♥︎ ほん…
感想一覧
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