239話・受け継ぐ者
お疲れ様です。
急に寒くなりましたが、
体調には気を付けて下さい?
緋色は寒いのはまだ大丈夫なので、
これくらいなら問題ないですw
暑いのは無理なのですが・・・^^;
さて・・・。
今回のお話は悠斗と愉快な仲間達のお話となっておりますw
個人的には、虎恫とスタークの会話が好きですw
それと・・・。
今回『活動報告』にアップしたのは⦅スターク』です。
気に入ってもらえると嬉しく思います。
あっ・・・。
スタークの身長を修正するのを忘れてた><
すぐに直します。
・・・修正しましたw
それでは、239話をお楽しみ下さい。
ヴァンとの戦いからおよそ1ヶ月後・・・。
此処『闘技場』では、
悠斗を含めヴァン、虎恫、スタークが南雲の指導の下、
『修練』に明け暮れていた・・・。
『タッタッタッ・・・』
ヴァン、虎恫、スタークの3人は、
『闘技場』の外周を走りながら話し合っていた・・・。
「あれから1ヶ月・・・。
『体術』について学んではみたものの、
こんなに奥深いとはな~?」
やや遠い目をしながらそう話し始めたヴァンに、
虎恫やスタークも『だな』と肯定していた・・・。
すると少し苦笑い浮かべた虎恫が、
突然『俺、苦手なんだよな・・・』と口を開いた。
その声に『?』を浮かべた2人に、
虎恫は苦手な事について口を開いていった・・・。
「い、いや、ほら・・・俺って身体硬いだろ?
柔軟性に欠けるって事で、『股割り』ってのを、
お前達より長い時間やっているのだが、
どうにもアレが辛くてな~?」
よほど辛いのだろう・・・。
そう話す虎恫の目には薄っすらと涙が滲んでいた・・・。
するとスタークはそんな虎恫に対し、
容赦なく言葉を浴びせて行った・・・。
「それは仕方がないメル・・・。
この中で一番弱いのはお前メル。
それに『股割り』は『体術』において絶対メル。
それが出来ないお前が悪いメル・・・
迫力あるのは顏だ・けっ!メルっ!」
「か、顏・・・だけっ!?がくっ」
落ち込む虎恫に容赦ない言葉を浴びせるスタークに、
ヴァンは『こいつ容赦ねーな?』と虎恫に同情した。
『やれやれ』と思いつつもヴァンは、
この後に訪れる『体術稽古』に顔を引き攣らせていた。
(・・・まぁ、ユウトのおかげってのも少し腹立たしいが、
俺はこの『体術』を学んだ事によって更に・・・強くなれた。
それでもまぁ~ユウトの足元にも及ばないのだが、
いつの日か必ず俺の『体術』であいつの顔面に・・・クックックッ)
現状、今のヴァンにとって悠斗の存在は目の上の『たんこぶ』であり、
神力を使用しない『修練』では、まだ1度も勝った事がなかった。
そんな現実に顏を顰めるヴァンであったが、
ここ最近・・・。
南雲との『個人レッスン』で神力の使い方を学び、
更に強くなったと核心出来ていた・・・。
(つ、次こそはあいつの顔面にっ!)
そう考え走りながらも右拳に力が入ると、
何かを感じ取ったスタークが『俺も同じメル・・・』と口を開いた。
「なっ!?お、お前・・・」
ヴァンは何かを気取られそんな声を挙げると、
スタークは『ニヤり』と何かを含んだ笑顔を見せて来た・・・。
「メルメルメルゥ~♪
今の俺は南雲との『個人レッスン』で、
か・な・り・・・強くなったメル・・・。
今はヴァン・・・お前よりも俺の方が強いメル♪」
挑発するかのように笑みを浮かべながらヴァンを見上げると、
一瞬・・・スタークの白い体毛が赤く染まった・・・。
そして再び『ニヤっ』と笑みを見せたスタークに、
ヴァンは『こ、こいつ・・・』と冷や汗を滲ませた。
(こ、こいつの言ってる事はハッタリじゃない・・・。
い、いつの間に・・・?
南雲との『個人レッスン』で何をやってんだよっ!?)
そう思いつつもスタークの一瞬の力の解放に驚いたヴァンは、
『お前には負けんっ!』と声を発すると、
走る速度を上げ1人でとっとと行ってしまったのだった・・・。
遠ざかるヴァンの背中を見ていた虎恫の傍で、
スタークが『メルっ!この弱者がっ!』と、
何故か偉ぶりながら、走り去るヴァンを追いかけて行った。
「・・・あいつ、たまに高飛車になるよな~?
一体何目線なんだ?」
首を傾げながら走る虎恫は、
そんな2人に構う事無く、己のペースを守り走って行くのだった。
~ 闘技場内 ~
ヴァン達が『闘技場の外周』を走る中、
悠斗と南雲はストレッチを済ませ一息ついていた・・・。
ベンチに座り飲み物を流し込む悠斗の姿を見ながら、
南雲は何かを考え込んで居た・・・。
(・・・あの異能の事はさて置いて、
正直こ奴の強さには脱帽じゃ・・・。
それも『鬼』の強さあっての事なのじゃろうが、
『体術』といい『剣術』といい、
そのセンスは儂が思っていた以上に優れておる)
悠斗を見つめながら無意識に手を握り締めた南雲は、
『・・・こ奴にならば』そう呟くと、
ベンチから立ち上がり再び身体を動かし始めた悠斗に、
声をかけたのだった・・・。
「悠斗や、ちょっといいかの?」
「・・・ん?」
そう返答した後、
振り向いた悠斗は不思議そうに首を傾げた。
「・・・じぃーちゃん?」
よほど南雲が険しい表情をしていたのだろう。
悠斗はそれを察し自らもまた険しい表情へと変えた。
『うむ・・・』と声を挙げた南雲は、
悠斗に話を切り出していった・・・。
「・・・悠斗や、お前に『伝授』したい事があるんじゃ」
「・・・伝授?」
「うむ、この1ヶ月の間、
儂はお前の『体術や剣術』を見てきたが、
『神野流』の技はほぼ問題なく使えておる」
そんな祖父である南雲に対し、
悠斗は『まぁ~それなりにはね』と謙遜して見せると、
南雲は『そこでじゃ・・・』とベンチから立ち上がりながら続けた。
そして悠斗に向き直りながら、
厳しい目を向けた南雲は静かに告げた。
「悠斗や・・・。
お前に『伝授』させたいモノとはの・・・。
『口伝』でのみ・・・伝えられる技・・・。
『陰流』と言う『古武術』を『伝授』しようと思うんじゃ」
南雲の言葉に悠斗は『はぁ?』と素っ気なくそう言葉を漏らすも、
その内心は動揺しているようで、
『ちょ、ちょっと何言ってるかわかんない』と言っていた。
そんな悠斗に『落ち着くのじゃ』と、
やや呆れ声を挙げた南雲は、静かに話し始めた・・・。
「『陰流』とは先も話した通り『口伝』のみ伝えられる。
因みに・・・じゃがの?
お前の父である『半蔵』には『伝授』しておらん。
その理由は・・・わかるかの?」
突然南雲からそう問われた悠斗は、
無言で首を左右に振って見せると『ふぅ~』っと、
深く溜息を1つ吐いて見せた・・・。
「『半蔵』・・・あやつにその『才』はなかったのじゃ。
我が息子ながら、あやつはを『陰流』受け継ぐだけの力も、
技術も・・・そしてその『器』もない」
そう静かに言ってのけた南雲はどこか、
悲し気な目をしていたのが印象的だった・・・。
そんな事を感じていた悠斗は、
『じゃ~、親父には?』と南雲にそう尋ねると、
小さく『コクリ』と頷き話を続けていった・・・。
「勿論、あやつには『伝授』しておらぬよ。
そもそもあやつには『陰流』の存在すら話してはおらん」
そう話しながら南雲は突然その表情を変え、
『孫』の悠斗ですら見た事もないその表情に、
『ゴクリ』と息を飲んだ。
怒りの形相を見せた南雲は、
呻くように『あやつは・・・半蔵は・・・』と、
まるで『親の仇』でもあるかのように声を漏らしながら、
その重くなった口をまるでこじ開けるかのように、
声に出したのだった・・・。
「あやつの・・・せ、せいで・・・
『あずさ』・・・は・・・」
怨み尽くすようにドス黒い声で南雲がそう言った瞬間、
その様子とその『名』に慌てた悠斗が叫び声を挙げた。
「じ、じぃーちゃんっ!?」
「っ!?」
悠斗の叫ぶ声に南雲は我に返ると、
声を挙げた『孫』に対し『す、すまん』と謝罪した・・・。
「じぃーちゃん、一体どうしたんだよっ!?」
「す、すまん・・・悠斗や。
つ、つい・・・の?」
再び申し訳なさそうに謝罪した南雲に、
悠斗は『別にいいけどさ?』とそう言った・・・。
少しの間、沈黙が続いた後、
『コホン』と1つ咳払いした南雲は改めて口を開いていった。
「は、話が少し逸れてしまったが・・・。
悠斗や?その『陰流』を学び習得に命を賭ける気はあるかの?」
真剣な眼差しを向け、そう尋ねてくる南雲に、
悠斗は『あのおっさんとやり合えるのなら』と、
笑みを浮かべその問いに答えたのだった・・・。
『あのおっさん・・・』
南雲の問いに悠斗の頭の中には、
この『冥界』に来る事になった、
その『原因』である男の事を思い出すと、
自然に笑みを浮かべそう返答したのだった・・・。
『?』と少し小首を傾げた南雲だったが、
悠斗の決意を受け止めると『よかろう』と笑みを浮かべた。
暫くするとランニングを終えたヴァン達が戻って来ると、
南雲は3人に今後に事について話していった・・・。
一通り話し終えた南雲は3人の反応を待ち、
それぞれの顔を見ていた・・・。
「・・・なるほどな。
思うとろがない訳じゃないが・・・
あんたがそう言うのであれば、俺に拒否権はない」
肩を竦めながらそう言い始めたヴァンは、
ベンチに座る悠斗を見ると『フっ』と笑みを浮かべた。
「俺の弱点とも言うべき『体術』の大切さを、
俺はユウトに教えられたからな?
だから更にあいつが強くなるのなら、俺はその先を行ってやる。
少なくとも・・・今後について俺の事は気にするな」
真剣な眼差しを向け南雲にそう言うと、
ヴァンは視線を悠斗に向け拳を突き出して見せたのだった。
そんなヴァンの意思の表れに、
悠斗もまた立ち上がりながら拳を突き出すと、
互いに不敵な笑みを見せ合っていた・・・。
そしてヴァンは悠斗にこう告げた・・・。
「貴様は必ずこの手で倒す・・・。
首洗って待ってろよ?」
「あぁ、いつも綺麗にしておくよ♪」
『・・・・・』
ヴァンの意思表示の声に悠斗がそう真顔で答えるも、
周りの反応は冷ややかなモノだった・・・。
みんなの反応に悠斗は1人首を傾げる中、
虎恫とスタークがヒソヒソと話し始めた・・・。
「あ、あいつの空気の読めなさは異常メル。
真剣に向き合っているヴァンが惨めメル・・・」
「あ、あぁ・・・。
いくら何でもヴァンのヤツが可哀そうだ・・・。
わざとではないみたいだが、
ユウトのヤツはもう少し常識と言うモノをだな?」
「・・・もう手遅れメル」
「・・・だな」
虎恫の肩の上に乗っていたスタークとそう話していると、
目の前に居たヴァンが『チっ!』と舌打ちした後、
南雲に一礼すると背中を向け立ち去って行った・・・。
その背中を見ながら悠斗は口角を上げると、
踵を返し走り始めたのだった・・・。
そんな悠斗を眺めていた南雲は、
虎恫とスタークに声を掛けた・・・。
「お前さん達はどうするんじゃ?」
そう問いかけて来た南雲に、
虎恫とスタークは互いに目を合わせ笑みを浮かべた・・・。
「俺はこいつと一緒に修練するメル・・・」
そう答えるスタークに虎恫もまた小さく頷い見せ、
何を思ったのか言葉をこう続けた・・・。
「こいつは図体ばかりでかくて、
ちっっっっとも成長しないメル・・・。
だからこの『木偶の坊』をこの俺様が鍛えるメル♪」
満面の笑みを浮かべそう答えるスタークに、
虎恫は引き攣った笑みを浮かべて居た・・・。
(こ、こいつ・・・。
い、一体何目線なのだ?
ユウトの事を言えないだろうが?)
そう思うも虎恫は引き攣ったままの表情で、
南雲を見ると『・・・そうらしいです』と溜息混じりにそう言った。
「そ、そうか・・・。
お前達の気持ちは分かったが、
ヴァンと違ってお前達は儂から見れば少々・・・の?」
そう不安げに言った南雲に首を傾げた虎恫とスタークに、
『うむ』と何やら考え込むと更に話をこう続けた・・・。
「もし良ければ・・・なんじゃが?
ある御方にお前達の面倒見てもらおうかと思っての?」
『ある御方?』
そう2人が顏を見合わせながら首を捻っていると、
南雲はとある人物に『念話』を送った・・・。
「・・・儂じゃが、例の話を引き受けてもらってもいいかの?」
そう声に出し2人を見ながらそう言うと、
『頼みますじゃ』とそう言って『念話』を終了した。
「・・・うむ、了承してもらえたからの。
お前達はその御方に・・・」
首を傾げる虎恫とスタークにそう話し始めた時だった・・・。
突然空間に螺旋状の渦が現れると、
その『時空洞の黒い穴』の中から、皆が知る人物が現れた。
そしてこの『闘技場の地』に降り立ちながら、
その人物は豪快な笑みを浮かべながら口を開いた・・・。
「よぉ~この有象無象共♪」
この地に降り立ったその人物に、
虎恫とスタークは驚きの形相に変わった。
「く、黒犬・・・様っ!?」
「黒犬様メルっ!?」
2人は慌てて片膝を着き頭を垂れると、
それに気を良くした黒犬は『ガハハっ!』と豪快に笑った。
「やっぱりお前達だったか~?
ガハハっ!南雲の言った通りになったの~?」
そう笑う黒犬の声に南雲は歩みながら苦笑しつつも口を開いた。
「こやつらはヴァンと違って、
己の壁を自力で乗り越える事なんぞ出来んじゃろ?
そもそも『素質』だけでここまで来たんじゃろうから、
まぁ~、その術も知らぬのじゃろうがの?」
「3本角の鬼と戦闘民族の怒れる羊・・・。
なるほどな?確かにそう言われればそうかもしれんな?」
頭を垂れる虎恫とスタークを見下ろしながらそう言うと、
黒犬は南雲に向き直り、こう話を続けた・・・。
「俺様の好きにしていいんだな?」
何かしらの意味を含みながらそう言った黒犬に、
南雲頷きながら『無茶な事はせんでくれよ?』とそう言った。
「まぁ~何が無茶で何がそうではないかはわからんが、
こいつらの状況を見極めながら決めるとしよう♪」
どこか楽し気にそう言った黒犬は、
南雲が『やれやれ』と呟く声を構う事もなく口を開いた。
「ってな事でよ・・・。
貴様ら・・・俺の『スパルタ』・・・
コホン、『修練』を受けるか?」
そう告げた黒犬に2人はやや顔を上げて見ながら、
『念話』で相談し合っていた・・・。
{・・・い、今『スパルタ』って言ったメルっ!?}
{あ、あぁ・・・。た、確かにそう言ったな?}
{と、虎ちゃん・・・どうするメル?}
{と、虎ちゃんっ!?
い、今、俺の事を『虎ちゃん』と言ったかっ!?}
{そんな細かい事、今はどうでもいいメルっ!
く、黒犬様に俺達は面倒見てもらうメルかっ!?}
{こ、細かくないだろっ!?
お、お前と言うヤツは・・・だんだんユウトに似て来たな?
やはり『飼い主』に似るってのは本当なんだな?}
{どうしてユウトが俺の『飼い主』なんだメルっ!?
あいつと一緒にしないで欲しいメルっ!}
{いやいや、お前も充分空気を読めていないからな?}
{・・・虎公の分際でっ!}
『念話』でそう言い争う中、
片眉を『ピクリ』とさせる黒犬が不機嫌そうに口を開いた。
「貴様らぁぁぁぁっ!
何をさっきからごちゃごちゃ言ってやがるっ!」
『うぐっ!』
『メルっ!?』
『念話』で会話していた事がバレた2人は、
恫喝する黒犬の荒げた声にその身体が跳ねた・・・。
そして『ギロリ』と睨んだ黒犬はこう言った・・・。
「・・・で?どうするよ?
俺は別にいいんだぜ~?
面倒な事が避けられるんだからな~?」
やや面倒臭そうにそう言いながらも、
黒犬は2人に対し『威圧』を放っていた。
{な、なんて凄まじい威圧メルかっ!?}
{うぐっ・・・こ、これじゃ~、断る事も・・・}
『念話』でそう言っていた時だった・・・。
再び黒犬から『どうするんだって聞いてんだろうがぁぁっ!』っと、
地震でも起きたかと勘違いするほど、
2人の身体が揺れたのだった・・・。
そして咄嗟に2人は声を挙げた・・・。
『よ、宜しく御願い致しますっ! メルっ!』
『ぐぅの音』も言わせず、反射的にそう答えると、
黒犬はご満悦そう『ガハハハっ!』と大声で笑った。
{・・・し、しまったメルゥゥゥっ!?
は、反射的に思わず言ってしまったメルゥゥゥっ!}
{お、俺も思わず・・・くっ・・・
なんて事だ・・・これから俺達は・・・}
懲りない2人がそう『念話』で会話していると、
黒犬は『行くぞ』と言いながら茫然とする2人の首根っこを掴み、
虎恫とスタークを引きずって歩き始めた・・・。
「じゃ~な?南雲・・・。
以前から言っていたモノをしっかりと『孫殿』に伝えてやれ」
「はい、黒犬様・・・。
この南雲、このような場を与えて頂き、
誠に感謝しております」
「・・・ガハハハっ!じゃ~な♪」
振り返り笑みを見せながらそう言うと、
黒犬は虎恫とスタークはズルズルと引きずられ、
『闘技場』を後にしたのだった・・・。
その間、そんな2人から南雲に対し悲痛な叫びが上がった。
「な、南雲殿ーっ!
お、お助けをーっ!」
「メルーっ!メルメルメルゥゥゥっ!」
「・・・・・」
引きずられて行く2人を見ながら、
南雲は両手を合わせ2人に対し『生きてまた会おう』と、
そう心中で呟いたのだった・・・。
するとランニングを終えた悠斗が戻り、
南雲の隣で引きずられる2人を見ながらこう言った・・・。
『・・・あいつら、楽しそうだな~?』
「・・・どこがじゃっ!」
空気の読めない悠斗の声に思わずそう言うも、
『ん?』と小首を傾げる『孫殿』に南雲は深く溜息を吐いたのだった。
それから少しの時間が流れと、
『闘技場』の中心で南雲と悠斗は向かい合っていた・・・。
「さて、悠斗や・・・。
お前に『陰流』を授けるとしよう。
『受け継ぐ者』としてその命・・・賭けてみせいっ!」
「・・・あぁ、あいつとやり合えるのなら、
俺は何だってやってやるっ!」
「いい度胸じゃっ!
見事習得して見せいっ!」
「・・・おうっ!」
「それでは今から・・・
『陰流の習得』に入るっ!」
真顔でそう言った南雲に悠斗も同じく真顔で返答すると、
『陰流』を『伝授』すべく『修練』が始まったのだった・・・。
ってな事で・・・。
今回のお話は如何だったでしょうか?
黒犬に鍛えられる虎恫とスタークがどうなるのか、
とても楽しみですw
それと『陰流』・・・。
どうなるのでしょうね~?
それと今回、新しい試みとして・・・。
『Ⅹ』に『アマルテア』の動画をアップしました。
とても短い動画ではありますが、
緋色が初めて作った動画なので、宜しければ感想など宜しくお願いします。
今年もあと2週間くらいですが、
寒さに負けず頑張りましょうっ!
あと、登録や感想など頂けたらと思います。
ってなことで、緋色火花でした。




