閑話・魔と闇・前編
お疲れ様です。
んー・・・。
この寒暖差はいつまで続くのでしょうかね?
さて、今回のお話は・・・。
英二の話で『前後編』となっております。
そしてタイトル通りの話がメインになっております。
それと今回の『登場人物』は『五十嵐 陸奥』です。
なるべく早く画像をアップしますので、
少々お待ち下さい^^
それでは、閑話・前編をお楽しみ下さい。
犬神である桜に何者かに『監視』されていると告げた英二の下に、
桜から紹介され英二のフォローを頼まれた、
『五十嵐 陸奥』と名乗る男が現れた。
82歳だと聞いていた英二だったが、
その男は誰がどう見ても30歳前後にしか見えなかったのだった・・・。
その容姿は高身長で季節は夏にも関らず、
真っ黒なフード付きのロングコートを着ており、
そのコートの中にはまたもや真っ黒なスーツを着込んでいた・・・。
ホテルの部屋の中で、『五十嵐 陸奥』と名乗った男は、
大きな窓辺へと近づきカーテンの隙間から外を眺めていた・・・。
「うむ・・・流石に此処から見える場所には居ないか。
と、なれば・・・だ。」
そう呟き薄暗くなった部屋を移動すると、
電気をつけ『とりあえず今は心配ないよ?』とそう笑顔を向けて来た。
そんな男に英二は『そ、そうっスか?』とやや安堵の色を見せると、
その男はソファに座り、英二に座るよう促して来た。
「さて・・・指宿英二君?」
「・・・は、はい」
「もう少し気楽に話してもらえると助かるんだけどな?」
そうにこやかに答えた五十嵐に、
英二は『すんませんっス』と苦々しく口を開き、
五十嵐が口を開くのを待っていたが、
一向に話し始めない事に不安になっていた・・・。
「い、五十嵐・・・さん?」
「何だい?って言うかさ・・・、
まずは信頼してもらう為に、色々と知ってもらおうかと思ってさ?
だから君が聞きたい事に僕が答えるとしようじゃないか?」
そう告げた五十嵐に、英二は『そうっスね』と返答すると、
真剣な眼差しを向けながら話を切り出していった・・・。
「えっと~・・・まず、五十嵐さんは・・・」
そう話を切り出し始めた時だった・・・。
英二の言葉を遮るように五十嵐はこう言った。
「私の事は『陸奥』でいいよ?
暫くの間、君の護衛役を務めるんだからさ?」
「わ、わかりました・・・」
五十嵐の申し出にやや緊張が解れた英二は、
『改めて・・・』と言うと本題へと入っていった・・・。
「ま、まず最初に聞きたいんスけど、
ほ、本当に・・・80歳を越えているんスか?
どう見ても・・・さ、30代そこそこにしか見えないっスよ?
イケメンで色黒で身体もがっしりしているし・・・。
それに、陸奥さんと桜さんとの関係・・・。
その辺のとろこを教えてもらえると有難いっス」
英二の問いに五十嵐は『あはは』と笑って見せると、
桜との関係を口にしていった。
「まぁ~年齢は間違いなく80オーバーだよ?
ちょっと訳あって今は『人間辞めてる』けどね?
種族的に言うと~『亜人』って事になるのかな?
あはははは・・・。
それと私と桜様の関係は・・・
私が仕える御方の友達・・・と、言ったところだね?」
「・・・に、人間辞めてるっ!?
そ、それに・・・あ、亜人・・・ってなんスか?
意味わかんないんスけど?
それと・・・仕えてるってっ!?
一体どこの誰にっスかっ!?」
余りの驚きで目を見開きながらそう尋ねた英二に、
五十嵐は『それはすぐにわかるよ?』と答えただけだった・・・。
その答えに少しぎこちなくも納得した英二は、
すぐさま次の質問に入っていった・・・。
「陸奥さんって・・・まじで一体何者なんスか?
桜さんから連絡して此処に尋ねて来たのって、
そんなに時間・・・かかっていませんよね?」
そう言って真っ直ぐな質問をぶつけて来る英二に、
五十嵐は『フフっ』と笑みを見せると、
『君は不器用ながらいつもまっすぐだね?』とそう言った。
その言葉に眉間に皺を寄せた英二は、
やや緊張した面持ちに変わりながら言葉を発した。
「・・・いつもって?
そんな言い方をするって事は・・・
陸奥さん・・・。
俺の事・・・前から知っていたような言い方っスね?」
そう尋ねた英二から放たれる威圧に、
五十嵐は苦笑しながら『まいったね~』と笑みを浮かべ、
大袈裟に肩を竦めて見せた・・・。
「・・・何がっスか?」
『ふぅ~』っと軽く息を吐いた五十嵐は、
真っ直ぐ五十嵐を見えるその視線に苦笑いすると、
『わかったよ・・・』と溜息混じりに答えると、
その問いに対し答えていった・・・。
「君が所属している『魔を狩る一族』と同じで、
私達もまた『魔を狩る者達』なんだ・・・」
「・・・私達って事は・・・他にも?」
「あぁ・・・。勿論、私以外にも居るよ?
君達で言うと『神野一族』や『葉月一族』・・・。
後は『弥勒一族』や『結城一族』・・・とかね?」
五十嵐の口から『魔を狩る一族の家名』が出て来る事に驚いていると、
再び肩を竦めた五十嵐がこう言った・・・。
「何も別段驚く事ではないだろ?
私達みたいな者達が居なければ、
日本はとっくの昔に『魔』に喰い尽くされているはずだからね?」
そう答える五十嵐に英二は険しい表情を見せながら、
『そりゃ~そうっスけど・・・』と言った。
「君達は専門的に『魔を狩る』のが仕事・・・。
でも私達はちょっと違うんだ・・・」
「・・・違う?」
「あぁ、基本的に私達の場合・・・。
力を持つ者の『監視』が目的なんだよ・・・」
「・・・監視ってっ!?
えっ!?お、俺達ってずっと前から陸奥さん達に・・・
か、監視されてたって事っスかっ!?」
驚きからなのだろう・・・。
そう尋ねて来た英二の声は大きくなり、
それに気付いた英二は咄嗟に自分の口を塞ぎ謝罪してきた・・・。
「あははは・・・いいって、いいって・・・。
そりゃ~驚くのも無理はないし、
そんな事を突然聞かされたら、誰だって声は大きくなるさ♪」
この五十嵐という男の性格は恐らく『温和』なのだろう。
その言葉1つ1つから人の温かみを感じた英二は、
再び謝罪した・・・。
謝罪し終わった英二は『陸奥さん・・・』と口を開くと、
更に言葉を続けていった・・・。
「力を持つ者達の監視って・・・一体どういう事っスか?」
その質問に五十嵐は躊躇う事もなく表情をゆるませながら、
口を開いていった・・・。
「そうだね~・・・。
私自身がこうして生身を晒したんだから言うけど、
特に・・・『神野一族』はかなり監視も強化されてるよ?」
「・・・えっ!?まじっスかっ!?」
「あぁ・・・。例えば・・・」
そう言い始めた五十嵐の目が、
突然真剣なモノへと変わると、英二は緊張感からか、
『ゴクリ』と喉を鳴らした・・・。
「神野涼華や神野沙耶・・・そして神野悠斗君・・・。
特にこの3名は監視の目も強くなっているんだよ」
五十嵐の口からよく知る人物達の名が出ると、
英二は『ど、どうしてその3人が?』と戸惑っていた・・・。
「はっはっはっ・・・そりゃ~そうだろ?
『魔を狩る一族の末裔達』ではダントツな力量を持っているし、
万が一『魔』に取り込まれでもしてみなよ?
君達ばかりじゃなく、人間にとっても『敵』となるんだよ?
そんな者達を見逃がしていたら・・・
間違いなく取り返しがつかなくなるからね?」
口調は優しく穏やかに・・・。
だがその目は間違いなく真実を語っていた・・・。
そんな五十嵐に英二は恐る恐る尋ねた・・・。
「お、俺達って・・・『魔』に取り込まれる事なんてあるんスか?」
「・・・ん?」
「い、いや、だって・・・。
俺・・・、今までそんな事なかったし、そんな話も・・・。
それにあいつらって、俺達人間をただ食料にするだけなんじゃ?」
顔色が青くなりながらそう尋ねて来た英二に、
五十嵐は『そっか~・・・君達には伝わっていなかったんだね?』と、
そう意味有り気に答えたのだった・・・。
「・・・ど、どう言う意味っスか?」
「まず最初に言っておきたいのは・・・
私達は君達と違って『魔を狩る』のが本業じゃないんだ・・・」
「・・・はい?い、いや、でもっ!?」
「君達は何処から来るかもわからない『魔』に対し、
抵抗し殲滅するのが役目・・・。
だけど私達はそうじゃない・・・。
『魔』に取り込まれた者を『狩る』のが本来の役目なのさ」
「ま、魔に取り込まれた者を狩るのが役目?」
英二はそう呟くように言うと、
五十嵐はただ黙って『コクリ』と頷いて見せていた・・・。
そして英二が何かを言おうとした時だった・・・。
五十嵐はその声を遮るように、話を付け足した・・・。
「正確には『魔』ではないんだ・・・。
正解は『魔』ではなく『闇』なんだよ」
「・・・や、闇?
ん?で、でも闇って言われてもよくわからないっス」
険しい表情を見せたままそう尋ねてきた英二に、
五十嵐は『何言ってんだよ?』と口を開いた。
「・・・ん?」
「君達は・・・その『闇』とはもう一戦交えたじゃないか?」
「えっ!?や、闇ってのと既に俺達がっ!?」
「あぁ、そうだよ?
忘れてしまったのかな?
・・・『黒蝶』って名の『闇の者』の事をさ」
「げっ!?あ、あいつがっ!?
あ、あの黒蝶が・・・や、闇の者っ!?」
「あぁ・・・そうだよ?
黒蝶は間違いなく・・・その『闇の者』だよ」
「・・・・・」
(あ、あいつが・・・あの黒蝶が闇の者だってのかっ!?
そ、そんな事があるはず・・・って、あれ?
どうして俺・・・あいつの事を?)
英二は自分が考えていた事に驚くと、
その理由をハッキリさせるべく、五十嵐に話していった・・・。
「む、陸奥さん・・・」
「・・・何かな?」
「魔と闇の違って何んスか?」
「あぁ~・・・そうだね?
その違いについては説明しておいた方がいいね♪」
そうにこやかに答えた五十嵐は突然空間に穴を開けると、
無造作にその黒い穴の中に腕を突っ込んだ・・・。
そんな様子を見ていた英二は突然『あぁぁぁぁぁっ!?』と、
大きな声を挙げながら身を乗り出し興奮しながら口を開いた。
「そ、それって・・・マジックボックスじゃないっスかっ!?」
「あ、あぁ・・・そ、そうだけど・・・?
よ、よく知ってるね?」
英二の興奮した形相に引きながらそう答え、
その中から取り出した一冊の書物を英二へと差し出した・・・。
「・・・ん?何んスか・・・コレは?」
「中を見たらわかるんじゃないかな?」
「・・・うっス」
英二は五十嵐にそう促されると書物を開き、
そこに書かれた内容を見て固まった・・・。
「どうだい英二君?
僕の言いたい事がわかってもらえたかな?」
にこやかにそう英二に尋ねた五十嵐の言葉に、
『こ、これはっ!?』と驚きながら、
英二は『パタン』と書物を閉じ、深刻そうに重い口を開いた。
「・・・陸奥さん」
「・・・どうかした?」
「・・・全然っ読めないっスっ!」
「・・・はぁ?」
「い、いや・・・だからっ!
よくわかんない文字があるだけで、
俺には全く読めないっスよっ!」
「・・・えぇぇぇぇっ!?」
英二の言葉に五十嵐はとても驚いているようだった・・・。
何度か英二の顔と書物に視線を行き交わせると、
五十嵐は大きな溜息を吐いたのだった・・・。
「き、君達『魔を狩る一族』にもこの書物は受け継がれているはず・・・
それなのに知らないってのはどう言う事なのかな?」
頭を抱え項垂れそう言った五十嵐に、
英二は『そんな事言われても・・・』と拗ねて見せていた。
「い、いや、別に拗ねなくてもさ?」
「うぅぅ・・・だって、俺・・・知らないっスもん」
「・・・・・」
少し間を置いて気を取り直した五十嵐は、
英二の手から書物を手渡されると、
その書物に視線を落としながら口を開いていった・・・。
「コレは魔を狩る者達に残されている書物で、
そのタイトルはこう書かれている・・・。
『深淵に巣食う闇』と・・・」
「・・・し、深淵・・・や、闇っ!?」
「あぁ、そうだよ・・・英二君。
この書物には古来より、突然その姿を現し、
数百単位で人を攫う者達の事などが書かれている・・・」
「・・・す、数百単位で人を攫うってっ!?
なっ、なんスかっ!それはっ!?」
『バンっ!』とテーブルを叩きつけながら立ち上がった英二に、
五十嵐はソファーの背もたれに体重を預けると、
眉間に皺を寄せながら、その話の続きをしていった・・・。
「古来とは言っても・・・。
英二君には想像もつかないほど古い時代だ・・・。
そしてここに書かれている文字は言わずと知れた・・・
そう・・・『神代文字』
英二君もその名くらい聞いた事があるとは思う・・・」
そう真剣な眼差しで英二に問いかけると、
『ヒクっ』と顔を引き攣らせた英二は、
まるで壊れたブリキのおもちゃのように、ぎこちなく首を横に振った。
「・・・し、知らなかった・・・り?」
『コクコクコクっ』
「え、英二君・・・」
「・・・な、何んスか?」
「・・・少しは勉強もしようね?」
「・・・う、ういっス」
『・・・・・』
思わぬ所で躓きを見せた英二に、
五十嵐は苦笑いを浮かべながら話を元に戻し、
『魔と闇』の違いを直接教える事にした・・・。
「魔というのは君達もよく知る『人間を喰らう』獣達の事だ」
「・・・獣達ですか?」
「あぁ、やつらは『ゲート』を利用して我々の世界に侵入し、
人の持つ生体エネルギーを自分の力に変換し強くなる・・・。
人間を食べれば食べるほど、その強さを増し、
再び『ゲート』を利用し帰って行く・・・」
その説明を聞いた英二は難しい表情を見せながら、
小声で『なるほど』と呟くと、再び五十嵐に視線を移した。
「・・・思い当たる事があるようだね?」
「はい・・・ありますね。
俺達は万が一に備えて『魔』を識別出来るよう、
特殊な『ビーコン』を撃ち込むんですけど、
そいつに再び出会った時・・・。
その『魔』は以前よりかなり強くなっていましたから・・・」
「・・・なるほどね」
「はい、でもまさか・・・帰省本能みたいなモノがあるとは、
流石に誰も思っていませんでしたよ?
俺的には単純に逃げ帰ったとだけしか思っていなかったんで・・・」
「まぁ、そうだろうね」
「あの『ゲート』の先が一体何処と繋がっているか・・・
そんな事はわからない・・・。
勿論この書物にも書かれてはいない・・・。
何らかの理由があって帰らねば、
食べた人間の生体エネルギーを還元出来ない・・・
そう思い至るようになったんだ・・・。
英二君もそう思わないかい?
戦闘中に『魔』がパワーアップしたなんて事、
今までになかったんじゃないかな?」
五十嵐にそう尋ねられ必死に思い出した英二は、
『確かに』とそう呟くと、戦闘中の事を思い出し口にした。
「・・・戦闘中にヤツらがパワーアップしたって事は、
一度もないっスね・・・。
もしそう出来るのなら可笑しいっスもんね?
自分が殺されるのに力を使わないなんて・・・
そんな事有り得ないっスもんね?」
「・・・だね」
そう五十嵐が答えた時だった・・・。
ふと英二が五十嵐の顔を見つめると、
険しい表情を見せながら訪ねて来た。
「ってか・・・陸奥さん?」
「・・・今度は何だい?」
「いや、その~・・・ですね?
その『魔』の事について、
陸奥さんの仕えている人に聞かなかったんスか?」
そんな英二の単純な質問に、
五十嵐は『はっはっはっ』と笑い始めると、
首を傾げる英二に話していった・・・。
「すまない英二君・・・。
勿論私も尋ねた事はあるけど、その御方達も首を横に振るだけで、
答えになるようなモノはなかったんだよ」
「・・・そう・・・っスか」
残念そうに英二は俯くと、
丁度いいタイミングで『ぐぅぅぅ』っと英二の腹が鳴ったのだった。
『ガバっ!』と勢いよく顔を上げた英二の顔は、
ほんのりと赤くなっており、どうやら恥ずかしいようだった・・・。
すると五十嵐がこう提案してきたのだった・・・。
「はっはっはっ!長い間話し込んじゃったからね~?
そりゃ~当然・・・お腹がすくのは仕方がないさ♪」
「い、いや・・・でもっ!
お、俺はもっと話の続きが・・・」
慌ててそう話す英二に五十嵐は『いいから、いいから♪』と言って、
笑顔を向けていたのだった・・・。
そしてチラっと壁にかかる時計に視線を向けると、
『23時か・・・』と呟くと、楽し気に英二に声を掛けた。
「なぁ、英二君?」
「・・・は、はい?」
「・・・外に飯・・・食べに行こうか?」
突然の五十嵐の提案に英二は『ま、まじっスか?』と驚くと、
五十嵐はカーテンの閉まる窓を見ながら口を開いた・・・。
「尾行されないように私の『鳥』達が守ってくれるからさ♪」
「・・・鳥?」
英二が訝し気にそう言うと、
五十嵐は先程見せた『針金の輪』をマジックボックスから取り出した。
「・・・見ててよ?」
英二にそう促すと五十嵐はその『針金』を掴み、
あっと言う間にその手には、
鳥の形を模した針金細工が出来あがっていた。
「す、すげー・・・」
素直に五十嵐の手際に感想を述べていると、
人差し指を唇に当てながら何かを呟いていた・・・。
そしてその人差し指を手の中に在る、
『鳥』を模した『針金細工』にちょこんと当てると、
突然その『鳥』が羽ばたき始め、
舞い上がると同時に『ピィェェェー』と鳴いたのだった。
「う、うおっ!?す、すっげーっ!と、飛んだぁぁぁっ!?
む、陸奥さんっ!?針金で出来た『鳥』が飛んでるっスよっ!?」
「う、うん・・・し、知ってる・・・
って言うか、英二君・・・僕がソレを作ったの見てたよね?」
「うっスっ!見てたっスっ!
で、でもコレ・・・凄くないっスかっ!?」
「お、落ち着いて・・・え、英二君。
そんなに目を輝かせて『凄い』って言われて嬉しいけどさ?
ちょ、ちょっと落ち着いてもらっていいかな?」
「・・・は、針金で出来てんのにっ!
な、何で飛んでんだよっ!?
まじですげーぜっ!
そう思わないっスかっ!?陸奥さんっ!」
「・・・えっと・・・この子って人の話聞かない系かな?
ま、まぁ~素直にそう言われると嬉しくはあるんだけど、
んー・・・ちょっと複雑だな~?」
大いに感動し目を子供のように『キラキラ』させている英二に、
優しい笑みを浮かべた五十嵐が時計を見ながら声をかけた。
「さぁ・・・英二君、もうそろそろ・・・いいよね?
ご飯に行こっか?」
「う、ういっスっ!
あっ、でも・・・何処から出るんスか?」
「あぁ~それね?
勿論・・・堂々と正面から行くんだよ♪」
満面の笑みでそう答えた五十嵐に、
英二は不安げに『だ、大丈夫っスかね?』と答えた。
「あっはっはっ・・・心配する必要はないよ?
私が作ったその『鳥』には、
『高位の認識阻害の術式』が組み込んであるから、
問題なく正面から出て行けるよ?」
「ま、まじっスかっ!?
うっひょ~っ!まじっスかっ!?」
再び感動していた英二に陸奥は、
その『鳥』を模した『針金細工』を肩に乗せると、
意気揚々と外へと繰り出して行ったのだった・・・。
「さ~て・・・何食べよっかな~♪」
「ハハハ♪期待してくれていいからね~?
勿論、私のおごりだからさ♪」
「まじっスかっ!?陸奥さん太っ腹~♪
ゴチになりまーすっ!♪」
ってな事で、今回のお話はいかがだったでしょうか?
英二の回はコメディになりがちですが、
楽しんで頂けたなら嬉しく思います^^
個人的には『五十嵐 陸奥』を気に入っているので、
楽しく書き上げる事が出来ました^^
登録や感想など頂けたら嬉しく思います。
ってなことで、緋色火花でした。




