230話・100階層と龍と虎
お疲れ様です。
とて今回のお話はイザナミ達のお話と、
悠斗のお話です。
楽しんで頂ければ・・・と思いますが、
登録や感想など頂ければありがたく思いますっ!
それと今回ツイッターに挙げたキャラは『セルン』です。
また今週中に『活動報告』にもアップしますので、
また良ければ見てやって下さい。
それでは230話をお楽しみ下さい。
『黒紅』の思わぬアクシデントでこれから先が不安になったものの、
入り口を突破した後は洞窟内が広くなった事もあり、
スムーズに移動する事が出来た・・・。
「しっっかしさ~・・・。
まさかいきなり躓くだなんて・・・
予想外もいいところだわ」
イザナミがそう項垂れながらそう言うと、
『黒紅』は申し訳なさそうに謝罪を口にしていた・・・。
そんな会話が続いていた時・・・。
『・・・止まって』とイザナミが真剣な面持ちでみんなを止めた。
「・・・イザナミ様?」
「シっ!ちょっと黙ってっ!」
そう言いながらイザナミは足音を立てずにゆっくり進むと、
『ダンジョン内』の通路が直角で曲がった所で、
その足を『ピタリ』と止めた・・・。
(1・・・2・・・3・・・4・・・5・・・
1階層目で5体っ!?一体どうしてこんな序盤でっ!?)
言い知れぬ緊張感が辺りを支配すると、
通路の端から覗き込んだイザナミがみんなに『念話』を飛ばした。
{・・・この先20ⅿ付近にモンスターがいる}
そう念話を飛ばした後だった・・・。
イザナミは小声で吐き捨てるように呟いた・・・。
「・・・どうしてこいつがこんな所に?」
そんなイザナミの言葉が、
その『モンスター』が此処に居るのが異常である事が推測できた。
するとセルンが眉間に皺を寄せると『念話』を飛ばした・・・。
{・・・そんなに厄介なのですか?}
{えぇ・・・。かなり異常な事よ。
あいつの名は『スピードスパイダー』と言ってね、
途轍もなく動きが速いのよ・・・}
{・・・スピードスパイダー?
初めて聞く名だわ・・・}
そう『念話』を返したイリアが『ゴクリ』と喉を鳴らすと、
すぐさまイザナミから『念話』が飛び更に続けた・・・。
{しかもあいつって『対魔法』のスキルがあって、
『地水火風』の魔法耐性がとても高いのよ・・・}
{・・・魔法耐性}
{ただでさえ、その速度で魔法が当たりにくいってのに、
魔法耐性まであったんじゃ・・・ちっ!}
そう『念話』を飛ばし終えたイザナミは、
ゆっくりとその場から離れるとみんなの元へと戻って来た。
{・・・だいたいこんな所に居るようなモンスターじゃないのよ。
もっとこの『ダンジョン』の中級層に居るはずなのにっ!}
そう『念話』で悪態着くイザナミに、
セルンは首を傾げながら『念話』を飛ばした・・・。
{あ、あの・・・少し宜しいですか?}
{・・・ん?}
{今、中級層って・・・確かそう言われたと思うのですが、
この『冥界のダンジョン』って一体何階層あるのですか?}
そう『念話』を飛ばしたセルンに、
イザナミは『ニヤ~』っと笑みをこぼしてこう告げた。
{何階層ってそりゃ~100階層に決まってんじゃんね?}
『ひゃ、ひゃくっ!?』
イザナミの返答に驚いたイリアとセルンは、
思わずそう声に出し慌ててその口を塞いだ・・・。
{・・・うふっ♪}
イリアとセルンの反応が面白かったのか、
イザナミがとても楽しそうにするとイリアは話をこう続けた・・・。
{・・・ひゃ、100階層って・・・イ、イザナミ様?
この『ダンジョン』を突破するのって一体何日かかるんですかっ!?}
驚愕しながらそう言ったイリアに、
イザナミは『うーん』と人差し指を顎に当てながら考え込むと、
再び嫌な笑みを浮かべこう告げた・・・。
{そうね~・・・最速で~・・・半年くらい?}
『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?』
イリアとセルンが驚きの余り大声でそう叫ぶと同時に、
それを予期していたイザナミは大声を挙げる寸前に、
『遮音結界』を張り『モンスター』に気付かれずにすんだのだった。
{ちょっとあんた達っ!?}
『す、すみません・・・』
そう小声で謝罪したイリアとセルンに、
イザナミは苦笑して見せた・・・。
苦悩するイリアとセルンにイザナミは何も言わないでいた・・・。
すると何かを察した黒紅がイザナミ個人に向け『念話』を飛ばした。
{・・・イザナミ様?
何も言わないのは先程お話し頂いた、
『レベル』が関係しているのでしょうか?}
そんな黒紅の言葉に顏を向けたイザナミは、
『ニヤ~』っと笑みを見せると、
『グっ!』と親指を立てて見せていたのだった・・・。
{・・・レベル}
黒紅がそう呟いていると、この状況を悩んでいたイリアとセルンが、
イザナミに『念話』を飛ばした。
{イザナミ様?
『地水火風』に耐性があると言われていましたが、
それは私の・・・『ブルースピリット』も該当しますか?}
{・・・ぶるー・・・すぴりっと?}
首を傾げながらそう返答したイザナミに、
イリアはコレです・・・。
そう言ったイリアはその人差し指の先に、
マッチの火を連想させるほどの小さな『青い火』を灯した。
「っ!?」
イリアのその『青い火』を見て驚いた表情を見せたイザナミは、
『青い火』が灯るイリアの手を掴み引き寄せると、
その『青い火』をまじまじと見つめ始めた・・・。
{なっ、なになになになに何っ!?
コ、コレ・・・何っ!?}
興味津々で掴んだイリアの手の指先を凝視しながら、
やや興奮気味にあらゆる角度からその『青い火』を観察し始めた・・・。
すると何か思い当たる事でもあったのだうか?
イザナミはその視線を『青い火』から、
イリアの顏を凝視したのだった・・・。
{わ、私に・・・な、何か?}
そう言いながらイリアはセルンの顏を見るも、
そのセルンは『さぁ~?』と言いたげに肩を竦めて見せると、
イザナミは楽し気な表情を浮かべ『念話』を飛ばした。
{・・・まさかコレって、『魂の灯』?}
{・・・は、はい?}
{だからだから~・・・。
この『青い火』って『魂の灯』なんじゃないのって聞いてんだけど?}
イザナミの問いにイリアは首を傾げると、
視線を向けたセルンも『さぁ~?』と再び肩を竦めていた。
{・・・イザナミ様?
その『魂の灯』とは何でしょうか?}
そう尋ねたイリアにイザナミは驚きつつも、
その説明をしたのだった・・・。
{この『青い火』・・・ってのは~
所謂『生命の火』ってヤツで、
『魂』が持つエネルギー・・・みたいモノね}
{・・・命の火}
{ういうい・・・。
それを『魂の灯』って言うんだけど・・・
あんた達・・・知らないの?}
少し引き攣った笑みを見せながらそう尋ねたイザナミに、
イリアとセルンは『知りませんでした』と返答したのだった。
{・・・まじか~・・・まじでか~?
ラウルっちは一体この子達に何を教えてんのよ?
ま~じで草すら生えないんですけど~?}
呆れた表情を見せるイザナミにイリアとセルンは苦笑し、
『はぁぁ~』っと溜息を吐くと続けてこう言った・・・。
{・・・ま、まぁ~今はとりまいいとして・・・。
さっきイリアが言った『ぶるーすぴりっと?』ってのは、
威力の方はどうなのよ?}
{・・・威力ですか?}
そう呟くとイリアは具体的な話をイザナミに聞かせると、
『おぉ~♪』っと歓喜するかのようにはしゃぎ始めた。
{いいじゃん、いいじゃんっ!スゲーじゃんっ!
この『魂の灯』・・・もといっ!
この『ぶるーすぴりっと』なら、無問題よっ!}
そう楽し気に笑みを浮かべるイザナミを、
イリア達は内心『無邪気だな~?』っと同じ事を思い顏を引き攣らせていた。
それから少しして話をまとめるとこうだった・・・。
イリアを前衛とし、セルンは後方からの魔法支援。
攻撃魔法がメインではなく前衛で戦うイリアにバフをかけ、
ヘイトがイリアにばかり集まらないように攻撃魔法を繰り出す・・・。
イザナミの発案で頷き合う中、
黒紅が申し訳なさげに尋ねて来た・・・。
{あ、あの~?私は一体どうすれば・・・?}
まさか『門』である黒紅からそんな事を言われるとは思わず、
表情を曇らせたイザナミ達は相談をし始めた・・・。
「イザナミ様?『門』って・・・戦闘に参加できるのですか?」
イリアの質問にイザナミは『んー』と少し困り顔で首を捻ると、
先ほど黒紅に話した『古の文献』の話をして聞かせた・・・。
「・・・も、門が・・・せ、戦闘を?」
「・・・・・」
「・・・で、でもここ洞窟の中ですよ?
いくら多少広くなったからと言って・・・」
そんな話が飛び交う中、
黒紅は項垂れ落ち込みを見せていた・・・。
(あぁ~あ・・・あからさまにしょげちゃって・・・。
この子達も容赦なく言うもんだから・・・)
『ふぅ~』っと軽く溜息を吐いたイザナミは、
まだ話し合う2人を他所に黒紅に声を掛けたのだった・・・。
「黒紅たん・・・」
{・・・はい}
「そんな黒紅たんに任務を与えよう・・・」
{・・・えっ?任務・・・ですか?}
「ういうい・・・。
あんたはセルンの壁となって、
敵からの攻撃を全て防いじゃって~♪」
{・・・す、全て?}
そんなイザナミの言葉に黒紅は苦悩する様子を見せていると、
イザナミは口角を上げこう言った・・・。
「黒紅たんは『門』なんだからさ~
その特性を生かせばいいじゃんね?」
{・・・特性・・・ですか?}
「ういうい♪
ほ~ら・・・考えてみそ~♪
黒紅たんにしかない『特性』ってヤツをさ~♪}
{わ、私にしかない・・・特性・・・}
イザナミの言う『特性』にその身体を捩らせ考え始めると、
『あっ!』と言って何かを思い付くと、
『わかりましたっ!』と元気に声を挙げた。
「うっしっ!じゃ~・・・早速~やっちゃいましょうか~♪」
立ち上がりながらそう言うと皆も立ち上がり、
直角に曲がる道の端まで辿り着くとイリアがセルンに声を掛けた。
「セルン・・・先制攻撃よろしくっ!」
「えぇっ!私に任せてっ!」
お互いに『にこり』と笑みを交わした時だった・・・。
ふとセルンは何かに気付きイザナミに向き直った。
「・・・な、何?どったの?」
「あ、あの~・・・イザナミ様?」
「・・・ん?」
「イザナミ様はどう動かれるのですか?」
「・・・アっ、アタシっ!?」
セルンのその声にイリアは『あっ』と驚いた顔を向けると、
イザナミは肩を竦めながらこう言った・・・。
「アタシが戦いに参加なんてする訳ないっしょ?」
『・・・は?』
その時、何とも言えない空気が、
このパーティーを包んだ事は言うまでもなかったのだった・・・。
そして此処は『冥界の闘技場内』
『はぁぁぁぁぁっ!』
『・・・ひょっひょっひょっ♪』
悠斗の攻撃に対し『南雲』は余裕の笑みを浮かべながら、
紙一重で全ての攻撃を躱していた・・・。
『ちっ!』と舌打ちをした悠斗は南雲から距離を取ると、
呼吸を整え再び構え直したのだった・・・。
「・・・当たらないとはね。
死んでもじぃーちゃん・・・すげーな?」
「ひょっひょっひょっ!
悠斗や?どうじゃ?儂もなかなかどうしてじゃろ?」
「あははは・・・なかなかどうして・・・ね?」
薄く笑った悠斗に南雲はその表情から違和感を感じ、
構える悠斗に声をかけた。
「悠斗や?」
「・・・何?」
「お前・・・儂の実力がわかったはずなのに、
どうしてそんなにも余裕な顏をしておれるのじゃ?」
怪訝な表情を見せる南雲に、
悠斗は『あぁ~』っと呟くと『ニヤり』と意味有り気な笑みを浮かべた。
「まぁ~じぃーちゃんが感じた違和感の答えはすぐにわかるよ♪」
楽し気にそう言った悠斗に南雲は『うむ』と返答するしかなかった。
「じゃ~・・・そろそろ行くよ?」
「・・・いいじゃろ・・・悠斗よ」
「じゃ~・・・まずはアレからかな?」
「・・・来いっ!」
『ダっ!』と悠斗は地面を蹴り駆け出すと、
南雲はその動きを見極める為、集中し始めた・・・。
(・・・なんじゃ?あの悠斗の余裕は?
何かある・・・とは思うておったのじゃがな?)
そう考えていた南雲に悠斗は襲い掛かった・・・。
左拳を繰り出した悠斗は南雲に弾かれる直前、
身体を沈め真下から南雲の顎を目掛け蹴りを放った。
「なっ、なんとっ!? 」
驚きつつ何とか躱した南雲に、
次々悠斗の攻撃が襲い掛かって来た・・・。
『はぁぁっ!』
「うっ」
「セヤァァっ!」
「うむっ!」
南雲は悠斗の視線からその動きを読み取り、
その繰り出される攻撃を躱していたのだが、
悠斗はそれを逆手に取って、目線で誘い南雲を罠に導いたのだった。
『シュっ!』
悠斗の右拳が外れるも、たまらず距離を取った南雲の左頬には、
悠斗の右拳が掠った跡が残っていた・・・。
左頬を軽く触った南雲は『なるほどの?』と呟くと、
『それでお終い・・・かの?』と逆に悠斗を挑発した。
その挑発に悠斗は軽く肩を竦めると、
『じゃ~今度は・・・』と再び意味有り気にそう言った。
そして『ジャリっ!』と地面を蹴った悠斗は、
構える南雲に肉迫して行った。
『はぁっ!セイっ!うぉりゃぁっ!』
悠斗は南雲に肉迫すると再び連続攻撃を始めたのだが、
今度は先程とは様子が違った・・・。
(なんじゃ?今度はやけに素直な攻撃を?)
南雲がそう思った通り、今度は視線をズラす事無く、
素直に突きや蹴りを繰り出して来た・・・。
その素直な攻撃に南雲は訝しい表情を浮かべたのだか、
それはやがて険しい表情へと変わっていった・・・。
(なっ、何じゃこの攻撃っ!?
タ、タイミングがっ!?)
南雲が悠斗の攻撃に違和感を感じたのは、
捌き、躱し、弾く南雲の防御がズレ始めたからだった・・・。
(・・・何故じゃっ!?
儂の防御がワンテンポ速くなっておるっ!?)
その感覚に戸惑った南雲は、
再び悠斗から距離を取ろうとした時だった・・
「そうはさせないから♪」
「っ!?」
悠斗の楽し気な声に驚いた時にはもう遅かった・・・。
バックステップで距離を取ろうとした南雲に、
悠斗は背後に素早く回り込むと、
後方に飛んだ瞬間・・・南雲の背中に容赦なく蹴りを放った。
『ドカっ!』と蹴った手応えを感じた悠斗は、
『ニヤっ』と笑みを浮かべたものの、
その『蹴り応え』に笑顔はすぐに苦笑いに変わった・・・。
「何だよ、じぃーちゃん・・・」
「・・・何じゃ?」
「変わり身なんて・・・ありかよ?
それに何処から切り株なんて持ち込んだんだよ?」
「ひょっひょっひょっ♪
誰も『変わり身』は使こうてはならんなんて、
儂は一言も言っておらんじゃろ?
因みにソレはマジックボックスから出したんじゃよ♪」
飄々とそう言ってのけた南雲に、
悠斗はあからさまに文句を口にしていたが、
『ふぅ~』と息を吐き呼吸を整えると、
南雲に対し悠斗はその表情を変えた・・・。
鋭い眼差しを向けた悠斗に南雲は言い知れぬプレッシャーを感じ、
何かを目論むその気配に『ゴクリ』と喉を鳴らした・・・。
(今の俺ならアレが使えるはずだ・・・。
それにあの感覚は俺の中に今でも生きている・・・。
はっはっはっ・・・楽しいなぁ~♪ってな事で・・・
早速行ってみようかっ!)
悠斗は心の中で日々の修練が生きていると実感すると、
目の前に居る祖父に対し感謝の言葉を述べていた・・・。
(あの圧倒的な強さを誇ったじぃーちゃんと手合わせが出来るなんて、
まじで有難いよ・・・。
これで俺はまた1つ・・・強くなれた・・・)
悠斗はの現状に感謝すると微かに口角を上げ笑みを浮かべた。
そして『ピーン』とその場の空気が張り詰めた時、
悠斗は静かにこう呟いた・・・。
『さぁ、行こうか・・・』
「っ!?」
氷のような冷たい気迫が南雲を襲い、
それらが見えない針となり、身体を貫かれている感覚に陥ったのだった。
(な、何じゃ・・・?
何じゃ、このプレッシャーはっ!?)
そして一瞬・・・。
瞬きをするかどうかの刹那の瞬間・・・。
目の前に居たはずの悠斗の姿は既になく、
その場には『赤銅色の霧』が漂っているだけだった・・・。
『ゆ、悠斗はっ!?』
焦りながら思わずそう声に出た瞬間、
その懐かしくも聞き慣れた声は南雲の真下から聞こえて来た・・・。
その聞き慣れた声に反応し、
脳がそう判断するよりも速く・・・無意識に眼球が真下へと向いた。
「い、いつそこにっ!?」
南雲この時、気付きはしなかった・・・。
悠斗が駆け出すと同時に身体を沈み込ませながら回転し、
南雲の足元に潜り込んだ事を・・・。
悠斗が南雲の視界から消えたように見えたのは、
このような事が行われていたからだった・・・。
そして更に・・・。
悠斗は『赤銅色の霧』の特性を利用し生かした・・・。
そしてその『赤銅色の霧』の特性とは・・・。
そう・・・単純に身体に負担をかける『赤銅色』とは違い、
『赤銅色の霧の特性』とは、速さにあったのだった・・・。
『白鷲流・体術・極伝奥義・・・南神雷轟』
雷が真下から襲い来るが如く・・・。
悠斗の蹴りが真下から襲い掛かった時、
南雲はふと・・・
走馬灯のように先程放たれた『真下からの蹴り』を思い出し、
ソレを重ね合わせていた・・・。
(先程の蹴りとは全く別物じゃの?
すごいのぉ~♪)
避けられないと悟った南雲は無意識に笑みを浮かべていると、
悠斗の蹴りが当たる直前『ドォーンっ!』と、
凄まじい衝撃波が2人を襲った・・・。
『ごほっ、ごほっ』と南雲がその土煙りでむせていると、
その土煙りの向こうから声が聞こえて来た・・・。
『おいおい、お前ら・・・。
俺を除け者にして何楽しそうな事やってんだよ?』
南雲は顏にへばりついた砂を拭って薄目を開けると、
そこには無言で向き合う・・・。
悠斗と・・・。
負傷していたはずの『ヴァン』が向かい合っていたのだった・・・。
無言で対峙するそんな2人を見た南雲は楽し気な笑みを浮かべ、
対峙する2人を見つめていた・・・。
『ひょっひょっひょっ♪
これはまるで・・・。
龍虎相搏つ・・・と言った感じじゃの?』
そう誰に言うともなく楽し気に呟くのだった・・・。
ってな事で、今回のお話はいかがでしたでしょうか?
ってか、本当にイザナミが手出来てから、
『コメディ化』が止まらない・・・orz
ヤバい・・・><
何とか方向修正せねばw
でもまぁ~既にストックになっているので、
今更どうしようもw
楽しんで頂ければ、登録や感想など宜しくお願いします^^
ちょっとテンション上げたいのでw
ってなことで、緋色火花でした。




