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異世界転移 ~魔を狩る者~  作者: 緋色火花
第三章・冥界編
328/406

230話・100階層と龍と虎

お疲れ様です。


とて今回のお話はイザナミ達のお話と、

悠斗のお話です。


楽しんで頂ければ・・・と思いますが、

登録や感想など頂ければありがたく思いますっ!


それと今回ツイッターに挙げたキャラは『セルン』です。

また今週中に『活動報告』にもアップしますので、

また良ければ見てやって下さい。



それでは230話をお楽しみ下さい。

『黒紅』の思わぬアクシデントでこれから先が不安になったものの、

入り口を突破した後は洞窟内が広くなった事もあり、

スムーズに移動する事が出来た・・・。


「しっっかしさ~・・・。

 まさかいきなり躓くだなんて・・・

 予想外もいいところだわ」


イザナミがそう項垂れながらそう言うと、

『黒紅』は申し訳なさそうに謝罪を口にしていた・・・。


そんな会話が続いていた時・・・。


『・・・止まって』とイザナミが真剣な面持ちでみんなを止めた。


「・・・イザナミ様?」


「シっ!ちょっと黙ってっ!」


そう言いながらイザナミは足音を立てずにゆっくり進むと、

『ダンジョン内』の通路が直角で曲がった所で、

その足を『ピタリ』と止めた・・・。


(1・・・2・・・3・・・4・・・5・・・

 1階層目で5体っ!?一体どうしてこんな序盤でっ!?)


言い知れぬ緊張感が辺りを支配すると、

通路の端から覗き込んだイザナミがみんなに『念話』を飛ばした。


{・・・この先20ⅿ付近にモンスターがいる}


そう念話を飛ばした後だった・・・。

イザナミは小声で吐き捨てるように呟いた・・・。


「・・・どうしてこいつがこんな所に?」


そんなイザナミの言葉が、

その『モンスター』が此処に居るのが異常である事が推測できた。


するとセルンが眉間に皺を寄せると『念話』を飛ばした・・・。


{・・・そんなに厄介なのですか?}


{えぇ・・・。かなり異常な事よ。

 あいつの名は『スピードスパイダー』と言ってね、

 途轍もなく動きが速いのよ・・・}


{・・・スピードスパイダー?

 初めて聞く名だわ・・・}


そう『念話』を返したイリアが『ゴクリ』と喉を鳴らすと、

すぐさまイザナミから『念話』が飛び更に続けた・・・。


{しかもあいつって『対魔法』のスキルがあって、

 『地水火風』の魔法耐性がとても高いのよ・・・}


{・・・魔法耐性}


{ただでさえ、その速度で魔法が当たりにくいってのに、

 魔法耐性まであったんじゃ・・・ちっ!}


そう『念話』を飛ばし終えたイザナミは、

ゆっくりとその場から離れるとみんなの元へと戻って来た。


{・・・だいたいこんな所に居るようなモンスターじゃないのよ。

 もっとこの『ダンジョン』の中級層に居るはずなのにっ!}


そう『念話』で悪態着くイザナミに、

セルンは首を傾げながら『念話』を飛ばした・・・。


{あ、あの・・・少し宜しいですか?}


{・・・ん?}


{今、中級層って・・・確かそう言われたと思うのですが、

 この『冥界のダンジョン』って一体何階層あるのですか?}


そう『念話』を飛ばしたセルンに、

イザナミは『ニヤ~』っと笑みをこぼしてこう告げた。


{何階層ってそりゃ~100階層に決まってんじゃんね?}


『ひゃ、ひゃくっ!?』


イザナミの返答に驚いたイリアとセルンは、

思わずそう声に出し慌ててその口を塞いだ・・・。


{・・・うふっ♪}


イリアとセルンの反応が面白かったのか、

イザナミがとても楽しそうにするとイリアは話をこう続けた・・・。


{・・・ひゃ、100階層って・・・イ、イザナミ様?

 この『ダンジョン』を突破するのって一体何日かかるんですかっ!?}


驚愕しながらそう言ったイリアに、

イザナミは『うーん』と人差し指を顎に当てながら考え込むと、

再び嫌な笑みを浮かべこう告げた・・・。


{そうね~・・・最速で~・・・半年くらい?}


『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?』


イリアとセルンが驚きの余り大声でそう叫ぶと同時に、

それを予期していたイザナミは大声を挙げる寸前に、

『遮音結界』を張り『モンスター』に気付かれずにすんだのだった。


{ちょっとあんた達っ!?}


『す、すみません・・・』


そう小声で謝罪したイリアとセルンに、

イザナミは苦笑して見せた・・・。


苦悩するイリアとセルンにイザナミは何も言わないでいた・・・。


すると何かを察した黒紅がイザナミ個人に向け『念話』を飛ばした。


{・・・イザナミ様?

 何も言わないのは先程お話し頂いた、

 『レベル』が関係しているのでしょうか?}


そんな黒紅の言葉に顏を向けたイザナミは、

『ニヤ~』っと笑みを見せると、

『グっ!』と親指を立てて見せていたのだった・・・。


{・・・レベル}


黒紅がそう呟いていると、この状況を悩んでいたイリアとセルンが、

イザナミに『念話』を飛ばした。


{イザナミ様?

 『地水火風』に耐性があると言われていましたが、

 それは私の・・・『ブルースピリット』も該当しますか?}


{・・・ぶるー・・・すぴりっと?}


首を傾げながらそう返答したイザナミに、

イリアはコレです・・・。

そう言ったイリアはその人差し指の先に、

マッチの火を連想させるほどの小さな『青い火』を灯した。


「っ!?」


イリアのその『青い火』を見て驚いた表情を見せたイザナミは、

『青い火』が灯るイリアの手を掴み引き寄せると、

その『青い火』をまじまじと見つめ始めた・・・。


{なっ、なになになになに何っ!?

 コ、コレ・・・何っ!?}


興味津々で掴んだイリアの手の指先を凝視しながら、

やや興奮気味にあらゆる角度からその『青い火』を観察し始めた・・・。


すると何か思い当たる事でもあったのだうか?

イザナミはその視線を『青い火』から、

イリアの顏を凝視したのだった・・・。


{わ、私に・・・な、何か?}


そう言いながらイリアはセルンの顏を見るも、

そのセルンは『さぁ~?』と言いたげに肩を竦めて見せると、

イザナミは楽し気な表情を浮かべ『念話』を飛ばした。


{・・・まさかコレって、『魂の(ともしび)』?}


{・・・は、はい?}


{だからだから~・・・。

 この『青い火』って『魂の灯』なんじゃないのって聞いてんだけど?}


イザナミの問いにイリアは首を傾げると、

視線を向けたセルンも『さぁ~?』と再び肩を竦めていた。


{・・・イザナミ様?

 その『魂の灯』とは何でしょうか?}


そう尋ねたイリアにイザナミは驚きつつも、

その説明をしたのだった・・・。


{この『青い火』・・・ってのは~

 所謂『生命の火』ってヤツで、

 『魂』が持つエネルギー・・・みたいモノね}


{・・・命の火}


{ういうい・・・。

 それを『魂の灯』って言うんだけど・・・

 あんた達・・・知らないの?}


少し引き攣った笑みを見せながらそう尋ねたイザナミに、

イリアとセルンは『知りませんでした』と返答したのだった。


{・・・まじか~・・・まじでか~?

 ラウルっちは一体この子達に何を教えてんのよ?

 ま~じで草すら生えないんですけど~?}


呆れた表情を見せるイザナミにイリアとセルンは苦笑し、

『はぁぁ~』っと溜息を吐くと続けてこう言った・・・。


{・・・ま、まぁ~今はとりまいいとして・・・。

 さっきイリアが言った『ぶるーすぴりっと?』ってのは、

 威力の方はどうなのよ?}


{・・・威力ですか?}


そう呟くとイリアは具体的な話をイザナミに聞かせると、

『おぉ~♪』っと歓喜するかのようにはしゃぎ始めた。


{いいじゃん、いいじゃんっ!スゲーじゃんっ!

 この『魂の灯』・・・もといっ!

 この『ぶるーすぴりっと』なら、無問題よっ!}


そう楽し気に笑みを浮かべるイザナミを、

イリア達は内心『無邪気だな~?』っと同じ事を思い顏を引き攣らせていた。



それから少しして話をまとめるとこうだった・・・。


イリアを前衛とし、セルンは後方からの魔法支援。

攻撃魔法がメインではなく前衛で戦うイリアにバフをかけ、

ヘイトがイリアにばかり集まらないように攻撃魔法を繰り出す・・・。


イザナミの発案で頷き合う中、

黒紅が申し訳なさげに尋ねて来た・・・。


{あ、あの~?私は一体どうすれば・・・?}


まさか『門』である黒紅からそんな事を言われるとは思わず、

表情を曇らせたイザナミ達は相談をし始めた・・・。


「イザナミ様?『門』って・・・戦闘に参加できるのですか?」


イリアの質問にイザナミは『んー』と少し困り顔で首を捻ると、

先ほど黒紅に話した『古の文献』の話をして聞かせた・・・。


「・・・も、門が・・・せ、戦闘を?」


「・・・・・」


「・・・で、でもここ洞窟の中ですよ?

 いくら多少広くなったからと言って・・・」


そんな話が飛び交う中、

黒紅は項垂れ落ち込みを見せていた・・・。


(あぁ~あ・・・あからさまにしょげちゃって・・・。

 この子達も容赦なく言うもんだから・・・)


『ふぅ~』っと軽く溜息を吐いたイザナミは、

まだ話し合う2人を他所に黒紅に声を掛けたのだった・・・。


「黒紅たん・・・」


{・・・はい}


「そんな黒紅たんに任務を与えよう・・・」


{・・・えっ?任務・・・ですか?}


「ういうい・・・。

 あんたはセルンの壁となって、

 敵からの攻撃を全て防いじゃって~♪」


{・・・す、全て?}


そんなイザナミの言葉に黒紅は苦悩する様子を見せていると、

イザナミは口角を上げこう言った・・・。


「黒紅たんは『門』なんだからさ~

 その特性を生かせばいいじゃんね?」


{・・・特性・・・ですか?}


「ういうい♪

 ほ~ら・・・考えてみそ~♪

 黒紅たんにしかない『特性』ってヤツをさ~♪}


{わ、私にしかない・・・特性・・・}


イザナミの言う『特性』にその身体を捩らせ考え始めると、

『あっ!』と言って何かを思い付くと、

『わかりましたっ!』と元気に声を挙げた。


「うっしっ!じゃ~・・・早速~やっちゃいましょうか~♪」


立ち上がりながらそう言うと皆も立ち上がり、

直角に曲がる道の端まで辿り着くとイリアがセルンに声を掛けた。


「セルン・・・先制攻撃よろしくっ!」


「えぇっ!私に任せてっ!」


お互いに『にこり』と笑みを交わした時だった・・・。


ふとセルンは何かに気付きイザナミに向き直った。


「・・・な、何?どったの?」


「あ、あの~・・・イザナミ様?」


「・・・ん?」


「イザナミ様はどう動かれるのですか?」


「・・・アっ、アタシっ!?」


セルンのその声にイリアは『あっ』と驚いた顔を向けると、

イザナミは肩を竦めながらこう言った・・・。


「アタシが戦いに参加なんてする訳ないっしょ?」


『・・・は?』


その時、何とも言えない空気が、

このパーティーを包んだ事は言うまでもなかったのだった・・・。



そして此処は『冥界の闘技場内』


『はぁぁぁぁぁっ!』


『・・・ひょっひょっひょっ♪』


悠斗の攻撃に対し『南雲』は余裕の笑みを浮かべながら、

紙一重で全ての攻撃を躱していた・・・。


『ちっ!』と舌打ちをした悠斗は南雲から距離を取ると、

呼吸を整え再び構え直したのだった・・・。


「・・・当たらないとはね。

 死んでもじぃーちゃん・・・すげーな?」


「ひょっひょっひょっ!

 悠斗や?どうじゃ?儂もなかなかどうしてじゃろ?」


「あははは・・・なかなかどうして・・・ね?」


薄く笑った悠斗に南雲はその表情から違和感を感じ、

構える悠斗に声をかけた。


「悠斗や?」


「・・・何?」


「お前・・・儂の実力がわかったはずなのに、

 どうしてそんなにも余裕な顏をしておれるのじゃ?」


怪訝な表情を見せる南雲に、

悠斗は『あぁ~』っと呟くと『ニヤり』と意味有り気な笑みを浮かべた。


「まぁ~じぃーちゃんが感じた違和感の答えはすぐにわかるよ♪」


楽し気にそう言った悠斗に南雲は『うむ』と返答するしかなかった。


「じゃ~・・・そろそろ行くよ?」


「・・・いいじゃろ・・・悠斗よ」


「じゃ~・・・まずはアレからかな?」


「・・・来いっ!」


『ダっ!』と悠斗は地面を蹴り駆け出すと、

南雲はその動きを見極める為、集中し始めた・・・。


(・・・なんじゃ?あの悠斗の余裕は?

 何かある・・・とは思うておったのじゃがな?)


そう考えていた南雲に悠斗は襲い掛かった・・・。


左拳を繰り出した悠斗は南雲に弾かれる直前、

身体を沈め真下から南雲の顎を目掛け蹴りを放った。


「なっ、なんとっ!? 」


驚きつつ何とか躱した南雲に、

次々悠斗の攻撃が襲い掛かって来た・・・。


『はぁぁっ!』


「うっ」


「セヤァァっ!」


「うむっ!」


南雲は悠斗の視線からその動きを読み取り、

その繰り出される攻撃を躱していたのだが、

悠斗はそれを逆手に取って、目線で誘い南雲を罠に導いたのだった。


『シュっ!』


悠斗の右拳が外れるも、たまらず距離を取った南雲の左頬には、

悠斗の右拳が掠った跡が残っていた・・・。


左頬を軽く触った南雲は『なるほどの?』と呟くと、

『それでお(しま)い・・・かの?』と逆に悠斗を挑発した。


その挑発に悠斗は軽く肩を竦めると、

『じゃ~今度は・・・』と再び意味有り気にそう言った。


そして『ジャリっ!』と地面を蹴った悠斗は、

構える南雲に肉迫して行った。


『はぁっ!セイっ!うぉりゃぁっ!』


悠斗は南雲に肉迫すると再び連続攻撃を始めたのだが、

今度は先程とは様子が違った・・・。


(なんじゃ?今度はやけに素直な攻撃を?)


南雲がそう思った通り、今度は視線をズラす事無く、

素直に突きや蹴りを繰り出して来た・・・。


その素直な攻撃に南雲は訝しい表情を浮かべたのだか、

それはやがて険しい表情へと変わっていった・・・。


(なっ、何じゃこの攻撃っ!?

 タ、タイミングがっ!?)


南雲が悠斗の攻撃に違和感を感じたのは、

捌き、躱し、弾く南雲の防御がズレ始めたからだった・・・。


(・・・何故じゃっ!?

 儂の防御がワンテンポ速くなっておるっ!?)


その感覚に戸惑った南雲は、

再び悠斗から距離を取ろうとした時だった・・


「そうはさせないから♪」


「っ!?」


悠斗の楽し気な声に驚いた時にはもう遅かった・・・。


バックステップで距離を取ろうとした南雲に、

悠斗は背後に素早く回り込むと、

後方に飛んだ瞬間・・・南雲の背中に容赦なく蹴りを放った。


『ドカっ!』と蹴った手応えを感じた悠斗は、

『ニヤっ』と笑みを浮かべたものの、

その『蹴り応え』に笑顔はすぐに苦笑いに変わった・・・。


「何だよ、じぃーちゃん・・・」


「・・・何じゃ?」


「変わり身なんて・・・ありかよ?

 それに何処から切り株なんて持ち込んだんだよ?」


「ひょっひょっひょっ♪

 誰も『変わり身』は使こうてはならんなんて、

 儂は一言も言っておらんじゃろ?

 因みにソレはマジックボックスから出したんじゃよ♪」


飄々とそう言ってのけた南雲に、

悠斗はあからさまに文句を口にしていたが、

『ふぅ~』と息を吐き呼吸を整えると、

南雲に対し悠斗はその表情を変えた・・・。


鋭い眼差しを向けた悠斗に南雲は言い知れぬプレッシャーを感じ、

何かを目論むその気配に『ゴクリ』と喉を鳴らした・・・。


(今の俺ならアレが使えるはずだ・・・。

 それにあの感覚は俺の中に今でも生きている・・・。

 はっはっはっ・・・楽しいなぁ~♪ってな事で・・・

 早速行ってみようかっ!)


悠斗は心の中で日々の修練が生きていると実感すると、

目の前に居る祖父に対し感謝の言葉を述べていた・・・。


(あの圧倒的な強さを誇ったじぃーちゃんと手合わせが出来るなんて、

 まじで有難いよ・・・。

 これで俺はまた1つ・・・強くなれた・・・)


悠斗はの現状に感謝すると微かに口角を上げ笑みを浮かべた。

そして『ピーン』とその場の空気が張り詰めた時、

悠斗は静かにこう呟いた・・・。


『さぁ、行こうか・・・』


「っ!?」


氷のような冷たい気迫が南雲を襲い、

それらが見えない針となり、身体を貫かれている感覚に陥ったのだった。


(な、何じゃ・・・?

 何じゃ、このプレッシャーはっ!?)


そして一瞬・・・。

瞬きをするかどうかの刹那の瞬間・・・。


目の前に居たはずの悠斗の姿は既になく、

その場には『赤銅色の霧』が漂っているだけだった・・・。


『ゆ、悠斗はっ!?』


焦りながら思わずそう声に出た瞬間、

その懐かしくも聞き慣れた声は南雲の真下から聞こえて来た・・・。


その聞き慣れた声に反応し、

脳がそう判断するよりも速く・・・無意識に眼球が真下へと向いた。


「い、いつそこにっ!?」


南雲この時、気付きはしなかった・・・。

悠斗が駆け出すと同時に身体を沈み込ませながら回転し、

南雲の足元に潜り込んだ事を・・・。


悠斗が南雲の視界から消えたように見えたのは、

このような事が行われていたからだった・・・。


そして更に・・・。

悠斗は『赤銅色の霧』の特性を利用し生かした・・・。

そしてその『赤銅色の霧』の特性とは・・・。

そう・・・単純に身体に負担をかける『赤銅色』とは違い、

『赤銅色の霧の特性』とは、速さにあったのだった・・・。


『白鷲流・体術・極伝奥義・・・南神雷轟(なんしんらいごう)


雷が真下から襲い来るが如く・・・。


悠斗の蹴りが真下から襲い掛かった時、

南雲はふと・・・

走馬灯のように先程放たれた『真下からの蹴り』を思い出し、

ソレを重ね合わせていた・・・。


(先程の蹴りとは全く別物じゃの?

 すごいのぉ~♪)


避けられないと悟った南雲は無意識に笑みを浮かべていると、

悠斗の蹴りが当たる直前『ドォーンっ!』と、

凄まじい衝撃波が2人を襲った・・・。


『ごほっ、ごほっ』と南雲がその土煙りでむせていると、

その土煙りの向こうから声が聞こえて来た・・・。


『おいおい、お前ら・・・。

 俺を除け者にして何楽しそうな事やってんだよ?』


南雲は顏にへばりついた砂を拭って薄目を開けると、

そこには無言で向き合う・・・。


悠斗と・・・。

負傷していたはずの『ヴァン』が向かい合っていたのだった・・・。


無言で対峙するそんな2人を見た南雲は楽し気な笑みを浮かべ、

対峙する2人を見つめていた・・・。


『ひょっひょっひょっ♪

 これはまるで・・・。

 龍虎相搏(りゅうこあいう)つ・・・と言った感じじゃの?』


そう誰に言うともなく楽し気に呟くのだった・・・。



 

ってな事で、今回のお話はいかがでしたでしょうか?


ってか、本当にイザナミが手出来てから、

『コメディ化』が止まらない・・・orz


ヤバい・・・><


何とか方向修正せねばw

でもまぁ~既にストックになっているので、

今更どうしようもw


楽しんで頂ければ、登録や感想など宜しくお願いします^^

ちょっとテンション上げたいのでw



ってなことで、緋色火花でした。

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― 新着の感想 ―
[一言] イザナミはセリフとか軽快で楽しいですね♥︎ 言い回しがうつりそうになります(笑) ヴァンが回復してホッとしました♥︎ だんだんキャラクターに思い入れができてしまう。。。
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